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第3章 ヒロイン登場
第22話「ベルンハルトは猫を拾う」
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グレンが作ってくれたリゾットとりんごケーキは、結局半分ほどしか喉を通らなかった。
もったいない……。
「多めに作ったから気にしなくていい」って言ってくれたけどさぁ。この身体、ちょっと少食すぎない?? だから倒れるんだと思う。
「あー……」
さて。
グレンには“おつかい“を頼んであるので、オレは束の間の自由を手に入れている。
……まあ、彼の張ったバリア(というか結界?)の中だけの自由だが。
「散策でもするか……」
独り言なんか言ってみたりしながら、部屋を出た。
◇
ワープで入ってきた裏庭を目指して歩く。
広い屋敷を一人で歩くのは、なんだか誰もいない学校にいるような不思議な怖さと高揚感がある。
「七不思議とかないかな……」
お察しの通り暇だ。
今のオレの目下の悩みは、『グレンのこと好きかもだけどこの身体ってもともとベルンハルトのだし、じゃあグレンくんが好きなのって(以下略)問題』。
あとついでに、『モンスターが襲ってきて故郷壊滅するかも問題』。『伯爵しんでくれ問題』。
と、まあ三つほどあるんだが……。
一つ目はオレが自分の中で折り合いつけるしかないし、二つ目はグレンにお願いすりゃどうにかなんだろと思ってる。さっき頼んだおつかいもそれに関することだ。
三つ目もオレが鍛えればどうにかなる。
そんなわけで、今オレがするべきことは心の整理and体力の増強。
その二つをいっぺんにする方法は――そう、滝行だ。
「よし……やるか」
裏庭に着いた。腕まくりを……してもすぐに落ちてくるなこのビラビラ袖……っ!!!
「筋トレと言えば腹筋か……?」
さすがに滝はないので滝行はできないが、とりあえず水辺で体力を消耗するなにかをすればいいいのでは、と思いつき、湖のあるこの裏庭へとやってきたわけだ。
が……うん。
「う、ぐ……っ」
腹筋って、これで合ってるのか……?
ねぇ、身体上がってる??
え、手は使っちゃダメだっけ??
日本人の赤谷蓮として生きていた頃も、裏でのあだ名は多分“ヒョロガリメガネ“とかだったんだろうな……というオレなので、当然筋トレの正しい知識などない。
「っ……う、あー……むり。だめだこれ……」
諦めて倒れ込む。
おそらきれい……。雨降りそうだけど……。
「ジョギング……は、口の中が血の味になるから嫌だし……あとなんだ……縄跳び……?」
でも縄跳びは正しいやり方じゃないと膝とか痛めるんだったか。この身体には負荷が大きいかも。
「……ほんと、ほっそい身体」
自分の――ベルンハルトの身体を眺める。
服の上からだってその腕が病的に細くて、誰かを守るどころか自分さえも守れそうにないことがわかる。
よくこんなんで剣とか持ててたね。逆にすごいよ。ああ、スキルでどうにかしてたんだっけ……でも、スキル使うのにだって体力いるし、大変だね。
この世界を創った神様(オレじゃないことが判明した)は、なにを考えてベルンハルトに強力なスキルを二つも与えたんだろう。
本人の分を超えた強力な力は、彼の父に彼を家から追い出す口実を与えた。
強いスキルを持っているのに、と、そう周囲に貶められる理由を与えた。
彼の心身を蝕むことしかしなかった。
容姿だってそう。
記憶の中のベルンハルトが嘆いていた通り、飾り物のように美しいだけでなんの意味もない。
オレと同じだ。
欲しいものは与えられなかったのに、欲しくないものばかり生まれたときから押し付けられて生きてきた。
それでも、オレにはお母さんがいた。叔父さんもいた。
全面的にオレを信じて愛してくれる人がいた。
――ベルンハルト、お前には?
グレンは……お前にとっての、そういう存在にはならなかったのか?
「ああ、でも……」
もしベルンハルトから答えが返ってきたとして。
「そうだ。だからグレンはオレの物だ」と言われたらオレはどうするべきだろうか。
オレがこの身体から出ていけるものならそうするが、そう都合よく出たり入ったりできるのかな。
「は~……心頭滅却、諸行無常……」
適当なそれっぽい単語を呟きながら起き上がる。
よし、歩くか。
なにも考えずに歩こう。
◇
あの漫画の続きはどうなってるんだろうか。
あの小説は読みかけだったな。
お母さんのお墓って結局どこに建つんだっけ。
叔父さんが買ってくれたオレ用のベッドは粗大ゴミになったのかな。
心頭滅却とは程遠いことを考えながら、ひたすら湖に沿って歩く。
「……ベルンハルトくんは湖の周りを歩いています。湖の周囲の長さは約二キロメートルです。ベルンハルトくんは毎分七十メートル歩くことができます。さて、一周するのには何時間かかるでしょうか」
そんなわけのわからん独り言も出る。だって暇だもん。
スマホとか贅沢言わないからなんか音楽聴けるやつ欲しい……。無音で歩くのってキツイな……。
いや、鳥の声とか木々が風で揺れる音とかはするけどね。自然の音楽で癒される~とか思える精神状態じゃないんでこちとら。
「疲れた……」
まだ三十分弱しか歩いてない気がするけど疲れた。戻ろ……いや、とりあえず座ろ。
「はぁ……」
湖を取り囲む柵に寄りかかり、空を眺める。曇天だ。今にも雨が降り出しそうな曇り空……あ。
「わ、やばっ……!!」
雨が降り出した――はずだが。
「ん……?」
濡れてない。オレの身体だけ。
「……これあれか。バリア……?」
おお……異世界ってすごいな……。異世界っていうかグレン……。
まさか、「雨の日にバリア張って歩いたら濡れなくて快適だしカッコよくね?」という夢を叶えられる日が来るとは……。
「もうちょっと歩こっかな」
気分が上がったので立ち上がって、また歩き出そうとしたら。
「にゃー」
鳴き声が聞こえた。
猫……猫で、合ってる??
モンスターだったら嫌だな~怖いな~と思いつつ、湖を離れて、声のした草むらの方へと近寄る。
「ね、猫ちゃん……?」
「にゃー……にゃー……」
よかった~猫だ~!!!
いや、よくねぇわ!!!!
「……え、なに? 捨て猫?? 仮にも伯爵家の敷地内に??」
猫はダンボール――じゃなくてなんか箱に入って、雨に濡れてか細く鳴いている。
これ……もしや伝説のあれができるのでは……??
「猫……そんなところにいたら濡れるぞ」
オレはその銀色の毛と金の目をした可愛い猫を抱き上げ、伝説のあれを達成した。
そう。銀色の毛と、金色の目を――。
「す、スピカ……??」
いや、まさかな。偶然ぐうぜ――。
「ん? なんじゃおぬし。なぜわしの名前を知っておる」
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!
この、のじゃロリ口調……!! 間違いない……。
マスコット兼ヒロインこと――猫耳美少女にも変身できるちょっとえっちなペット、スピカを拾ってしまいました。
もったいない……。
「多めに作ったから気にしなくていい」って言ってくれたけどさぁ。この身体、ちょっと少食すぎない?? だから倒れるんだと思う。
「あー……」
さて。
グレンには“おつかい“を頼んであるので、オレは束の間の自由を手に入れている。
……まあ、彼の張ったバリア(というか結界?)の中だけの自由だが。
「散策でもするか……」
独り言なんか言ってみたりしながら、部屋を出た。
◇
ワープで入ってきた裏庭を目指して歩く。
広い屋敷を一人で歩くのは、なんだか誰もいない学校にいるような不思議な怖さと高揚感がある。
「七不思議とかないかな……」
お察しの通り暇だ。
今のオレの目下の悩みは、『グレンのこと好きかもだけどこの身体ってもともとベルンハルトのだし、じゃあグレンくんが好きなのって(以下略)問題』。
あとついでに、『モンスターが襲ってきて故郷壊滅するかも問題』。『伯爵しんでくれ問題』。
と、まあ三つほどあるんだが……。
一つ目はオレが自分の中で折り合いつけるしかないし、二つ目はグレンにお願いすりゃどうにかなんだろと思ってる。さっき頼んだおつかいもそれに関することだ。
三つ目もオレが鍛えればどうにかなる。
そんなわけで、今オレがするべきことは心の整理and体力の増強。
その二つをいっぺんにする方法は――そう、滝行だ。
「よし……やるか」
裏庭に着いた。腕まくりを……してもすぐに落ちてくるなこのビラビラ袖……っ!!!
「筋トレと言えば腹筋か……?」
さすがに滝はないので滝行はできないが、とりあえず水辺で体力を消耗するなにかをすればいいいのでは、と思いつき、湖のあるこの裏庭へとやってきたわけだ。
が……うん。
「う、ぐ……っ」
腹筋って、これで合ってるのか……?
ねぇ、身体上がってる??
え、手は使っちゃダメだっけ??
日本人の赤谷蓮として生きていた頃も、裏でのあだ名は多分“ヒョロガリメガネ“とかだったんだろうな……というオレなので、当然筋トレの正しい知識などない。
「っ……う、あー……むり。だめだこれ……」
諦めて倒れ込む。
おそらきれい……。雨降りそうだけど……。
「ジョギング……は、口の中が血の味になるから嫌だし……あとなんだ……縄跳び……?」
でも縄跳びは正しいやり方じゃないと膝とか痛めるんだったか。この身体には負荷が大きいかも。
「……ほんと、ほっそい身体」
自分の――ベルンハルトの身体を眺める。
服の上からだってその腕が病的に細くて、誰かを守るどころか自分さえも守れそうにないことがわかる。
よくこんなんで剣とか持ててたね。逆にすごいよ。ああ、スキルでどうにかしてたんだっけ……でも、スキル使うのにだって体力いるし、大変だね。
この世界を創った神様(オレじゃないことが判明した)は、なにを考えてベルンハルトに強力なスキルを二つも与えたんだろう。
本人の分を超えた強力な力は、彼の父に彼を家から追い出す口実を与えた。
強いスキルを持っているのに、と、そう周囲に貶められる理由を与えた。
彼の心身を蝕むことしかしなかった。
容姿だってそう。
記憶の中のベルンハルトが嘆いていた通り、飾り物のように美しいだけでなんの意味もない。
オレと同じだ。
欲しいものは与えられなかったのに、欲しくないものばかり生まれたときから押し付けられて生きてきた。
それでも、オレにはお母さんがいた。叔父さんもいた。
全面的にオレを信じて愛してくれる人がいた。
――ベルンハルト、お前には?
グレンは……お前にとっての、そういう存在にはならなかったのか?
「ああ、でも……」
もしベルンハルトから答えが返ってきたとして。
「そうだ。だからグレンはオレの物だ」と言われたらオレはどうするべきだろうか。
オレがこの身体から出ていけるものならそうするが、そう都合よく出たり入ったりできるのかな。
「は~……心頭滅却、諸行無常……」
適当なそれっぽい単語を呟きながら起き上がる。
よし、歩くか。
なにも考えずに歩こう。
◇
あの漫画の続きはどうなってるんだろうか。
あの小説は読みかけだったな。
お母さんのお墓って結局どこに建つんだっけ。
叔父さんが買ってくれたオレ用のベッドは粗大ゴミになったのかな。
心頭滅却とは程遠いことを考えながら、ひたすら湖に沿って歩く。
「……ベルンハルトくんは湖の周りを歩いています。湖の周囲の長さは約二キロメートルです。ベルンハルトくんは毎分七十メートル歩くことができます。さて、一周するのには何時間かかるでしょうか」
そんなわけのわからん独り言も出る。だって暇だもん。
スマホとか贅沢言わないからなんか音楽聴けるやつ欲しい……。無音で歩くのってキツイな……。
いや、鳥の声とか木々が風で揺れる音とかはするけどね。自然の音楽で癒される~とか思える精神状態じゃないんでこちとら。
「疲れた……」
まだ三十分弱しか歩いてない気がするけど疲れた。戻ろ……いや、とりあえず座ろ。
「はぁ……」
湖を取り囲む柵に寄りかかり、空を眺める。曇天だ。今にも雨が降り出しそうな曇り空……あ。
「わ、やばっ……!!」
雨が降り出した――はずだが。
「ん……?」
濡れてない。オレの身体だけ。
「……これあれか。バリア……?」
おお……異世界ってすごいな……。異世界っていうかグレン……。
まさか、「雨の日にバリア張って歩いたら濡れなくて快適だしカッコよくね?」という夢を叶えられる日が来るとは……。
「もうちょっと歩こっかな」
気分が上がったので立ち上がって、また歩き出そうとしたら。
「にゃー」
鳴き声が聞こえた。
猫……猫で、合ってる??
モンスターだったら嫌だな~怖いな~と思いつつ、湖を離れて、声のした草むらの方へと近寄る。
「ね、猫ちゃん……?」
「にゃー……にゃー……」
よかった~猫だ~!!!
いや、よくねぇわ!!!!
「……え、なに? 捨て猫?? 仮にも伯爵家の敷地内に??」
猫はダンボール――じゃなくてなんか箱に入って、雨に濡れてか細く鳴いている。
これ……もしや伝説のあれができるのでは……??
「猫……そんなところにいたら濡れるぞ」
オレはその銀色の毛と金の目をした可愛い猫を抱き上げ、伝説のあれを達成した。
そう。銀色の毛と、金色の目を――。
「す、スピカ……??」
いや、まさかな。偶然ぐうぜ――。
「ん? なんじゃおぬし。なぜわしの名前を知っておる」
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!!
この、のじゃロリ口調……!! 間違いない……。
マスコット兼ヒロインこと――猫耳美少女にも変身できるちょっとえっちなペット、スピカを拾ってしまいました。
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