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①〈フラップ編〉
13『雨がブルーにしたいのは、みんなの心じゃない』①
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猫は一匹残らず姿を消し、境内は再び静けさを取り戻しました。
長いしっぽをくねらせて、フラップは安堵の一息。
今度は無意識の行動なんかではありません。
今まさに、天を焦がさんばかりの立派な炎を吹き上げた。
その実感が、五臓六腑に熱い水のように浸透し、フラップは胸がいっぱいです。
(火を吹いたんだ。ぼく、火を吹けた……。あんなにすごい火を)
――その一方で、レンは、
目の前にそびえる、翼を生やした巨人像のようなフラップの姿を、
首が痛くなるほど見上げながら、いまだ放心状態にありました。
あの日、フラップがはじめてカレーを食べた時の炎とは、
比べものにならない迫力だったのです。開いた口がふさがりません。
巨大なフラップは、探し物をするようにまわりをキョロキョロ。
すると、社殿から離れた参道の入り口にそびえる石鳥居の下に、
何かが転がっているのを発見し、いそいそとそちらへむかいました。
フラップの軽い足取りに、レンのおしりの下で地面がふるえます。
フラップが鳥居の下で拾い上げたのは、チヂミガンでした。
「あったあ! よかったよかった!
レンくん、これで元の大きさに戻れますよ!
あれ、レンくーん。 レンくんどこ……あ、そこにいた」
フラップがこちらに近づき、しゃがみこみながら銃口を構えたその様は、
大怪獣のような威圧感があって、レンは身体の芯までぞっとするくらいでした。
「じっとしててね」
フラップは、銃のダイヤルを『逆行』にセットしてから、
片目を閉じて銃の照準をぴったりレンの体に合わせて、
引き金に指をそえます。そえると言っても、
ドラギィは手が人より大きい分、指が太くて引き金に通らないので、
持ち手とは逆の手の指に生えた爪を、引き金にそえているだけですが――。
パシュ!
白い小さな光の球は、寸分たがわずレンに命中。
レンは、少しずつ元の体の大きさに戻っていきました。
わりかし対等な体の大きさに戻れると、
レンはようやくフラップが放つ威圧感から解放され、すっかり気がゆるみます。
「あ、ありがと、フラップ。助かったよ、おかげで――」
ぎゅぶっ!
突然、フラップがレンの体を強く抱きしめたのです。
フラップの胸は、やっぱりやわらかくて、どうしても安心しちゃう。
でも、力が入りすぎてて、ちょっと痛い……。
「生きてる。レンくんが生きてる! ああ、よかった……」
その通りでした。レンたちはつい今しがた、命の危機にあったのです。
まさか猫に食べられそうになる珍事に遭遇してしまうとは。
「いててて……これはこれとして……、
キミ、火が吹けたじゃない。すごかったよ」
「ええ! ぼく、自分でもおどろいてますよ!」
「ただキミさ……そのままで大丈夫なの? 大きくなったままで?」
「それが、奇妙なんです。今ぼく体には、不思議とパワーがみなぎっていて、
ぜんぜん疲れないんです。こんなこと、はじめてですよ」
レンを腕の中から解放したフラップは、
今度は元気ドリンクのボトルを探すべく、周囲を見回しました。
「あった! あんなところに」
ボトルは、茂みのそばに転がっていました。
フラップが拾い上げてみると、
どこにもヒビはなく、中身は一滴もこぼれていませんでした。
「これで荷物は、すべて回収完了!」
フラップは安心しきった様子で、ドリンクボトルを腰のホルダーに差しこみ、
持っていたチヂミガンをレンに手渡しました。
「さあ、あとはバッグを拾って、空へ戻るだけ――」
フラップが最後まで言いかけたとたん、彼の黒い鼻の上に、
ピトン、と大粒の雨が当たりました。
「あれま、降ってきちゃったね」
神社の乾いた地面に、黒い点がみるみる増えて広がり、
たちまち土砂降りの雨になりました。
「うわあああ! これはひどい!」
レンはすぐさま、落ちていたショルダーバッグをつかんで肩にかけます。
「レン、くうぅ~ん……!」
風船がしぼむような、妙ちくりんな声がしたと思って振りむけば、
フラップがみるみるうちに小さくなっていくところでした。
「あ、あれぇ! フラップ!?」
雨に濡れたせいでしょうか。今度はフラップのほうが、
レンよりもずっと小さなネズミサイズになって、
水しぶきの中に溶けた液体のように倒れていました。
レンはすぐにフラップを拾い上げて、腕の中にしっかり抱きかかえると、
近くに雨をしのげそうな手水舎が見えたので、そこへかけこみました。
――降りしきる雨が、あちこちに広い水たまりを作っています。
静かだった境内が、白い水煙と雨音の中に沈み、
景色がかすかにぼんやりとかすんで、物哀しげに感じられます。
レンは、一度ヘルメットを頭から外すと、
バッグの中に入れていた小さなタオルでフラップを包み、
濡れた体を優しい手つきでふいてあげました。
そして、ふいにこんなことをつぶやいたのです。
「はぁ~、ぼくって、キミに助けられてばっかりだな」
「なんで、そんなふうに言うんです?」
「だって、キミのおかげでぼくは命を救われたんだ。
今だって、こうしてユカちゃんのために小さな旅ができるのも、
キミのそのイカした翼があればこそだもの。
――それに、じつを言うとね、
ぼくは最初に会ったあの日から、すでにキミに救われたようなものなんだ。
あの日、キミがぼくの前に落ちてきた時、やっと変わるんだって確信したから」
「それで、何か変わったんです?」
「――けっして満足とは言えなかった、ぼくの毎日が、ね。
ただ、まあ……キミが雨に弱いってのが、ちょっと難ありだけどさ」
「あ~、イジワル」
雨のそぼ降る中、ふたりは無邪気に笑い合うのでした。
*
雨はいったん降りやみましたが、空気には湿り気がたくわえられ、
空はいまだに深い灰色の雲にはばまれていました。
レンとフラップは、また雨が降り出さないうちに、
残りの飛距離を大急ぎで飛んでいきました。
地上にはいつしか、青々とした野山があたり一面に広がり、
その中に、のどかな町が抱かれているのが見えてきます。
ピコン、ピコン!
『――間もなく、すずか町に到着いたします。青い屋根の家を探してください』
ヘルメットの案内にしたがい、古びた小学校の校舎をはるか下に見ながら、
ふたりは目をこらしてすずか町二丁目、二十二番地を探しました。
「見えた、あそこだ! フラップ、あの屋根がシホちゃんの家だよ」
レンの指さした先に、まわりの家々よりも明らかに真新しい、
青い屋根の木造住宅が見えます。
ユカの言っていた通り、すぐに見分けがつきました。
と、そこへ、またポツリ、ポツリと、雨が降り出してきました。
なんとも気まぐれな雨雲です。しかし幸い、目的地はすぐそこでした。
「ああ、また降ってきました! 力がぬけちゃう~……」
「そ、それじゃあ、あの家の近くに見える、木がいっぱいの公園に急いで!
あそこに着陸すれば、雨くらいやり過ごせるよ」
そうして、レンとフラップは、たがいに声をかけ合いながら、
出発時と同じくタイミングを合わせて小さくなりました。
公園の遊歩道に降りると、人の姿はありませんでした。
公園のど真ん中で着陸し、フラップにヘルメットをあずけてから、
銃でもう一度大きくなったレンは、周囲を念入りに確認しました。
ここなら、背の高い木が屋根になってくれるし、
人の通らなそうな雑木林ですから、フラップが隠れるのに不都合はなさそうです。
「じゃあフラップ、この辺で適当に隠れててよ。
用事がすんだら、キミを呼ぶからさ」
「分かりました。じゃあぼく、この林の虫さんたちにご挨拶してますね。
雨、まただんだんと強くなってるみたいですよ。転ばないよう気をつけて」
小さなフラップと一時別れたレンは、湧き上がる緊張と高鳴りを胸に、
青い家にむかって走り出しました。
強まった雨粒の一つ一つが、冷えた顔にうっとうしく当たり、
コンクリートの道路を浸す雨水が、靴の裏からピチャピチャと跳ね上がります。
「やっと着いた!」
目的の家に到着したレンは、すぐに玄関の表札を確認しました。
――『福山』と書いてあります。届け先の苗字です。間違いありません。
玄関のひさしで雨をしのいだとたん、他人の家のにおいが鼻にツンとしてきて、
ますます緊張感がつのります。
ピンポーン!
呼び鈴を鳴らしますが、返事はなし。お留守なのでしょうか?
苦労してここまで来たんだし、だれでもいいから出てほしい――。
そう強く念じたそばから、レンはふと思いました。
これは、ぼくではなくフラップの仕事。
とはいっても、表向きにはぼくの仕事ということになっている。
遠路はるばる、濡れた体で届け物をしにやってきたぼくが、
家の中に歓迎でもされて、そのうえご馳走なんて出されたりしたら――。
(フラップに、悪いよな――)
ガチャ……。
玄関扉が開かれました。
中からおそるおそる顔を出したのは、一人の女の子でした。
長いしっぽをくねらせて、フラップは安堵の一息。
今度は無意識の行動なんかではありません。
今まさに、天を焦がさんばかりの立派な炎を吹き上げた。
その実感が、五臓六腑に熱い水のように浸透し、フラップは胸がいっぱいです。
(火を吹いたんだ。ぼく、火を吹けた……。あんなにすごい火を)
――その一方で、レンは、
目の前にそびえる、翼を生やした巨人像のようなフラップの姿を、
首が痛くなるほど見上げながら、いまだ放心状態にありました。
あの日、フラップがはじめてカレーを食べた時の炎とは、
比べものにならない迫力だったのです。開いた口がふさがりません。
巨大なフラップは、探し物をするようにまわりをキョロキョロ。
すると、社殿から離れた参道の入り口にそびえる石鳥居の下に、
何かが転がっているのを発見し、いそいそとそちらへむかいました。
フラップの軽い足取りに、レンのおしりの下で地面がふるえます。
フラップが鳥居の下で拾い上げたのは、チヂミガンでした。
「あったあ! よかったよかった!
レンくん、これで元の大きさに戻れますよ!
あれ、レンくーん。 レンくんどこ……あ、そこにいた」
フラップがこちらに近づき、しゃがみこみながら銃口を構えたその様は、
大怪獣のような威圧感があって、レンは身体の芯までぞっとするくらいでした。
「じっとしててね」
フラップは、銃のダイヤルを『逆行』にセットしてから、
片目を閉じて銃の照準をぴったりレンの体に合わせて、
引き金に指をそえます。そえると言っても、
ドラギィは手が人より大きい分、指が太くて引き金に通らないので、
持ち手とは逆の手の指に生えた爪を、引き金にそえているだけですが――。
パシュ!
白い小さな光の球は、寸分たがわずレンに命中。
レンは、少しずつ元の体の大きさに戻っていきました。
わりかし対等な体の大きさに戻れると、
レンはようやくフラップが放つ威圧感から解放され、すっかり気がゆるみます。
「あ、ありがと、フラップ。助かったよ、おかげで――」
ぎゅぶっ!
突然、フラップがレンの体を強く抱きしめたのです。
フラップの胸は、やっぱりやわらかくて、どうしても安心しちゃう。
でも、力が入りすぎてて、ちょっと痛い……。
「生きてる。レンくんが生きてる! ああ、よかった……」
その通りでした。レンたちはつい今しがた、命の危機にあったのです。
まさか猫に食べられそうになる珍事に遭遇してしまうとは。
「いててて……これはこれとして……、
キミ、火が吹けたじゃない。すごかったよ」
「ええ! ぼく、自分でもおどろいてますよ!」
「ただキミさ……そのままで大丈夫なの? 大きくなったままで?」
「それが、奇妙なんです。今ぼく体には、不思議とパワーがみなぎっていて、
ぜんぜん疲れないんです。こんなこと、はじめてですよ」
レンを腕の中から解放したフラップは、
今度は元気ドリンクのボトルを探すべく、周囲を見回しました。
「あった! あんなところに」
ボトルは、茂みのそばに転がっていました。
フラップが拾い上げてみると、
どこにもヒビはなく、中身は一滴もこぼれていませんでした。
「これで荷物は、すべて回収完了!」
フラップは安心しきった様子で、ドリンクボトルを腰のホルダーに差しこみ、
持っていたチヂミガンをレンに手渡しました。
「さあ、あとはバッグを拾って、空へ戻るだけ――」
フラップが最後まで言いかけたとたん、彼の黒い鼻の上に、
ピトン、と大粒の雨が当たりました。
「あれま、降ってきちゃったね」
神社の乾いた地面に、黒い点がみるみる増えて広がり、
たちまち土砂降りの雨になりました。
「うわあああ! これはひどい!」
レンはすぐさま、落ちていたショルダーバッグをつかんで肩にかけます。
「レン、くうぅ~ん……!」
風船がしぼむような、妙ちくりんな声がしたと思って振りむけば、
フラップがみるみるうちに小さくなっていくところでした。
「あ、あれぇ! フラップ!?」
雨に濡れたせいでしょうか。今度はフラップのほうが、
レンよりもずっと小さなネズミサイズになって、
水しぶきの中に溶けた液体のように倒れていました。
レンはすぐにフラップを拾い上げて、腕の中にしっかり抱きかかえると、
近くに雨をしのげそうな手水舎が見えたので、そこへかけこみました。
――降りしきる雨が、あちこちに広い水たまりを作っています。
静かだった境内が、白い水煙と雨音の中に沈み、
景色がかすかにぼんやりとかすんで、物哀しげに感じられます。
レンは、一度ヘルメットを頭から外すと、
バッグの中に入れていた小さなタオルでフラップを包み、
濡れた体を優しい手つきでふいてあげました。
そして、ふいにこんなことをつぶやいたのです。
「はぁ~、ぼくって、キミに助けられてばっかりだな」
「なんで、そんなふうに言うんです?」
「だって、キミのおかげでぼくは命を救われたんだ。
今だって、こうしてユカちゃんのために小さな旅ができるのも、
キミのそのイカした翼があればこそだもの。
――それに、じつを言うとね、
ぼくは最初に会ったあの日から、すでにキミに救われたようなものなんだ。
あの日、キミがぼくの前に落ちてきた時、やっと変わるんだって確信したから」
「それで、何か変わったんです?」
「――けっして満足とは言えなかった、ぼくの毎日が、ね。
ただ、まあ……キミが雨に弱いってのが、ちょっと難ありだけどさ」
「あ~、イジワル」
雨のそぼ降る中、ふたりは無邪気に笑い合うのでした。
*
雨はいったん降りやみましたが、空気には湿り気がたくわえられ、
空はいまだに深い灰色の雲にはばまれていました。
レンとフラップは、また雨が降り出さないうちに、
残りの飛距離を大急ぎで飛んでいきました。
地上にはいつしか、青々とした野山があたり一面に広がり、
その中に、のどかな町が抱かれているのが見えてきます。
ピコン、ピコン!
『――間もなく、すずか町に到着いたします。青い屋根の家を探してください』
ヘルメットの案内にしたがい、古びた小学校の校舎をはるか下に見ながら、
ふたりは目をこらしてすずか町二丁目、二十二番地を探しました。
「見えた、あそこだ! フラップ、あの屋根がシホちゃんの家だよ」
レンの指さした先に、まわりの家々よりも明らかに真新しい、
青い屋根の木造住宅が見えます。
ユカの言っていた通り、すぐに見分けがつきました。
と、そこへ、またポツリ、ポツリと、雨が降り出してきました。
なんとも気まぐれな雨雲です。しかし幸い、目的地はすぐそこでした。
「ああ、また降ってきました! 力がぬけちゃう~……」
「そ、それじゃあ、あの家の近くに見える、木がいっぱいの公園に急いで!
あそこに着陸すれば、雨くらいやり過ごせるよ」
そうして、レンとフラップは、たがいに声をかけ合いながら、
出発時と同じくタイミングを合わせて小さくなりました。
公園の遊歩道に降りると、人の姿はありませんでした。
公園のど真ん中で着陸し、フラップにヘルメットをあずけてから、
銃でもう一度大きくなったレンは、周囲を念入りに確認しました。
ここなら、背の高い木が屋根になってくれるし、
人の通らなそうな雑木林ですから、フラップが隠れるのに不都合はなさそうです。
「じゃあフラップ、この辺で適当に隠れててよ。
用事がすんだら、キミを呼ぶからさ」
「分かりました。じゃあぼく、この林の虫さんたちにご挨拶してますね。
雨、まただんだんと強くなってるみたいですよ。転ばないよう気をつけて」
小さなフラップと一時別れたレンは、湧き上がる緊張と高鳴りを胸に、
青い家にむかって走り出しました。
強まった雨粒の一つ一つが、冷えた顔にうっとうしく当たり、
コンクリートの道路を浸す雨水が、靴の裏からピチャピチャと跳ね上がります。
「やっと着いた!」
目的の家に到着したレンは、すぐに玄関の表札を確認しました。
――『福山』と書いてあります。届け先の苗字です。間違いありません。
玄関のひさしで雨をしのいだとたん、他人の家のにおいが鼻にツンとしてきて、
ますます緊張感がつのります。
ピンポーン!
呼び鈴を鳴らしますが、返事はなし。お留守なのでしょうか?
苦労してここまで来たんだし、だれでもいいから出てほしい――。
そう強く念じたそばから、レンはふと思いました。
これは、ぼくではなくフラップの仕事。
とはいっても、表向きにはぼくの仕事ということになっている。
遠路はるばる、濡れた体で届け物をしにやってきたぼくが、
家の中に歓迎でもされて、そのうえご馳走なんて出されたりしたら――。
(フラップに、悪いよな――)
ガチャ……。
玄関扉が開かれました。
中からおそるおそる顔を出したのは、一人の女の子でした。
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