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えっ、えっ、全部が俺にΣ( ̄□ ̄|||)!?
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登場人物
・ユウジ(ボーカル)
24歳 イケメン・金髪・短髪
・キョースケ(ドラム)
24歳 イケメン・黒髪・長髪
・シュン(ギター)
23歳 あっさり顔・黒髪・短髪・ユウジとキョースケの小中の後輩
・アキト(ベース)
24歳 濃い顔・赤髪・短髪・ユウジの高校の同級生
・ユウジとキョースケは幼馴染
・ジュリ(ユウジの彼女)
24歳 クールタイプ・茶髪・ロングヘアー
・アミ(アキトの彼女)
22歳 キュートタイプ・茶髪・ミディアムヘアー
・マスター
T Change @ Viewpoint ※視点を変えてッ!
アルファポリス版
冬・1月
○ライブハウス・バックヤード(夜)
演奏を終えた四人はライブハウスの裏口に繋がる通路を歩いている。
× × ×
ステージ上で演奏するユウジ(24)・キョースケ(24)・シュン(23)・アキト(24)
観客「キャーーーー・キャーーーー!!!!」
× × ×
○ライブハウス・外観(同)
満足そうな顔をして裏口から出てくるユウジとタバコを咥えて出てくるキョースケ。
ユウジ「いやーー今日の客の盛り上がりサイコーーだったなッ!!」
キョースケ「そうだな」
コーラを飲みながら出てくるアキト。
アキト「マジ俺らが演奏してた時、ずっとキャーー!キャーー!言ってたもんなッ」
不満そうに出てくるシュン。
シュン「俺、2曲目、間違えちゃったけど……(-。-)」
アキト「客にバレてなきゃ、いいんだって」
ユウジ「そーーだよ、客は俺の顔と歌声を目当てに来てんだからいちいちギターの音なんて本気で聞いてないって アハハ」
アキト「待て待て。俺の顔、目当てだろ」
キョースケ「どっちでもいいわッ」
ユウジのケータイが鳴る。
キョースケ「誰かケータイ鳴ってない?」
ユウジ「あっ俺だ。ジュリからだ」
ケータイに出るユウジ。
ユウジ「もしもし、どうしたの?」
ジュリ「ライブ終わった?」
ユウジ「うん、今終わってキョースケ達と帰ってるとこだけど」
ジュリ「そっか……今日は行けなくて、ごめんね」
ユウジ「いいよ、別に」
ジュリ「これからみんなでご飯食べに行くんでしょ?」
ユウジ「そう……だね」
ジュリ「私も参加していい?」
ユウジ「いいよ」
ジュリ「じゃあどこでご飯食べるか、また連絡して」
ユウジ「わかった」
ジュリ「じゃあまたね」
ユウジ「じゃあ、また」
ケータイを切るユウジ。
キョースケ「ジュリちゃんなんて?」
ユウジ「ご飯一緒に食いたいってさ」
アキト「じゃあ、あのいつもの長居が出来る居酒屋に行くか」
ユウジ「そーーだな、じゃあ、そこジュリに連絡しとくわ」
少し離れた場所からアミ(22)が近寄ってくる。
アミ「アーーキーートーー君!!」
アキト「おっアミじゃん、終わるの待っててくれたの?」
アミ「うん(頷く)」
アキト「ありがと」
アミ「お疲れさま。きょうもめちゃくちゃカッコ良かったよ!!アキト君!!」
アキト「ハハハハハ、だろ(ニヤリ)!!これからみんなでご飯食べに行くけど、一緒に行く?」
アミ「うん、行きたい!行きたい!」
アキト「じゃあ、一緒に行こ」
キョースケ「チクショ、俺も彼女ほしーー」
○居酒屋・外観(同)
居酒屋の出入口で1人、ジュリ(24)を待つユウジ。
ユウジ「寒ッ!!!」
ジュリが目の前に現れる。
ジュリ「ごめん、遅くなっちゃった」
ユウジ「いいよ、もうみんな中で待ってるから、行こう」
ジュリ「うん」
○居酒屋・テーブル席(同)
居酒屋の中に入ってきたユウジとジュリを呼ぶキョースケ。
キョースケ「おーーい、ユウジ!こっち、こっち」
ユウジ「おっ居た、居た」
みんなの居る席に向かうユウジとジュリ。
キョースケ「ジュリちゃんごめん、誕生日席でいい?4人席しか空いてなくてさ」
ジュリ「はい、大丈夫です」
ユウジ「えーー、俺、シュンの隣かよ」
シュン「いいじゃん、ユウジ君。飲めない者同士仲良くしよ(^_-)-☆」
ジュリ「あら、アミちゃんも来てたんだ」
アミ「はい、今日はたまたま仕事休みだったんで」
ジュリ「そっか」
アキト「ジュリさんは相変わらずお綺麗いですね」
ジュリ「またーーアキト君は調子がいいんだから、アミちゃんに後で怒られちゃうよ」
アミ「怒らないですよーー」
アキト「アミにはいつも可愛いね、愛してるよって言ってるんで」
照れるアミ。
ジュリ「ほんと2人は仲良いね、羨ましい」
キョースケ「じゃあ、俺は仕切りたがりだからこっち側の誕生日席でっと」
アキト「ただジュリさんの顔を真っ正面からずっと見てたいだけだろ」
ジュリ「アハハハハ、なにそれ」
ユウジ「キモーーい」
シュン「キモーーい(/ω\)」
キョースケ「シュンはうるさい。とりあえずユウジとジュリちゃん、何飲む?」
ユウジ「俺、ジンジャエール」
シュン「それだと思ってもう頼んでおきました(‘’◇’’)ゞ」
ユウジ「さすが」
ジュリ「じゃあ、私もそれでいっかな……今日は」
キョースケ「えーー飲みましょうよ」
アキト「飲みましょうよーーーー」
アミ「私、生中にしました」
ジュリ「そっか、うーーん、アミちゃんが飲むなら私も飲んじゃおっかな、生中で」
キョースケ「そうだと思って、すでに頼んでまーーす」
ジュリ「そーーだったの、アハハハハ」
それぞれの飲み物を持ってくる店員。
店員「生中の方?」
それぞれの飲み物を配り終える店員。
店員「それでは、お食事のご注文はタッチパネルからお願いします。2杯目からは飲み物もタッチパネルでご注文できますので」
アキト「かしこまりましたーーーー」
× × ×
○同・女子トイレ(同)
手を洗って髪をかき上げるジュリ。
ジュリ「飲みすぎちゃったかなぁ……」
○同・テーブル席(同)
テーブルの上には空になったジョッキがたくさん置かれている。
キョースケ「なぁなぁ、ジュリちゃん飲みすぎじゃない?」
ユウジ「今日は何か、すごいね。どうしたんだろ……」
アキト「1人で生中8杯はいったんじゃない?」
シュン「すごいですね、ジュリさん(@_@)」
アミ「ジュリさん、なんかストレス溜まってんのかな……」
アキト「ユウジ、お前なんかやったんじゃないのか?」
アミ「心当たりないんですか?」
ユウジ「ない」
キョースケ「ほんとか?」
ユウジ「ほんとだよ」
アミ「ジュリさん、戻ってこないですね」
アキト「トイレで倒れてんじゃない?」
アミ「私ちょっと見てきます」
ジュリ「いや~~今日は飲みすぎちゃったなぁ~~」
トイレから帰ってくるジュリ。
アミ「大丈夫ですか??」
ジュリ「大丈夫、大丈夫。ありがとアミちゃん」
アミ「お水でも貰いますか?」
ジュリ「うん」
アキト「シュン、タッチパネルにお冷ある? 頼んで」
シュン「あります、あります、いる人?(ToT)/~~~」
ジュリ「はーーい」
手を挙げるジュリ。
キョースケ「はい」
手を挙げるキョースケ。
アキト「はい」
手を挙げるアキト。
アミ「はーーい」
手を挙げるアミ。
ユウジ「俺、あったかいお茶がいい」
シュン「あったかいお茶もあります(*’ω’*)」
ユウジ「じゃあ、あったかいお茶で」
注文するのボタンを押してタッチパネルを元の場所へ戻すシュン。
それぞれの飲み物を持ってくる店員。
店員「お茶の方?」
それぞれの飲み物を配り終える店員。
キョースケ「ジュリちゃん、今日は飲みましたね!!」
ジュリ「うん、たくさん飲んじゃった~~」
アキト「こんなに飲める人だったんですね」
ジュリ「まぁ~~ねぇ~~」
アミ「ほんとに、大丈夫ですか?」
ジュリ「大丈夫だよ~~」
ユウジ「ほんに?」
ジュリ「はッ?」
ユウジ「いや、だからほんとに大丈夫?って聞いてるの」
ジュリ「大丈夫だって言ってるじゃん、しつこいなぁ~~」
ユウジ「ならいいけどさ」
アミ「じゃあ、そろそろ帰りますか?」
アキト「そうだね」
シュン「ではお会計、押しますね(=_=)」
タッチパネルのお会計を押そうとするシュン。
ジュリ「帰る前にちょっと聞きたい事があるんだけど~~」
ユウジ「なに?どうした、急に」
ジュリ「だから、帰る前に聞きたい事があるの~~」
キョースケ「ユウジやっぱり、お前なんかしたろ?」
ユウジ「だから、なんもしてねーーよ」
ジュリ「この前の、ライブの時もみんなでご飯食べたの?ライブが終わった後……」
シュン「この前のライブの後は、すぐ帰りましたよ。みんな疲れてて(^_^)」
ユウジ「おいッ」
シュンを突き飛ばすユウジ。
シュン「うわーーーー( ̄□ ̄|||)!!」
吹っ飛ぶシュン。
キョースケ「ユウジ、もう一度聞くお前ほんとにジュリちゃんを怒らせるようなことしてないのか? 心当たりはないのか?」
キョースケ(N)「あれ、待てよ……その日……」
ユウジ「な……い……」
アキト「この前のライブの後……」
アミ「なんか、あったの?その日」
アキト「なにもないよ」
アミ「その日はあたしの誕生日でアキト君は……」
アキト「シーー……」
右手の人差し指を口元にあてアミを見るアキト。
ジュリ「その日、夕方に私が連絡しても出なくて、夜中に、帰りが遅くなったごめん、今家帰った。ってユウ君連絡くれたよね」
ユウジ「うん」
ジュリ「こんな時間まで何してたの?って聞いた時、みんなでご飯食べてた。って言ったよね?」
ユウジ「うん」
ジュリ「ほんとは何してたの?」
アキト「えっあっみんなじゃないけど、その日、俺とキョースケ、ユウジとで飯食ってたよ」
シュン「えーーマジでッ? 俺も誘ってよぉーーーー(*´з`)」
キョースケ「そ、そうそう……」
アミ「アキト君?」
不思議そうな顔でアキトを見るアミ。
アキト「ほんとだよ」
アミの目を見て必死で俺に合わせろと目で訴えるアキト。
ジュリ「アキト君は優しいね」
アキト「えッ……」
ジュリ「この前、ユウ君の家泊った時さ、ケータイ見ちゃったんだ。その日にいっぱいお店を検索した履歴残ってたよ。連絡した番号も……」
アキト「アチャーー……」
ユウジ「勝手に見るなよ」
キョースケ(N)「お前、消しとけよ」
ジュリ「いつでも見ていいよって、パスワード教えてくれたのユウ君じゃん」
ユウジ「そうだけど……」
キョースケ「ジュリちゃん、ごめん」
ジュリ「どうして、キョースケ君が謝るの?」
キョースケ「俺が誘ったんだ、溜まってたから……ほんと、ごめん」
ジュリ「そうだったんだ、だけど……」
ユウジ「ごめん、風俗行った俺が悪いです」
ジュリ「だよね。いったいいつになったら落ち着くの?」
ユウジ「うーーん……」
シュン「えッじゃあ3人だけでご飯食ったって、ウソ?……ウソなの(‘ω’)?」
アキト「ウソだよ!!」
ジュリ「これで何回目だと思ってるの?」
ユウジ「すみません」
ジュリ「そんなにあたしに魅力感じない?」
ユウジ「そーーいうんじゃないんだって……本能だよ?男の……」
ジュリ「何ソレッ」
ユウジ「ジュリとも週3で……」
ジュリ「黙って……それ以上なにも言わないで」
シュン「えーージュリさんと週3で、かーー!!、イイなーー(*´ε`*)チュッチュ」
キョースケ「シュン、黙ってろ」
お手拭きを投げるキョースケ、かわすシュン。
ユウジ「ホンバンはジュリとしかしないって決めてるんだから、いいだろ」
ジュリ「そんな問題じゃない」
ユウジ「この前はハズレだったから手コキでヌいてもらっただけだよ」
ジュリ「そんなこと聞いてない」
シュン「いいなーー俺も風俗、連れてってほしいなぁーーーーー(*’▽’)」
キョースケ「シュン……、黙ってろって言ったろ」
ユウジ「前々回は可愛かったけど口でヌいてもらっただけだし……」
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
勢いのありすぎるお水はユウジの横に座っているシュンにすべてかかる。
○(回想)居酒屋・テーブル席・キョースケの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
キョースケ(N)「うわーーーーー!!ってアハハハハハハ、ぜんぶ、シュンにかかってるやーーん。アハハハハハハハハハハハ、マジ、ウケるーーーーアハハハハハハハハハハハ、そんな幸薄そうな顔してっからだろ。アハハハハハハハハハハハ、ユウジじゃなくてシュンがぜんぶかぶってるーーーーーーー、アハハハハハハハハハハ、声だして笑いてぇーーーー、いや、笑えねぇーーーー、アハハハハハハハハハハハ、アハハハハハハハハハハハ」
○(回想)居酒屋・テーブル席・シュンの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
シュン(N)「えッ…… (°∀°;) ぜんぶ俺に…… (〒▽〒)」
○(回想)居酒屋・テーブル席・アキトとアミの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
アキト(N)「ジュリさん、やるーーーー!」
アミ(N)「ジュリさんカッコいい」
アキト(N)「ぜんぶ、シュンにかかってるけどな、アハハハハ」
アミ(N)「シュンくん、可愛いそうに……ビッショビショ……」
アキト(N)「シュン、びっくりしすぎて口あいてるッ!口あいてるッ!アハハハハハハ」
アミ(N)「ジュリさんわざとシュンくんにかけたのかな……」
○(回想)居酒屋・テーブル席・ジュリの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
ジュリ(N)「ヤバ~~~~イッ!!!!力入れすぎちゃってユウ君通り越してシュン君のとこまで行っちゃった~~、ど~~しよ~~……、あぁーーシュン君ゴメ~~ン。もう……解散するまで酔ったままでいよ……」
○(回想)居酒屋・テーブル席・ユウジの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
ユウジ(N)「み、み、水が目の前をスローで通過していく……。この水はいったいどこへむかっているんだ……?」
目で水を追い、横を向くユウジ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
ユウジ(N)「……シュン、(すまん……)」
○(現在)居酒屋・テーブル席(同)
ジュリ「もういい。ちょっともう1回、トイレ行ってくる」
逃げるようにトイレに向かうジュリ。
アミ「あたしも行きます、ついでにタオル借りてくるね」
シュン「お願いします……(T_T)」
○同・女子トイレ(同)
便座に座って頭を抱えるジュリ。
ジュリ「やっちゃった~~」
アミ「ジュリさん、大丈夫ですか?」
ドアをノックするアミ。
ジュリ「大丈夫だよ、ありがと」
アミ「じゃあ、あたしはタオル借りてきますね」
ジュリ「うん、お願い」
× × ×
○同・外観(同)
居酒屋の出入口でたむろする6人。
ユウジ「さっ帰ろ、ジュリは今日うち泊まる?」
ジュリ「今日は帰る」
ユウジ「あっそ」
アキト「アミはどうする、今日うち泊まる?」
アミ「そーーしよっかな」
キョースケ「俺はもう一軒行ってくるわ、じゃあな」
タクシーを止めて違う店に向かうキョースケ。
シュン「俺は帰ります( 一一)」
ユウジ「シュン、俺んち寄って帰れよ。そんなビショビショな服着て帰れねーーだろ。俺の服貸してやるからさ」
シュン「マジで?!そーーさせて頂きますぅ(=゚ω゚)ノ」
ユウジ「風邪でも引かれたら、困るしな アハハハハ、鼻水出てんぞ」
アキト「ならジュリさん、帰り道一緒だよね。送ってくよ」
アミ「ジュリさん、一緒に帰りましょ」
ジュリ「うん」
○タクシー・後部座席(同)
アキト・アミ・ジュリの順で座る3人。
アミ「今日のジュリさん、カッコ良かったなーー」
ジュリ「ほんとはさ……」
アミ「なんですか?」
ジュリ「ケータイなんて見てないんだ」
アミ「そーーだったんですか?」
ジュリ「何かやましい事や隠し事してる時って、男の人ってわかるじゃん。なんとなく……」
アミ「確かに」
アキト「えっそうなの?」
ジュリ「最近のユウ君、優しすぎだし……なんかあるなーーと思って」
アミ「案の定、あったって事ですね」
ジュリ「ほんとごめんね。変な空気にしちゃって」
アキト「いやいやいや、あの水がユウジにかかってたら、ちょっと重い空気になってたかもしれないけど、シュンがぜんぶかぶったからね。マジ腹抱えて笑いそうになっちゃった」
アミ「狙ったんですか」
ジュリ「いや、勢いつけすぎちゃっただけ」
アキト「シュンのあのマヌケ面、思い出したらマジ笑える、アハハハハハハ」
ジュリ「シュン君にはほんとに悪い事しちゃった」
アキト「シュンはいつもそういう役どころだから気にしなくていいですよ」
ジュリ「そうなの」
アキト「あぁ~~笑いをこらえるキョースケの顔もサイコーだったけどな、アハハハハハハ」
○同日・バー・(同)
カウンターに座ってマスターと話すキョースケ。
マスター「さっきから、ニヤニヤしてますけど何か良い事でもあったんですか?」
キョースケ「いやーーさーー、ここへ来る前バンドメンバーと飲んでたんだけど、ドラマみたいな展開が起こってさ いや、ちょっと違うか……、でもマジその光景を思い出したら笑いが止まんなくて」
マスター「はぁ」
○(回想)居酒屋・テーブル席
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
○(現在)バー・カウンター(深夜)
キョースケ「マジ、ウケません? アハハハハ」
カクテルを飲みながら説明するキョースケ。
マスター「ハハハ、それはおもしろいですね」
キョースケ「でしょ」
マスター「愉快な仲間がいて、楽しそうでいいですね」
キョースケ「アハハハハハハ」
× × ×
お会計を済ませるキョースケ。
マスター「そうだ、キョースケくん……」
キョースケ「どうしたんですか」
マスター「まだ、言ってなかったね」
キョースケ「何をですか!?」
マスター「明けましておめでとう」
キョースケ「あっそうでした!おめでとうございます!!」
マスター「今年もよろしくね!!」
キョースケ「ハイッ!」
荷物を持ちイスから立ってカウンターで飲んでる常連客らに手を振るキョースケ。
キョースケ「みんなも、明けましておめでとう!!」
完
・ユウジ(ボーカル)
24歳 イケメン・金髪・短髪
・キョースケ(ドラム)
24歳 イケメン・黒髪・長髪
・シュン(ギター)
23歳 あっさり顔・黒髪・短髪・ユウジとキョースケの小中の後輩
・アキト(ベース)
24歳 濃い顔・赤髪・短髪・ユウジの高校の同級生
・ユウジとキョースケは幼馴染
・ジュリ(ユウジの彼女)
24歳 クールタイプ・茶髪・ロングヘアー
・アミ(アキトの彼女)
22歳 キュートタイプ・茶髪・ミディアムヘアー
・マスター
T Change @ Viewpoint ※視点を変えてッ!
アルファポリス版
冬・1月
○ライブハウス・バックヤード(夜)
演奏を終えた四人はライブハウスの裏口に繋がる通路を歩いている。
× × ×
ステージ上で演奏するユウジ(24)・キョースケ(24)・シュン(23)・アキト(24)
観客「キャーーーー・キャーーーー!!!!」
× × ×
○ライブハウス・外観(同)
満足そうな顔をして裏口から出てくるユウジとタバコを咥えて出てくるキョースケ。
ユウジ「いやーー今日の客の盛り上がりサイコーーだったなッ!!」
キョースケ「そうだな」
コーラを飲みながら出てくるアキト。
アキト「マジ俺らが演奏してた時、ずっとキャーー!キャーー!言ってたもんなッ」
不満そうに出てくるシュン。
シュン「俺、2曲目、間違えちゃったけど……(-。-)」
アキト「客にバレてなきゃ、いいんだって」
ユウジ「そーーだよ、客は俺の顔と歌声を目当てに来てんだからいちいちギターの音なんて本気で聞いてないって アハハ」
アキト「待て待て。俺の顔、目当てだろ」
キョースケ「どっちでもいいわッ」
ユウジのケータイが鳴る。
キョースケ「誰かケータイ鳴ってない?」
ユウジ「あっ俺だ。ジュリからだ」
ケータイに出るユウジ。
ユウジ「もしもし、どうしたの?」
ジュリ「ライブ終わった?」
ユウジ「うん、今終わってキョースケ達と帰ってるとこだけど」
ジュリ「そっか……今日は行けなくて、ごめんね」
ユウジ「いいよ、別に」
ジュリ「これからみんなでご飯食べに行くんでしょ?」
ユウジ「そう……だね」
ジュリ「私も参加していい?」
ユウジ「いいよ」
ジュリ「じゃあどこでご飯食べるか、また連絡して」
ユウジ「わかった」
ジュリ「じゃあまたね」
ユウジ「じゃあ、また」
ケータイを切るユウジ。
キョースケ「ジュリちゃんなんて?」
ユウジ「ご飯一緒に食いたいってさ」
アキト「じゃあ、あのいつもの長居が出来る居酒屋に行くか」
ユウジ「そーーだな、じゃあ、そこジュリに連絡しとくわ」
少し離れた場所からアミ(22)が近寄ってくる。
アミ「アーーキーートーー君!!」
アキト「おっアミじゃん、終わるの待っててくれたの?」
アミ「うん(頷く)」
アキト「ありがと」
アミ「お疲れさま。きょうもめちゃくちゃカッコ良かったよ!!アキト君!!」
アキト「ハハハハハ、だろ(ニヤリ)!!これからみんなでご飯食べに行くけど、一緒に行く?」
アミ「うん、行きたい!行きたい!」
アキト「じゃあ、一緒に行こ」
キョースケ「チクショ、俺も彼女ほしーー」
○居酒屋・外観(同)
居酒屋の出入口で1人、ジュリ(24)を待つユウジ。
ユウジ「寒ッ!!!」
ジュリが目の前に現れる。
ジュリ「ごめん、遅くなっちゃった」
ユウジ「いいよ、もうみんな中で待ってるから、行こう」
ジュリ「うん」
○居酒屋・テーブル席(同)
居酒屋の中に入ってきたユウジとジュリを呼ぶキョースケ。
キョースケ「おーーい、ユウジ!こっち、こっち」
ユウジ「おっ居た、居た」
みんなの居る席に向かうユウジとジュリ。
キョースケ「ジュリちゃんごめん、誕生日席でいい?4人席しか空いてなくてさ」
ジュリ「はい、大丈夫です」
ユウジ「えーー、俺、シュンの隣かよ」
シュン「いいじゃん、ユウジ君。飲めない者同士仲良くしよ(^_-)-☆」
ジュリ「あら、アミちゃんも来てたんだ」
アミ「はい、今日はたまたま仕事休みだったんで」
ジュリ「そっか」
アキト「ジュリさんは相変わらずお綺麗いですね」
ジュリ「またーーアキト君は調子がいいんだから、アミちゃんに後で怒られちゃうよ」
アミ「怒らないですよーー」
アキト「アミにはいつも可愛いね、愛してるよって言ってるんで」
照れるアミ。
ジュリ「ほんと2人は仲良いね、羨ましい」
キョースケ「じゃあ、俺は仕切りたがりだからこっち側の誕生日席でっと」
アキト「ただジュリさんの顔を真っ正面からずっと見てたいだけだろ」
ジュリ「アハハハハ、なにそれ」
ユウジ「キモーーい」
シュン「キモーーい(/ω\)」
キョースケ「シュンはうるさい。とりあえずユウジとジュリちゃん、何飲む?」
ユウジ「俺、ジンジャエール」
シュン「それだと思ってもう頼んでおきました(‘’◇’’)ゞ」
ユウジ「さすが」
ジュリ「じゃあ、私もそれでいっかな……今日は」
キョースケ「えーー飲みましょうよ」
アキト「飲みましょうよーーーー」
アミ「私、生中にしました」
ジュリ「そっか、うーーん、アミちゃんが飲むなら私も飲んじゃおっかな、生中で」
キョースケ「そうだと思って、すでに頼んでまーーす」
ジュリ「そーーだったの、アハハハハ」
それぞれの飲み物を持ってくる店員。
店員「生中の方?」
それぞれの飲み物を配り終える店員。
店員「それでは、お食事のご注文はタッチパネルからお願いします。2杯目からは飲み物もタッチパネルでご注文できますので」
アキト「かしこまりましたーーーー」
× × ×
○同・女子トイレ(同)
手を洗って髪をかき上げるジュリ。
ジュリ「飲みすぎちゃったかなぁ……」
○同・テーブル席(同)
テーブルの上には空になったジョッキがたくさん置かれている。
キョースケ「なぁなぁ、ジュリちゃん飲みすぎじゃない?」
ユウジ「今日は何か、すごいね。どうしたんだろ……」
アキト「1人で生中8杯はいったんじゃない?」
シュン「すごいですね、ジュリさん(@_@)」
アミ「ジュリさん、なんかストレス溜まってんのかな……」
アキト「ユウジ、お前なんかやったんじゃないのか?」
アミ「心当たりないんですか?」
ユウジ「ない」
キョースケ「ほんとか?」
ユウジ「ほんとだよ」
アミ「ジュリさん、戻ってこないですね」
アキト「トイレで倒れてんじゃない?」
アミ「私ちょっと見てきます」
ジュリ「いや~~今日は飲みすぎちゃったなぁ~~」
トイレから帰ってくるジュリ。
アミ「大丈夫ですか??」
ジュリ「大丈夫、大丈夫。ありがとアミちゃん」
アミ「お水でも貰いますか?」
ジュリ「うん」
アキト「シュン、タッチパネルにお冷ある? 頼んで」
シュン「あります、あります、いる人?(ToT)/~~~」
ジュリ「はーーい」
手を挙げるジュリ。
キョースケ「はい」
手を挙げるキョースケ。
アキト「はい」
手を挙げるアキト。
アミ「はーーい」
手を挙げるアミ。
ユウジ「俺、あったかいお茶がいい」
シュン「あったかいお茶もあります(*’ω’*)」
ユウジ「じゃあ、あったかいお茶で」
注文するのボタンを押してタッチパネルを元の場所へ戻すシュン。
それぞれの飲み物を持ってくる店員。
店員「お茶の方?」
それぞれの飲み物を配り終える店員。
キョースケ「ジュリちゃん、今日は飲みましたね!!」
ジュリ「うん、たくさん飲んじゃった~~」
アキト「こんなに飲める人だったんですね」
ジュリ「まぁ~~ねぇ~~」
アミ「ほんとに、大丈夫ですか?」
ジュリ「大丈夫だよ~~」
ユウジ「ほんに?」
ジュリ「はッ?」
ユウジ「いや、だからほんとに大丈夫?って聞いてるの」
ジュリ「大丈夫だって言ってるじゃん、しつこいなぁ~~」
ユウジ「ならいいけどさ」
アミ「じゃあ、そろそろ帰りますか?」
アキト「そうだね」
シュン「ではお会計、押しますね(=_=)」
タッチパネルのお会計を押そうとするシュン。
ジュリ「帰る前にちょっと聞きたい事があるんだけど~~」
ユウジ「なに?どうした、急に」
ジュリ「だから、帰る前に聞きたい事があるの~~」
キョースケ「ユウジやっぱり、お前なんかしたろ?」
ユウジ「だから、なんもしてねーーよ」
ジュリ「この前の、ライブの時もみんなでご飯食べたの?ライブが終わった後……」
シュン「この前のライブの後は、すぐ帰りましたよ。みんな疲れてて(^_^)」
ユウジ「おいッ」
シュンを突き飛ばすユウジ。
シュン「うわーーーー( ̄□ ̄|||)!!」
吹っ飛ぶシュン。
キョースケ「ユウジ、もう一度聞くお前ほんとにジュリちゃんを怒らせるようなことしてないのか? 心当たりはないのか?」
キョースケ(N)「あれ、待てよ……その日……」
ユウジ「な……い……」
アキト「この前のライブの後……」
アミ「なんか、あったの?その日」
アキト「なにもないよ」
アミ「その日はあたしの誕生日でアキト君は……」
アキト「シーー……」
右手の人差し指を口元にあてアミを見るアキト。
ジュリ「その日、夕方に私が連絡しても出なくて、夜中に、帰りが遅くなったごめん、今家帰った。ってユウ君連絡くれたよね」
ユウジ「うん」
ジュリ「こんな時間まで何してたの?って聞いた時、みんなでご飯食べてた。って言ったよね?」
ユウジ「うん」
ジュリ「ほんとは何してたの?」
アキト「えっあっみんなじゃないけど、その日、俺とキョースケ、ユウジとで飯食ってたよ」
シュン「えーーマジでッ? 俺も誘ってよぉーーーー(*´з`)」
キョースケ「そ、そうそう……」
アミ「アキト君?」
不思議そうな顔でアキトを見るアミ。
アキト「ほんとだよ」
アミの目を見て必死で俺に合わせろと目で訴えるアキト。
ジュリ「アキト君は優しいね」
アキト「えッ……」
ジュリ「この前、ユウ君の家泊った時さ、ケータイ見ちゃったんだ。その日にいっぱいお店を検索した履歴残ってたよ。連絡した番号も……」
アキト「アチャーー……」
ユウジ「勝手に見るなよ」
キョースケ(N)「お前、消しとけよ」
ジュリ「いつでも見ていいよって、パスワード教えてくれたのユウ君じゃん」
ユウジ「そうだけど……」
キョースケ「ジュリちゃん、ごめん」
ジュリ「どうして、キョースケ君が謝るの?」
キョースケ「俺が誘ったんだ、溜まってたから……ほんと、ごめん」
ジュリ「そうだったんだ、だけど……」
ユウジ「ごめん、風俗行った俺が悪いです」
ジュリ「だよね。いったいいつになったら落ち着くの?」
ユウジ「うーーん……」
シュン「えッじゃあ3人だけでご飯食ったって、ウソ?……ウソなの(‘ω’)?」
アキト「ウソだよ!!」
ジュリ「これで何回目だと思ってるの?」
ユウジ「すみません」
ジュリ「そんなにあたしに魅力感じない?」
ユウジ「そーーいうんじゃないんだって……本能だよ?男の……」
ジュリ「何ソレッ」
ユウジ「ジュリとも週3で……」
ジュリ「黙って……それ以上なにも言わないで」
シュン「えーージュリさんと週3で、かーー!!、イイなーー(*´ε`*)チュッチュ」
キョースケ「シュン、黙ってろ」
お手拭きを投げるキョースケ、かわすシュン。
ユウジ「ホンバンはジュリとしかしないって決めてるんだから、いいだろ」
ジュリ「そんな問題じゃない」
ユウジ「この前はハズレだったから手コキでヌいてもらっただけだよ」
ジュリ「そんなこと聞いてない」
シュン「いいなーー俺も風俗、連れてってほしいなぁーーーーー(*’▽’)」
キョースケ「シュン……、黙ってろって言ったろ」
ユウジ「前々回は可愛かったけど口でヌいてもらっただけだし……」
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
勢いのありすぎるお水はユウジの横に座っているシュンにすべてかかる。
○(回想)居酒屋・テーブル席・キョースケの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
キョースケ(N)「うわーーーーー!!ってアハハハハハハ、ぜんぶ、シュンにかかってるやーーん。アハハハハハハハハハハハ、マジ、ウケるーーーーアハハハハハハハハハハハ、そんな幸薄そうな顔してっからだろ。アハハハハハハハハハハハ、ユウジじゃなくてシュンがぜんぶかぶってるーーーーーーー、アハハハハハハハハハハ、声だして笑いてぇーーーー、いや、笑えねぇーーーー、アハハハハハハハハハハハ、アハハハハハハハハハハハ」
○(回想)居酒屋・テーブル席・シュンの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
シュン(N)「えッ…… (°∀°;) ぜんぶ俺に…… (〒▽〒)」
○(回想)居酒屋・テーブル席・アキトとアミの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
アキト(N)「ジュリさん、やるーーーー!」
アミ(N)「ジュリさんカッコいい」
アキト(N)「ぜんぶ、シュンにかかってるけどな、アハハハハ」
アミ(N)「シュンくん、可愛いそうに……ビッショビショ……」
アキト(N)「シュン、びっくりしすぎて口あいてるッ!口あいてるッ!アハハハハハハ」
アミ(N)「ジュリさんわざとシュンくんにかけたのかな……」
○(回想)居酒屋・テーブル席・ジュリの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
ジュリ(N)「ヤバ~~~~イッ!!!!力入れすぎちゃってユウ君通り越してシュン君のとこまで行っちゃった~~、ど~~しよ~~……、あぁーーシュン君ゴメ~~ン。もう……解散するまで酔ったままでいよ……」
○(回想)居酒屋・テーブル席・ユウジの視点
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
ユウジ(N)「み、み、水が目の前をスローで通過していく……。この水はいったいどこへむかっているんだ……?」
目で水を追い、横を向くユウジ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
ユウジ(N)「……シュン、(すまん……)」
○(現在)居酒屋・テーブル席(同)
ジュリ「もういい。ちょっともう1回、トイレ行ってくる」
逃げるようにトイレに向かうジュリ。
アミ「あたしも行きます、ついでにタオル借りてくるね」
シュン「お願いします……(T_T)」
○同・女子トイレ(同)
便座に座って頭を抱えるジュリ。
ジュリ「やっちゃった~~」
アミ「ジュリさん、大丈夫ですか?」
ドアをノックするアミ。
ジュリ「大丈夫だよ、ありがと」
アミ「じゃあ、あたしはタオル借りてきますね」
ジュリ「うん、お願い」
× × ×
○同・外観(同)
居酒屋の出入口でたむろする6人。
ユウジ「さっ帰ろ、ジュリは今日うち泊まる?」
ジュリ「今日は帰る」
ユウジ「あっそ」
アキト「アミはどうする、今日うち泊まる?」
アミ「そーーしよっかな」
キョースケ「俺はもう一軒行ってくるわ、じゃあな」
タクシーを止めて違う店に向かうキョースケ。
シュン「俺は帰ります( 一一)」
ユウジ「シュン、俺んち寄って帰れよ。そんなビショビショな服着て帰れねーーだろ。俺の服貸してやるからさ」
シュン「マジで?!そーーさせて頂きますぅ(=゚ω゚)ノ」
ユウジ「風邪でも引かれたら、困るしな アハハハハ、鼻水出てんぞ」
アキト「ならジュリさん、帰り道一緒だよね。送ってくよ」
アミ「ジュリさん、一緒に帰りましょ」
ジュリ「うん」
○タクシー・後部座席(同)
アキト・アミ・ジュリの順で座る3人。
アミ「今日のジュリさん、カッコ良かったなーー」
ジュリ「ほんとはさ……」
アミ「なんですか?」
ジュリ「ケータイなんて見てないんだ」
アミ「そーーだったんですか?」
ジュリ「何かやましい事や隠し事してる時って、男の人ってわかるじゃん。なんとなく……」
アミ「確かに」
アキト「えっそうなの?」
ジュリ「最近のユウ君、優しすぎだし……なんかあるなーーと思って」
アミ「案の定、あったって事ですね」
ジュリ「ほんとごめんね。変な空気にしちゃって」
アキト「いやいやいや、あの水がユウジにかかってたら、ちょっと重い空気になってたかもしれないけど、シュンがぜんぶかぶったからね。マジ腹抱えて笑いそうになっちゃった」
アミ「狙ったんですか」
ジュリ「いや、勢いつけすぎちゃっただけ」
アキト「シュンのあのマヌケ面、思い出したらマジ笑える、アハハハハハハ」
ジュリ「シュン君にはほんとに悪い事しちゃった」
アキト「シュンはいつもそういう役どころだから気にしなくていいですよ」
ジュリ「そうなの」
アキト「あぁ~~笑いをこらえるキョースケの顔もサイコーだったけどな、アハハハハハハ」
○同日・バー・(同)
カウンターに座ってマスターと話すキョースケ。
マスター「さっきから、ニヤニヤしてますけど何か良い事でもあったんですか?」
キョースケ「いやーーさーー、ここへ来る前バンドメンバーと飲んでたんだけど、ドラマみたいな展開が起こってさ いや、ちょっと違うか……、でもマジその光景を思い出したら笑いが止まんなくて」
マスター「はぁ」
○(回想)居酒屋・テーブル席
ジュリ「だから!……だからさッ!!そんなこと聞いてないってばッ!!!!!!!」
持っているお水を勢いよくぶっかけるジュリ。
シュン「うわーーーーっΣ( ̄□ ̄|||)!!」
○(現在)バー・カウンター(深夜)
キョースケ「マジ、ウケません? アハハハハ」
カクテルを飲みながら説明するキョースケ。
マスター「ハハハ、それはおもしろいですね」
キョースケ「でしょ」
マスター「愉快な仲間がいて、楽しそうでいいですね」
キョースケ「アハハハハハハ」
× × ×
お会計を済ませるキョースケ。
マスター「そうだ、キョースケくん……」
キョースケ「どうしたんですか」
マスター「まだ、言ってなかったね」
キョースケ「何をですか!?」
マスター「明けましておめでとう」
キョースケ「あっそうでした!おめでとうございます!!」
マスター「今年もよろしくね!!」
キョースケ「ハイッ!」
荷物を持ちイスから立ってカウンターで飲んでる常連客らに手を振るキョースケ。
キョースケ「みんなも、明けましておめでとう!!」
完
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