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世界の真実
11話 唐突にガマガエルは復活をする
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(あれが本来の姿なんだな。第三の目で見た時よりもグロいな)
(そうね。常夜の世界よりも現世の世界のほうがより忠実な姿になるの。でも、生命源のほとんどは常夜の姿に吸収されたから、現世の本体はかなり弱体化しているわ。もし、生命源が満タンだったら、一筋縄ではいかないところよ)
(生命源が現世に吸収されたとは、どういうことなのだ)
(新人間にとって、現世と常夜は表裏一体、すなわち地球と暗黒球は裏と表の世界なの。現世から転移して人間として新しく生を受けたとしても、その半身は常夜に存在し続けるわ。新人間は常夜で眠りに就くと、魂が現世に移動して生命源が蓄積されていくの。蓄積された生命源は、常世で7欲のどれかを満たすことによって、生命源が常夜の体に吸収されるのよ)
(そもそも生命源ってなんなのだ?)
(生命源とは暗黒生命体の生命の源で、生命源が50%を超えたほうに自我が存在するの。地球で人間の姿を手に入れた時、生命源の99%は地球すなわち常夜に吸収されて、残りの1%は暗黒球すなわち常夜に残るの。しかし、常夜に残った1%の暗黒生命体の半身は次第に生命源を回復して、現世との割合で50%を超えてしまうと、現世で新人間は消滅してしまうのよ。それを防ぐために新人間は常に7欲を満たして、生命源を吸収しているの)
(新人間は現世の生活を維持するために、7欲を満たしているってことなのか)
(厳密には意識してそうしているのでなく、本能的にそうしているのよ。新人間だけでなく旧人間も7欲を満たすために生きていると言っても過言ではないよね。もちろん私も同じよ。しかし、新人間は7欲を満たすためには手段を選ばない。例えそれが犯罪行為であろうが関係ないのよ。新人間にとって7欲を満たすことは、常夜の世界で生きるために重要なこと。そのため、生きる本能として倫理観よりも生存を優先していると思われるわ。私はそのような犯罪行為をする新人間を真人間に改造することを生業とするハンターなのよ)
(そうか、ある程度のことは理解できた。あのガマガエルを倒せば真人間に改造できるのだな)
(倒すとは少し意味合いが違うかもね。正確に説明すると変異核を抜き取ると新人間は真人間になるのよ)
(変異核とはどういうモノなのだ)
(変異核とは現世に残された1%の生命源のことなの。変異核は生命源を生成する臓器なので、時間をかけて生命源を作り出すの。現世での生命源はとてつもない力を秘めていて、生命源が増えるごとに現世での行動範囲や能力が増大するのよ。あんこちゃんと女の子が苦しい思いをして、生命源を極限に減らしてくれたからこそ、こうして説明をしながら余裕をかますことができるの。もし、生命源を減らさず現世にきていたら、やっかいなことになっていたと思うわ)
(あのガマガエルがそんなに危険なのか?)
ガマガエルは茶色い液体を汗のように全身からダラダラと垂れ流しているだけで、置物のように動くことはない。ただ、時折頭から飛び出ている触角のような大きな緑色の目が、纏の大きな胸を覗き込むように見ているだけであった。
(生命源のほとんどが常夜に吸収されて弱体化したからおとなしくなっているのよ。本来なら生命源から精製される闇の力で攻撃もするし、しかも赤い満月が照らす範囲も増大するから、別の暗黒生命体が襲って来る可能性もあるわ)
(女の子が苦しい思いをしたのにはきちんとした理由があったのだな)
(もちろんよ。まぁ、サクッと改造して常夜に戻るわよ)
(わかった……と言いたいがどうやって改造するのだ)
(今から説明しながら見せてあげるわね)
纏はポケットからスマホを出してガマガエルのほうにむけた。すると、スマホからレーザー光線のような赤い光が放たれてガマガエルに到達する。
(このスマホはね、生命源を測定できる便利なアプリが付いているのよ。生命源の数値によって戦闘スタイルを変える必要があるの。今測定したら生命源は2%ね。これなら楽勝よ)
「Burning Flame」
纏は呪文を唱える。するとガマガエルの目の前に、ロウソクの灯のような小さな火の球が現れた。
「Get away from me! 」
纏は小さく呟く。すると、小さな炎は纏の言葉に反応してガマガエルに向かって動き出す。小さな炎はガマガエルにぶつかると、ガソリンを得たように激しく燃焼して、一瞬でガマガエルは火だるまになり10㎝ほどの黒い石を残して消滅した。
(倒したのか?)
(これは間違った戦闘方法の見本よ。あの黒い石を見て)
俺は不気味な光を放つ黒い石を見る。すると黒い石は目がくらむような眩い光を発すると、う〇このような茶色い物体を、ぶにゅぶにゅうと放出しだしたのである。卵の腐ったような汚臭を放つ茶色い物体が、無数に地面に散乱したかと思うと、生命のように動き出し合体し始めた。
(纏ちゃん、もしかして再生しているのか)
(そうよ)
茶色い物体は粘土細工のように重なり合って、ガマガエルの姿に戻ったのであった。
(そうね。常夜の世界よりも現世の世界のほうがより忠実な姿になるの。でも、生命源のほとんどは常夜の姿に吸収されたから、現世の本体はかなり弱体化しているわ。もし、生命源が満タンだったら、一筋縄ではいかないところよ)
(生命源が現世に吸収されたとは、どういうことなのだ)
(新人間にとって、現世と常夜は表裏一体、すなわち地球と暗黒球は裏と表の世界なの。現世から転移して人間として新しく生を受けたとしても、その半身は常夜に存在し続けるわ。新人間は常夜で眠りに就くと、魂が現世に移動して生命源が蓄積されていくの。蓄積された生命源は、常世で7欲のどれかを満たすことによって、生命源が常夜の体に吸収されるのよ)
(そもそも生命源ってなんなのだ?)
(生命源とは暗黒生命体の生命の源で、生命源が50%を超えたほうに自我が存在するの。地球で人間の姿を手に入れた時、生命源の99%は地球すなわち常夜に吸収されて、残りの1%は暗黒球すなわち常夜に残るの。しかし、常夜に残った1%の暗黒生命体の半身は次第に生命源を回復して、現世との割合で50%を超えてしまうと、現世で新人間は消滅してしまうのよ。それを防ぐために新人間は常に7欲を満たして、生命源を吸収しているの)
(新人間は現世の生活を維持するために、7欲を満たしているってことなのか)
(厳密には意識してそうしているのでなく、本能的にそうしているのよ。新人間だけでなく旧人間も7欲を満たすために生きていると言っても過言ではないよね。もちろん私も同じよ。しかし、新人間は7欲を満たすためには手段を選ばない。例えそれが犯罪行為であろうが関係ないのよ。新人間にとって7欲を満たすことは、常夜の世界で生きるために重要なこと。そのため、生きる本能として倫理観よりも生存を優先していると思われるわ。私はそのような犯罪行為をする新人間を真人間に改造することを生業とするハンターなのよ)
(そうか、ある程度のことは理解できた。あのガマガエルを倒せば真人間に改造できるのだな)
(倒すとは少し意味合いが違うかもね。正確に説明すると変異核を抜き取ると新人間は真人間になるのよ)
(変異核とはどういうモノなのだ)
(変異核とは現世に残された1%の生命源のことなの。変異核は生命源を生成する臓器なので、時間をかけて生命源を作り出すの。現世での生命源はとてつもない力を秘めていて、生命源が増えるごとに現世での行動範囲や能力が増大するのよ。あんこちゃんと女の子が苦しい思いをして、生命源を極限に減らしてくれたからこそ、こうして説明をしながら余裕をかますことができるの。もし、生命源を減らさず現世にきていたら、やっかいなことになっていたと思うわ)
(あのガマガエルがそんなに危険なのか?)
ガマガエルは茶色い液体を汗のように全身からダラダラと垂れ流しているだけで、置物のように動くことはない。ただ、時折頭から飛び出ている触角のような大きな緑色の目が、纏の大きな胸を覗き込むように見ているだけであった。
(生命源のほとんどが常夜に吸収されて弱体化したからおとなしくなっているのよ。本来なら生命源から精製される闇の力で攻撃もするし、しかも赤い満月が照らす範囲も増大するから、別の暗黒生命体が襲って来る可能性もあるわ)
(女の子が苦しい思いをしたのにはきちんとした理由があったのだな)
(もちろんよ。まぁ、サクッと改造して常夜に戻るわよ)
(わかった……と言いたいがどうやって改造するのだ)
(今から説明しながら見せてあげるわね)
纏はポケットからスマホを出してガマガエルのほうにむけた。すると、スマホからレーザー光線のような赤い光が放たれてガマガエルに到達する。
(このスマホはね、生命源を測定できる便利なアプリが付いているのよ。生命源の数値によって戦闘スタイルを変える必要があるの。今測定したら生命源は2%ね。これなら楽勝よ)
「Burning Flame」
纏は呪文を唱える。するとガマガエルの目の前に、ロウソクの灯のような小さな火の球が現れた。
「Get away from me! 」
纏は小さく呟く。すると、小さな炎は纏の言葉に反応してガマガエルに向かって動き出す。小さな炎はガマガエルにぶつかると、ガソリンを得たように激しく燃焼して、一瞬でガマガエルは火だるまになり10㎝ほどの黒い石を残して消滅した。
(倒したのか?)
(これは間違った戦闘方法の見本よ。あの黒い石を見て)
俺は不気味な光を放つ黒い石を見る。すると黒い石は目がくらむような眩い光を発すると、う〇このような茶色い物体を、ぶにゅぶにゅうと放出しだしたのである。卵の腐ったような汚臭を放つ茶色い物体が、無数に地面に散乱したかと思うと、生命のように動き出し合体し始めた。
(纏ちゃん、もしかして再生しているのか)
(そうよ)
茶色い物体は粘土細工のように重なり合って、ガマガエルの姿に戻ったのであった。
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