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第23話 最高のシチュエーションに興奮しない訳ない※

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 潮くんは目を丸くしてる。
 あれ、また俺何か間違えたか。

「あ、あのね。これはいやらしい意味じゃなくて! 回復力を高めるために必要なことなんだ!」
「え? そ、そうなんですか?」
「そ、そう! 交わることで気を高めるんだ。潮くんの生気も少し貰うことになるけど……房中術っていうちゃんとしたやり方なんだよ!」
「……そ、そういうことであれば、アマネ様のために頑張ります!」

 ああ、良かった。変に誤解されたらどうしようかと思った。
 今回は俺は呪いと片腕吹っ飛んでてまともに動けないから、今回は潮くん頼りだ。こんな状況で不謹慎かもしれないけど、このシチュエーションに興奮してないと言えば嘘になります。ごめんなさい。

「そ、それじゃあ……アマネ様は、ジッとしててくださいね?」
「うん……」

 水の中だけど、俺達は水の抵抗をほぼ受けない。だから普通に動けはするけど、気持ち的には無重力の中にいるようなものだ。
 こんな場所で申し訳ないけど、腕の呪いが悪化しないように水の中で清めたままじゃないと何が起きるか分からない。

「潮くん、大丈夫?」
「は、はい……」

 潮くんは俺の着物の隙間に手を伸ばして足の間に触れてきた。
 何だっけ。着物の前の部分、おくみって言うんだっけ。なんか前に気になって調べた気がするけど忘れちゃったな。てゆうか今はそれどころじゃないし。
 潮くんが俺のモノを触ってる。緩く反応してるそれをそっと握って上下に扱いてくれてる。
 人に触られたことないから、変な感じ。掌の柔らかさが気持ちいい。

「い、痛くないですか?」
「ん、気持ちいいよ……もう少し強く握っても平気だから……」
「こ、こうですか?」

 きゅっと控えめに力が籠められる。
 メチャクチャ気持ちいい。たどたどしい感じも相まって、最高に興奮する。

「アマネ様の回復を早めるように、気を高める、んですよね……」
「そう、だね……元々は、交わることで、お互いの気を調和させて、余計な精気の消耗を防いで長生きするためのものだったらしいけど……この世界での房中術は、気を高めて精気を活発化させるもの、らしいよ……」
「じゃあ、僕が頑張ってアマネ様を元気に、します」

 俺のムスコはもう元気いっぱいなんですけどね。
 そんな俺のモノを、潮くんは綺麗な唇で咥えた。その光景だけでイきそう。温かい口の中と、舌の感触がたまらなく気持ちいい。

「っ、ぁ」
「あ、まね、ひゃま……きもひ、いい?」
「い、いよ……めっちゃ、いい……」

 下で舐められるのって、こんな気持ちいいのか。
 潮くんが一生懸命俺に奉仕してくれてる。俺のモノを挿れるために、自分で後孔を弄って準備してくれてる。
 なにこの最高の光景。俺の舐めながら、潮くんが自分でシてるとか。
 でも水の中じゃやりにくいよね。俺は右腕を少しだけ動かして、水を操作した。

「っひゃ!」
「手伝ってあげる」
「あ、やっ! あ、アマネ様は、動いちゃ、だめっ」

 水の一部をローションみたいに柔らかくして、潮くんの後孔に注いだんだけど、軽く催淫剤も入れたおかげで滑りは良くなったはず。俺のためにやってくれてるのに、潮くんが痛い思いするのは嫌だからね。
 てゆうか、そうか。水ってこういう使い方も出来たのか。あらやだ、プレイの幅広がっちゃうじゃん。

「も、もうっ……」
「この方が入れやすくなるでしょ?」
「そ、うです、けど……」
「ここからは、俺動かないから」
「……はい」

 潮くんは俺の上に跨って、自身の後孔に俺の屹立を当てた。
 ゆっくり、ゆっくりと潮くんが腰を下ろしていく。自分のペースでやるのと全然違うから、なんだか少しじれったい感じ。
 じっくりと潮くんに飲まれていくみたい。

「っあ……あ、んっ」
「潮くん、痛く、ない?」
「は、い……っん!」

 潮くんは俺の腹に手を置いて、腰を動かし始める。
 やっぱり潮くんのナカは気持ちいい。それに俺へ気を送ってくれてるのが分かる。
 奥を突くたびに高まる感情が、流れ込んでくる。
 快楽。つまり性欲は、生命力でもある。それが高まれば、俺の精気も強くなる。

「は、ぁ、あんっ! あまね、さま、きもち、い?」
「いい、よ……」
「じゃあ、も、っと、がんばり、ますっ!」
「っん!」

 潮くんが腰の動きを速めた。ナカが締まって、メチャクチャ気持ちよすぎる。
 てゆうか潮くんが俺の上に乗って腰振ってるだけでイけちゃう。俺、もうイっちゃう。

 俺の気も高まって、腕の呪いも消えかけてる。
 これなら、一気に治せそうだ。

 俺は腕に気を流し込み、解呪と再生を同時に行った。
 思いっきり力を消耗したけど、腕は治った。これで、心置きなく潮くんに集中できる。

「ありがとう、潮くん」
「アマネ様、腕が……良かった……」
「うん。だから、お礼をしないとね」
「え、あぁあ!」

 俺は両手で潮くんの腰を掴んで、一気に奥まで突いた。
 下から突き上げて、最奥をガンガン貫いていく。
 潮くん、一番奥が好きだから頑張ってくれたご褒美に沢山してあげないと。

「あ、あんっ、あん! や、あ、だめ、だめっ! きょ、は、僕が……!」
「俺はもう治ったから、潮くんにも気持ちよくなってもらわないと……」
「はあ、あぁ! あ! おく、おく、だめぇ!」

 潮くんは俺の胸の上に寝そべり、快楽に喘いでる。
 潮くんが感じれば感じるほど、俺にも力が流れ込んでくるからドンドン元気になっちゃうんだけどね。
 でも、さすがにもう限界。もう出そう。

「潮くん、奥に、出すよ……!」
「は、ひっ! だ、して……あまね、ひゃ、まの! ああああぁあっ!」
「っく!!」

 潮くんもイったのかナカがギュッと締まって、俺も絶頂に達した。
 俺の上に潮くんの吐き出した白濁がベッタリついて、潮くんは顔を真っ赤にしちゃった。

「ご、ごめんなさい……アマネ様のお着物を汚してしまいました……」
「いいんだよ、着替えなんて一瞬だし、ここ水の中からすぐ洗えるし」
「……腕、治って良かったです」
「うん。ありがとう、助かったよ」

 俺は治った右腕を軽く振り上げて、ちゃんと動くことを確認した。
 あとは、あの子が今後どう動くかだな。
 こればかりは予測できない。常に警戒しておかないと。

「とりあえず、もう休もうか」
「はい」

 呪いが消えたことで俺は元の姿に戻れるようになった。龍の姿に戻り、潮くんを包み込むように体を丸めた。
 俺の体に寄り添い、潮くんは目を閉じた。
 そんの数分で潮くんからは寝息が聞こえてきた。さすがに疲れただろうな。最後は俺もちょっとテンション上がって激しくしちゃったし。

 今はお休み。俺の可愛いお嫁さん。


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