6 / 36
第6話 心臓を貫かれて
しおりを挟む
宰相令嬢ヴァレンティナ・グレンテスは、殺意に満ち満ちていた。
今日はティナの18歳の誕生日であり、王宮の大広間で、王太子レオンシオと宰相令嬢ティナの大々的な婚約披露パーティーが行われる。そしてその中で、ティナは婚約破棄を宣告され、父とともに謀叛を企てた大罪人として破滅エンドを迎える…はずだった。
しかし、今年は特別な年だ。この日に向けて、ティナは90年に渡り、鍛練を積んできた。
剣の才能など、一切なかった。そもそも転移前は、ほとんど運動すらしなかった…だが、どんなぼんくらでも、90年もの歳月、一心不乱に修行を重ねれば、ある程度の力は手に入れることができる。
(今日は、今の自分の実力を試す日だ…。)
王宮の大広間へ続く控えの間で、婚約者である王太子レオンシオの迎えを待ちながら、ティナは一人そわそわしていた。
もちろん、今回幸福な結末を迎えられるなどとは思っていない。それにはもう、遅すぎる。この婚約披露パーティーが行われている時点で、エミリアは台頭し、レオンシオの心を掴んでいる。結末を変えたければ、この日を迎える前にエミリアを殺しておく必要がある。
「王太子様より、至急、大広間へお越しになるようにと…。」
「分かりました。向かいます。」
王宮つきの侍女に伴われ、大広間へと進み出る。そこには王国の主だった貴族十数名と、王太子レオンシオ、そして…ティナがよく知る女性。ティナにとっては馴染みの光景が広がっていた。
「ヴァレンティナ・グレンテス、ここに参りました。」
(今のわたしの剣技が、どれくらい通用するか、試す。そして…。)
ここにいる全員を、血染めにしてやる―…
二世紀近くに渡って蓄積された怨嗟を漲らせながら、ティナは王座の前に膝を突いた。
◆◆◆
「今ここに、王太子レオンシオの名において宣誓する!カリスト・グレンテスの爵位および宰相職を剥奪し…ヴァレンティナ・グレンテスとの婚約を破棄する!」
聞き慣れた婚約破棄の台詞。ティナは決然と立ち上がった。
「わかりました…しかし王太子、わたくしにも誇りというものがあります」
動きづらい、パーティー用のドレスを脱ぎ捨てる。ドレスの下には、男性貴族が身に付けるようなシャツとズボンを着込んでいた。腰には、愛用のレイピアとダガーを帯びている。
「婚約破棄は受け入れましょう…だがその前に、わたくしと決闘をしていただきたい!わたくしを棄てるというのであれば、レオンシオ様みずから、わたくしを殺してくださいませ!」
婚約者のいきなりの要求に、王太子は一瞬狼狽した。
「いきなり、何を言い出すのだ…。」
「女相手に、臆したか!剣をとれ!レオンシオ!」
ティナが立ち上がり、一喝すると、王太子の目が据わった。
ティナと王太子の、決闘。周りの貴族も、従者たちも、特に止めようとはしなかった。まさか深窓の令嬢であるティナに、剣での決闘で王太子が負けるわけはないと、たかをくくっているのだろう。面白い余興でも見るような目で、ティナ、そして王太子を見ている。
「そこまで言うなら…後悔するなよ!ヴァレンティナ!」
レオンシオは、従者からレイピアを受け取った。
ティナとレオンシオは同時に鞘を払い、打ち合った。
◆◆◆
辺境伯謀叛の報せを携え、近衛師団長エドガルドが大広間に駆け込んだとき、広間中を満たしていたのは、噎せ返るような血の匂いだった。
「何だ、これは…!」
十数人に及ぶ貴族たちの死体が、累々と折り重なっている。
広間の奥、玉座の前には、王太子レオンシオと思しき男性が倒れていた。おそらくすでに絶命している。
そして、女性が2人。立っている女性が、床に這いつくばった女性に、剣を突きつけている。剣を突きつけられているのは、白銀の聖女エミリア。神の寵愛を得て、予言の力をもつという女神官だ。そして、冷酷な目で彼女を見下ろしているのは…
「ヴァレンティナ様…なぜ!」
「…なぜ?」
男性貴族のような装いをしているが、緑髪緑眼の麗人は、宰相令嬢ヴァレンティナ・グレンテスに間違いなかった。
エドガルドの問いに、ヴァレンティナはゆらり、と目を向けた。暗いエメラルドの瞳に貫かれ、エドガルドはぶるり、と震える。
(なんという殺気…これが本当に宰相令嬢か。)
「なぜ、か。貴方はいつもそう聞きますが…。」
ヴァレンティナは、躊躇いなど微塵もなく、レイピアでエミリアの喉を突いた。まるでなにかのついで、といった風情で。這いつくばって命乞いをしていた女神官は、あっけなく息絶え、倒れた。
「きっと、あなたには分からない。」
言いながらヴァレンティナは、レイピアに付着した返り血を、エミリアのドレスでぬぐう。エミリア自身の喉から流れる血と、なすりつけられた血とで、純白のドレスは深紅に染まった。
王太子とエミリアの死体を邪魔そうに足でどけながら、ヴァレンティナはエドガルドの方へと歩を進める。
レイピアの切っ先をこちらへ向け、狂ったように微笑みながら。
「さぁ、時は満ちた。殺し合いましょう、エドガルド。」
◆◆◆
ティナが近づくと、赤髪の男は、音もなく剣を抜いた。互いの間合いに入る一歩手前でぴたり、と止まり、睨み合う。
突き込む隙は、一分もない。さすがは近衛師団長、王国随一の剣の天才といったところか。
(凡才の90年を、天才は1回の生で超えてくる…か)
ティナは、今までにない興奮を感じていた。
王太子も、貴族たちも、口ほどにもなかった。90年、孤独な修行を積んだティナの、敵ではなかった。だが、この男は…愉しませてくれる。
繰り返されるループの中で、殺意が身に沁みつき、戦いに血が躍るようになった。狂戦士…それが今のティナを言い表す、最も的確な言葉かも知れなかった。
何度か刃先を打ち合わせる。相手の攻撃をいなし、斬りかかり、防ぐ。
2人の動きはまるで、洗練されたダンスを踊っているかのようだった。
「くっ…。」
よろけるエドガルド。血だまりに足をとられながら、無謀な攻めを仕掛けてくる。そのとき、一瞬、エドガルドに隙ができた。ここぞとばかりに、ティナはエドガルドの左胸に突きを見舞った。
(捉えた!)
だが、次の瞬間、左胸に激痛が走る。
相討ち覚悟のエドガルドが、ティナの懐に飛び込み、深く心臓を貫いたのだった。自らも心臓を貫かれながら。
(相討ち、か…)
血を吐きながら顔を上げると、エドガルドと目が合った。燃える深紅の瞳が、ティナを貫く。
「それで、気は、済んだのか…。」
気が済んだか。
そう問われて、ティナはゆっくりと、周りを見る。
何回も、何回もティナを裏切った王太子が、胸を押さえて倒れている。自分が殺した。
神の力だかなんだか知らないけれど、善良な父親を陥れた聖女は、喉から血を流し、純白の衣装を赤く染めている。自分が殺した。
毎回、毎回、ティナが婚約破棄される姿を余興か何かのように見物し、誰一人助けてくれようとしなかった、名も知らぬ貴族たち。これも、みな、自分が殺した。
(わたしは、何をしているんだろう。)
ただ、幸福な結末を迎えたい。それだけのはずだったのに。
「幸せに、なりたかった…」
ティナが呟くと、ぽろり、と涙がこぼれた。エドガルドが、ティナを抱き締めた…気がした。
(あたたかい…)
2人は、互いの心臓を貫き、抱き合いながら、絶命した。
ちょうどティナの、200回目のループだった。
今日はティナの18歳の誕生日であり、王宮の大広間で、王太子レオンシオと宰相令嬢ティナの大々的な婚約披露パーティーが行われる。そしてその中で、ティナは婚約破棄を宣告され、父とともに謀叛を企てた大罪人として破滅エンドを迎える…はずだった。
しかし、今年は特別な年だ。この日に向けて、ティナは90年に渡り、鍛練を積んできた。
剣の才能など、一切なかった。そもそも転移前は、ほとんど運動すらしなかった…だが、どんなぼんくらでも、90年もの歳月、一心不乱に修行を重ねれば、ある程度の力は手に入れることができる。
(今日は、今の自分の実力を試す日だ…。)
王宮の大広間へ続く控えの間で、婚約者である王太子レオンシオの迎えを待ちながら、ティナは一人そわそわしていた。
もちろん、今回幸福な結末を迎えられるなどとは思っていない。それにはもう、遅すぎる。この婚約披露パーティーが行われている時点で、エミリアは台頭し、レオンシオの心を掴んでいる。結末を変えたければ、この日を迎える前にエミリアを殺しておく必要がある。
「王太子様より、至急、大広間へお越しになるようにと…。」
「分かりました。向かいます。」
王宮つきの侍女に伴われ、大広間へと進み出る。そこには王国の主だった貴族十数名と、王太子レオンシオ、そして…ティナがよく知る女性。ティナにとっては馴染みの光景が広がっていた。
「ヴァレンティナ・グレンテス、ここに参りました。」
(今のわたしの剣技が、どれくらい通用するか、試す。そして…。)
ここにいる全員を、血染めにしてやる―…
二世紀近くに渡って蓄積された怨嗟を漲らせながら、ティナは王座の前に膝を突いた。
◆◆◆
「今ここに、王太子レオンシオの名において宣誓する!カリスト・グレンテスの爵位および宰相職を剥奪し…ヴァレンティナ・グレンテスとの婚約を破棄する!」
聞き慣れた婚約破棄の台詞。ティナは決然と立ち上がった。
「わかりました…しかし王太子、わたくしにも誇りというものがあります」
動きづらい、パーティー用のドレスを脱ぎ捨てる。ドレスの下には、男性貴族が身に付けるようなシャツとズボンを着込んでいた。腰には、愛用のレイピアとダガーを帯びている。
「婚約破棄は受け入れましょう…だがその前に、わたくしと決闘をしていただきたい!わたくしを棄てるというのであれば、レオンシオ様みずから、わたくしを殺してくださいませ!」
婚約者のいきなりの要求に、王太子は一瞬狼狽した。
「いきなり、何を言い出すのだ…。」
「女相手に、臆したか!剣をとれ!レオンシオ!」
ティナが立ち上がり、一喝すると、王太子の目が据わった。
ティナと王太子の、決闘。周りの貴族も、従者たちも、特に止めようとはしなかった。まさか深窓の令嬢であるティナに、剣での決闘で王太子が負けるわけはないと、たかをくくっているのだろう。面白い余興でも見るような目で、ティナ、そして王太子を見ている。
「そこまで言うなら…後悔するなよ!ヴァレンティナ!」
レオンシオは、従者からレイピアを受け取った。
ティナとレオンシオは同時に鞘を払い、打ち合った。
◆◆◆
辺境伯謀叛の報せを携え、近衛師団長エドガルドが大広間に駆け込んだとき、広間中を満たしていたのは、噎せ返るような血の匂いだった。
「何だ、これは…!」
十数人に及ぶ貴族たちの死体が、累々と折り重なっている。
広間の奥、玉座の前には、王太子レオンシオと思しき男性が倒れていた。おそらくすでに絶命している。
そして、女性が2人。立っている女性が、床に這いつくばった女性に、剣を突きつけている。剣を突きつけられているのは、白銀の聖女エミリア。神の寵愛を得て、予言の力をもつという女神官だ。そして、冷酷な目で彼女を見下ろしているのは…
「ヴァレンティナ様…なぜ!」
「…なぜ?」
男性貴族のような装いをしているが、緑髪緑眼の麗人は、宰相令嬢ヴァレンティナ・グレンテスに間違いなかった。
エドガルドの問いに、ヴァレンティナはゆらり、と目を向けた。暗いエメラルドの瞳に貫かれ、エドガルドはぶるり、と震える。
(なんという殺気…これが本当に宰相令嬢か。)
「なぜ、か。貴方はいつもそう聞きますが…。」
ヴァレンティナは、躊躇いなど微塵もなく、レイピアでエミリアの喉を突いた。まるでなにかのついで、といった風情で。這いつくばって命乞いをしていた女神官は、あっけなく息絶え、倒れた。
「きっと、あなたには分からない。」
言いながらヴァレンティナは、レイピアに付着した返り血を、エミリアのドレスでぬぐう。エミリア自身の喉から流れる血と、なすりつけられた血とで、純白のドレスは深紅に染まった。
王太子とエミリアの死体を邪魔そうに足でどけながら、ヴァレンティナはエドガルドの方へと歩を進める。
レイピアの切っ先をこちらへ向け、狂ったように微笑みながら。
「さぁ、時は満ちた。殺し合いましょう、エドガルド。」
◆◆◆
ティナが近づくと、赤髪の男は、音もなく剣を抜いた。互いの間合いに入る一歩手前でぴたり、と止まり、睨み合う。
突き込む隙は、一分もない。さすがは近衛師団長、王国随一の剣の天才といったところか。
(凡才の90年を、天才は1回の生で超えてくる…か)
ティナは、今までにない興奮を感じていた。
王太子も、貴族たちも、口ほどにもなかった。90年、孤独な修行を積んだティナの、敵ではなかった。だが、この男は…愉しませてくれる。
繰り返されるループの中で、殺意が身に沁みつき、戦いに血が躍るようになった。狂戦士…それが今のティナを言い表す、最も的確な言葉かも知れなかった。
何度か刃先を打ち合わせる。相手の攻撃をいなし、斬りかかり、防ぐ。
2人の動きはまるで、洗練されたダンスを踊っているかのようだった。
「くっ…。」
よろけるエドガルド。血だまりに足をとられながら、無謀な攻めを仕掛けてくる。そのとき、一瞬、エドガルドに隙ができた。ここぞとばかりに、ティナはエドガルドの左胸に突きを見舞った。
(捉えた!)
だが、次の瞬間、左胸に激痛が走る。
相討ち覚悟のエドガルドが、ティナの懐に飛び込み、深く心臓を貫いたのだった。自らも心臓を貫かれながら。
(相討ち、か…)
血を吐きながら顔を上げると、エドガルドと目が合った。燃える深紅の瞳が、ティナを貫く。
「それで、気は、済んだのか…。」
気が済んだか。
そう問われて、ティナはゆっくりと、周りを見る。
何回も、何回もティナを裏切った王太子が、胸を押さえて倒れている。自分が殺した。
神の力だかなんだか知らないけれど、善良な父親を陥れた聖女は、喉から血を流し、純白の衣装を赤く染めている。自分が殺した。
毎回、毎回、ティナが婚約破棄される姿を余興か何かのように見物し、誰一人助けてくれようとしなかった、名も知らぬ貴族たち。これも、みな、自分が殺した。
(わたしは、何をしているんだろう。)
ただ、幸福な結末を迎えたい。それだけのはずだったのに。
「幸せに、なりたかった…」
ティナが呟くと、ぽろり、と涙がこぼれた。エドガルドが、ティナを抱き締めた…気がした。
(あたたかい…)
2人は、互いの心臓を貫き、抱き合いながら、絶命した。
ちょうどティナの、200回目のループだった。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
辺境伯令嬢は婚約破棄されたようです
くまのこ
ファンタジー
身に覚えのない罪を着せられ、王子から婚約破棄された辺境伯令嬢は……
※息抜きに書いてみたものです※
※この作品は「ノベルアッププラス」様、「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています※
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
【完結】悪役令嬢の断罪現場に居合わせた私が巻き込まれた悲劇
藍生蕗
ファンタジー
悪役令嬢と揶揄される公爵令嬢フィラデラが公の場で断罪……されている。
トリアは会場の端でその様を傍観していたが、何故か急に自分の名前が出てきた事に動揺し、思わず返事をしてしまう。
会場が注目する中、聞かれる事に答える度に場の空気は悪くなって行って……
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる