平凡で特徴なんて何一つもない俺が総攻めなワケ

自己紹介から始めよう

紗綺side





あの後、俺は会計さんから離れて(離れるときに服の裾を掴まれたときはかわ、、、ごフッ)カナを部屋に迎え入れると、皆で机を囲んでお茶を飲もうとしたんだけど･････




(なんで、机は4隅あるはずなのになんで俺がいる1隅に3人とも集まるんだよ！！)





カナならまだあのめんどくささから分かるけど、会計さんはなんで！！！




『あの～･････暑くないですか？』




「「全然」」




まじっすか…




































「紗綺の話によると、F組の奴らに絡まれてた会計さんを助けた、と･････会計さんによると、F組の奴らに学校にバラされたくないことを知られた、と･････んーーー、、、」




結局、一隅に集まりながらお茶を飲みつつカナに俺と会計さんが一緒にいる理由を説明する。すると、カナは会計さんを見ると、




「もしかして、中等部の時の事件ですか？」




「！！！」




『事件？』




「ああ、会計さん中等部の頃にご、、「言わないで！！」、、、っ！」




『·····会計さん？』




「お願いだからぁ、、、言わないでぇっ、、、」




カナが事件のことを話そうとしたら会計さんは声を荒らげて、俺から離れる。




「·····ごめんなさい、ごめんなさい、、、やっぱ、僕は穢れているんだ·····」





また会計さんは蹲ってしまい、震えを抑えるように身体を両手で抱きしめる。



謝ったり、「穢れている」とか「汚い」とかも言っているし、すんごいネガティブ状態になってしまった。




ちょ、これやばいじゃん！！





『カナ！！お前、何を言おうとしたんだよ！！(小声』




「え、あ、あの·····」




カナは会計をチラッと見ると、さっきとは打って変わって言いづらいようで口を噛み締める。




俺はカナの反応から本当は他人の口から聞いてはいけないことだと理解すると、会計さんに視線を向ける。




































そこには、自分の殻に篭ってしまった会計さんがいる＿＿＿











(あぁ、もう！)

















俺は、困っている人、悲しんでいる人を
























(無視出来るほど、心強くないんだよ！！)











｢、、、会計さん？｣




｢っ！！(ﾋﾞｸｯ)｣



俺は会計さんのすぐ近くまで行くと、目の前でしゃがんだ。会計さんは最初ふるえていたが、俺が何もしないのだと分かると顔を上げてこっちを見てくれた。







｢自己紹介してませんでしたね、俺は王崎紗綺です。会計さんのお名前を教えて頂けませんか？｣







まぁ、本当は知ってるんだけどね←







｢、、、、菱川、、菜月(ﾋｼｶﾜ  ﾅﾂｷ)、、｣







｢菜月さん、菜月さん、、、んーー、あ！なっちゃんだな！！｣







｢？｣







｢俺、なっちゃんって呼びますね！俺のことは王崎でも紗綺でも、なんでも呼んでください！｣







｢え、あ、？｣








｢あーぁ、紗綺節が始まったよ………｣







カナが後ろでぶつぶつ言ってるが気にしない。友達と仲良くなるには最初が肝心だしな！！、、、、ちょっと噂の転校生くんと同じ無理矢理感はあるけど、別に真似してないからな！！






｢、、、、紗綺、、、紗綺、、、えへへ｣







｢(え、かわいい)｣







会計さん、、、、いや、なっちゃんは俺の名前を何度も嬉しそうに繰り返す。
さっきまでの震えも無くなったみたいだ。







｢なっちゃん、今日俺の部屋で泊まってく？｣







｢は！？紗綺、何言ってんの！？？？｣
｢え！？｣







今度はﾎﾞﾌﾝと音が鳴るくらいに、顔が真っ赤になったけどな。
カナはなんか怒ってるし、どうした？








｢カナも叫んでどうしたよ？｣







｢いや、いきなり部屋に連れ込もうとしてる奴が何を言う｣