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ロスト・プレイヤーの町
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店内にさっと緊張が漲った。テーブルに着いていた他の客は、そろそろと、音を立てぬよう椅子から立ち上がり、そそくさと店を後に出て行った。
残されたのは、二郎以下の一行六名、および店の主人であるギャンだけである。ギャンは、ぴくりとも腕を動かさず、銃口を真っ直ぐ二郎の胸に狙いをつけている。
かちかちかち……。
タバサの耳に、強制切断を警告する音だけが響いている。秒針の音は、タバサを急き立てるかのように、時を刻んでいた。
かちり……!
遂に、ギャンの指が引き金を絞っていた。タバサは思わず目を閉じた。
「ばん!」ギャンの唇から声が漏れた。
タバサは目を開けた。
ぴょこり、とギャンの握っていた銃口から、色とりどりの万国旗が飛び出していた。二郎は呆気に取られた表情になっている。
「くっ……くくくくう……」
身を震わせ、ギャンは込み上げる笑いを必死になって抑えている。が、遂に堪えきれず「あっはっはっはっはっ!」と、爆笑していた。
「はーっ!」と、二郎の口から安堵の吐息が漏れていた。溜息をついたのは、タバサも同じである。今の今まで、息を止めていた。どーっと疲れが圧し掛かる。
「脅かしやがる……」
二郎の顔は怒りのため、真っ赤に染まっていた。ぐっと両手をテーブルに着き、立ち上がった。
「ギャン! 悪ふざけも大概にしやがれ!」
「くっくっくっ!」と笑いを堪えながら、ギャンは玩具の拳銃をテーブルに置いた。
晴彦は興味津々になって、拳銃を見つめている。そっと手を伸ばし、ギャンの顔色を窺うと、銃把を掴んだ。拳銃を目の前にし、晴彦の顔が輝く。
ギャンは、そんな晴彦に一瞥もせず、二郎に向け口を開いた。
「客家二郎ともあろう者が、こんな子供騙しに引っ掛かるとはね……。シャドウとの対決も、危ない危ない。本当に、対決するんですか?」
二郎は喚いた。
「当たり前だ! ギャン、お前おれに協力するのか、それとも邪魔するのか? さっさと返答しやがれ!」
ギャンは肩を竦めた。
「まあまあ、協力しないとは言っていない。わたくしも心ならず〝ロスト〟した身。現実世界には未練はないが、是非とも、本来の〝世界〟に返り咲きたいものですからね」
「本来の〝世界〟って?」
タバサが思わず尋ねると、ギャンは不思議な笑みを浮かべて見つめ返した。
「本来わたくしの所属すべき〝世界〟は《八〇一》です。わたくしは、あそこで夢のような日々を送っていたのです。それが《ロスト・ワールド》の罠に掛かり、こんな有様に……」
タバサの隣でゲルダが「ぷっ」と吹き出した。ゲルダの笑いに、ギャンは明らかに気分を害したようだった。
「何が可笑しいのです!」
「いや……」ゲルダは呟き、首を振った。面白そうな目付きになって問いかける。
「あんたが腐女子だったとはね! 成る程、戻りたいはずですねえ」
口調には馬鹿にした響きがあった。
「《八〇一》って、まさか『やおい』のこと?」
タバサが口を出す。ギャンの片頬に薄く、血が昇る。
「なーるほど」とタバサは口の中で呟き、一人うんうんと納得して頷いた。十頭身の有り得ないほどのスタイル、背中で咲き誇る薔薇。何から何まで絵に描いたような、少女漫画のキャラクターである。
その時、拳銃を捻くっていた晴彦が天井に向け、引き金を引く。
だあーんっ!
物凄い轟音とともに、銃身からオレンジ色の火花が散る。金臭い火薬の匂いに、天井からばらばらと破片が落ちてくる。
呆気に取られ、全員の視線が晴彦に集中する。晴彦は平然と、拳銃をコートに仕舞う。
「玩具のはずなのに!」
ギャンが叫んだ。マンガのキャラそっくりに、目が点になっていた。玄之丞は肩を竦める。
「晴彦に掛かったら、本物は偽物に、偽物は本物になってしまうのは、普通だよ」
二郎は溜息をついて、感想を述べた。
「そりゃ、まるで仮想現実のことを言っているみたいだな」
ギャンは二郎を見つめ、話し掛けた。
「それで、どういう作戦でシャドウと対決するつもりなんです? あなたが、今、対決する時期と判断した、最大の理由は?」
二郎は口早に《蒸汽帝国》にシャドウが姿を現した顛末を説明した。
「あの時、シャドウは、その気になれば〝門{ゲート}〟から《蒸汽帝国》に乗り込み、支配権を手に入れることもできた。だが、なぜか、シャドウはエミリー皇女を攫っただけで、あっさり引っ込んだ。なぜだ? なぜ〝門〟を作り出しただけで、満足したんだ?」
二郎の問い掛けに、全員が無言で首を左右に振る。二郎は会心の笑みを浮かべた。
「なぜなら、それができなかったからだ! シャドウは〝門〟を通過できない。あの〝門〟は《ロスト・ワールド》の一部だが、あれ以上には外部に広げられない。今のうちは、の話だが」
ゲルダは「今のうち?」と聞き咎める。
二郎は頷いた。
「そうさ、今のうちさ! 《蒸汽帝国》に開けられた〝門〟は、まだ王宮前の広場を占拠する程度で済んでいる。だが、そのうち、どんどん影響範囲が広がり、遂には《蒸汽帝国》の〝門〟と繋がってしまう! そうなると、シャドウは念願の《大中央駅》を手に入れることができる。そうなったら最後、どんな攻撃も無力だ。だから〝今〟のうち、と言ったんだ」
興奮のため、二郎の息は弾んでいた。ゲルダは首を傾げた。
「なぜ、広げることができないでいるのです? 〝門〟を広げることを妨げている要素は、なんです?」
二郎はニヤリと笑った。
「おれが何のために、タークに留まるよう命令したと思う? 〝門〟を通過するなと念を入れた目的は?」
ゲルダは目を見開いた。
「そうか! ハビタットを……」
「そうさ、あの時、軍隊が軽挙妄動して〝門〟に突進したら、ぱくりと罠が閉まって、軍隊の兵士が所持しているハビタットを吸い取られていたところだ。奴の狙いはそれ以外、何もない! 今はハビタットは、まだ充分シャドウの手に集まっていない。あと一息で、シャドウは《蒸汽帝国》全域を支配する影響力を手にするはずだ。その前に勝負を懸けないと!」
二郎は手真似で、皆に集まるよう指示した。全員の顔が近づくと、二郎の声はひそひそ声になっていた。
「だから、おれたちがシャドウの居城へ侵入するため、奴の注意を引き付けて貰いたい。定番だが、混乱を引き起こし、奴の注意を引き付けた瞬間を狙って、おれが乗り込む。一瞬でもいい、奴の注意を引き付けられたら……いや、少なくとも、逸らすことができたら、望みはある……思いたい……!」
残されたのは、二郎以下の一行六名、および店の主人であるギャンだけである。ギャンは、ぴくりとも腕を動かさず、銃口を真っ直ぐ二郎の胸に狙いをつけている。
かちかちかち……。
タバサの耳に、強制切断を警告する音だけが響いている。秒針の音は、タバサを急き立てるかのように、時を刻んでいた。
かちり……!
遂に、ギャンの指が引き金を絞っていた。タバサは思わず目を閉じた。
「ばん!」ギャンの唇から声が漏れた。
タバサは目を開けた。
ぴょこり、とギャンの握っていた銃口から、色とりどりの万国旗が飛び出していた。二郎は呆気に取られた表情になっている。
「くっ……くくくくう……」
身を震わせ、ギャンは込み上げる笑いを必死になって抑えている。が、遂に堪えきれず「あっはっはっはっはっ!」と、爆笑していた。
「はーっ!」と、二郎の口から安堵の吐息が漏れていた。溜息をついたのは、タバサも同じである。今の今まで、息を止めていた。どーっと疲れが圧し掛かる。
「脅かしやがる……」
二郎の顔は怒りのため、真っ赤に染まっていた。ぐっと両手をテーブルに着き、立ち上がった。
「ギャン! 悪ふざけも大概にしやがれ!」
「くっくっくっ!」と笑いを堪えながら、ギャンは玩具の拳銃をテーブルに置いた。
晴彦は興味津々になって、拳銃を見つめている。そっと手を伸ばし、ギャンの顔色を窺うと、銃把を掴んだ。拳銃を目の前にし、晴彦の顔が輝く。
ギャンは、そんな晴彦に一瞥もせず、二郎に向け口を開いた。
「客家二郎ともあろう者が、こんな子供騙しに引っ掛かるとはね……。シャドウとの対決も、危ない危ない。本当に、対決するんですか?」
二郎は喚いた。
「当たり前だ! ギャン、お前おれに協力するのか、それとも邪魔するのか? さっさと返答しやがれ!」
ギャンは肩を竦めた。
「まあまあ、協力しないとは言っていない。わたくしも心ならず〝ロスト〟した身。現実世界には未練はないが、是非とも、本来の〝世界〟に返り咲きたいものですからね」
「本来の〝世界〟って?」
タバサが思わず尋ねると、ギャンは不思議な笑みを浮かべて見つめ返した。
「本来わたくしの所属すべき〝世界〟は《八〇一》です。わたくしは、あそこで夢のような日々を送っていたのです。それが《ロスト・ワールド》の罠に掛かり、こんな有様に……」
タバサの隣でゲルダが「ぷっ」と吹き出した。ゲルダの笑いに、ギャンは明らかに気分を害したようだった。
「何が可笑しいのです!」
「いや……」ゲルダは呟き、首を振った。面白そうな目付きになって問いかける。
「あんたが腐女子だったとはね! 成る程、戻りたいはずですねえ」
口調には馬鹿にした響きがあった。
「《八〇一》って、まさか『やおい』のこと?」
タバサが口を出す。ギャンの片頬に薄く、血が昇る。
「なーるほど」とタバサは口の中で呟き、一人うんうんと納得して頷いた。十頭身の有り得ないほどのスタイル、背中で咲き誇る薔薇。何から何まで絵に描いたような、少女漫画のキャラクターである。
その時、拳銃を捻くっていた晴彦が天井に向け、引き金を引く。
だあーんっ!
物凄い轟音とともに、銃身からオレンジ色の火花が散る。金臭い火薬の匂いに、天井からばらばらと破片が落ちてくる。
呆気に取られ、全員の視線が晴彦に集中する。晴彦は平然と、拳銃をコートに仕舞う。
「玩具のはずなのに!」
ギャンが叫んだ。マンガのキャラそっくりに、目が点になっていた。玄之丞は肩を竦める。
「晴彦に掛かったら、本物は偽物に、偽物は本物になってしまうのは、普通だよ」
二郎は溜息をついて、感想を述べた。
「そりゃ、まるで仮想現実のことを言っているみたいだな」
ギャンは二郎を見つめ、話し掛けた。
「それで、どういう作戦でシャドウと対決するつもりなんです? あなたが、今、対決する時期と判断した、最大の理由は?」
二郎は口早に《蒸汽帝国》にシャドウが姿を現した顛末を説明した。
「あの時、シャドウは、その気になれば〝門{ゲート}〟から《蒸汽帝国》に乗り込み、支配権を手に入れることもできた。だが、なぜか、シャドウはエミリー皇女を攫っただけで、あっさり引っ込んだ。なぜだ? なぜ〝門〟を作り出しただけで、満足したんだ?」
二郎の問い掛けに、全員が無言で首を左右に振る。二郎は会心の笑みを浮かべた。
「なぜなら、それができなかったからだ! シャドウは〝門〟を通過できない。あの〝門〟は《ロスト・ワールド》の一部だが、あれ以上には外部に広げられない。今のうちは、の話だが」
ゲルダは「今のうち?」と聞き咎める。
二郎は頷いた。
「そうさ、今のうちさ! 《蒸汽帝国》に開けられた〝門〟は、まだ王宮前の広場を占拠する程度で済んでいる。だが、そのうち、どんどん影響範囲が広がり、遂には《蒸汽帝国》の〝門〟と繋がってしまう! そうなると、シャドウは念願の《大中央駅》を手に入れることができる。そうなったら最後、どんな攻撃も無力だ。だから〝今〟のうち、と言ったんだ」
興奮のため、二郎の息は弾んでいた。ゲルダは首を傾げた。
「なぜ、広げることができないでいるのです? 〝門〟を広げることを妨げている要素は、なんです?」
二郎はニヤリと笑った。
「おれが何のために、タークに留まるよう命令したと思う? 〝門〟を通過するなと念を入れた目的は?」
ゲルダは目を見開いた。
「そうか! ハビタットを……」
「そうさ、あの時、軍隊が軽挙妄動して〝門〟に突進したら、ぱくりと罠が閉まって、軍隊の兵士が所持しているハビタットを吸い取られていたところだ。奴の狙いはそれ以外、何もない! 今はハビタットは、まだ充分シャドウの手に集まっていない。あと一息で、シャドウは《蒸汽帝国》全域を支配する影響力を手にするはずだ。その前に勝負を懸けないと!」
二郎は手真似で、皆に集まるよう指示した。全員の顔が近づくと、二郎の声はひそひそ声になっていた。
「だから、おれたちがシャドウの居城へ侵入するため、奴の注意を引き付けて貰いたい。定番だが、混乱を引き起こし、奴の注意を引き付けた瞬間を狙って、おれが乗り込む。一瞬でもいい、奴の注意を引き付けられたら……いや、少なくとも、逸らすことができたら、望みはある……思いたい……!」
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