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第一章 運命に出会う
第一話 死にかけの少女《アウトゥルン視点》
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魔界には、人族に”呪いの森”と呼ばれる場所がある。
その森は、魔界と人族の国を分け隔てるように広がっていて、その森にいる、魔獣が(人族の国の森と比べて)桁違いに強い為、人族側からは、誰一人として入って来ない・・・・・はずだった。
「どうなってんだぁ。っていうか、生きてんのか?これ。」
そこにいるのは、人族の国からこの(呪いの)森に入ったと思われる、血まみれの幼い少女が倒れていた。
この傷跡から、見るに魔獣に噛まれたと、言うよりも刀傷だな・・・・。
追われてんのかぁ?・・・・いや、というよりこれは・・・・・・・・。
「っち。いったん、屋敷に戻るか。」
なんにしても、
「厄介ごとの臭いしかしねぇな。」
~~~~~
「あっ、アル。おかえぇぇぇ!!!だっだれ?その子!!」
「ただいま。取り合えず、落ち着けよ、リタ。」
「落ち着けるわけないでしょ!!その子、なに?!」
「んーー?拾った?」
「なんで、疑問形なの?えっほんと、何なの?」
屋敷に帰ると、僕の部下のギリタリア、リタが出迎え?てくれた。
しかし、おかえぇぇぇ!!!ってなんだ?っま、いいか。
にしても、この子、血まみれで汚いな。
服と風呂を用意しないとな。
「おい。リタ、この子の着替えと、・・・・・・・。」
「僕がおかしいの?いやでも、普通は・・・・・・・ブツブツ・・」
「・・・・リーーーターーーー?おーい。」
「はっ、僕は何を!」
やっと、戻ってきたか。
「リタ、この子の着替えと風呂を用意してくれ。」
「はっはい。にしても、この子、どこで見つけて来たんですか?」
「呪いの森。」
「えっ、・・・よく生きてましたね。」
「あぁ、ギリギリだった。あと少しでも遅れていたら、血が致死量に達するところだった。」
そう、本当にギリギリだった。
しかし、僕が気になっているのは、そこじゃあない。
流れていた血の量に対して、余りにもにおいが濃かった。いや、濃すぎた。
そこが、疑問に思ったから、助けただけだ。
そうでもなければ、助けない。
あの森に入ったのは、自分自身だ。
たとえ、どれだけ幼くとも。
しかし、血のにおいがどんな種族よりも、濃い。
そして、とても、美味しそうな、血。
当てはまる種族はあるが、・・・・もしそうなら、・・・・
「・・・・。リタ、この子の血、どう思う?」
この子にかけていた、結界の一部を解く。
「えっ?・・・うっ!なっなんですか、このかおりは!」
リタの目が、捕食者のものになっていく。
・・・さすがに、まずいな。
結界を元に戻す。
「リタ、大丈夫か?」
「はぁぁ、・・・。ふぅぅ。・・・改めて、聞きます。その子は、何ですか。」
「・・・・悪いけど、知らん。」
そして、恐らく、
「この子も知らないだろう。」
「はぁあ?」
「それをこれから、調べにいくんだろう?」
「はぁ。」
「その子のことは、誰にもまだ知られるな。使用人にもだ。」
「えっじゃあ、誰がこの子を風呂へ入れるんですか?」
??そんなの、
「リタに決まってるだろう。」
「はぁぁぁぁ!!!!」
「じゃ、行ってくる。」
「ちょ、まっ」
無視だ。無視。
「待てーー!!」
リタは、普段は敬語ですが、驚くと、素に戻ります。
第一章は、ルナとリオンが出会うまで、です。
その森は、魔界と人族の国を分け隔てるように広がっていて、その森にいる、魔獣が(人族の国の森と比べて)桁違いに強い為、人族側からは、誰一人として入って来ない・・・・・はずだった。
「どうなってんだぁ。っていうか、生きてんのか?これ。」
そこにいるのは、人族の国からこの(呪いの)森に入ったと思われる、血まみれの幼い少女が倒れていた。
この傷跡から、見るに魔獣に噛まれたと、言うよりも刀傷だな・・・・。
追われてんのかぁ?・・・・いや、というよりこれは・・・・・・・・。
「っち。いったん、屋敷に戻るか。」
なんにしても、
「厄介ごとの臭いしかしねぇな。」
~~~~~
「あっ、アル。おかえぇぇぇ!!!だっだれ?その子!!」
「ただいま。取り合えず、落ち着けよ、リタ。」
「落ち着けるわけないでしょ!!その子、なに?!」
「んーー?拾った?」
「なんで、疑問形なの?えっほんと、何なの?」
屋敷に帰ると、僕の部下のギリタリア、リタが出迎え?てくれた。
しかし、おかえぇぇぇ!!!ってなんだ?っま、いいか。
にしても、この子、血まみれで汚いな。
服と風呂を用意しないとな。
「おい。リタ、この子の着替えと、・・・・・・・。」
「僕がおかしいの?いやでも、普通は・・・・・・・ブツブツ・・」
「・・・・リーーーターーーー?おーい。」
「はっ、僕は何を!」
やっと、戻ってきたか。
「リタ、この子の着替えと風呂を用意してくれ。」
「はっはい。にしても、この子、どこで見つけて来たんですか?」
「呪いの森。」
「えっ、・・・よく生きてましたね。」
「あぁ、ギリギリだった。あと少しでも遅れていたら、血が致死量に達するところだった。」
そう、本当にギリギリだった。
しかし、僕が気になっているのは、そこじゃあない。
流れていた血の量に対して、余りにもにおいが濃かった。いや、濃すぎた。
そこが、疑問に思ったから、助けただけだ。
そうでもなければ、助けない。
あの森に入ったのは、自分自身だ。
たとえ、どれだけ幼くとも。
しかし、血のにおいがどんな種族よりも、濃い。
そして、とても、美味しそうな、血。
当てはまる種族はあるが、・・・・もしそうなら、・・・・
「・・・・。リタ、この子の血、どう思う?」
この子にかけていた、結界の一部を解く。
「えっ?・・・うっ!なっなんですか、このかおりは!」
リタの目が、捕食者のものになっていく。
・・・さすがに、まずいな。
結界を元に戻す。
「リタ、大丈夫か?」
「はぁぁ、・・・。ふぅぅ。・・・改めて、聞きます。その子は、何ですか。」
「・・・・悪いけど、知らん。」
そして、恐らく、
「この子も知らないだろう。」
「はぁあ?」
「それをこれから、調べにいくんだろう?」
「はぁ。」
「その子のことは、誰にもまだ知られるな。使用人にもだ。」
「えっじゃあ、誰がこの子を風呂へ入れるんですか?」
??そんなの、
「リタに決まってるだろう。」
「はぁぁぁぁ!!!!」
「じゃ、行ってくる。」
「ちょ、まっ」
無視だ。無視。
「待てーー!!」
リタは、普段は敬語ですが、驚くと、素に戻ります。
第一章は、ルナとリオンが出会うまで、です。
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今後が気になるところです。
楽しみにしていますね😊
ルージュサンシェヌで赤い血の鎖とするのは変ですね。
フランス語の形容詞は一部の例外を除き基本的に後置きなので、英語のレッドと違い、形容詞としてのルージュは名詞の後ろに置きます。
rougeは名詞としての意味もありまして、「血の」と「血」は形が異なりますし、ルージュサンシェヌだとルージュを含め名詞を冠詞無しで3つ並べた形になっています。
お教え頂きありがとうございます。(*´▽`*)
また、調べて直しておきます。
ルージュサンシェヌで赤い血の鎖とするのは変ですね。
フランス語の形容詞は一部の例外を除き基本的に後置きなので、英語のレッドと違い、形容詞としてのルージュは名詞の後ろに置きます。
rougeは名詞としての意味もありまして、「血の」と「血」は形が異なりますし、ルージュサンシェヌだとルージュを含め名詞を冠詞無しで3つ並べた形になっています。