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緑の指を持つ娘 温泉湯けむり編
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貴重な薬草が浮かべられた湯船の黒い水は、惜しげもなく排水溝に飲まれていった。
非常に貴重な薬草の成分が滲出している貴重な風呂水だ。
フェリクスは一応ベスを止めようと試みたが、一言ベスは
「あら、このお風呂のお水に入った時、貴方気持ちよかったの?」
そうじっとフェリクスの目を見つめていうのだ。
(・・いつも、惨めな気持ちに、なっていた)
心の中でそういうフェリクスを待つつもりもないらしい。
さっさと水を抜いて、全ての窓を開けて換気し、どうやら森に生えている青竹まで、オリビアの恋人にさっさとお願いして持ってきてもらっている様子だ。。
気の良さそうな大工の青年がニコニコとフェリクスの許可もなく浴室に入ってきて、オリビアと二人で楽しそうに協力して豪華なタイルの張り詰められている壁に、みるみるうちに美しい緑の青竹の壁が巡らされる。
青く心地の良い青竹の香りで浴室は満たされる。
床のタイルにはいつも使っていた、入手が果てしなく難しいバイコーンの毛皮ではなく、清潔そうな、白い使い古した綿のタオルが引かれた。
ちなみにベスにはこの変更に特に大きな理由はないらしい。
いわく、
「お風呂上がりの足に毛皮なんて、足が痒くなりそうだもの」
ただそれだけ言って、毛の短い、普通の白い清潔なタオルをひいてくれたのだ。
「だって、この方が絶対気持ち良さそうだから」
そして次は、何度も源泉の湯を溜めている所をオリビアの恋人と、そしてメイソンが行き来して、フェリクスの浴槽にはたっぷりの真新しい源泉のお湯が満たされた。
最後に、オリビアが、浴室に盛大に洗浄魔法を施す。
どこから持ってきたのか、湯船の隣には、松の香りのするオートミールの石鹸まで置かれてあった。
石鹸など、この皮膚の疾患が発生してより一度も利用したことなどない。
テキパキと、フェリクスの従者を自由に使いこなすベスの姿は、まるでこの屋敷の女主人のごとくだ。
ベスはベスで、湯船に川で拾ったらしい綺麗な形の石を敷き詰めて、続いてはぽちゃん、ぽちゃんとまるで何か目的があるかのように、温室から回収してきた育てていた植物を無造作に湯船に投げ込んだ。
フェリクスは、驚きが隠せない。
毒を洗い出す効能がある、非常に嫌な匂いのする薬草の一つ。
沈静効果のある、小さな紫色のすみれの一種。
そして、柑橘類の香りのする、食用に使うハーブの一種。
どれも珍しい植物ではない。
だが、全てを集めて湯に投げ込むと、それぞれの香りの良い部分が引き立てられて、薬草の生臭いような嫌な匂いですら、ただ癖の強い緑の香りに置き換わって、なんだかその蒸気を吸っているだけで毛穴から悪いものが出ていく気がするのだ。
壁一面に囲まれた青竹の香りの空間と相乗して、この空間にいるだけで、なんだか細胞一つ一つから、洗われてゆくような気がする。
ベスは余った青竹の長い棒を湯に入れて、一生懸命かき混ぜている。
貴方の肌は繊細そうだから、たくさん揉んで、柔らかくしているのよ。そうフェリクスにはなんのことやらわからない事を言いながら、額に汗してベスは湯をかき混ぜ続けた。
ここにいる誰もが、そんなベスに質問ひとつしないて、ニコニコとべスのしたい事をさせている。
仕上げにベスは、黄色い多肉性のサボテンのような植物を温室から持ってきて、フェリクスの浴槽の隣においた。
不思議な温泉のあった場所で、ベスが採取してきた、実に無口な鉢植えだ。
そしてようやく全ての作業は終わったらしい。ゆっくりとベスは振り返ると、
「さあ、これでいいわ。入ってみてちょうだい。きっと気持ちがいいわよ」
そう言って微笑んだ。
半刻ほどの間に、豪華だが重々しく、惨めに暗い雰囲気だった離宮の浴室は、青竹の緑の香りが肌にも鼻腔にも心地よい、いかにも清潔そうな、心地よい空間に変貌していた。
ベスは続ける。
「ともかくこのお風呂にはいってみて。お風呂に入って貴方の体に溜まってしまったものを全て洗い流して気持ちよくなってからじゃないと、きっとどんな薬もよく効かないわよ」
フェリクスはベスに促されるまでもなく、まるで空腹時にご馳走を目の前にしたように、自分の体がこの風呂を、強い本能で要求しているのがわかった。
(今すぐに、この心地よさそうな浴槽に体を浸したい。体を浸して、そして大きく深呼吸したい)
本能の欲求は、羞恥の感情や、王太子としての社会的な振る舞いなど自制の欲求をはるかに凌駕する強いものだった。体の衝動は非常に強く、(この風呂に入りたい)というどうしようもない体の欲求に、フェリクスは抗えない。
フェリクスは一刻も早くこの湯に浸かりたく、二人の乙女と、そして二人の男が見ているというのにも関わらず、自身をぐるぐる包む、血と膿で酷い状態になっている包帯を解き、禿げ上がってしまった顔も頭も隠すことなく、生まれたままの姿になった。
あれほど恥じていた自分の肌を人に晒す恥の感情よりも、乙女の前で裸になるという良識の部分の感情よりも、強い欲求で体が動いてしまったのだ。
そして気がつくと、フェリクスは生まれたままの姿になって、ベスの整えた風呂の湯の中に投げ入れていた。
遠くで若い女たちがキャアキャア騒いでいるのが聞こえるが、何も耳に入ってこない。
(なんて、心地いい・・全てが流れてゆく・・)
フェリクスは、長い間湯船の中で、溶けきっていた。
非常に貴重な薬草の成分が滲出している貴重な風呂水だ。
フェリクスは一応ベスを止めようと試みたが、一言ベスは
「あら、このお風呂のお水に入った時、貴方気持ちよかったの?」
そうじっとフェリクスの目を見つめていうのだ。
(・・いつも、惨めな気持ちに、なっていた)
心の中でそういうフェリクスを待つつもりもないらしい。
さっさと水を抜いて、全ての窓を開けて換気し、どうやら森に生えている青竹まで、オリビアの恋人にさっさとお願いして持ってきてもらっている様子だ。。
気の良さそうな大工の青年がニコニコとフェリクスの許可もなく浴室に入ってきて、オリビアと二人で楽しそうに協力して豪華なタイルの張り詰められている壁に、みるみるうちに美しい緑の青竹の壁が巡らされる。
青く心地の良い青竹の香りで浴室は満たされる。
床のタイルにはいつも使っていた、入手が果てしなく難しいバイコーンの毛皮ではなく、清潔そうな、白い使い古した綿のタオルが引かれた。
ちなみにベスにはこの変更に特に大きな理由はないらしい。
いわく、
「お風呂上がりの足に毛皮なんて、足が痒くなりそうだもの」
ただそれだけ言って、毛の短い、普通の白い清潔なタオルをひいてくれたのだ。
「だって、この方が絶対気持ち良さそうだから」
そして次は、何度も源泉の湯を溜めている所をオリビアの恋人と、そしてメイソンが行き来して、フェリクスの浴槽にはたっぷりの真新しい源泉のお湯が満たされた。
最後に、オリビアが、浴室に盛大に洗浄魔法を施す。
どこから持ってきたのか、湯船の隣には、松の香りのするオートミールの石鹸まで置かれてあった。
石鹸など、この皮膚の疾患が発生してより一度も利用したことなどない。
テキパキと、フェリクスの従者を自由に使いこなすベスの姿は、まるでこの屋敷の女主人のごとくだ。
ベスはベスで、湯船に川で拾ったらしい綺麗な形の石を敷き詰めて、続いてはぽちゃん、ぽちゃんとまるで何か目的があるかのように、温室から回収してきた育てていた植物を無造作に湯船に投げ込んだ。
フェリクスは、驚きが隠せない。
毒を洗い出す効能がある、非常に嫌な匂いのする薬草の一つ。
沈静効果のある、小さな紫色のすみれの一種。
そして、柑橘類の香りのする、食用に使うハーブの一種。
どれも珍しい植物ではない。
だが、全てを集めて湯に投げ込むと、それぞれの香りの良い部分が引き立てられて、薬草の生臭いような嫌な匂いですら、ただ癖の強い緑の香りに置き換わって、なんだかその蒸気を吸っているだけで毛穴から悪いものが出ていく気がするのだ。
壁一面に囲まれた青竹の香りの空間と相乗して、この空間にいるだけで、なんだか細胞一つ一つから、洗われてゆくような気がする。
ベスは余った青竹の長い棒を湯に入れて、一生懸命かき混ぜている。
貴方の肌は繊細そうだから、たくさん揉んで、柔らかくしているのよ。そうフェリクスにはなんのことやらわからない事を言いながら、額に汗してベスは湯をかき混ぜ続けた。
ここにいる誰もが、そんなベスに質問ひとつしないて、ニコニコとべスのしたい事をさせている。
仕上げにベスは、黄色い多肉性のサボテンのような植物を温室から持ってきて、フェリクスの浴槽の隣においた。
不思議な温泉のあった場所で、ベスが採取してきた、実に無口な鉢植えだ。
そしてようやく全ての作業は終わったらしい。ゆっくりとベスは振り返ると、
「さあ、これでいいわ。入ってみてちょうだい。きっと気持ちがいいわよ」
そう言って微笑んだ。
半刻ほどの間に、豪華だが重々しく、惨めに暗い雰囲気だった離宮の浴室は、青竹の緑の香りが肌にも鼻腔にも心地よい、いかにも清潔そうな、心地よい空間に変貌していた。
ベスは続ける。
「ともかくこのお風呂にはいってみて。お風呂に入って貴方の体に溜まってしまったものを全て洗い流して気持ちよくなってからじゃないと、きっとどんな薬もよく効かないわよ」
フェリクスはベスに促されるまでもなく、まるで空腹時にご馳走を目の前にしたように、自分の体がこの風呂を、強い本能で要求しているのがわかった。
(今すぐに、この心地よさそうな浴槽に体を浸したい。体を浸して、そして大きく深呼吸したい)
本能の欲求は、羞恥の感情や、王太子としての社会的な振る舞いなど自制の欲求をはるかに凌駕する強いものだった。体の衝動は非常に強く、(この風呂に入りたい)というどうしようもない体の欲求に、フェリクスは抗えない。
フェリクスは一刻も早くこの湯に浸かりたく、二人の乙女と、そして二人の男が見ているというのにも関わらず、自身をぐるぐる包む、血と膿で酷い状態になっている包帯を解き、禿げ上がってしまった顔も頭も隠すことなく、生まれたままの姿になった。
あれほど恥じていた自分の肌を人に晒す恥の感情よりも、乙女の前で裸になるという良識の部分の感情よりも、強い欲求で体が動いてしまったのだ。
そして気がつくと、フェリクスは生まれたままの姿になって、ベスの整えた風呂の湯の中に投げ入れていた。
遠くで若い女たちがキャアキャア騒いでいるのが聞こえるが、何も耳に入ってこない。
(なんて、心地いい・・全てが流れてゆく・・)
フェリクスは、長い間湯船の中で、溶けきっていた。
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