その悪役令息は記憶を奪われた。【ショートショート・短編】

無花果

文字の大きさ
上 下
6 / 6

攻めの思考が全て受けに筒抜けになってしまうバグの話

しおりを挟む
王道学園BL無双~転校生は隠れ美少年~



「おい、京、ちょっとこっちに来い。」

「あ、かいちょー、どーしたの?」

(相変わらず顔がエロい。)

「ふぇ?」

(なんだ何喘いでんだ犯されたいのか。)

「かいちょー……、口、閉じたまんま喋れるの、すごいね、ちょっと芸としては古いケド……」

「は?何を言っている。お前の頭は色ボケて誤作動してるのか?修理が必要か?」

「えええ……、多分、修理が必要なのは俺じゃないと思うんだよね~。」

(顔が近いな、コレ、誘ってんのか?)

「かいちょー?デバッグしてもらわなきゃかな~?」

(こいつ、こんな調子で転校生にもソッコー落とされやがってチョロすぎんだろ。)

「えー、俺、落とされてないけど、あの転校生くん、会話の選び方が斬新で面白いけど、ルート選択全然分かってないし、フラグ立てすぎだし、逆ハーするには、かいちょーに嫌われすぎてるし……、何がしたいんだろねー?」

「転校生の話はいい。不愉快だ。」

(お前の口からアイツの話を聞きたく無い。)

「あれ?それは、あれかなー?ほんとは独り占めしたいのに、ツンデレ属性がー、て、事なのかなー?あ、それで俺をお呼び出し?的な?えー、誤解と濡衣だよー?」

「誤解か?お前はいつだって軽薄でそこら中に色気を振り撒いてるだろうが。お前こそ何がしたい。」

(どうして俺だけにしない。)

「ん?かいちょーだけにして置けば怒られないの?」

(俺だけにするのか?)

「して、ほしいの?俺にデレてんの?転校生くんにじゃなくて?俺に?」

「何度も言わせるな。転校生の事をお前が口にするんじゃない。」

(今度言ったらそのエロい唇、俺が塞ぐ。何で塞がれるかは選ばせてやってもいいが……。)

「ええ~、何でって……、そこはマウストゥマウスの一択じゃないのー?」

「一択、か……」

(選んだのなら与えてやろう。)

「あ!ちが、かいちょ……、ん……♡」

(…んあー……クソ、最高だな、唇、やわ……しかも、いい匂いすんな。メスだな。)

「ふっ!んんっ!!」

「なんだ?」

「かいちょ……!離して!」

「嫌だ。」

「ひえっ、ちょっと、どーしたの?ストイックな完璧かいちょーはどこー!?キャラ崩壊してるよー!エロ親父化してるよー??」

(ストイックってなんだ、僧侶じゃあるまいし、10代なめんな?お前こそ親父か?)

「か、かいちょー、近いよぉ。ごめんね?ごめんね?俺が間違ってたー。かいちょーだってティーンだもんね、盛るよね?」

(京……耳まで赤い、涙、集まって目が……、誘ってるようにしか見えん。もっと謝れよ。……啼けよ。)

「ひぃーっ!かいちょー!聞こえてる!聞こえちゃってるの!本音が、もれてるぅ!」

「ははっ!」

(お前、その顔ヤバいぞ。勃ったわ。)

「うぅぅ……勃たないでください、出番ではありません!っやめっ!耳ぃっ!舐めないでぇ……!」

「おい、顔を隠すな。」

「むりぃ!囁かないでぇ!!」

(何だこの反応、ヤリチンのくせに。処女かよ。)

「なぁ、お前の親衛隊に、雄臭いのが一人だけ居たな?」

「んえ?……結城の事?」

「結城、か……。」

(もう咥えたのか?お前をメスにしたのはそいつか?)

「は?…………ゲスい。……あんた、ホントに、かいちょー?」

「俺は俺だ。」

(やっと顔を見せたな。)

「あっ!」

(逃さねえよ。)

「ひんっ、ふ♡んん…♡」

(口、開けろよ。)

「んん♡んー!っい、あっ!ふ、んんん♡」

(とろけ過ぎだろ……眉毛下がってる。美人が歪むと一気に可愛いな。)

「んーー!んんんー!!……っぷはっ!」

「くくく……」

(ぷはって言ったな。どんだけ必死だよ……。)

「かいちょー!?ちゅーする時は、目を!目をっ!閉じてぇー!?」

(馬鹿か、俺はお前の顔が好きなんだ。閉じたら見えん。)

「それで?」

「……ええ?何が?かいちょー、なんか怒ってんの?」

「結城だ。あいつはお前の何なんだ?」

「結城?結城はー、俺の側近だよ?俺、ウチの会社の社長候補だから、そーなった時の為の先行投資だね。」

「……それだけか?」

「そ、そうだよ?俺も結城もタチだし……。」

「そう思ってるのはお前だけなんじゃ無いか?」

(お前に抱かれたいヤツの気がしれん。お前と肌を合わせて、啼かせるんじゃなくて、啼かされるのか?お前に?)

「有り得ないだろ。」

「やめて、やめてー!分かりたくない!その可能性には気付きたくない!俺は攻めたいの!攻める方なの!」

「ふうん?じゃあ、やってみせろよ。」

(お前のせいでこっちは臨戦態勢だ。好きなだけ攻めてみせろよ。)

「う、わ……、カチカチなんですけど……。マジで?」

(それとも突っ込まれたいのか?)

「やります!」

「ふっ。」

(結局両方選んだな……。)

「え?」

(咥えてくれるんだろ?塞いでやるよ。)

「ばっ!ばか!エロ親父!ゲスいんだよ!!もう、だまってて!」

「早く黙らせてくれよ……。」

「ぬうっ!言ったねー?めちゃくちゃ喘がせてやるよー!」

(だから、可愛いんだよ。)

「くっ、見てろ!」

「ああ、見る。」

(これも視姦になるのか……?)

「うぅ……、やりずらい!」

(美人の奉仕、永久保存もんだな。)

「うるさいっ!て、なにコレ、でか……。」

(舐めろ。)

「っ!だから!だまっててよ!」

(こっちは理性の限界だ、急げ。)

「もう!情緒がない!いくよ!?」

(う……、ん、いい……、うまいな、この、淫乱……。)

「ひょっほ、ひひははひほ、うえいふ……」

「うっ……くっ、喋るな。……何言ってるかも分からん。」

(あぁ、たまんねぇな。その唇に突っ込んでみたかったんだ……。)

「動くぞ。」

「んむっ…ふ♡ん、……んー!んんんー♡!!」

(ああ、やべぇ、もうイキそー……、とりあえず、出すぞ?)

「っぐっ!……んぷっ♡……げほっ!ごほっ!ぐぅっげほっ……!はあっ!ふ♡ぅっ……はぁ。」

(こっち来い、キスしてやる。)

「あ、……んん♡ん♡ふ……♡♡♡っ………。」

「良くできたな。いい子だ。これで分かったか?」

「んう……、わ、わかんないよ。」

「俺は好きにやれって言ったんだ。俺を治めろって言ったんじゃない。」

(なのに咥えただけで終わるなんてな。俺なら有り得ねぇ。)

「……あ。」

「お前には俺を啼かせる気はなかったんだろ?お前は俺に啼かされる側だろ?」

「…う、うああぁ。」

「心配するな。」

(俺がたっぷり、可愛いく啼かせてやる。)

「俺はお前が好きだよ……。」

「んん…♡はぁ、ああぁ……♡」

「……♡…♡♡………!」


「♡♡♡♡!!」


「…………♡……♡…♡…!」








後日、かいちょーのバグは無事改修された。
俺の尻穴は無事には済まなかった。
なんでこうなった?




しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

罰ゲームって楽しいね♪

あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」 おれ七海 直也(ななみ なおや)は 告白された。 クールでかっこいいと言われている 鈴木 海(すずき かい)に、告白、 さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。 なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの 告白の答えを待つ…。 おれは、わかっていた────これは 罰ゲームだ。 きっと罰ゲームで『男に告白しろ』 とでも言われたのだろう…。 いいよ、なら──楽しんでやろう!! てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ! ひょんなことで海とつき合ったおれ…。 だが、それが…とんでもないことになる。 ────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪ この作品はpixivにも記載されています。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

姫を拐ったはずが勇者を拐ってしまった魔王

ミクリ21
BL
姫が拐われた! ……と思って慌てた皆は、姫が無事なのをみて安心する。 しかし、魔王は確かに誰かを拐っていった。 誰が拐われたのかを調べる皆。 一方魔王は? 「姫じゃなくて勇者なんだが」 「え?」 姫を拐ったはずが、勇者を拐ったのだった!?

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

帰宅

pAp1Ko
BL
遊んでばかりいた養子の長男と実子の双子の次男たち。 双子を庇い、拐われた長男のその後のおはなし。 書きたいところだけ書いた。作者が読みたいだけです。

美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした

亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。 カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。 (悪役モブ♀が出てきます) (他サイトに2021年〜掲載済)

処理中です...