World Express 〜様々な平行世界を渡る列車の記録〜

焼飯学生

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妖魔世界編

第22話 宇宙での歓迎会

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宇宙空間に出て来たアースノアは太陽系の星々の横を通りながら、太陽系の外を目指す。

「次元跳躍は明日にやるから、後は自動航行に切り替えて、サンとルナも休め」
「「わーい!」」

休みをもらい、サンとルナは両腕を上げて喜んだ。
俺は無線機を手に取り、車内放送を始めることにした。

「あーあ、こちら龍介、こちら龍介。今調理車にてヴィーナスが、美味しい料理を沢山作ってくれている。暇な奴は全員食堂車に集まれ、ノアとランの歓迎会を行う…以上!」

車内放送で、歓迎会を行うことを伝えた。

「お前らも来るか?」
「「勿論です!」」
「よし、じゃあ一緒に行こう」

アースノアを自動航行に切り替えた後、サンとルナと共に俺は食堂車に向かった。





サンとルナと共に食堂車に戻ってくると、既に料理が机の上に並べ始められていた。
白米、だし巻き卵、サラダ、フライ、刺身、寿司、肉寿司、サイコロステーキなど様々だった。
匂いだけで分かる。美味い奴や

「あ、もひょってきひゃ戻ってきた
「♪」

声が聞こえたので、ノア達の方を見ると、ノアとランは既に料理を食べていた。

「ツナも美味しいけど、この寿司というのも美味し~い!」
「♪」

ノアは次々とトロや中トロなどの寿司を口の中に入れており、一方のランは肉寿司やサイコロステーキなどの肉料理をメインに食べていた。

「はいあーん」
「えっ、あ、あーん」

二人の食べっぷりを見ていると、フライを箸でマリナ姐さんが食べさせてくれた。
衣はサクサクで、中はクリーミーで食べ応えがあった。

「………カキフライ…?」

フライを食べさせられた俺は、味と食感からカキフライだと思い、マリナ姐さんに尋ねた。

「そうよ。貴方は沢山食べてね」
「アッハイ…」

マリナ姐さんは、5個ほどのカキフライが乗った皿を俺の前に出してくる。
色々と察した俺は、それを大人しく食べ始める。

「そう言えば、サン達って何か食べるの?」

カキフライを食べていると、ルナがサンにそんなことを訪ねていた。

「我々は基本的に体内にあるエネルギー炉で必要活動エネルギーを満たしております。強いて言えば、予備バッテリーの為に、電気をチャージする程度です」
「えー、食べれたらいいのに~」

食べる必要は無いと聞き、ノアは気を落としながら飲み物として用意されていたリンゴジュースを飲み進める。

「私はこっちを飲もうかしら」

リンゴジュースを飲み始めたノアを見たマリナ姐さんは、山海が入っているコップを手に取り、飲み始める。

「俺も一杯」

マリナ姐さんが山海を飲み始めたのを見て、俺も一杯飲み始まることにした。
山海を飲んでみた感想としては、まろやかさが最初にやってきて、呑み込んですぐ喉がヒリヒリと熱くなった。

「結構高い方だな…」

度数の高さに実感しつつ、一升瓶に入っている山海をもう一度コップに注ぎ、今度は味わいながらゆっくりと飲んだ。

「酒呑童子が気に入るわけだ…」

味わって飲んだことで、酒好きの酒呑童子が気に入る訳がよくわかった。

「ねぇ、それって美味しいの…?」

リンゴジュースを飲んでいたノアが、こっちを見ながら尋ねてくる。

「まぁな」
「それじゃ飲んでみた「ダメだ」

ノアが飲みたいと言い始めたため、俺はノアの言葉を遮り禁止させた。

「なんでよ!」
「この酒は初心者には強すぎる。酒呑童子が好む酒だぞ?下手すれば、普通の大人でもやられる」
「むー」

山海が飲めないことに、ノアは頬を膨らせて不満を表す。
だけどな、本当に初心者が飲んでいいものじゃないんだよなぁー
そんなことを思いながら、俺はカキフライを食べ終え、ガーリックチップが乗ったサイコロステーキ3個と、トロの刺身、サラダを自分の皿に乗せて食べることにした。
料理を味わって食べていると、

「ふへー」

ノアがいきなりその場に倒れ込んだ。

「大っ!丈…夫、か……」

倒れ込んだノアの方を見て、俺は頭を抱えた。
ノアの顔は真っ赤にして気絶したようだ。山海が入っているだろうコップを片手に…

「隙をついて飲んだのね…」

マリナ姐さんも頭を抱えながら答え、倒れ込んだノアに膝枕をして、水を与えた。

「はぁ…ルナ、悪いんだけど、ノアを部屋まで連れて行ってくれ」
「了解」

俺にノアを任せられたルナは、ノアを抱えて部屋のベッドまで連れて行った。
一方、ランを見てみると

「あらら、寝てる」

ランは沢山食べたことで、腹がいっぱいになり、睡魔に負け、丸まって寝たようだ。

「取り敢えず寝かしてきます。マリナ姐さんはギアノイド達と、食器の片付けお願いします」

丸まって寝ていたランを脇から抱えあげ、片付けをマリナ姐さん達に任せた。
ランを連れて食堂車を出ようとした時、

「お願いね」
「はい」

と、マリナ姐さんに耳元で囁かれ、なんのことか分かっている俺は、返事を返してランを俺の部屋に連れて行った。





「ふわぁ~…眠い……」

欠伸をしながら俺はシャワー室から出てきた。
シャワー次いでに服を着替えた俺は、そのまま機関室に向かった。

「おはようさん」
「「おはようございます」」

機関室に居たサンとルナに声をかけながら入る。
 
「早速だが、次元跳躍を行う。機関出力最大」
「了解」
「超高次元障壁、現在出力100%」

淡々とサンとルナは報告をしてくれる。

「次元跳躍!」

タイミングを見極めた俺は、次元跳躍を行った。
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