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元カノ妹視点

 そして、キョドった先輩と一緒に、買い物をしている。

 先輩は一応、お姉ちゃんの彼氏をやっているだけあって、姉の趣味をよく分かっている。

 「ごめん、俺ちょっと・・・」

   「あ、ここで見てますから行って来てください」

   先輩は急ぎで行く。

 「あれ?川宮じゃん」
   
   ビクッとする。
 
 「こんな、ところで会うなんてね」

  「・・・!!」

 私の体が震える。 

 「ねぇ、この後一緒にさぁ行かないかな??」

 トラウマが私の巡る。
 
ーーーーーーーーー
 中学 
 
 「あ、川宮だ」「川宮ってさあれなんでしょ」「私、ちょっと関わるのを辞めたわ」

 中学の時、私はクラスメイトからゆるい女だと言われていた。
  私は一度もキスだってした事がない。だがそんな風に言われる原因は、お姉ちゃんにあった。

 お姉ちゃんの最近別れた彼氏が嘘の情報をばら撒いた。


 家に帰ると

 「ごめんね、ごめんねお姉ちゃんのせいで」

 何より、私はお姉ちゃんが大好きだったから、余り悲しそうな顔はして欲しくなかった。
    「いいよ、別に別れたのだって元カレが悪いし」
 
 学校で私は孤独になり、そんな孤独を狙ってか、嫌がらせか私を毎日のように誘ってくる。

 私はそんな日常が辛く、

   学校の机の上にゴムが置いてあった。
 
   
 ーーーーーーー

   「ごめんなさい、私はいけないです。」
     
 「いいじゃん、俺はお前がどんな人だって俺はいいからよ」
 腕が握られる。

 私は本当はずっと男の人が怖かったんだ。得体の知れないことをして平気で人を傷つける人達が、

 「・・・ちょっと!待って!!」
   先輩??

   「誰?アンタ?」

   「いや、そこの川宮さんと一緒に買い物中の人です。」

 「そうだったんですか。でもすいません、今から俺たち用があって。」

  「・・・」
  声が出ない。
 下宮は知っている。あの日以来、私は怖くて全く声に出せなくなった。

 「ふっー」

   「??何してんの??」

   「アタっ!!」

    「痛っ!!何すんだ!!」

   「先輩っ??」

  「川宮が嫌がってそうだから、思いっきって腕を叩いてみた。」

   「ふざけんな!!テメェ」

   「握るところ写真撮ってある。叩いたこと文句言ってもいいけど、言い訳出来る材料はあるし、握るのもアウトだからね。あと、別に最大で退学で済むと思うよ。」

   「はぁー!!だったら、俺はやり返してやるよ」
 そして、先輩を思いっきり蹴った。

 「いたっー!!痛い!!痛い!!」
   先輩は本気で痛がっている。

 そして、先輩はそれを狙っていたのか、人が集まって来た。

 「ちっ、覚えてろよ」
  人目を気にしたのか下宮は去った。

 「・・・あの、先輩ありがとうございます」

    「うん、それより大丈夫だった?体は震えてたし、声も怖くて出てなさそうだったけど。」

  そこまで気付いていたのか?

 「大丈夫です。先輩が守ってくれたお陰です。」

  「そっか、何よりだね。」

   

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