59 / 72
③〈フレドリクサス編〉
10『幸せに満たされたいなら、カレーが一番』①
しおりを挟む
フラップとフリーナは、
それぞれの落第の理由と、これまでの経緯を、親友フレディに話しました。
フレディは、気弱で泣き虫というたったそれだけのせいで落第になった経緯を、
親友たちと人間たちに、涙を交えながら話しました。
この場面で、フラップとフリーナが、
「何だよそれ!」「ヒドイ!」以外の言葉をかける余裕は、ありませんでした。
なぜって、フラップもフリーナも、まったく予期しないことでしたから。
スクールでも主席クラスの成績優秀者だったフレディなら、
余裕で合格できると、信じて疑わなかったのです。
「理由は分からないの!?」と、レンが聞くと、
「理由は、その……ぐすっ……分からない」フレディはそう答えました。
彼の修行の課題は、精神力をみがき、泣きぐせを直すこと。
といっても、昔からのクセを正す取り組みなんて、生半可ではいきません。
「それにしてもキミが、本当にあの小野寺に捕まってたなんて」
レンは、少し深刻ぎみな表情をして言います。
「やっぱりあいつ、ドラギィのことを知ってたんだ。すごい偶然……。
でも、話を聞くかぎり、協力できそうなやつじゃないよね、ゼッタイに」
「フレディは」フラップが聞きました。
「鍵のかかった牢屋みたいなのに入れられてたんでしょ? 鳥かご、ていうの?
そんな場所から、どうやって脱出したのさ?」
「それは……」涙をふきふき、フレディは答えにくそうに言いました。
「その……す、すっごく暴れたんだ。そしたら、ぐすっ、
たまたま、錠がゆるかったから、ぐすん、錠がポトリと落ちて、扉が……。
でも、かなり痛い思いを、したから、のたうち回るうちに、無意識に巨大化して、
ぐすん、ヨシくんの部屋……めちゃくちゃに、しちゃったんだよ」
「じゃあ、その背中のケガ」と、フリーナが聞くと、
「あ、これは、脱出したあと、黒い鳥に、ぐすっ、突っつかれたんだ。
手当てしてくれて、ありがとう」
「いやあ、それよか」フリーナは言いました。
「すぐに発見できてよかったヨ! フレディを探すうちに、
空から滝みたいなのが降ってくるのが見えたの。それで、見つけられたんだよ!
あれって、フレディの能力だよね?
疲れてぐったりしてたはずなのに、すごいよう」
「あ、あれは、その……」フレディは、また歯切れの悪い言葉を漏らしました。
「た、ただの雨じゃなかったっていうか、その、ぐすん……
そう、あの強い雨が、ぼくを、ひっく、叱咤したんだと思う。負けるなって。
それで、ぼくは、ぐずっ、残った力を振りしぼって……
ホントに、ここまで、ぼくだけの、力で、なんとかしたんだよ……
大変だった、ううぅ」
何かを隠しているような言動が続きますが、辛い目にあったばかりで、
こうして泣いている相手にたいして、あれこれ追及するのはよくないと、
一同は思ったのでした。
「まあ、まあ、おぬしも相当、大変だったみたいじゃが、もう安心じゃ」
しろさんが、レンの右肩の上から声をかけてきました。
「おぬしの修行課題はたしか、泣きぐせを治す、じゃったか?
それがドラギィの学生にとって、どんな意義があるかは謎じゃが、
そんな難題を突きつけられたとしても、
この部屋には、これだけの味方がそろっておるんじゃ。
泣きぐせだろうが、なんだろうが、解決の糸口は必ず見つかるはずじゃ。
もちろん、わしも協力を惜しまん。というわけじゃから――」
むふふふ……。
いつものように気味の悪い笑い方をしてから、こう言いました。
「水を操るおぬしの能力についても、わしに研究させてくれい!
先ほどのデモンストレーションは、じつに興味深かった!
両手から水を発生させた後、超能力のごとく、空中で意のままに動かすとは。
フリーナとはまるで真逆じゃな。完ぺきに力の制御ができておる感じじゃ」
「チョットォ! わざわざ言わないでよう!」フリーナはプンプンしました。
「ぐすん、研究? ぼくを? ぐすっ、まあ、別に構わないよ。
ぐすん、ここに居させてもらえるなら。けれど――」
持ち上げられて少し気をよくしたフレディは、左腕で涙をぬぐうと、
「キミはいったいだれなんだ? 見たところ、白いネズミに見えるけど」
「ああ、この子はネズミ博士のしろさんだよ」と、フラップが言うと、
「フレデリック博士じゃ」と、しろさんは強調しました。
「まあ、おぬしらドラギィのことを研究させてもらうついでに、
ここに研究所を構えさせてもらっておるだけじゃ」
「たしか家賃は、週に一度の天竺チーズ――だったよね」タクが言いました。
「そんな契約はしておらんかったはずじゃがのう……
いつでも食わせてやるとは言ったが」
「あれさ、おれたちもいっぺん食わしてもらったけど、めっちゃウマいよな!」
ジュンが、もっかい食いたい! と言おうとしたその時でした。
トントントン! だれかが部屋のドアをノックしたのです。
「レン~? 今入ってもいい~?」
お母さんです! 一階のお店から、レンたちの様子を見に来たのです。
ふと電子時計を見れば、もう夕方の六時半ではありませんか。
「いつものとこ! いつものとこ!」
レンが小さな声で指示すると、フラップがフレディの手を取って、
「ネズミサイズに!」と小声でささやきました。
フレディは、人間のオトナから身を隠す、という行為の重要さを、
すでにヨシの家で予習済みでしたから、
フラップとフリーナが隠れる常套手段であるベッドの下のスペースへ、
フラップの手に引かれるに任せてついていきました。
ガチャ。
レンのお母さんが、バンダナキャップにエプロン姿で廊下にいました。
「市原君、浜田君。もう夜七時を過ぎちゃってるけど、大丈夫?」
「あー、すんません、おれら居座っちゃって!」
「夜八時までには帰るからって、二人とも親には伝えました」
「ああ、そうなんだ。じゃ、ついでだからさ、今夜は家でご飯食べちゃいなよ。
おばさん、まだお店の仕事があるから面倒見らんないけど、
今夜は、《わけあり》が出たからさ。みんな、好きに温めて食べちゃって」
スパイシーなカレーと煮こんだ野菜のニオイがしみついた、レンのお母さん。
フラップとフリーナも、お母さんのニオイが大好きです。
「最近は妙に暑いし、食欲落とさないようにしなきゃね。
だから、我が家の旨辛カレーで、ヒーヒー言っていきなっ!」
お母さんはそう言って、右腕に力こぶを作ってみせるのでした。
子どもたちは、もう拳を振り上げます。「「「やーりぃー!」」」
夜まで多忙なお店の厨房では、お母さんやアルバイトの人がカレーを作る段階で、
たまにちょっぴり焦がしたり、香辛料の配分を間違えたりして、
メニューとしての品質から少しずれたものが、できてしまうことがあります。
それが、レンの家で言う《わけあり》のカレーなのです。
しかし、レンとドラギィたちは、たま~に出るこのわけありカレーを、
喜びの意味をかねて『おこぼれカレー』と呼んでいます。
少しばかり品質がずれた程度なら、絶品であることに変わりないのですから。
それぞれの落第の理由と、これまでの経緯を、親友フレディに話しました。
フレディは、気弱で泣き虫というたったそれだけのせいで落第になった経緯を、
親友たちと人間たちに、涙を交えながら話しました。
この場面で、フラップとフリーナが、
「何だよそれ!」「ヒドイ!」以外の言葉をかける余裕は、ありませんでした。
なぜって、フラップもフリーナも、まったく予期しないことでしたから。
スクールでも主席クラスの成績優秀者だったフレディなら、
余裕で合格できると、信じて疑わなかったのです。
「理由は分からないの!?」と、レンが聞くと、
「理由は、その……ぐすっ……分からない」フレディはそう答えました。
彼の修行の課題は、精神力をみがき、泣きぐせを直すこと。
といっても、昔からのクセを正す取り組みなんて、生半可ではいきません。
「それにしてもキミが、本当にあの小野寺に捕まってたなんて」
レンは、少し深刻ぎみな表情をして言います。
「やっぱりあいつ、ドラギィのことを知ってたんだ。すごい偶然……。
でも、話を聞くかぎり、協力できそうなやつじゃないよね、ゼッタイに」
「フレディは」フラップが聞きました。
「鍵のかかった牢屋みたいなのに入れられてたんでしょ? 鳥かご、ていうの?
そんな場所から、どうやって脱出したのさ?」
「それは……」涙をふきふき、フレディは答えにくそうに言いました。
「その……す、すっごく暴れたんだ。そしたら、ぐすっ、
たまたま、錠がゆるかったから、ぐすん、錠がポトリと落ちて、扉が……。
でも、かなり痛い思いを、したから、のたうち回るうちに、無意識に巨大化して、
ぐすん、ヨシくんの部屋……めちゃくちゃに、しちゃったんだよ」
「じゃあ、その背中のケガ」と、フリーナが聞くと、
「あ、これは、脱出したあと、黒い鳥に、ぐすっ、突っつかれたんだ。
手当てしてくれて、ありがとう」
「いやあ、それよか」フリーナは言いました。
「すぐに発見できてよかったヨ! フレディを探すうちに、
空から滝みたいなのが降ってくるのが見えたの。それで、見つけられたんだよ!
あれって、フレディの能力だよね?
疲れてぐったりしてたはずなのに、すごいよう」
「あ、あれは、その……」フレディは、また歯切れの悪い言葉を漏らしました。
「た、ただの雨じゃなかったっていうか、その、ぐすん……
そう、あの強い雨が、ぼくを、ひっく、叱咤したんだと思う。負けるなって。
それで、ぼくは、ぐずっ、残った力を振りしぼって……
ホントに、ここまで、ぼくだけの、力で、なんとかしたんだよ……
大変だった、ううぅ」
何かを隠しているような言動が続きますが、辛い目にあったばかりで、
こうして泣いている相手にたいして、あれこれ追及するのはよくないと、
一同は思ったのでした。
「まあ、まあ、おぬしも相当、大変だったみたいじゃが、もう安心じゃ」
しろさんが、レンの右肩の上から声をかけてきました。
「おぬしの修行課題はたしか、泣きぐせを治す、じゃったか?
それがドラギィの学生にとって、どんな意義があるかは謎じゃが、
そんな難題を突きつけられたとしても、
この部屋には、これだけの味方がそろっておるんじゃ。
泣きぐせだろうが、なんだろうが、解決の糸口は必ず見つかるはずじゃ。
もちろん、わしも協力を惜しまん。というわけじゃから――」
むふふふ……。
いつものように気味の悪い笑い方をしてから、こう言いました。
「水を操るおぬしの能力についても、わしに研究させてくれい!
先ほどのデモンストレーションは、じつに興味深かった!
両手から水を発生させた後、超能力のごとく、空中で意のままに動かすとは。
フリーナとはまるで真逆じゃな。完ぺきに力の制御ができておる感じじゃ」
「チョットォ! わざわざ言わないでよう!」フリーナはプンプンしました。
「ぐすん、研究? ぼくを? ぐすっ、まあ、別に構わないよ。
ぐすん、ここに居させてもらえるなら。けれど――」
持ち上げられて少し気をよくしたフレディは、左腕で涙をぬぐうと、
「キミはいったいだれなんだ? 見たところ、白いネズミに見えるけど」
「ああ、この子はネズミ博士のしろさんだよ」と、フラップが言うと、
「フレデリック博士じゃ」と、しろさんは強調しました。
「まあ、おぬしらドラギィのことを研究させてもらうついでに、
ここに研究所を構えさせてもらっておるだけじゃ」
「たしか家賃は、週に一度の天竺チーズ――だったよね」タクが言いました。
「そんな契約はしておらんかったはずじゃがのう……
いつでも食わせてやるとは言ったが」
「あれさ、おれたちもいっぺん食わしてもらったけど、めっちゃウマいよな!」
ジュンが、もっかい食いたい! と言おうとしたその時でした。
トントントン! だれかが部屋のドアをノックしたのです。
「レン~? 今入ってもいい~?」
お母さんです! 一階のお店から、レンたちの様子を見に来たのです。
ふと電子時計を見れば、もう夕方の六時半ではありませんか。
「いつものとこ! いつものとこ!」
レンが小さな声で指示すると、フラップがフレディの手を取って、
「ネズミサイズに!」と小声でささやきました。
フレディは、人間のオトナから身を隠す、という行為の重要さを、
すでにヨシの家で予習済みでしたから、
フラップとフリーナが隠れる常套手段であるベッドの下のスペースへ、
フラップの手に引かれるに任せてついていきました。
ガチャ。
レンのお母さんが、バンダナキャップにエプロン姿で廊下にいました。
「市原君、浜田君。もう夜七時を過ぎちゃってるけど、大丈夫?」
「あー、すんません、おれら居座っちゃって!」
「夜八時までには帰るからって、二人とも親には伝えました」
「ああ、そうなんだ。じゃ、ついでだからさ、今夜は家でご飯食べちゃいなよ。
おばさん、まだお店の仕事があるから面倒見らんないけど、
今夜は、《わけあり》が出たからさ。みんな、好きに温めて食べちゃって」
スパイシーなカレーと煮こんだ野菜のニオイがしみついた、レンのお母さん。
フラップとフリーナも、お母さんのニオイが大好きです。
「最近は妙に暑いし、食欲落とさないようにしなきゃね。
だから、我が家の旨辛カレーで、ヒーヒー言っていきなっ!」
お母さんはそう言って、右腕に力こぶを作ってみせるのでした。
子どもたちは、もう拳を振り上げます。「「「やーりぃー!」」」
夜まで多忙なお店の厨房では、お母さんやアルバイトの人がカレーを作る段階で、
たまにちょっぴり焦がしたり、香辛料の配分を間違えたりして、
メニューとしての品質から少しずれたものが、できてしまうことがあります。
それが、レンの家で言う《わけあり》のカレーなのです。
しかし、レンとドラギィたちは、たま~に出るこのわけありカレーを、
喜びの意味をかねて『おこぼれカレー』と呼んでいます。
少しばかり品質がずれた程度なら、絶品であることに変わりないのですから。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
鎌倉西小学校ミステリー倶楽部
澤田慎梧
児童書・童話
【「鎌倉猫ヶ丘小ミステリー倶楽部」に改題して、アルファポリスきずな文庫より好評発売中!】
https://kizuna.alphapolis.co.jp/book/11230
【「第1回きずな児童書大賞」にて、「謎解きユニーク探偵賞」を受賞】
市立「鎌倉西小学校」には不思議な部活がある。その名も「ミステリー倶楽部」。なんでも、「学校の怪談」の正体を、鮮やかに解明してくれるのだとか……。
学校の中で怪奇現象を目撃したら、ぜひとも「ミステリー倶楽部」に相談することをオススメする。
案外、つまらない勘違いが原因かもしれないから。
……本物の「お化け」や「妖怪」が出てくる前に、相談しに行こう。
※本作品は小学校高学年以上を想定しています。作中の漢字には、ふりがなが多く振ってあります。
※本作品はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。
※本作品は、三人の主人公を描いた連作短編です。誰を主軸にするかで、ジャンルが少し変化します。
※カクヨムさんにも投稿しています(初出:2020年8月1日)

昨日の敵は今日のパパ!
波湖 真
児童書・童話
アンジュは、途方に暮れていた。
画家のママは行方不明で、慣れない街に一人になってしまったのだ。
迷子になって助けてくれたのは騎士団のおじさんだった。
親切なおじさんに面倒を見てもらっているうちに、何故かこの国の公爵様の娘にされてしまった。
私、そんなの困ります!!
アンジュの気持ちを取り残したまま、公爵家に引き取られ、そこで会ったのは超不機嫌で冷たく、意地悪な人だったのだ。
家にも帰れず、公爵様には嫌われて、泣きたいのをグッと我慢する。
そう、画家のママが戻って来るまでは、ここで頑張るしかない!
アンジュは、なんとか公爵家で生きていけるのか?
どうせなら楽しく過ごしたい!
そんな元気でちゃっかりした女の子の物語が始まります。
【総集編】日本昔話 パロディ短編集
Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。
今まで発表した
日本昔ばなしの短編集を、再放送致します。
朝ドラの総集編のような物です笑
読みやすくなっているので、
⭐️して、何度もお読み下さい。
読んだ方も、読んでない方も、
新しい発見があるはず!
是非お楽しみ下さい😄
⭐︎登録、コメント待ってます。
運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる