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全体世界編
第14話 最悪な出現位置
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ナチスの艦隊との戦闘の末、気持ちが良い勝利を手に入れた俺は、そのまま次元跳躍の準備に取り掛かった。
「超高次元障壁現在出力100%」
「機関出力最大、速度超光速を維持」
光を超えた速度で宇宙空間をアースノアが走る中、俺は機関室のレバーを握った。
「次元跳躍!」
穴が空いた空間に、アースノアは超光速で中に入っていく。最後尾が空間の穴の中に入ってすぐ、アースノアの先頭車は新たな世界へと出てきた。
「周辺報kッ!」
ルナに周辺を見てもらおうとした時、車体が大きく揺れた。
「また攻撃か!?」
揺れたことに攻撃を受けていることを疑うが、
「巨大なガス惑星内に出現、強風に晒されている模様です」
車体が大きく揺れる中、ルナが報告してくれる。
「機関冷却急げ!」
「了解。緊急冷却システム起動します」
「次元障壁は!?」
「現在出力17.1%」
「車内の電力を非常用に切り替え!余った余力を次元障壁に回せ!!」
「了解」
この状況から脱するために必死になる。
ルナが車内の電力を非常用に切りかえたため、車内は比較的に暗くなり、それと同時に警報が鳴り響き始める。
「次元障壁、出力22.1%まで上昇」
出来るだけのエネルギーを次元障壁に回したおかげか、揺れの大きさが先程よりマシになる。
「機関緊急冷却完了」
「一気に抜け出す!」
強風と重力で上手く航行出来ない中、機関の冷却が終わったことにより、落下していたアースノアが止まる。
このまま短距離空間跳躍を行っても良いが、重力の影響で変なところに出てしまう可能性が多い。また同じような星に捕まって、抜け出せれる保証はないので、今はこの星の重力圏から出ることを優先しよう。
「機関出力63%。現惑星の重力圏を脱出可能だと思います」
「よし、脱出する!」
アースノアは長い汽笛を鳴らし、重力圏から抜け出すためにも、宇宙空間に向けて上昇を始める。
強風に煽られながらも、アースノアはガス惑星から離れていく。
「重力圏から脱出を確認しました」
宇宙空間まで出てきたアースノアは、そのまま走り進む。
「近くの星に1回止まるぞ、ルナ」
「…1時方向に自由浮遊小惑星を観測」
「よし、そこに一時停車する」
ルナが見つけてくれた小惑星に向かう。
小惑星で停車する理由としては、先程の緊急冷却システムが関係している。
緊急冷却システムは、熱を帯びている機関を一時的に無理矢理冷却させている。そのため、緊急冷却システムを停めれば、再び機関の熱が発生する可能性があるから、停めて通常の方法で冷却しないといけないし、更に急激に冷やしたことで、機関が故障を起こしている可能性があるため、今すぐ何処かで止めて点検する必要もあるのだ。
「作業班に通達、今から小惑星に停車する。アースノアか停車次第、機関の点検を始めてくれ」
車内放送で作業班に伝えたいことを伝え、俺とサンで、ルナが見つけてくれた小惑星にアースノアを向かわせる。
暫くすると、ルナが見つけてくれた小惑星が見えてきた。小惑星は月ほどの大きさがあり、俺らはアースノアの速度を落とし、地表にアースノアを停止させた。
「それじゃあ、皆の様子を一度見てくる。冷却と点検が終わったら、車内放送で報告だけして、そのまま地球に向かってくれ」
「「了解しました」」
後のことをサンとルナ達に任せ、俺は食堂車に向かった。
○
食堂車に向かうと、そこにはぐったりと机にうつ伏せているノアと楽しそうにはしゃいでいるランを微笑みながら見守るマリナ姐さんが居た。
「大丈夫か~?」
そう一言呟くと、ノアは顔だけ動かし、俺を睨めつけてきた。
「大丈夫だと見えます~????」
キレ気味にノアは怒ってきたが、俺は大丈夫だと判断してラン達の方を見た。
「マリナ姐さん、ランどうしたんですか?」
はしゃいでいるランを見て、見守っていたマリナ姐さんに様子を尋ねる。
「さっきのガス惑星での出来事が面白かったみたいよ。多分また来ないか楽しみにしてるんじゃないかしら?」
「は、ははっ…」
マリナ姐さんからランについて聞いた俺は、苦笑いをするしか無かった。
子供って怖い…
「今回こそ、アタリならいいわね…そろそろ紅茶が切れそうだし…」
そんなことを言いながら、マリナ姐さんは新しいカップに紅茶を入れ、差し出してくれる。
「ですね」
返事を返しながら、俺はカップを受け取り、飲み始めた。
酔っているノアは放置し、ボールで遊んでいるランを俺とマリナ姐さんは、紅茶を飲みながら見守った。
暫くすると、車内放送が始まった。
『機関の冷却並びに点検完了。これより、地球に向けて出発します』
ルナがそう伝えると、アースノアが汽笛を鳴らし、ゆっくりと動き始める。
『長距離空間跳躍を連続で開始します』
小惑星から出てすぐ、アースノアは連続で長距離空間跳躍を行い、月軌道まで辿り着いた。
月軌道から見える地球は、至って普通の形をしており、おかしい所はなかった。そしてそのまま、攻撃などを受けることなく、アースノアは地球の日本に降下を始めた。
「超高次元障壁現在出力100%」
「機関出力最大、速度超光速を維持」
光を超えた速度で宇宙空間をアースノアが走る中、俺は機関室のレバーを握った。
「次元跳躍!」
穴が空いた空間に、アースノアは超光速で中に入っていく。最後尾が空間の穴の中に入ってすぐ、アースノアの先頭車は新たな世界へと出てきた。
「周辺報kッ!」
ルナに周辺を見てもらおうとした時、車体が大きく揺れた。
「また攻撃か!?」
揺れたことに攻撃を受けていることを疑うが、
「巨大なガス惑星内に出現、強風に晒されている模様です」
車体が大きく揺れる中、ルナが報告してくれる。
「機関冷却急げ!」
「了解。緊急冷却システム起動します」
「次元障壁は!?」
「現在出力17.1%」
「車内の電力を非常用に切り替え!余った余力を次元障壁に回せ!!」
「了解」
この状況から脱するために必死になる。
ルナが車内の電力を非常用に切りかえたため、車内は比較的に暗くなり、それと同時に警報が鳴り響き始める。
「次元障壁、出力22.1%まで上昇」
出来るだけのエネルギーを次元障壁に回したおかげか、揺れの大きさが先程よりマシになる。
「機関緊急冷却完了」
「一気に抜け出す!」
強風と重力で上手く航行出来ない中、機関の冷却が終わったことにより、落下していたアースノアが止まる。
このまま短距離空間跳躍を行っても良いが、重力の影響で変なところに出てしまう可能性が多い。また同じような星に捕まって、抜け出せれる保証はないので、今はこの星の重力圏から出ることを優先しよう。
「機関出力63%。現惑星の重力圏を脱出可能だと思います」
「よし、脱出する!」
アースノアは長い汽笛を鳴らし、重力圏から抜け出すためにも、宇宙空間に向けて上昇を始める。
強風に煽られながらも、アースノアはガス惑星から離れていく。
「重力圏から脱出を確認しました」
宇宙空間まで出てきたアースノアは、そのまま走り進む。
「近くの星に1回止まるぞ、ルナ」
「…1時方向に自由浮遊小惑星を観測」
「よし、そこに一時停車する」
ルナが見つけてくれた小惑星に向かう。
小惑星で停車する理由としては、先程の緊急冷却システムが関係している。
緊急冷却システムは、熱を帯びている機関を一時的に無理矢理冷却させている。そのため、緊急冷却システムを停めれば、再び機関の熱が発生する可能性があるから、停めて通常の方法で冷却しないといけないし、更に急激に冷やしたことで、機関が故障を起こしている可能性があるため、今すぐ何処かで止めて点検する必要もあるのだ。
「作業班に通達、今から小惑星に停車する。アースノアか停車次第、機関の点検を始めてくれ」
車内放送で作業班に伝えたいことを伝え、俺とサンで、ルナが見つけてくれた小惑星にアースノアを向かわせる。
暫くすると、ルナが見つけてくれた小惑星が見えてきた。小惑星は月ほどの大きさがあり、俺らはアースノアの速度を落とし、地表にアースノアを停止させた。
「それじゃあ、皆の様子を一度見てくる。冷却と点検が終わったら、車内放送で報告だけして、そのまま地球に向かってくれ」
「「了解しました」」
後のことをサンとルナ達に任せ、俺は食堂車に向かった。
○
食堂車に向かうと、そこにはぐったりと机にうつ伏せているノアと楽しそうにはしゃいでいるランを微笑みながら見守るマリナ姐さんが居た。
「大丈夫か~?」
そう一言呟くと、ノアは顔だけ動かし、俺を睨めつけてきた。
「大丈夫だと見えます~????」
キレ気味にノアは怒ってきたが、俺は大丈夫だと判断してラン達の方を見た。
「マリナ姐さん、ランどうしたんですか?」
はしゃいでいるランを見て、見守っていたマリナ姐さんに様子を尋ねる。
「さっきのガス惑星での出来事が面白かったみたいよ。多分また来ないか楽しみにしてるんじゃないかしら?」
「は、ははっ…」
マリナ姐さんからランについて聞いた俺は、苦笑いをするしか無かった。
子供って怖い…
「今回こそ、アタリならいいわね…そろそろ紅茶が切れそうだし…」
そんなことを言いながら、マリナ姐さんは新しいカップに紅茶を入れ、差し出してくれる。
「ですね」
返事を返しながら、俺はカップを受け取り、飲み始めた。
酔っているノアは放置し、ボールで遊んでいるランを俺とマリナ姐さんは、紅茶を飲みながら見守った。
暫くすると、車内放送が始まった。
『機関の冷却並びに点検完了。これより、地球に向けて出発します』
ルナがそう伝えると、アースノアが汽笛を鳴らし、ゆっくりと動き始める。
『長距離空間跳躍を連続で開始します』
小惑星から出てすぐ、アースノアは連続で長距離空間跳躍を行い、月軌道まで辿り着いた。
月軌道から見える地球は、至って普通の形をしており、おかしい所はなかった。そしてそのまま、攻撃などを受けることなく、アースノアは地球の日本に降下を始めた。
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