21 / 25
五日目 5
しおりを挟む「……アキちゃん、目開けて。俺のこと見て?」
目を開けると、雄の顔をしたルートが俺の顔を覗き込んでいた。ぼんやりと目を合わせると、うれしそうに微笑んで、優しく俺の唇を舐める。
「三十分ピストンはできないけど、それ以外はしてもいいみたいだから、いっぱいキスしよう?」
「ん……っ」
舌を差し出すと、ルートは迷いなくその舌を絡め取って、俺の口内をぐちゃぐちゃに掻き回した。
あふれそうな唾液を飲み下しながら、俺もルートの舌を強く吸う。
「ん、むっ……ふ、あっ、ああっ……!」
「ほんとここ好きなんだね。軽く触るだけで、ナカがぎゅーって俺のこと締め付けてくる」
ルートの指が、よしよしと言うように俺の乳首を優しくと擦り上げてくる。
それだけでそこが火傷しそうなほど熱く感じられて、気持ちよくて、もっと触ってほしかった。
「はっ……あ……ルート、もっと……」
「うん。いいよ」
ルートは少し頭を下げて、俺の乳首を口に含んだ。乳輪ごと咥えて、やんわりと吸う。舌先で突起をぺろぺろと舐められて、また俺の性器からとろりと白濁がもれた。
「はっ、あ、……やばい、ずっとイッてる……っ、頭バカになりそう……ッあ、んん……」
「うん、俺もずっとイッてるよ。一緒にいっぱいイこうね」
そう言われると、腹の奥がいっそう温かく感じられて、きゅうっとナカが狭まるように動いた。
ルートが一瞬びくっと体を跳ねさせ、俺の乳首に軽く歯が当たる。間違いなく痛かったのに、鈴口からはビュクッと精液が吹き出していた。
その後も、丁寧に、執拗に、愛撫を施される。
体中を撫でられ、乳首をしゃぶられ、弄られ、目が合うたびに唾液を交換するようなキスをした。
ルートの雄は俺のナカでどくどくと脈打ち、動かさずともその鉄のような硬さを保っている。
それから腹の奥に注がれているであろう精液の熱さを感じ取るだけで、俺の性器は壊れた蛇口のようにとろとろと精液をこぼし続けていた。
頭も体もイカれてる。
もう戻れないかもしれない──そう思うのに、決して怖くはなかった。
ルートの顔を見つめてから、その髪を撫で、形の良い頭を掻き抱くように抱きしめる。ルートから「苦しいよ」と苦言を呈されたが、それを無視したまま、その髪に口付けた。
出会ったときは、ただ体の相性の良いセフレだった。ルートにとってもそうだったはずだ。
でも、いまは誰よりも愛おしい。きっと、血の繋がった家族よりも、自分自身よりも。
「るうと、るうと、好き、好きだ」
言った瞬間、ルートの頭を抱きしめていた腕を無理やり引き剥がされた。
ルートは興奮しきった目で俺の顔を覗き込む。そして、どろりと溶けるように微笑んだ。
「俺も好きだよ、秋也」
一瞬、なにを言われたのかわからなくて──でも、すぐに心臓はばくばくと音を立てはじめた。
かあっと熱が全身をめぐる。
そんな大したことを言われたわけじゃないと頭ではわかっているのに、体はここ最近で一番興奮しているようだった。
口がはくはくと動くが、言葉は出てこない。
ルートは軽く首を傾げて、子どものように笑ってみせる。
「ちゃんと名前で呼んでみたいなってずっと思ってて、こっそり呼ぶ練習してたんだ。これからは時々呼んでもいい?」
「っあ……それは、」
「いいよね。だって、いますごくナカきゅんきゅんしてるもん。あだ名じゃなくて本名で呼ばれるの、秋也もうれしいんだね」
「ッ、ばか……っ、んぁ、アッ、ひ、」
突然尻を掴まれ、ゆっくりと軽く上下に揺さぶられる。
「三十分経ったから、ゆっくり動くね」
その甘い声に俺はなにも言えず、ただ縋るように目の前のルートに抱きついた。
この先きっと、天国なのか地獄なのかもわからない快楽が待っている。それでも、恐怖はない。
ルートが傍にいるのなら、天国だろうが地獄だろうがなんだってよかった。
67
お気に入りに追加
352
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
召喚された美人サラリーマンは性欲悪魔兄弟達にイカされる
KUMA
BL
朱刃音碧(あかばねあおい)30歳。
ある有名な大人の玩具の開発部門で、働くサラリーマン。
ある日暇をモテ余す悪魔達に、逆召喚され混乱する余裕もなく悪魔達にセックスされる。
性欲悪魔(8人攻め)×人間
エロいリーマンに悪魔達は釘付け…『お前は俺達のもの。』
変態村♂〜俺、やられます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。
そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。
暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。
必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。
その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。
果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
珍しい魔物に孕まされた男の子が培養槽で出産までお世話される話
楢山コウ
BL
目が覚めると、少年ダリオは培養槽の中にいた。研究者達の話によると、魔物の子を孕んだらしい。
立派なママになるまで、培養槽でお世話されることに。
『番外編』イケメン彼氏は警察官!初めてのお酒に私の記憶はどこに!?
すずなり。
恋愛
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の身は持たない!?の番外編です。
ある日、美都の元に届いた『同窓会』のご案内。もう目が治ってる美都は参加することに決めた。
要「これ・・・酒が出ると思うけど飲むなよ?」
そう要に言われてたけど、渡されたグラスに口をつける美都。それが『酒』だと気づいたころにはもうだいぶ廻っていて・・・。
要「今日はやたら素直だな・・・。」
美都「早くっ・・入れて欲しいっ・・!あぁっ・・!」
いつもとは違う、乱れた夜に・・・・・。
※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんら関係ありません。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる