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下僕ゲーム
第20話 唐突に眠らされる
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如月は封筒の封印を解いて、4つ折りに曲げられた白い紙を封筒から取り出すと、紙を開いて淡々と読み上げる。
「第2回下僕ゲームの勝利条件は対戦相手に絶頂快楽を与えること。すなわち相手に射精させること」
下僕ゲームの勝利条件が発表されると、体育館は時が止まったように音が無くなった。
「ふざけるな!そんなの不可能だろ~~~」
最初に音を発したのはスポーツマンだった。
「僕も同感です。今回の下僕ゲームでは勝者を出すつもりはなかったので、実現不可能に近い勝利条件を設定致しました。しかし、下僕2号君は僕の想像をいとも簡単に壊してしまったのです。彼は最高の下僕プレイヤーと言えます」
裃は両手を広げて俺の勝利を称賛する。しかし、その称賛を遮るように怒号が押し寄せる。
「裃!勝利条件は理解したが、この判定はミスジャッジだ!」
暗闇が支配する体育館二階の観客席から怒鳴り声が響いた瞬間に、観客席にスポットライトが照らされる。するとそこには黒髪七三分け、黒縁で丸いレンズの眼鏡、不健康な青白い肌、ヒョロガリ、がり勉を想像させる風貌の学生が立ち上がっていた。陰キャ丸出しの男がヤクザのような怒鳴り声をあげる姿はあまりにも滑稽だった。
下僕ゲームの参加者のほとんどが、声と見た目のギャップでクスクスと笑い出す。しかし、ヤンキーだけは顔面蒼白になりおびえるように正座をした。
「麒麟児 邪苦君、僕の判定に不服があるのかい?」
「もちろんだ!今回の勝者は【TEAM JACK】の下僕2号だ」
麒麟児が支配する【TEAM JACK】の下僕2号とはヤンキーのことである。
「麒麟児君、その真意を教えていただきたい」
「簡単なことだ!お前のところの下僕2号は、最初は悲鳴を上げていた。しかし、今のアイツの表情を見ろ。目がとろけて気持ちよさそうな顔をしているぞ。これは俺の下僕がお前の下僕に絶頂快楽を与えたことを証明しているぜ」
「私もその意見に賛成を投じたいと思います。殿方は前立腺を刺激することによって快楽を得ると聞いたことがあります。麒麟児君の下僕2号君の行為によって、裃君の下僕2号君の前立腺が刺激され、快楽を得た可能性があります」
如月は麒麟児の意見を尊重する。
「貴重なご意見ありがとうございます。たしかに、その可能性についての配慮が欠けていました。今すぐに確認をしたいと思います」
裃は壇上から飛び降りて俺のところまでやってきた。俺はお尻を突き出したまま産卵する亀のように涙を流して屈辱に耐え忍んでいた。
「下僕2号君、気持ちよかったのかい?」
俺は裃と麒麟児のやりとりに耳を傾ける余裕などなかった。俺は殴られるよりも辛い屈辱的行為を受けたのである。自分の身に何が起こったのか理解した時は、お尻の痛みよりも心の痛みのが辛かった。そんな俺に裃は、さらに俺を屈辱の果てに突き落とす言葉を投げかけたのである。
「俺のことはほっといてください」
今はそっとして欲しい。頭と心と体が混乱している。
「君はプレイヤーとして自覚を持ちなさい」
裃はそう告げると、大きく足を蹴り上げた。その足先は俺のお腹にヒットして、俺の体は反転し、服従を示した猫のように腹見せポーズをとってしまう。すると、裃は俺に近寄り下腹部に顔を近づけた。
「勃起をして我慢汁も出ていますが、完全な精射とは言えませんね。次は肛門を確認します」
裃は俺の肛門に顔を近づけて、人差し指を肛門に突き刺した。
「あぁぁ~」
俺は思わず喘ぎ声をあげる。
「精子が付着しています。確かに私の下僕2号君は快楽を得たことは確かであります。しかし、絶頂快楽を得たとは言えません。それに引き換え、麒麟児君の下僕2号君は射精して、絶頂快楽を得たことは明確です。この事実から勝者は僕の下僕2号君で間違いありません」
「くそ!」
「わかりました。裃君の判断に間違いが無かったことを認めましょう」
麒麟児は悔しそうな顔をして暗闇の中へ姿を消し、如月は盛大な拍手をして裃の勝利を祝福した。
「ちょっと待て、こんなふざけたゲームが許されてたまるか!」
そもそもスポーツマンの言い分は、今回の下僕ゲームの勝者条件の異常さに異を唱えている。誰が勝利したかは問題ではない。
「ショウシャガ、ケッテイシマシタ。コレデ、ダイニカイゲボクゲームヲ、シュウリョウシマス」
冷たい機械音が流れ出す。すると、天井から手榴弾のような爆発物が落ちてきた。爆発物は床に落ちると白いガスを発生させて、一瞬で体育館は白い煙で包み込まれる。白い煙の正体は催涙ガスであり、下僕ゲームの参加者は強制的に眠らされてしまった。
「第2回下僕ゲームの勝利条件は対戦相手に絶頂快楽を与えること。すなわち相手に射精させること」
下僕ゲームの勝利条件が発表されると、体育館は時が止まったように音が無くなった。
「ふざけるな!そんなの不可能だろ~~~」
最初に音を発したのはスポーツマンだった。
「僕も同感です。今回の下僕ゲームでは勝者を出すつもりはなかったので、実現不可能に近い勝利条件を設定致しました。しかし、下僕2号君は僕の想像をいとも簡単に壊してしまったのです。彼は最高の下僕プレイヤーと言えます」
裃は両手を広げて俺の勝利を称賛する。しかし、その称賛を遮るように怒号が押し寄せる。
「裃!勝利条件は理解したが、この判定はミスジャッジだ!」
暗闇が支配する体育館二階の観客席から怒鳴り声が響いた瞬間に、観客席にスポットライトが照らされる。するとそこには黒髪七三分け、黒縁で丸いレンズの眼鏡、不健康な青白い肌、ヒョロガリ、がり勉を想像させる風貌の学生が立ち上がっていた。陰キャ丸出しの男がヤクザのような怒鳴り声をあげる姿はあまりにも滑稽だった。
下僕ゲームの参加者のほとんどが、声と見た目のギャップでクスクスと笑い出す。しかし、ヤンキーだけは顔面蒼白になりおびえるように正座をした。
「麒麟児 邪苦君、僕の判定に不服があるのかい?」
「もちろんだ!今回の勝者は【TEAM JACK】の下僕2号だ」
麒麟児が支配する【TEAM JACK】の下僕2号とはヤンキーのことである。
「麒麟児君、その真意を教えていただきたい」
「簡単なことだ!お前のところの下僕2号は、最初は悲鳴を上げていた。しかし、今のアイツの表情を見ろ。目がとろけて気持ちよさそうな顔をしているぞ。これは俺の下僕がお前の下僕に絶頂快楽を与えたことを証明しているぜ」
「私もその意見に賛成を投じたいと思います。殿方は前立腺を刺激することによって快楽を得ると聞いたことがあります。麒麟児君の下僕2号君の行為によって、裃君の下僕2号君の前立腺が刺激され、快楽を得た可能性があります」
如月は麒麟児の意見を尊重する。
「貴重なご意見ありがとうございます。たしかに、その可能性についての配慮が欠けていました。今すぐに確認をしたいと思います」
裃は壇上から飛び降りて俺のところまでやってきた。俺はお尻を突き出したまま産卵する亀のように涙を流して屈辱に耐え忍んでいた。
「下僕2号君、気持ちよかったのかい?」
俺は裃と麒麟児のやりとりに耳を傾ける余裕などなかった。俺は殴られるよりも辛い屈辱的行為を受けたのである。自分の身に何が起こったのか理解した時は、お尻の痛みよりも心の痛みのが辛かった。そんな俺に裃は、さらに俺を屈辱の果てに突き落とす言葉を投げかけたのである。
「俺のことはほっといてください」
今はそっとして欲しい。頭と心と体が混乱している。
「君はプレイヤーとして自覚を持ちなさい」
裃はそう告げると、大きく足を蹴り上げた。その足先は俺のお腹にヒットして、俺の体は反転し、服従を示した猫のように腹見せポーズをとってしまう。すると、裃は俺に近寄り下腹部に顔を近づけた。
「勃起をして我慢汁も出ていますが、完全な精射とは言えませんね。次は肛門を確認します」
裃は俺の肛門に顔を近づけて、人差し指を肛門に突き刺した。
「あぁぁ~」
俺は思わず喘ぎ声をあげる。
「精子が付着しています。確かに私の下僕2号君は快楽を得たことは確かであります。しかし、絶頂快楽を得たとは言えません。それに引き換え、麒麟児君の下僕2号君は射精して、絶頂快楽を得たことは明確です。この事実から勝者は僕の下僕2号君で間違いありません」
「くそ!」
「わかりました。裃君の判断に間違いが無かったことを認めましょう」
麒麟児は悔しそうな顔をして暗闇の中へ姿を消し、如月は盛大な拍手をして裃の勝利を祝福した。
「ちょっと待て、こんなふざけたゲームが許されてたまるか!」
そもそもスポーツマンの言い分は、今回の下僕ゲームの勝者条件の異常さに異を唱えている。誰が勝利したかは問題ではない。
「ショウシャガ、ケッテイシマシタ。コレデ、ダイニカイゲボクゲームヲ、シュウリョウシマス」
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