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俺の非日常の始まり2

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※紗綺sideに一度戻します
















『えっ、、』






嘘だろ!おい·····





俺の見間違えじゃなければ、F組の奴会計に暴力を加えてなかったか。やめとけよ…会計の親衛隊って過激で有名なのに、、、






ってか、俺はやばい場面に居合わせてないか…





一応、F組の奴らは会計に夢中(何故かは分からないけど)らしいので俺には気づいてないらしい。





今ならバレずに逃げれるはずだ、、、!




俺はその場面から背を向けて逃げようとする。














































______本当に逃げていいのか?























俺は、振り返ってしまった…





すると、目にうつったのは、、、、



























~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



???sideにまたなります





「や、やめて!」





「そんな可愛い反応されたら、やめられないよー」




「本当にあの、会計サン(笑)?」




男たちがニヤニヤしながら、近づいてくるのが怖くて自分らしくない声が出てしまう、、、






無意識に身体は震えたままで、カッコ悪いが震える身体を両手で抱きしめて踏ん張る。

















そうしないと、あの感覚が戻ってしまうようで___













「ほら、もう抵抗出来ない、よっ!」





「!!」




いつの間にか後ろにまわった1人が僕を羽交い締めにして、僕を拘束する。






(もう、逃げられない·····)






僕が抵抗するのをやめたことに最初に気付いた、僕を叩いた正面の男がネクタイを解こうと手を伸ばしてきた、その時___







































--ガラッ




























~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




紗綺side








・今日の災難2つ目
















(あぁ、見逃すことが出来なかった…)









俺は、教室の片方のドアを開けると廊下に向かって声を荒らげる。








『風紀委員の皆さん、こちらです!!』







すると、最初は目を見開き驚いていた男たちは会計を突き飛ばしながら、もう片方のドアから逃げようと教室の片側に流れ込む。やっぱり、風紀委員に取り締まられるのは嫌らしい。

























ま、そんなのは嘘なわけで教室の床に倒れ込んでいる会計に急いで駆け込むと








『少しの間だから我慢して下さいね』





「えっ、、っ!」






会計の背中を右手で支え膝の下に左手を差し入れる、いわゆるお姫様抱っこで会計を抱き上げると、さっき自分が入ってきたドアから逃げる。





そして、そのまま猛ダッシュで走る。





あれ?俺、今日逃げすぎじゃない??




































あ、俺顔も成績も平凡だけど、運動神経は非凡でね。結構足が速いんだよね。





だから、会計を抱えたままではあるけれどさっきの男たちから逃げ切ることが出来た。





ってか、カナから貰ってた逃走道具が役に立ったことも逃げ切れた理由の一つだった。







で、今は·····












『えーーっと、どうぞ…』





「・・・・・・・・・・」






午後の授業はサボることに決めて、寮の自室に会計を迎え入れた。





そして、俺は昼休みからの目的であるスマホを掴むと簡単なメールをカナに送り、こちらを訝しげに見つめる会計に向き直る。






『で、大丈夫ですか?会計さん』








「・・・・・・・・・・(コクッ」







『そうですか·····それじゃあ、、、』







「っ!」







会計が頷いたのを見て、立ち上がった俺を会計は警戒したように見つめるけど、別に襲うとかじゃないからな!!






『ゲームでもしましょう!!』






「へ??」





おっ、やっと声を出してくれた…






『レーサーゲームと人生ゲーム、格闘ゲームなど色々とありますが何がやりたいですか?』





「・・・・・・・・・・」






『結構このレーサーゲーム楽しいんですよねー色んな車を使えるんで!』






「・・・・・・・・んで、、」






『それでこの格闘ゲームは裏ワザがあって、、「な、なんで!!!」、、、はい?』




俺がゲームソフトを机に並べて、会計に説明をしているといきなり会計が声を荒らげる。その声で俺はゲームソフトから会計に視線を向けると、会計は自分の身体を両手で抱きしめるように蹲っていた。






「なんで!!!なんで!!!何も聞かないの!?」




『・・・・・・・・・・』






「きっと、あ、あれでしょ~、、僕が可哀想とか思って同情してるんでしょ~あんな奴らに襲われるなんて、、ってさ~」







『・・・・・・・・・・』







「同情なんかしないで!!別に平凡な君には関係ないでしょ!」





『・・・・・・・・・・言いたいことは、それだけですか?』






「へ?」







『じゃ、さっきの質問に返答しますけど…俺は別に同情なんかしてませんよ。だって、俺会計さんのこと全然知らないので。·····同情って、他人の気持ちを苦しみを自分のことのように親身になって感じとるものらしいですよ。だから、会計さんの苦しみを俺が自分のことのように感じるわけないじゃないですか。で、あと、自分でも平凡だと分かっていますが、別に平凡だからって関係なくないでしょ?人助けって·····』









「・・・・・・・・・そ、それは、、」








『偶然、あの場面に居合わせただけのしがない生徒ですよ、俺は·····』








だから、、









『だから、、、別に泣いてもいいんですよ?さっきから泣きそうな顔しているんですから?』







俺はそう言って、会計の前にしゃがんで会計を抱きしめる。




「ちょ!」




『・・・・・・・・・・』




「ねぇ!」





『・・・・・・・・・・』




「ねぇ、、、ってば、、」




『・・・・・・・・・・』




「・・・・・・・・・・」






最初は抵抗していた会計も、だんだん静かになっていき·····そして、抱きしめられている会計の体が震え始める。·····俺の肩も濡れているのが分かる。




「・・・・・・・・・・」




『・・・・・・・・・・』







































この、誰も話さない静かな空間がとても落ち着く気がした。
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