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③〈フレドリクサス編〉
4『川辺には、まれに珍生物だって流れ着いてくる』①
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さかのぼる事、一週間前。
ヨシは、とある自動車メーカーの副社長を務めている父親に連れられ、
うさみ町からずっと遠い行楽地、みどりかわ高原のペンションを訪れていました。
父親の会社が提携している外部企業の、
社長の令嬢が、十三歳の誕生日を迎えるので、
高原にあるホテルで行われる盛大なお祝いの席に呼ばれたためでした。
ヨシは、よそ様の誕生日を祝うのに、したたかな抵抗がありました。
(なんでわざわざ、関係ないぼくまで出席しなきゃならないんだ。
しかも、他人の豪勢な誕生パーティーのために。やってられないよ)
まあ、出される料理がどれも絶品だと聞いていたので、一応出席はしたのです。
けれど、幸せそうな社長令嬢の顔が目に入るたび、
ヨシは、腸が引き裂かれるほど辛い気分でした。
なぜなら――家族から誕生日を祝ってもらったことがないから。
ヨシの両親は、息子の誕生日にお金を費やさない主義でした。
今回、家族でパーティーに出席したのは、
今後の契約をより円滑にしたいという社長に、同行したからです。
ヨシと両親の関係は、なんとも冷えたものでした。
父親も母親も、もうすでに五十歳を過ぎた中年期。
ヨシは、横柄で厳格な父親の言いつけで、
ひたすら勉学に取り組まなければならないし、
心のより所であるはずの母親も、ヨシをあまり気にかけません。
ヨシは、両親に甘えることができない立場だったのです。
そればかりか、両親を嫌ってすらもいるくらい――。
ペンションには、大型連休を利用して、一週間滞在する予定でした。
滞在の二日目に出席した誕生パーティーの次の日は、あいにくの大嵐。
ヨシの一家は、一日中どこにも外出できない状況だったのです。
けれど、ヨシはとくに気になりませんでした。
どうせ滞在期間中は、家族そろって観光スポットを回るでもなく、
ヨシ本人は、二部屋借りたうちの一つの客室で、
ひとり勉強を強いられるわけですから。
――一夜明けると、高原は見事な快晴にめぐまれました。
朝食後、森林浴の名目で少しだけ外出を許されたヨシは、
ペンションそばの森をぬけて、川の岸辺を訪れました。
川岸は、ヨシが好きなスポットだったのです。
流れる川を見つめ、そこに暮らす魚たちに思いをはせていると、
心だけが遠い外の世界へぬけ出て、自由を得たような気分になるのです。
といっても、川は昨日の嵐のせいで濁っていましたけれど。
(……残りの滞在期間は、どうせ勉強させられるだけなんだけど、
ぼく一人だけで帰るといっても、父さんたちはサボりを疑わないだろうな)
そんなことを考えていた時でした。
ヨシはふと、そばに打ち上げられていた流木に、目をやったのです。
すると、その流木の陰に隠れるように、
奇妙な生き物が倒れているのを見つけたのでした。
(なんだ、あれ……? コウモリか?)
泥でひどく汚れていましたが、不思議な毛色をしていることは分かります。
背中は青く、あごからお腹まではクリーム色。
頭には、水のしずくのような形のヘンテコな角。
生まれたばかりの仔犬のようなサイズ感で、
竜のように太くしなやかそうなしっぽもあります。
(竜? そんなバカな……)
この時ヨシは、それまでに感じたことのない衝動にかられたのです。
それは素晴らしく躍動感があって、身体の芯まで風がふくような清々しさでした。
(犬の一種かな。人形とも思えないし)
今すぐこの生き物を拾って、身体を洗って、介抱してやりたい。
客室備えつけのトイレの洗面台なら、こっそり洗ってやれるかもしれない。
「しっかりしろ。ぼくが助けてやるから。声が聞こえるか? おい!」
不思議な生き物は、まったく目を覚ましません。
まさか、すでに息絶えているのでは……いや、あきらめるには早すぎる。
早鐘のような心臓の鼓動を感じながら、両手でそっとすくい上げてやると、
まだかすかな呼吸があります。やっぱり生きているのです!
それにしても、かわいそうに。片腕と片方の翼がひどい傷です。
すぐに傷口を手当てしないといけません。
ヨシは大急ぎで、ペンションへと引き返していきました。
妙な生き物を拾ってきたことを、他の宿泊者やペンション管理人に見られると、
両親にも知らされてしまうかもしれない。そうなっては面倒だ。
ヨシは、泥まみれの生き物を服の上着で隠しながら、宿泊室隣の洗面所にむかうと、
なるべく傷口を傷つけないよう、水と泡石鹸できれいに洗ってやりました。
泥がすっかり落ちると、やはり鮮やかな青色の毛でした。まるで澄んだ海のよう。
背中に羽も生えているし、明らかにこの世の生き物ではありません。
「……くぅ~~ん」
意識が戻ったのか、生き物がかすかに声を聞かせてくれました。
けれど疲れ切っていてぐったり。目を開ける様子もありません。
ヨシは、勉強用の部屋のベッドに、青い生物をそっと横たえると、
すぐにペンション管理人のいる部屋へ飛んでいき、
「あのさ、包帯とテープ、それからガーゼと消毒液をちょうだい。
すぐに返すから、何に使うかは聞かないで。
お願いだよ、父さんと母さんに見つからないうちに。
これは、ゼッタイ内緒にして」
そう言って、管理人から必要な道具をすべて借りると、
すぐに部屋へ戻り、青い生物の傷に応急処置を施したのです。
――これで、とりあえず一安心です。
(何か、飲み物と食べ物をやらないとな)
とはいえ、この時のヨシは、
まさかこの生き物が甘いお菓子も食べられるとは、思いもしなかったのです。
厨房で朝食のあまり物をねだるのは不自然すぎる――
かといって、ペンションの近くにコンビニやお土産ショップはない――
となれば、ヨシが取るべき行動は一つだけでした。
ヨシは、とある自動車メーカーの副社長を務めている父親に連れられ、
うさみ町からずっと遠い行楽地、みどりかわ高原のペンションを訪れていました。
父親の会社が提携している外部企業の、
社長の令嬢が、十三歳の誕生日を迎えるので、
高原にあるホテルで行われる盛大なお祝いの席に呼ばれたためでした。
ヨシは、よそ様の誕生日を祝うのに、したたかな抵抗がありました。
(なんでわざわざ、関係ないぼくまで出席しなきゃならないんだ。
しかも、他人の豪勢な誕生パーティーのために。やってられないよ)
まあ、出される料理がどれも絶品だと聞いていたので、一応出席はしたのです。
けれど、幸せそうな社長令嬢の顔が目に入るたび、
ヨシは、腸が引き裂かれるほど辛い気分でした。
なぜなら――家族から誕生日を祝ってもらったことがないから。
ヨシの両親は、息子の誕生日にお金を費やさない主義でした。
今回、家族でパーティーに出席したのは、
今後の契約をより円滑にしたいという社長に、同行したからです。
ヨシと両親の関係は、なんとも冷えたものでした。
父親も母親も、もうすでに五十歳を過ぎた中年期。
ヨシは、横柄で厳格な父親の言いつけで、
ひたすら勉学に取り組まなければならないし、
心のより所であるはずの母親も、ヨシをあまり気にかけません。
ヨシは、両親に甘えることができない立場だったのです。
そればかりか、両親を嫌ってすらもいるくらい――。
ペンションには、大型連休を利用して、一週間滞在する予定でした。
滞在の二日目に出席した誕生パーティーの次の日は、あいにくの大嵐。
ヨシの一家は、一日中どこにも外出できない状況だったのです。
けれど、ヨシはとくに気になりませんでした。
どうせ滞在期間中は、家族そろって観光スポットを回るでもなく、
ヨシ本人は、二部屋借りたうちの一つの客室で、
ひとり勉強を強いられるわけですから。
――一夜明けると、高原は見事な快晴にめぐまれました。
朝食後、森林浴の名目で少しだけ外出を許されたヨシは、
ペンションそばの森をぬけて、川の岸辺を訪れました。
川岸は、ヨシが好きなスポットだったのです。
流れる川を見つめ、そこに暮らす魚たちに思いをはせていると、
心だけが遠い外の世界へぬけ出て、自由を得たような気分になるのです。
といっても、川は昨日の嵐のせいで濁っていましたけれど。
(……残りの滞在期間は、どうせ勉強させられるだけなんだけど、
ぼく一人だけで帰るといっても、父さんたちはサボりを疑わないだろうな)
そんなことを考えていた時でした。
ヨシはふと、そばに打ち上げられていた流木に、目をやったのです。
すると、その流木の陰に隠れるように、
奇妙な生き物が倒れているのを見つけたのでした。
(なんだ、あれ……? コウモリか?)
泥でひどく汚れていましたが、不思議な毛色をしていることは分かります。
背中は青く、あごからお腹まではクリーム色。
頭には、水のしずくのような形のヘンテコな角。
生まれたばかりの仔犬のようなサイズ感で、
竜のように太くしなやかそうなしっぽもあります。
(竜? そんなバカな……)
この時ヨシは、それまでに感じたことのない衝動にかられたのです。
それは素晴らしく躍動感があって、身体の芯まで風がふくような清々しさでした。
(犬の一種かな。人形とも思えないし)
今すぐこの生き物を拾って、身体を洗って、介抱してやりたい。
客室備えつけのトイレの洗面台なら、こっそり洗ってやれるかもしれない。
「しっかりしろ。ぼくが助けてやるから。声が聞こえるか? おい!」
不思議な生き物は、まったく目を覚ましません。
まさか、すでに息絶えているのでは……いや、あきらめるには早すぎる。
早鐘のような心臓の鼓動を感じながら、両手でそっとすくい上げてやると、
まだかすかな呼吸があります。やっぱり生きているのです!
それにしても、かわいそうに。片腕と片方の翼がひどい傷です。
すぐに傷口を手当てしないといけません。
ヨシは大急ぎで、ペンションへと引き返していきました。
妙な生き物を拾ってきたことを、他の宿泊者やペンション管理人に見られると、
両親にも知らされてしまうかもしれない。そうなっては面倒だ。
ヨシは、泥まみれの生き物を服の上着で隠しながら、宿泊室隣の洗面所にむかうと、
なるべく傷口を傷つけないよう、水と泡石鹸できれいに洗ってやりました。
泥がすっかり落ちると、やはり鮮やかな青色の毛でした。まるで澄んだ海のよう。
背中に羽も生えているし、明らかにこの世の生き物ではありません。
「……くぅ~~ん」
意識が戻ったのか、生き物がかすかに声を聞かせてくれました。
けれど疲れ切っていてぐったり。目を開ける様子もありません。
ヨシは、勉強用の部屋のベッドに、青い生物をそっと横たえると、
すぐにペンション管理人のいる部屋へ飛んでいき、
「あのさ、包帯とテープ、それからガーゼと消毒液をちょうだい。
すぐに返すから、何に使うかは聞かないで。
お願いだよ、父さんと母さんに見つからないうちに。
これは、ゼッタイ内緒にして」
そう言って、管理人から必要な道具をすべて借りると、
すぐに部屋へ戻り、青い生物の傷に応急処置を施したのです。
――これで、とりあえず一安心です。
(何か、飲み物と食べ物をやらないとな)
とはいえ、この時のヨシは、
まさかこの生き物が甘いお菓子も食べられるとは、思いもしなかったのです。
厨房で朝食のあまり物をねだるのは不自然すぎる――
かといって、ペンションの近くにコンビニやお土産ショップはない――
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