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伝説のガクラン
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助三郎と格乃進が、店の壁に穿たれた大穴から飛び出すと、世之介も追いかけ、跳躍する。
穴は、店の二階部分に空けられた。二人の賽博格は空中に飛び出すと、回転して足先から着地する。
世之介は壁を蹴って加速し、前転して【集会所】前の駐車場に降り立った。
賽博格たちは目配せしあった。
格乃進がずい、と前に出ると、世之介の動きを止めるために両腕を横に広げた。
つつ──、と助三郎が世之介の背後に回りこむ。無論、二人とも通常の人間の数倍から、数百倍もの速度で動き回る、加速状態にあった。
普通の相手なら、充分に対応できる。が、世之介は助三郎の動きを目で追い、格乃進にも気を配って身構えている。
格乃進の眉が顰められた。
──どういうことだ? 世之介さんが俺たちと同じ賽博格であるはずがない! なのに、俺の動きを見切っているぞ。
──あの真っ赤な学生服が、鍵を握っているに違いない! 世之介さんの身体の熱分布を見ると、以前と違った模様が現れている。
格乃進の口調に、決意がこもった。
──ひと当て、してみよう……。危険ではあるが、しかたない!
格乃進の言葉に、世之介は身構えた。明らかに自分たちの高速言語が世之介によって聞き取られていることを知り、格乃進の顔に真剣な表情が浮かんでいた。
軽く跳躍した格乃進は、空中で素早く前蹴りを繰り出し、世之介に殺到した。
世之介は僅かに仰け反り、格乃進の第一撃をすれすれで躱す。
しかし、格乃進のほうが加速状態での戦いには熟練している。空中で浮かび上がったまま、格乃進は前蹴りによって慣性がついた身体をくるりと回転させた。
頭を下にした逆さまの態勢で拳を突き出し、世之介の胸に叩き込む。
普通なら世之介の全身の骨という骨は一本残らずへし折れ、内臓破裂の衝撃で即死しているはずであった。
格乃進の突きを受け止めた世之介は、手足を大きく広げた態勢で後方に吹き飛んだ。地面に横転して、ごろごろと転がっていく。
格乃進は案じ顔をしている。自分の攻撃が、強すぎたかと懸念しているのだろう。
世之介は身体の回転が止まると、むくりと起き上がった。素早く体勢を整え、身構える。
歓喜に、世之介は吠えるように笑い声を上げる。格乃進の攻撃など、微塵も感じない!
格乃進は、あんぐりと口を開け、叫んだ。
──信じられぬ! あれほどの衝撃を受け止め、しかも平気の平左とは!
助三郎が声を掛ける。
──先ほどの攻撃を解析したところだ。驚くべきことに、あの学生服の生地は、お前の攻撃が当たった瞬間、硬化したぞ! おそらく、世之介さんのあの爆発的な力は、学生服が筋力を倍化させているに違いない。まさしく硬化装甲戦闘服と呼ぶべきだ。
格乃進は唇を噛みしめた。
──うーむ、どれほど打撃を加えれば良いのだ? 俺たちの力を全力で攻撃するわけにはいかぬであろうが……。
助三郎は頭を振った。
──格乃進! 躊躇っている場合ではないぞ! どう考えても、世之介さんの今の状態は普通じゃない。戦いが長引けば、世之介さんの身体にどんな悪い影響が出るか、さっぱり判らん。早めに決着をつけるべきだ!
世之介の胸に、賽博格たちに対する軽蔑の念が湧き上がる。
奴ら、戦士としての適性は欠片も持ち合わせていない! 戦いに必要なのは、躊躇いのない決意だというのに、奴らときたら、相手を傷つけてしまうかもしれない思いに、充分に戦うことすらできないのだ。
だが、自分は違う。
世之介は猛然と賽博格に向けて駆け出す。
が、つるりと地面で滑ってしまう。
なぜだ? 何が自分の身に起きた?
世之介はガクランによって加速状態にある。普段とは違う、猛速度で動くことが可能な状態である。
が、その加速状態は通常とは違い、摩擦係数がひどく少なくなっている。摩擦に必要な時間を経過させないためだ。充分、地面を把握しないと、まるで氷の上に立っているかのように、ツルツル滑ってしまうのだ。
助三郎と格乃進は、地面に身体を投げ出すようにすれすれに傾け、爪先を蹴り出して空中に飛び出す。これが加速状態での、最も効果的な動き方である。
助三郎と格乃進は、動けなくなっている世之介の周囲を、素早く旋回し始めた。
世之介は油断なく身構え、二人の変化を見守っている。
二人の賽博格は世之介を中心として、円を描くように動いている。その速度が徐々に速まっていく。円を描く半径が縮まっていく。
──行くぞ、格乃進!
──おう!
二人が素早く高速言語で叫び合い、急速に世之介に接近してくる。
ガクランで加速状態にあるとはいえ、世之介は生身の人間である。賽博格である助三郎と格乃進の加速状態との速度の差は、如何ともしがたい。
助三郎と格乃進は必殺の気合を込め、世之介の急所を攻撃し始めた。
世之介は二人の攻撃を、的確な動作で受け止める。一撃されれば、骨が折れ、筋肉が弾け飛ぶような打撃も、ガクランによって防護される。
それでも、完全に防護されるわけではない。助三郎と格乃進の狙いは、単純な打撃だけにあるのではなかった。狙いは世之介が生身の人間である、という前提にある。
世之介は、不意に自分が危地に陥っていることを悟った。すでに自分は、賽博格たちの罠に陥っているのだ!
怒りに駆られ、世之介は賽博格らの囲みを脱出するため、遮二無二、突進を懸ける。
しかし、遅かった!
ぱくぱくと世之介は呼吸困難に口を開き、酸素を取り込もうと大きく呼吸する。
空気が足りない!
二人の賽博格が高速で動いたため、気流が突然の竜巻を作り出していたのである。竜巻の中心は気圧が下がり、酸素が少なくなっている。世之介はその中心にいたのだ。
世之介はがくり、と膝を地面についた。
ゆっくりと上体が倒れ掛かる。
気が遠くなり、世之介の加速状態が無くなり、通常の感覚が戻ってくる。
遠くで、爆発音に似た破壊の音が聞こえてくる。やっと格乃進がぶち壊した量販店の壁の破壊音が到達したのだ。
世之介は目を閉じた。
穴は、店の二階部分に空けられた。二人の賽博格は空中に飛び出すと、回転して足先から着地する。
世之介は壁を蹴って加速し、前転して【集会所】前の駐車場に降り立った。
賽博格たちは目配せしあった。
格乃進がずい、と前に出ると、世之介の動きを止めるために両腕を横に広げた。
つつ──、と助三郎が世之介の背後に回りこむ。無論、二人とも通常の人間の数倍から、数百倍もの速度で動き回る、加速状態にあった。
普通の相手なら、充分に対応できる。が、世之介は助三郎の動きを目で追い、格乃進にも気を配って身構えている。
格乃進の眉が顰められた。
──どういうことだ? 世之介さんが俺たちと同じ賽博格であるはずがない! なのに、俺の動きを見切っているぞ。
──あの真っ赤な学生服が、鍵を握っているに違いない! 世之介さんの身体の熱分布を見ると、以前と違った模様が現れている。
格乃進の口調に、決意がこもった。
──ひと当て、してみよう……。危険ではあるが、しかたない!
格乃進の言葉に、世之介は身構えた。明らかに自分たちの高速言語が世之介によって聞き取られていることを知り、格乃進の顔に真剣な表情が浮かんでいた。
軽く跳躍した格乃進は、空中で素早く前蹴りを繰り出し、世之介に殺到した。
世之介は僅かに仰け反り、格乃進の第一撃をすれすれで躱す。
しかし、格乃進のほうが加速状態での戦いには熟練している。空中で浮かび上がったまま、格乃進は前蹴りによって慣性がついた身体をくるりと回転させた。
頭を下にした逆さまの態勢で拳を突き出し、世之介の胸に叩き込む。
普通なら世之介の全身の骨という骨は一本残らずへし折れ、内臓破裂の衝撃で即死しているはずであった。
格乃進の突きを受け止めた世之介は、手足を大きく広げた態勢で後方に吹き飛んだ。地面に横転して、ごろごろと転がっていく。
格乃進は案じ顔をしている。自分の攻撃が、強すぎたかと懸念しているのだろう。
世之介は身体の回転が止まると、むくりと起き上がった。素早く体勢を整え、身構える。
歓喜に、世之介は吠えるように笑い声を上げる。格乃進の攻撃など、微塵も感じない!
格乃進は、あんぐりと口を開け、叫んだ。
──信じられぬ! あれほどの衝撃を受け止め、しかも平気の平左とは!
助三郎が声を掛ける。
──先ほどの攻撃を解析したところだ。驚くべきことに、あの学生服の生地は、お前の攻撃が当たった瞬間、硬化したぞ! おそらく、世之介さんのあの爆発的な力は、学生服が筋力を倍化させているに違いない。まさしく硬化装甲戦闘服と呼ぶべきだ。
格乃進は唇を噛みしめた。
──うーむ、どれほど打撃を加えれば良いのだ? 俺たちの力を全力で攻撃するわけにはいかぬであろうが……。
助三郎は頭を振った。
──格乃進! 躊躇っている場合ではないぞ! どう考えても、世之介さんの今の状態は普通じゃない。戦いが長引けば、世之介さんの身体にどんな悪い影響が出るか、さっぱり判らん。早めに決着をつけるべきだ!
世之介の胸に、賽博格たちに対する軽蔑の念が湧き上がる。
奴ら、戦士としての適性は欠片も持ち合わせていない! 戦いに必要なのは、躊躇いのない決意だというのに、奴らときたら、相手を傷つけてしまうかもしれない思いに、充分に戦うことすらできないのだ。
だが、自分は違う。
世之介は猛然と賽博格に向けて駆け出す。
が、つるりと地面で滑ってしまう。
なぜだ? 何が自分の身に起きた?
世之介はガクランによって加速状態にある。普段とは違う、猛速度で動くことが可能な状態である。
が、その加速状態は通常とは違い、摩擦係数がひどく少なくなっている。摩擦に必要な時間を経過させないためだ。充分、地面を把握しないと、まるで氷の上に立っているかのように、ツルツル滑ってしまうのだ。
助三郎と格乃進は、地面に身体を投げ出すようにすれすれに傾け、爪先を蹴り出して空中に飛び出す。これが加速状態での、最も効果的な動き方である。
助三郎と格乃進は、動けなくなっている世之介の周囲を、素早く旋回し始めた。
世之介は油断なく身構え、二人の変化を見守っている。
二人の賽博格は世之介を中心として、円を描くように動いている。その速度が徐々に速まっていく。円を描く半径が縮まっていく。
──行くぞ、格乃進!
──おう!
二人が素早く高速言語で叫び合い、急速に世之介に接近してくる。
ガクランで加速状態にあるとはいえ、世之介は生身の人間である。賽博格である助三郎と格乃進の加速状態との速度の差は、如何ともしがたい。
助三郎と格乃進は必殺の気合を込め、世之介の急所を攻撃し始めた。
世之介は二人の攻撃を、的確な動作で受け止める。一撃されれば、骨が折れ、筋肉が弾け飛ぶような打撃も、ガクランによって防護される。
それでも、完全に防護されるわけではない。助三郎と格乃進の狙いは、単純な打撃だけにあるのではなかった。狙いは世之介が生身の人間である、という前提にある。
世之介は、不意に自分が危地に陥っていることを悟った。すでに自分は、賽博格たちの罠に陥っているのだ!
怒りに駆られ、世之介は賽博格らの囲みを脱出するため、遮二無二、突進を懸ける。
しかし、遅かった!
ぱくぱくと世之介は呼吸困難に口を開き、酸素を取り込もうと大きく呼吸する。
空気が足りない!
二人の賽博格が高速で動いたため、気流が突然の竜巻を作り出していたのである。竜巻の中心は気圧が下がり、酸素が少なくなっている。世之介はその中心にいたのだ。
世之介はがくり、と膝を地面についた。
ゆっくりと上体が倒れ掛かる。
気が遠くなり、世之介の加速状態が無くなり、通常の感覚が戻ってくる。
遠くで、爆発音に似た破壊の音が聞こえてくる。やっと格乃進がぶち壊した量販店の壁の破壊音が到達したのだ。
世之介は目を閉じた。
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