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高城は勇気を出した。
勇気を出して、帰り道に吉塚に手を繋いでもらいながら懺悔する気持ちで全てを告白した。
家出をすることになった経緯も、援助交際していたことも。
吉塚に対する想いだけは今口にするのは違うだろうと黙ったままだったが、それ以外は全て吉塚に話した。
「………そっか。」
吉塚が答えたのはそれだけだったけれど、吉塚もまた高城に今離れに居る理由の全てを話した。
別に黙っていた訳ではないけれど、元金持ちのいざこざに巻き込みたくなかったから聞かれるまで黙っておこうと思っていた事だ。
「その跡取り息子って、石重忠恒さん?」
「そう。忠恒さんとも知り合いなのか?」
「………うん、どっちかと言えば石重さんの方を知ってる。」
高城が援交をしていた男の内の一人が、これまた見目麗しい男女を愛人にして楽しむような男だった。
身体の関係は少なく、どちらかといえば愛人に金をばら撒く方が楽しと感じるタイプの男。
そんな男の愛人が一人、石重の経営するストリップ劇場で金を持ち逃げしたらしい。
その事情聴取で石重が男のもとを訪れ、丁度食事をご馳走になっていた高城と鉢合わせしたらしい。
「あの人が顔を青褪めさせてたのも、土下座して許しを乞うてたのも初めて見たよ。」
プライドが高く陽気な男だった。
そんな男が必死の形相で頭を下げているという光景は異様に思えたし、またそうさせている石重の存在がひどく恐ろしかった。
暴言を吐く訳でもない、勿論暴力だって振るっていない。
ただ淡々と事情だけを聴取している彼のその恐ろしいまでに冷たい声が、耳に焼き付いて離れなかった。
「そんな石重さんの斜め後ろに、百瀬さんが居た。何を言う訳でもなくて、ただジッと俺達を見ていたのがすごく怖かったし、マジで援交止めよって思ったんだ。石重さんからも帰る時に言われたしね。」
「何を?」
「運が良かったねーって。」
初めは意味が分からなかった。
その数秒後に、もしかしたら中学生ってだけで見逃してもらえただけで、本来だったら俺も関係者として尋問受けてたんじゃってゾッとした。
『でもまぁ、お客奪って悪かったとは思うからなー。うーん、君、ごっこ遊び好きー?』
顔を青褪めさせた高城にある程度の賢さを感じたのか、石重はそう言って高城にどうせするならと【愛人ごっこ】を勧めたのだ。
【居場所】が見つかるまでの、期間限定という形で。
石重が用意してくれた愛人達は皆心地好く、また勉強になる存在が多く、それもあって高城は吉塚に惚れるまで何となく続けていたのだ。
「ただ考えれば百瀬さん、警察なのに援交も未成年に対する愛人の斡旋も黙認した事になるんだよな。」
「あー………そりゃあ警察署内では話せないな。」
百瀬は石重にとって不利になるような立ち振る舞いはけしてしない。
これが自分一人が黙認したというのならばあっさりと口に出したろうが、石重が関わるならば話は別だ。
バレそうになったとしても文字通り墓場まで持って逝く。
百瀬にとって石重忠恒という男が、唯一無二の存在なのだから。
「今はもうしてないのか?愛人。」
「してないよ。もう十分過ぎるくらい金はあるし、それに居場所ができたしね。」
手を握ったまま高城が立ち止まったので、自然と吉塚も立ち止まる。
まだ自分達は出会ったばかりに近くて、それでも歯車が噛み合うような感覚すらあって。
もしも吉塚に居場所があるのならば、それは―――
「俺の居場所は、大地だと思ってる。」
「俺の世界も、レオンだと思ってるよ。」
高城レオンというケモノこそが、きっと吉塚大地というケモノの求めていたモノだ。
寂しさや苦しさを埋めるだけではなくて、互いに守り守られる存在。
隣とか傍とかではなくて、存在そのものが居場所。
「………俺、クラスが変わったらもうレオンの傍に居れないかと思ってた。」
世界が崩壊するんだと、恐れていた。
けれども高城の居場所が吉塚ならば、例えクラスが変わったとしても傍に居て良いのではないだろうか。
そんな願いを込めてそっと高城の顔を伺えば、キョトンとした表情を浮かべて本気で驚いているようだった。
「俺、大地から離れたくないんだけど。」
「そっか。うん、なら良い。俺もレオンの傍から離れたくないから。」
余程予想外だったのか未だにパチパチと目を瞬かせる高城に、吉塚は微笑みながらそっと寄り添う。
なんだかずっとグダグダ考えていた自分が馬鹿らしく思えてくる。
そもそも吉塚は高城のプライドの中で最初から特別だったのだ。
だって高城から手を差し伸べた、唯一なのだから。
「てかクラス替えとか忘れてたわ。そんなのあったねー。」
安心したようにのんびりとした口調で、高城はただ繋いでいただけの手を一度解いて、指と指を絡めるように握った。
所謂恋人繋ぎなそれを吉塚も抵抗せずに受け入れながら、二人で止まっていた歩みを漸く再開する。
「俺もこの間まで忘れてた。ゆずちゃんから言われて思い出したんだ。」
「柚子稀で思い出した!今日持ってきたハンドクリームどこで買ったか聞き忘れたわ………」
高城の言葉に、吉塚もあのいい匂いのするハンドクリームを思い出した。
今までも時々ハンドクリームを塗られたけれど、あれが一番つけ心地が良かったし手もツヤツヤになった気がした。
「アレめっちゃいい匂いしたよな。レオンも柑橘系の匂い好き?」
「好き。ベリー系の甘いのも好きだけど、柑橘系が一番好き。」
ゆっくりと歩きながら、つまらない話で盛り上がる。
たくさん話していたい、そんな気分だったから。
けれどもどれだけゆっくりと歩いた所で、家には着いてしまう。
正面の門を抜けて離れへと歩けば、今日も元気に母親の金切り声が聞こえる。
防犯カメラの設置や鍵の交換の立ち会いで長い時間颯太が不在だったから、尚のこと元気だ。
「あ、そういえば鍵!」
「やっぱり忘れてた………百瀬さんから預かってるよ。マスターキーだから、無くさないでね。」
高城が百瀬から預かった鍵で開けるのを横目で見ながら、高城がそのまま持っててもいいのにと吉塚は思った。
正直な話、自分自身よりは高城のことを信用している。
「どうぞ、お坊ちゃま。」
「どうも。」
ニヤニヤと笑いながら恭しく扉を開ける高城に、吉塚も笑いながら中へと入る。
けれどもふと思い付いて、高城も玄関に入り鍵をかけたのを見計らって仕掛けてみた。
高城の制服の袖を少し引っ張り、反射的に屈んだ高城の頬に向かって精一杯背伸びして唇を寄せる。
「………ありがとう、レオン。」
吉塚はポカンとした高城の耳元にそう囁き、靴を脱ぎ散らかして部屋へと逃げようとする。
………が、それよりも早く高城がその長い腕を伸ばして、背中を向けた吉塚の身体を抱き寄せた。
ケモノには、背中を向けて逃げてはいけない。
くるりとそのまま吉塚の身体を反転させ自分の方へと向けさせると、引き攣った笑みを浮かべる吉塚にキスをした。
驚いて僅かに開いた唇に舌を捩じ込み、吉塚の舌を無理矢理に絡めとる。
逃げられないように後頭部を掌でしっかりと抑えながら、初めてのことに驚いたままの吉塚の口内を貪り尽くすそれは甘さなど何もなくもはや捕食であった。
「好きだよ、大地。お前だけが欲しい。」
酸欠と高城の巧みな舌使いに瞳を潤ませて息を荒らげる吉塚に、高城は刷り込むように耳元で囁く。
俺だけのメスで居てと、高城は心の底から思った。
守るべき存在。
それでいて、守ってくれる存在。
「俺も好きだよ、レオン。俺の愛しいケモノ。」
涙でぼやける視界で、それでも確かに吉塚は高城の唇を捉えてキスをした。
俺だけのオスで居てなんて、それは絶対に言わない。
高城のプライドは、人間のフリをした手負いのケモノ達のオアシスだ。
高城に守られ、高城を守る唯一無二の世界。
けれども高城のメス達の中で、メスという名の雄は自分だけであって欲しい。
技巧も何も無い、たどたどしい舌使いにそんな願いを込める。
正しく受け取ってくれたのか、高城が甘えるように吉塚の首筋を噛んだ。
明日もまた学校だから跡は付けられない。
それが二人の精一杯の理性だった。
勇気を出して、帰り道に吉塚に手を繋いでもらいながら懺悔する気持ちで全てを告白した。
家出をすることになった経緯も、援助交際していたことも。
吉塚に対する想いだけは今口にするのは違うだろうと黙ったままだったが、それ以外は全て吉塚に話した。
「………そっか。」
吉塚が答えたのはそれだけだったけれど、吉塚もまた高城に今離れに居る理由の全てを話した。
別に黙っていた訳ではないけれど、元金持ちのいざこざに巻き込みたくなかったから聞かれるまで黙っておこうと思っていた事だ。
「その跡取り息子って、石重忠恒さん?」
「そう。忠恒さんとも知り合いなのか?」
「………うん、どっちかと言えば石重さんの方を知ってる。」
高城が援交をしていた男の内の一人が、これまた見目麗しい男女を愛人にして楽しむような男だった。
身体の関係は少なく、どちらかといえば愛人に金をばら撒く方が楽しと感じるタイプの男。
そんな男の愛人が一人、石重の経営するストリップ劇場で金を持ち逃げしたらしい。
その事情聴取で石重が男のもとを訪れ、丁度食事をご馳走になっていた高城と鉢合わせしたらしい。
「あの人が顔を青褪めさせてたのも、土下座して許しを乞うてたのも初めて見たよ。」
プライドが高く陽気な男だった。
そんな男が必死の形相で頭を下げているという光景は異様に思えたし、またそうさせている石重の存在がひどく恐ろしかった。
暴言を吐く訳でもない、勿論暴力だって振るっていない。
ただ淡々と事情だけを聴取している彼のその恐ろしいまでに冷たい声が、耳に焼き付いて離れなかった。
「そんな石重さんの斜め後ろに、百瀬さんが居た。何を言う訳でもなくて、ただジッと俺達を見ていたのがすごく怖かったし、マジで援交止めよって思ったんだ。石重さんからも帰る時に言われたしね。」
「何を?」
「運が良かったねーって。」
初めは意味が分からなかった。
その数秒後に、もしかしたら中学生ってだけで見逃してもらえただけで、本来だったら俺も関係者として尋問受けてたんじゃってゾッとした。
『でもまぁ、お客奪って悪かったとは思うからなー。うーん、君、ごっこ遊び好きー?』
顔を青褪めさせた高城にある程度の賢さを感じたのか、石重はそう言って高城にどうせするならと【愛人ごっこ】を勧めたのだ。
【居場所】が見つかるまでの、期間限定という形で。
石重が用意してくれた愛人達は皆心地好く、また勉強になる存在が多く、それもあって高城は吉塚に惚れるまで何となく続けていたのだ。
「ただ考えれば百瀬さん、警察なのに援交も未成年に対する愛人の斡旋も黙認した事になるんだよな。」
「あー………そりゃあ警察署内では話せないな。」
百瀬は石重にとって不利になるような立ち振る舞いはけしてしない。
これが自分一人が黙認したというのならばあっさりと口に出したろうが、石重が関わるならば話は別だ。
バレそうになったとしても文字通り墓場まで持って逝く。
百瀬にとって石重忠恒という男が、唯一無二の存在なのだから。
「今はもうしてないのか?愛人。」
「してないよ。もう十分過ぎるくらい金はあるし、それに居場所ができたしね。」
手を握ったまま高城が立ち止まったので、自然と吉塚も立ち止まる。
まだ自分達は出会ったばかりに近くて、それでも歯車が噛み合うような感覚すらあって。
もしも吉塚に居場所があるのならば、それは―――
「俺の居場所は、大地だと思ってる。」
「俺の世界も、レオンだと思ってるよ。」
高城レオンというケモノこそが、きっと吉塚大地というケモノの求めていたモノだ。
寂しさや苦しさを埋めるだけではなくて、互いに守り守られる存在。
隣とか傍とかではなくて、存在そのものが居場所。
「………俺、クラスが変わったらもうレオンの傍に居れないかと思ってた。」
世界が崩壊するんだと、恐れていた。
けれども高城の居場所が吉塚ならば、例えクラスが変わったとしても傍に居て良いのではないだろうか。
そんな願いを込めてそっと高城の顔を伺えば、キョトンとした表情を浮かべて本気で驚いているようだった。
「俺、大地から離れたくないんだけど。」
「そっか。うん、なら良い。俺もレオンの傍から離れたくないから。」
余程予想外だったのか未だにパチパチと目を瞬かせる高城に、吉塚は微笑みながらそっと寄り添う。
なんだかずっとグダグダ考えていた自分が馬鹿らしく思えてくる。
そもそも吉塚は高城のプライドの中で最初から特別だったのだ。
だって高城から手を差し伸べた、唯一なのだから。
「てかクラス替えとか忘れてたわ。そんなのあったねー。」
安心したようにのんびりとした口調で、高城はただ繋いでいただけの手を一度解いて、指と指を絡めるように握った。
所謂恋人繋ぎなそれを吉塚も抵抗せずに受け入れながら、二人で止まっていた歩みを漸く再開する。
「俺もこの間まで忘れてた。ゆずちゃんから言われて思い出したんだ。」
「柚子稀で思い出した!今日持ってきたハンドクリームどこで買ったか聞き忘れたわ………」
高城の言葉に、吉塚もあのいい匂いのするハンドクリームを思い出した。
今までも時々ハンドクリームを塗られたけれど、あれが一番つけ心地が良かったし手もツヤツヤになった気がした。
「アレめっちゃいい匂いしたよな。レオンも柑橘系の匂い好き?」
「好き。ベリー系の甘いのも好きだけど、柑橘系が一番好き。」
ゆっくりと歩きながら、つまらない話で盛り上がる。
たくさん話していたい、そんな気分だったから。
けれどもどれだけゆっくりと歩いた所で、家には着いてしまう。
正面の門を抜けて離れへと歩けば、今日も元気に母親の金切り声が聞こえる。
防犯カメラの設置や鍵の交換の立ち会いで長い時間颯太が不在だったから、尚のこと元気だ。
「あ、そういえば鍵!」
「やっぱり忘れてた………百瀬さんから預かってるよ。マスターキーだから、無くさないでね。」
高城が百瀬から預かった鍵で開けるのを横目で見ながら、高城がそのまま持っててもいいのにと吉塚は思った。
正直な話、自分自身よりは高城のことを信用している。
「どうぞ、お坊ちゃま。」
「どうも。」
ニヤニヤと笑いながら恭しく扉を開ける高城に、吉塚も笑いながら中へと入る。
けれどもふと思い付いて、高城も玄関に入り鍵をかけたのを見計らって仕掛けてみた。
高城の制服の袖を少し引っ張り、反射的に屈んだ高城の頬に向かって精一杯背伸びして唇を寄せる。
「………ありがとう、レオン。」
吉塚はポカンとした高城の耳元にそう囁き、靴を脱ぎ散らかして部屋へと逃げようとする。
………が、それよりも早く高城がその長い腕を伸ばして、背中を向けた吉塚の身体を抱き寄せた。
ケモノには、背中を向けて逃げてはいけない。
くるりとそのまま吉塚の身体を反転させ自分の方へと向けさせると、引き攣った笑みを浮かべる吉塚にキスをした。
驚いて僅かに開いた唇に舌を捩じ込み、吉塚の舌を無理矢理に絡めとる。
逃げられないように後頭部を掌でしっかりと抑えながら、初めてのことに驚いたままの吉塚の口内を貪り尽くすそれは甘さなど何もなくもはや捕食であった。
「好きだよ、大地。お前だけが欲しい。」
酸欠と高城の巧みな舌使いに瞳を潤ませて息を荒らげる吉塚に、高城は刷り込むように耳元で囁く。
俺だけのメスで居てと、高城は心の底から思った。
守るべき存在。
それでいて、守ってくれる存在。
「俺も好きだよ、レオン。俺の愛しいケモノ。」
涙でぼやける視界で、それでも確かに吉塚は高城の唇を捉えてキスをした。
俺だけのオスで居てなんて、それは絶対に言わない。
高城のプライドは、人間のフリをした手負いのケモノ達のオアシスだ。
高城に守られ、高城を守る唯一無二の世界。
けれども高城のメス達の中で、メスという名の雄は自分だけであって欲しい。
技巧も何も無い、たどたどしい舌使いにそんな願いを込める。
正しく受け取ってくれたのか、高城が甘えるように吉塚の首筋を噛んだ。
明日もまた学校だから跡は付けられない。
それが二人の精一杯の理性だった。
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