平凡で特徴なんて何一つもない俺が総攻めなワケ

僕を暖めてくれるピース＿＿＿？？？side

？？？side






暖かいなぁ～·····





















他人に抱きしめられるなんて、何年ぶりだろう·····






幼い頃、両親に抱きしめられた時以来かな？






抱きしめられるってこんなに暖かいものなんだな～って今更だけど気付かされた。










『･･････････』




トン、トン、トン、トン





名前も知らない、平凡は何も言わずに一定のリズムで僕の背中を叩く。それがまた気持ちよくて·····




































薄れていく意識の中で、『おやすみなさい』って声により最後のピースがハマった気がした…


































～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～



紗綺side






「･･･ｽｩ･･･ｽｩ･･･ｽｩ」







『･････寝たか？』








俺に抱きしめられたまま、会計は寝息をたてながら寝てしまった。







なんだろう、、、なんか田舎の実家にいる弟みたいだなぁ、、








公園で遊び疲れた弟をおんぶして帰ったあと、服を掴んだまま寝てしまった弟と一緒に寝たことは何度もあった、、、、、







なんか、その時のことを思い出してしまう·····









































－－－バン！

 







「紗綺！！」



 



『「！！！」』







あぁ、、、もうっ！！






こんの馬鹿が！！！




















～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～



？？？side




『「！！！」』




いきなりの騒音で目を覚ますと、目の前には部屋の入り口を睨んでいる平凡の顔が近くにあり、視線を追って僕も入り口に目を向ければ、フードを被ったやつが入り口にすごい険相で立っていた。





「紗綺、授業に出られないってどういう、こ、、え？」




僕と視線が合うと、フードを被ったやつは目を見開く。




「は？なんで、か、会計さんがここにいんだよ！」




『なんでって、、まぁ、色々あって·····』




そう言って、僕に平凡は視線を向ける。目が合うと困ったように笑う。･････そんな顔を見たら少し胸がキュンってしてしまった。




















え、、、キュンってしてしまったってどういうこと！！








もしかして、僕＿＿＿＿

















心の中で焦っていることなんて露ほど知らない平凡は、僕がフードを被ったやつに説明出来ず困っていると勘違いしたらしく『大丈夫だから』と言いながら、頭を撫でてくれた。その手のひらが暖かくて気持ちよくて僕は無意識に自分から擦り寄ってしまった。





『え？』「あ！」





その瞬間平凡は驚いたようで、手の動きが止まってしまった。





僕も無意識だったから、だんだんと恥ずかしくなってしまい顔が熱くなる·····







本当に恥ずかしい体験だったが、一つだけわかったことがあった。











(、、、、平凡に撫でられるの気持ちよかったなぁ·····こういうキモチイイもあるんだな…)








そう思うと同時に、さっき寝る前に感じた感覚を思い出す。






＿＿＿ピースがハマった気がした、あの時の感覚を·····







































「、、、なんかいい感じの雰囲気じゃない？どういうこと！？」










あ、忘れてた、フードを被ったやつの存在を·····