40 / 93
第5章 ギルド壊滅
第40話「皇帝と勇者とクラウスについて」
しおりを挟む
「こんにちは、ベネトナシュ卿」
几帳面に整えられた執務室の窓枠に腰掛け、彼を出迎える。
「ベルンハルト様……なぜ、ここに」
クラウスは突然現れたオレに驚き、腕に抱えた書類を落とした。
「すみません、驚かせてしまいましたね」
拾ってやるために彼の方へと歩みを進める。彼は身じろぎ一つせずにオレを見つめた。
「どこから……入ったんです」
「秘密です。ねぇ、ベネトナシュ卿……いいえ、クラウス様」
立ち尽くす彼の腕へ書類を押し付けながら、微笑む。
「どうかオレの話を、聞いてくださいませんか?」
◇◇◇
「――わかりました、ベルンハルト様。すべては貴方のご随意のままに」
クラウスは拍子抜けするほど素直だった。
オレの要求を全て受け入れ、その上でこちらには何一つ求めない。
……正直、いかがわしいことされるんだろうな~ぐらいの覚悟はあったから、あえてグレンは連れずに一人で来たんだけど。
杞憂だったね、オレ。BLの読み過ぎだよ……みんながみんな男に惚れるわけないじゃん。
「では、クラウス様。オレはこれで……」
「ま、まってください……ベルンハルト様!」
去ろうとしたオレの腕を、クラウスが掴む。
「……どうか、なさいましたか」
おっと……杞憂が杞憂じゃなくなるのか……??
いやまあ、グレンが“お守り“くれたから大概の事態には対処可能なんだけど、あんまり気分が良いもんではないことには変わりないし、できれば穏便に終わって欲しい。
「その……烏滸がましい、過ぎた願いだとはわかっています……ですが、その、どうか……最後に一つだけ、私の願いを聞き入れてはくださいませんか?」
「……なんでしょうか」
キスさせろとか、それ以上だったら殴るぞ……絶対に殴るからな……!!
オレがそんな決意を固めているとは知らないであろうクラウスは、顔を赤くして唇を噛み締め、それからおずおずと申し出た。
「わ、私のことを……“お兄様“と呼んでください!!」
……ん???
「は……? お、おにいさま……???」
混乱したまま反芻すると、クラウスは感極まったように大粒の涙を流し始める。
「……っ!! あ、ありがとうございます……これでもう悔いはありません……貴方のために、貴方が幸せで平穏に過ごせるように尽力します!!」
お、おう……そうか……。
今のでいいんだ……。
――新しい種類の変態だったね。ああでも、赤谷くんも“エステル“に“主人公“のこと「おにいさま」って呼ばせてたか。
井上さん、やめてください。人の性癖を蒸し返すのは……。
仕方ないんだよ。血の繋がってない兄弟(姉妹)は全人類(主語がでかい)の夢だから。
「ありがとうございます、クラウスお兄様。では……」
掴まれた腕をそっと外し、窓の方へ向かう。
「ベルンハルト様……!!」
クラウスが焦ったように止めてくるのも構わずに、そのまま窓の外へと――飛び立った。
◇
白い翼をはためかせながら、空を飛ぶ。
「おお……すごい、異世界ファンタジーだ……」
なにを今更、と言う感じだが。
オレの背中には羽がある。
純白の天使の羽。それで空を飛んでいるのだ!
これぞファンタジー……!!
「ベル」
とはいえ、飛ぶのは一瞬だけだ。
窓のすぐ近くで、オレを待ってくれていたグレンが、白馬にまたがったままこちらに手を差し出す。
……やっぱ白馬の王子様じゃんか。かっこいい……好き……抱いて(昨日も抱いてもらったけど)……。
「ありがと……これ、クラウスとか、他の人には見えてないんだよな?」
「ええ。ちゃんと目眩しの魔法をかけてあります」
さっきまでいた、クラウスの執務室の方へ視線を遣ると、彼は突然消えたオレの姿を探して窓の外へ身を乗り出している。……危ないよ。黄色い線の内側へお下がりください。
「しかし、案外便利だな……エステルの馬」
誰にも見咎められずにクラウスの執務室に入れたのも、この空飛ぶ白馬とグレンの目眩しの魔法のおかげだ。
正攻法だとクラウスが会ってくれない可能性があったから、仕方なくそうしたんだけど……。
王宮に無断侵入って、普通に犯罪だよね。
うん……バレないし。大丈夫。
オレまだ勇者だし!!!
「グレン、クラウスとの交渉は無事に成立だ。後は王都ギルドの……ギルドマスターだっけ?……の、承認をもらえたら無事に勇者引退」
「ええ。お渡しした“お守り“から全て聞いていましたので……知ってます」
グレンはなぜか不機嫌そうに、オレの耳元で揺れる青い石でできたイヤリングを撫でた。
グレンが、クラウスとの交渉にはオレ一人で行くと言い張ったら与えてきたブツだが……これがとんでもない代物なのだ。
グレンの魔力とかスキルとか……なんやかんやが付与されていて、携帯電話みたいに使ったり、遠隔でグレンが魔法を放出したりとか、大概のことができるらしいまさにチートアイテム。
こんなバランスぶっ壊れ性能の武器出したら物語は崩壊するけど、ここは現実なんでそんなもん知らん。
「ああ、そうなんだ……そういう機能もあるんだね」
後で外しとこ。
会話も丸聞こえとかプライバシー/Zeroじゃん。
「そんなことより、ベル。俺は怒ってます」
そうだろうね……。
「うん。なんで?」
「まず、腕……掴まれてましたよね」
「ああ。でも別にあの人そんなに力強くないし、痛くなかった」
お前の方がよっぽど痛いからね?? 自覚して???
「そういう問題じゃないんですが……まあそれはこの際後回しです。ベル。――“お兄様“って、なんですか?」
あー……あー……聞こえない……聞こえない……!!
逃げ出したくなるが、あいにくとここは空の上。逃げ場がない。
「えっと……あれじゃない? オレが勇者にならずにベネトナシュ公爵の養子になってた場合、クラウスはオレの兄だったわけだから」
「でも違いますよね?! なのに呼ばせるって、あんなのただの変人……いや、変態じゃないですか!!」
おまいう……。
「いや……別に害はないし、いいじゃん」
オレにも“血の繋がらない妹が欲しい願望“はあるので、クラウスのことをとやかく言えない。
歯切れ悪く目を逸らすと、グレンに顎を持ち上げられた。
おお……久々の顎クイだ。
「なら、俺のこともお兄様って呼んでみてください」
……めちゃくちゃイケメンなのに言ってることめちゃくちゃだよぉ……。
強引系イケメンってそういうことじゃなくない??
“お兄様呼び強要系“なんて、いくら最近のイケメンが多種多様とはいえラインナップにないから!!!!
「いや、オレたち同い年だし……兄弟じゃないし」
「あの男とも違うでしょう?」
「可能性はあったから……でもお前とはないじゃん。もはやそれはなんか別の感じになるって……」
「プレイでもなんでもいいので呼んでください」
こいつ……折角オレが濁した言葉をはっきりと言いやがった。
「なんでもよくない……大体、別にお前オレにお兄様とか呼ばれたくないだろ」
「呼ばれたいですけど?? 俺は!! 貴方の奴隷で、父で、友人で、全てなんですから、兄でもあるはずですよね??!!」
「落ち着けって……!! ここ空!! 人前!!!」
「見えてないんですからいいでしょう!! ほら、呼んでください。お兄様……いや、お兄ちゃんでもいいですから」
なんで妥協してる風にハードル上げてんだよ!!!
「いやいや……オレとお前、昨日も色々ヤったばっかりじゃん?? なのにお兄様とか言ってたら完全にそういうアレになる!!!」
「俺はベルとだったらなんだってしたいです。兄弟プレイでも、なんでも……」
キラキライケメンオーラ出しても無理だよ……さすがにその発言のヤバさは相殺できないって……。
「とにかく! 地上に!! 降ろせ!!!」
「嫌です。ベルが俺のことお兄ちゃんって可愛く呼んで無邪気に笑いかけてくれるまで降ろしません!!!」
またハードル上がってる……!!!
堂々巡りの攻防はそれから小一時間続いた。
どちらが折れて終わったのかは……オレの名誉のために封印しておこう。
几帳面に整えられた執務室の窓枠に腰掛け、彼を出迎える。
「ベルンハルト様……なぜ、ここに」
クラウスは突然現れたオレに驚き、腕に抱えた書類を落とした。
「すみません、驚かせてしまいましたね」
拾ってやるために彼の方へと歩みを進める。彼は身じろぎ一つせずにオレを見つめた。
「どこから……入ったんです」
「秘密です。ねぇ、ベネトナシュ卿……いいえ、クラウス様」
立ち尽くす彼の腕へ書類を押し付けながら、微笑む。
「どうかオレの話を、聞いてくださいませんか?」
◇◇◇
「――わかりました、ベルンハルト様。すべては貴方のご随意のままに」
クラウスは拍子抜けするほど素直だった。
オレの要求を全て受け入れ、その上でこちらには何一つ求めない。
……正直、いかがわしいことされるんだろうな~ぐらいの覚悟はあったから、あえてグレンは連れずに一人で来たんだけど。
杞憂だったね、オレ。BLの読み過ぎだよ……みんながみんな男に惚れるわけないじゃん。
「では、クラウス様。オレはこれで……」
「ま、まってください……ベルンハルト様!」
去ろうとしたオレの腕を、クラウスが掴む。
「……どうか、なさいましたか」
おっと……杞憂が杞憂じゃなくなるのか……??
いやまあ、グレンが“お守り“くれたから大概の事態には対処可能なんだけど、あんまり気分が良いもんではないことには変わりないし、できれば穏便に終わって欲しい。
「その……烏滸がましい、過ぎた願いだとはわかっています……ですが、その、どうか……最後に一つだけ、私の願いを聞き入れてはくださいませんか?」
「……なんでしょうか」
キスさせろとか、それ以上だったら殴るぞ……絶対に殴るからな……!!
オレがそんな決意を固めているとは知らないであろうクラウスは、顔を赤くして唇を噛み締め、それからおずおずと申し出た。
「わ、私のことを……“お兄様“と呼んでください!!」
……ん???
「は……? お、おにいさま……???」
混乱したまま反芻すると、クラウスは感極まったように大粒の涙を流し始める。
「……っ!! あ、ありがとうございます……これでもう悔いはありません……貴方のために、貴方が幸せで平穏に過ごせるように尽力します!!」
お、おう……そうか……。
今のでいいんだ……。
――新しい種類の変態だったね。ああでも、赤谷くんも“エステル“に“主人公“のこと「おにいさま」って呼ばせてたか。
井上さん、やめてください。人の性癖を蒸し返すのは……。
仕方ないんだよ。血の繋がってない兄弟(姉妹)は全人類(主語がでかい)の夢だから。
「ありがとうございます、クラウスお兄様。では……」
掴まれた腕をそっと外し、窓の方へ向かう。
「ベルンハルト様……!!」
クラウスが焦ったように止めてくるのも構わずに、そのまま窓の外へと――飛び立った。
◇
白い翼をはためかせながら、空を飛ぶ。
「おお……すごい、異世界ファンタジーだ……」
なにを今更、と言う感じだが。
オレの背中には羽がある。
純白の天使の羽。それで空を飛んでいるのだ!
これぞファンタジー……!!
「ベル」
とはいえ、飛ぶのは一瞬だけだ。
窓のすぐ近くで、オレを待ってくれていたグレンが、白馬にまたがったままこちらに手を差し出す。
……やっぱ白馬の王子様じゃんか。かっこいい……好き……抱いて(昨日も抱いてもらったけど)……。
「ありがと……これ、クラウスとか、他の人には見えてないんだよな?」
「ええ。ちゃんと目眩しの魔法をかけてあります」
さっきまでいた、クラウスの執務室の方へ視線を遣ると、彼は突然消えたオレの姿を探して窓の外へ身を乗り出している。……危ないよ。黄色い線の内側へお下がりください。
「しかし、案外便利だな……エステルの馬」
誰にも見咎められずにクラウスの執務室に入れたのも、この空飛ぶ白馬とグレンの目眩しの魔法のおかげだ。
正攻法だとクラウスが会ってくれない可能性があったから、仕方なくそうしたんだけど……。
王宮に無断侵入って、普通に犯罪だよね。
うん……バレないし。大丈夫。
オレまだ勇者だし!!!
「グレン、クラウスとの交渉は無事に成立だ。後は王都ギルドの……ギルドマスターだっけ?……の、承認をもらえたら無事に勇者引退」
「ええ。お渡しした“お守り“から全て聞いていましたので……知ってます」
グレンはなぜか不機嫌そうに、オレの耳元で揺れる青い石でできたイヤリングを撫でた。
グレンが、クラウスとの交渉にはオレ一人で行くと言い張ったら与えてきたブツだが……これがとんでもない代物なのだ。
グレンの魔力とかスキルとか……なんやかんやが付与されていて、携帯電話みたいに使ったり、遠隔でグレンが魔法を放出したりとか、大概のことができるらしいまさにチートアイテム。
こんなバランスぶっ壊れ性能の武器出したら物語は崩壊するけど、ここは現実なんでそんなもん知らん。
「ああ、そうなんだ……そういう機能もあるんだね」
後で外しとこ。
会話も丸聞こえとかプライバシー/Zeroじゃん。
「そんなことより、ベル。俺は怒ってます」
そうだろうね……。
「うん。なんで?」
「まず、腕……掴まれてましたよね」
「ああ。でも別にあの人そんなに力強くないし、痛くなかった」
お前の方がよっぽど痛いからね?? 自覚して???
「そういう問題じゃないんですが……まあそれはこの際後回しです。ベル。――“お兄様“って、なんですか?」
あー……あー……聞こえない……聞こえない……!!
逃げ出したくなるが、あいにくとここは空の上。逃げ場がない。
「えっと……あれじゃない? オレが勇者にならずにベネトナシュ公爵の養子になってた場合、クラウスはオレの兄だったわけだから」
「でも違いますよね?! なのに呼ばせるって、あんなのただの変人……いや、変態じゃないですか!!」
おまいう……。
「いや……別に害はないし、いいじゃん」
オレにも“血の繋がらない妹が欲しい願望“はあるので、クラウスのことをとやかく言えない。
歯切れ悪く目を逸らすと、グレンに顎を持ち上げられた。
おお……久々の顎クイだ。
「なら、俺のこともお兄様って呼んでみてください」
……めちゃくちゃイケメンなのに言ってることめちゃくちゃだよぉ……。
強引系イケメンってそういうことじゃなくない??
“お兄様呼び強要系“なんて、いくら最近のイケメンが多種多様とはいえラインナップにないから!!!!
「いや、オレたち同い年だし……兄弟じゃないし」
「あの男とも違うでしょう?」
「可能性はあったから……でもお前とはないじゃん。もはやそれはなんか別の感じになるって……」
「プレイでもなんでもいいので呼んでください」
こいつ……折角オレが濁した言葉をはっきりと言いやがった。
「なんでもよくない……大体、別にお前オレにお兄様とか呼ばれたくないだろ」
「呼ばれたいですけど?? 俺は!! 貴方の奴隷で、父で、友人で、全てなんですから、兄でもあるはずですよね??!!」
「落ち着けって……!! ここ空!! 人前!!!」
「見えてないんですからいいでしょう!! ほら、呼んでください。お兄様……いや、お兄ちゃんでもいいですから」
なんで妥協してる風にハードル上げてんだよ!!!
「いやいや……オレとお前、昨日も色々ヤったばっかりじゃん?? なのにお兄様とか言ってたら完全にそういうアレになる!!!」
「俺はベルとだったらなんだってしたいです。兄弟プレイでも、なんでも……」
キラキライケメンオーラ出しても無理だよ……さすがにその発言のヤバさは相殺できないって……。
「とにかく! 地上に!! 降ろせ!!!」
「嫌です。ベルが俺のことお兄ちゃんって可愛く呼んで無邪気に笑いかけてくれるまで降ろしません!!!」
またハードル上がってる……!!!
堂々巡りの攻防はそれから小一時間続いた。
どちらが折れて終わったのかは……オレの名誉のために封印しておこう。
165
お気に入りに追加
701
あなたにおすすめの小説
【完結】ハードな甘とろ調教でイチャラブ洗脳されたいから悪役貴族にはなりたくないが勇者と戦おうと思う
R-13
BL
甘S令息×流され貴族が織りなす
結構ハードなラブコメディ&痛快逆転劇
2度目の人生、異世界転生。
そこは生前自分が読んでいた物語の世界。
しかし自分の配役は悪役令息で?
それでもめげずに真面目に生きて35歳。
せっかく民に慕われる立派な伯爵になったのに。
気付けば自分が侯爵家三男を監禁して洗脳していると思われかねない状況に!
このままじゃ物語通りになってしまう!
早くこいつを家に帰さないと!
しかし彼は帰るどころか屋敷に居着いてしまって。
「シャルル様は僕に虐められることだけ考えてたら良いんだよ?」
帰るどころか毎晩毎晩誘惑してくる三男。
エロ耐性が無さ過ぎて断るどころかどハマりする伯爵。
逆に毎日甘々に調教されてどんどん大好き洗脳されていく。
このままじゃ真面目に生きているのに、悪役貴族として討伐される運命が待っているが、大好きな三男は渡せないから仕方なく勇者と戦おうと思う。
これはそんな流され系主人公が運命と戦う物語。
「アルフィ、ずっとここに居てくれ」
「うん!そんなこと言ってくれると凄く嬉しいけど、出来たら2人きりで言って欲しかったし酒の勢いで言われるのも癪だしそもそも急だし昨日までと言ってること真逆だしそもそもなんでちょっと泣きそうなのかわかんないし手握ってなくても逃げないしてかもう泣いてるし怖いんだけど大丈夫?」
媚薬、緊縛、露出、催眠、時間停止などなど。
徐々に怪しげな薬や、秘密な魔道具、エロいことに特化した魔法なども出てきます。基本的に激しく痛みを伴うプレイはなく、快楽系の甘やかし調教や、羞恥系のプレイがメインです。
全8章128話、11月27日に完結します。
なおエロ描写がある話には♡を付けています。
※ややハードな内容のプレイもございます。誤って見てしまった方は、すぐに1〜2杯の牛乳または水、あるいは生卵を飲んで、かかりつけ医にご相談する前に落ち着いて下さい。
感想やご指摘、叱咤激励、有給休暇等貰えると嬉しいです!ノシ
【完結】巨人族に二人ががりで溺愛されている俺は淫乱天使さまらしいです
浅葱
BL
異世界に召喚された社会人が、二人の巨人族に買われてどろどろに愛される物語です。
愛とかわいいエロが満載。
男しかいない世界にトリップした俺。それから五年、その世界で俺は冒険者として身を立てていた。パーティーメンバーにも恵まれ、順風満帆だと思われたが、その関係は三十歳の誕生日に激変する。俺がまだ童貞だと知ったパーティーメンバーは、あろうことか俺を奴隷商人に売ったのだった。
この世界では30歳まで童貞だと、男たちに抱かれなければ死んでしまう存在「天使」に変わってしまうのだという。
失意の内に売られた先で巨人族に抱かれ、その巨人族に買い取られた後は毎日二人の巨人族に溺愛される。
そんな生活の中、初恋の人に出会ったことで俺は気力を取り戻した。
エロテクを学ぶ為に巨人族たちを心から受け入れる俺。
そんな大きいの入んない! って思うのに抱かれたらめちゃくちゃ気持ちいい。
体格差のある3P/二輪挿しが基本です(ぉぃ)/二輪挿しではなくても巨根でヤられます。
乳首責め、尿道責め、結腸責め、複数Hあり。巨人族以外にも抱かれます。(触手族混血等)
一部かなり最後の方でリバありでふ。
ハッピーエンド保証。
「冴えないサラリーマンの僕が異世界トリップしたら王様に!?」「イケメンだけど短小な俺が異世界に召喚されたら」のスピンオフですが、読まなくてもお楽しみいただけます。
天使さまの生態についてfujossyに設定を載せています。
「天使さまの愛で方」https://fujossy.jp/books/17868
音楽の神と呼ばれた俺。なんか殺されて気づいたら転生してたんだけど⁉(完)
柿の妖精
BL
俺、牧原甲はもうすぐ二年生になる予定の大学一年生。牧原家は代々超音楽家系で、小さいころからずっと音楽をさせられ、今まで音楽の道を進んできた。そのおかげで楽器でも歌でも音楽に関することは何でもできるようになり、まわりからは、音楽の神と呼ばれていた。そんなある日、大学の友達からバンドのスケットを頼まれてライブハウスへとつながる階段を下りていたら後ろから背中を思いっきり押されて死んでしまった。そして気づいたら代々超芸術家系のメローディア公爵家のリトモに転生していた!?まぁ音楽が出来るなら別にいっか!
そんな音楽の神リトモと呪いにかけられた第二王子クオレの恋のお話。
完全処女作です。温かく見守っていただけると嬉しいです。<(_ _)>
王様とぼくのこと~獣人の王様の花嫁になったぼくの話~
朏猫(ミカヅキネコ)
BL
長い間、戦争をしていたぼくの生まれた国と獣人の国。仲直りの証である獣人の王様のお嫁さんに選ばれたのは、つい十日前までおとーさんが王様だったなんて知らなかった、ほとんど平民のぼくだった。※他サイトにも掲載
[獣人の王様 × 人の国の平民王子 / BL / R18]
【完結R18】異世界転生で若いイケメンになった元おじさんは、辺境の若い領主様に溺愛される
八神紫音
BL
36歳にして引きこもりのニートの俺。
恋愛経験なんて一度もないが、恋愛小説にハマっていた。
最近のブームはBL小説。
ひょんな事故で死んだと思ったら、異世界に転生していた。
しかも身体はピチピチの10代。顔はアイドル顔の可愛い系。
転生後くらい真面目に働くか。
そしてその町の領主様の邸宅で住み込みで働くことに。
そんな領主様に溺愛される訳で……。
※エールありがとうございます!
モブ兄に転生した俺、弟の身代わりになって婚約破棄される予定です
深凪雪花
BL
テンプレBL小説のヒロイン♂の兄に異世界転生した主人公セラフィル。可愛い弟がバカ王太子タクトスに傷物にされる上、身に覚えのない罪で婚約破棄される未来が許せず、先にタクトスの婚約者になって代わりに婚約破棄される役どころを演じ、弟を守ることを決める。
どうにか婚約に持ち込み、あとは婚約破棄される時を待つだけ、だったはずなのだが……え、いつ婚約破棄してくれるんですか?
※★は性描写あり。
平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます
ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜
名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。
愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に…
「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」
美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。
🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶
応援していただいたみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる