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ターニプ防衛パート15
しおりを挟む「バシャー様・・・・私にもわかりません」
「どうやったら、夜なのに空が、明るくなるのだ」
「わかりません。ランナーからは、何も報告を受けていません」
「ランナーのヤツ裏切ったのか」
「そうかもしれません。この光は、おそらく、応援の冒険者の魔法でしょう」
「スネーク、空から、攻撃してくるぞ」
バシャーの背中は、厚いゴムのよう皮膚をしている。バシャーは体を丸くして、ロキさん達の攻撃を防ぐ。スネークは、手足を引っ込めて、蛇モードになり、クネクネと高速で動いて、攻撃を避けるのであった。
「だいぶ倒したみたいだな」
「そうですね」
「後は、ティグレさんに任せましょう」
「ティグレさん、雑魚は、ロキお姉ちゃん達が、倒しましたので、バシャーの元へ行きましょう」
私は、ティグレさんを抱えて、バシャーの元へ飛んで行った。その後を、ブランシュさん達が追いかける。
本当は、ティグレさんの頭に乗って、モフモフ移動をしたかったが、今回は特別である。意外と怪力な私のパワーで、ティグレさんを、運んであげたのであった。
「バシャー、勝負しろ」
「ティグレ・・・本当に戻ってきたのだな」
「決着をつける時がきたな」
「勝負を、受けてやるぜ」
バシャーは、鋭い爪で、ティグレさんに襲いかかる。ティグレさんは、バシャーのスピードに翻弄され、バシャーの鋭い爪が、ティグレさんの、体を引き裂いていく。
「毎日のように戦っている俺に、のんびりと過ごしていた、お前が勝てるわけがない」
バシャーは、激しく動き回って、ティグレさんを翻弄し、ティグレさんの体をどんどん切り裂いていく。
「俺が、毎日のんびりしていた思うなよ」
ティグレさんは、バシャーの動きのパターンをじっくりと観察していたのだ。ティグレさんは、バシャーの攻撃パターンを把握して、渾身のタイガーパンチをバシャーに食らわすのである。タイガーパンチを食らったバシャーは、激しく吹っ飛ばされる。
「俺は、日々のトレーニングを、欠かしたことはない」
「そうにゃ。ティグレは、門番の仕事を終えたら、魔獣の森に行って、日々トレーニングをしていたにゃ」
「やはりティグレ様は、バシャーを倒す為に、日々特訓をしていたんですね」
「そうにゃ。1番側にいる私が、それを1番知っているにゃ」
「相変わらずの桁違いのパワーだな。でも、俺の弾力のある皮膚には、効果がないぜ」
「その皮膚は厄介だな」
バシャーは、先ほど同じように、激しく動き回り、鋭い爪で、ティグレさんを襲いかかる。そして、ティグレさんのタイガーパンチで吹っ飛ばされる。その戦闘が、何度も繰り返されるのであった。
バシャーは、強靭な皮膚を持っているので、さほどダメージはないように思われる。一方、ティグレさんは、全身が傷だらけになっているのであった。
「どうしたティグレ、もう限界じゃないのか。俺は、全然ダメージを受けていないぞ」
スネーク、何をしている。暗闇ではないが、お前の蛇で、ティグレをしびれさせる約束じゃないか。いくら、俺が、強靭な皮膚を持っていても、タイガーパンチを喰らうと、ダメージが、全くないわけじゃないのだぞ。とバシャーは思っていた。
しかし、スネークは、動こうとはしない。近くには、ブランシュさん、リヨンさんがいる。それにラスパのメンバーもいるので、動くことができないのであろうか?
「お前こそ、息が上がっているぞ。姑息な手段でしか、戦ってこなかったから、体力が、もたないのだろ」
「うるさい奴だ。トドメを刺してやる」
バシャーは、ティグレさんの、首元を噛み切ろうと、ジャンプしてきた。
「それを待っていたんだよ」
ティグレさんは、バシャーのお腹に目掛けて、タイガーパンチをお見舞いした。
「グッフ・・・・」
倒れ込むバシャーのお腹に、さらにタイガーパンチを食らわした。
「グギャーーーーー」
バシャーの弱点は、お腹である。それは強靭な皮膚がお腹には、ついていないのである。なので、バシャーは常に、お腹を守りながら、攻撃をしていた。しかし、勝負に焦り、お腹のガードを緩めてしまったのであった。
「スネーク、助けにこい」
「・・・・・」
「何をしている。逃げるぞ。早く俺を連れて、逃げろ」
「私は、負ける勝負はしないのです」
「裏切るのか」
「初めから、私は、あなたの手下では、ありません。ティグレ様が、いつ戻ってきてもいいように、ここで、ずっと待っていたのです」
「スネーーーーク、許さんぞ」
「バシャー、終わりにしよう」
ティグレさんは、トドメのタイガーパンチを、バシャーのお腹にぶち込んだのであった。
「ティグレ様、おかえりなさいませ。ずっと帰ってくるのを、待っていました」
「すまない。あの時の命令を、ずっと守ってくれていたんだな」
「はい。バシャーが、謀反を起こすのは、わかっていました。なので、ティグレ様は、私に、バシャーを監視するように、共に行動するように、命令いたしました。しかし、ティグレ様の赤ん坊が、盗みだされる時に、私は、ダーシンシンの策略にハマって、獣人の国から、離れていました。ダーシンシンは、私をスパイだと疑っていたのです。なので、肝心な時に、私は、お役に立つ事が、できませんでした。なので、私は、感情を殺して、誰にも疑われないように、ずっと、バシャーの幹部として、過ごしてきました」
スネークは、ティグレさんを裏切ったのではなく、ティグレさんのスパイとして、ずっとバシャーと共に行動していたのであった。なので、逃げるランナーを捕まえて、私たち側の情報を確認したのであった。そして、ランナーの情報で、ティグレさんが戻ってくる事を知り、バシャーをけしかけて、ティグレさんと決闘するように、勧めたのであった。
「そうなのか・・・辛い思いをさせたな」
「大丈夫です。こうして、またティグレ様に、お会いすることが、できたのですから」
「そうだ、バニーの妻が、監禁されていると、聞いたのだが、無事なのか」
「私が、安全なところに、保護しています。私にできることは、ティグレ様を慕う者を、殺害させずに、安全なところへ、保護することしか、できませんでした」
「それで十分だ。みんなを保護してくれて、ありがとう」
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