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廻る時
三十七
しおりを挟む結婚式を前々回と同じ様に終え、今度は前回と違い別宅に行かされた。
これはまさしくポチポチ楽しめますか?
ウハウハですね
今回夫は私には興味は無いみたいだ。
本当かどうかは分からないが、初めの時と同じ対応間違いない。これは好き勝手やっていいやつでしょう。
薄汚い屋敷の中に放り込まれ、これみよがしに目についたボタンをポチポチ連打ーーーー
今日はゆっくり寝れそうで何よりです。これからどうしようかな?やっぱり時期を見計らって出ていけばいいよね?
うんうん今回は前の時と同じ失態はしない。よし、頑張れ私。
今回は問題なく逃げ切れる
とっととあの女神を文句を言いに行く
さっさと別の国に避難
一度女神に文句を言わないと気が済まないよね。いくら加護を貰っているからと言ってそれとこれとは別の話。落とし前はつけてもらわないとね
避難するのもその後で大丈夫でしょ。前々回と同じ様な感じで逃げ切れば今度こそ楽しく生きれる筈
そんな私の想いを粉々に砕いてくれたのが夫になったばかりのソーシアル
えっ何で?どうやって入ったの?て言うか王宮に戻ったんじゃないの?
何でのしかかられてるの?服脱がさないで、なななななななお前に身体を許した覚えはないーーーーー、触るなとっとと出て行けーーーーー
抵抗虚しく美味しく頂かれてしまいました。何で?ほっといてくれたんじゃ無かったの?
甘い声で愛を囁かれ彼に都合のいい約束をさせられ気絶するまで抱かれた。
もう涙しか出てこないよ。その涙でさえ舐め取られたけど。
翌朝いつものごとく煩い音で目が覚めた。起きようと思ったら腰を抱く手に拒まれる。まさかと思ったら案の定朝から盛られた。キスで声を封じられ激しくされれば足腰に力が入らない。涙目で睨みつければ可愛いと言われる始末。
ささっと支度して、激しく音の鳴る方に注意を向ければ、彼に対処してきてほしいと言われた。
お前が行かんのかい。と思いながらも私が対処し朝ごはんの材料を手に入れる。
その後は前と同じ様に家を空ける事が多くなった。勿論夫も初夜の時以外は私の所には来なかった。
家を離れる期間が長くなるにつれ、今度は開いた食事処で夫と会うことになった。
勿論身体も頂かれる始末。だけど周囲にはバレていない様子。それがせめてもの救いとなった。ここで爺様にも指摘されたら涙しか出てこないよ。
で、初めの時から三回目になるお茶会の案内が来た。頑張ってマナーに磨きをかけましたよ?嫁に行く前に女官長さんにビシバシやられましたからね。
お茶会のメンバーは初めの時と同じで気兼ね無く叩きのめそうとしましたさ。でもここでイレギュラーな事が発生した。
養母とその娘(義姉と思ってた人)が毒に倒れた。
はっきり言おう、犯人は侯爵家の使用人でしょう。
私は出されたものに一切手を付けなかった。コップはおろかポットも触っていない。あの執事は何とか私の手を動かそうと画策していた様だが全て無視した。
その結果、犠牲になったのがあの二人。止めましたよ?勿論ですとも。確かに何かと突っかかってきましたが、悪い人たちではないし、養父にはお世話になりましたからね。
自分用にと用意していた毒消しで何とか命は助かった二人。見える範囲で控えていた爺様の部下が、動いたと思ったら執事が私に切りつけてきていた。
そこは爺様の部下の方、鍛え方が違いますよね。咄嗟のことにも難なく反応してくれて私は事なきを得た。
何のことはない、全部執事がやったことだった。前回と違うので理由は分からない。本来ならここで辺境の森に捨てられる筈だったのだから。
二人が意識を取り戻したのを確認してかの執事に話を聞きに行ったのが運の尽きだった。
抜け出せないように縛り上げていた筈なのにどうやってか抜け出し私に斬りかかってきた。確かに避けたのに擦り傷を負わされ、私の意識は遠のいた。
呼ばれてきていた養父が何かを叫んでいたが私の耳に入ることはなかった。
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