245 / 248
第三章
52.慎重な戦い方したよ?
しおりを挟む
『アイツだ! あのドヴェルグを連れて帰るぞ』
【ひぃ! お、おでが狙いだにぃ!】
イオルは背中にしがみついたエイトリを見せびらかすように敵の中を駆け抜け、たまに毒を吐いて剣や槍を溶かしていく。
【イ、イオル~。おでは囮だにぃ】
【うん、楽しいでしょ?】
【た、楽しくないだにぃぃぃ! イオルのバカァァァ!】
ちょこまかと走り回る猫を追いかけ敵同士でぶつかってこけたり、飛びつこうとして地面に倒れたり⋯⋯。
【そろそろ飽きてきた~!】
【おではずっと飽きてただにぃ! 帰るだにぃ】
人の背丈ほどの大きさになったイオルが大きく口を開けて敵に大量の水を噴射すると、追いかけっこに疲れ果てていた敵は『ひぎゃあ!』と悲鳴を上げて流されていった。
【やっぱり猫のままだとあんまり威力が出ないね】
【じゅ、十分だにぃ。馬車が流されたのがバレたら叱られるだにぃ】
【あ、ヤバい!】
屋敷の2階を見上げたイオルが見たのは中指を立てたヘル。真っ青になったイオルは猛ダッシュで流された馬車を探しに走り出した。
【おでは置いてけだにぃぃぃ!】
ジェニ達が帰って来たのは裏庭の修復を終えたイオルがエイトリを慰めていた時だった。
「取り越し苦労ってやつだったな。グリーズがいる可能性も残ってたし、宿舎にいたのがリンドだった時点でこっちにグリーズが来てるかもって思ってたぜ」
【グリーズが残ってるならダーインスレイヴを守って、リンドがこっちに来るだろうさね】
「それにあんなショボいのが特攻チームとはなぁ。リンドの奴に先ずは強~い味方を集めろって教えてやりゃ良かったなあ」
明け方近い時間だが全員起きていたので、テーブルを囲んで夜食パーティーを開いた。
「最初はさ、グロリアの結界じゃなきゃヤバかったのよね~。表も裏も魔法をガンガン打ってきて、『Movere』使って魔力の補給しながらやりまくりだもん。
魔力使い切るまで上位魔法の集中砲火って感じで屋敷がちょびっと揺れたんだよ」
【あれはちょっと綺麗だったさね。パチパチドーンって派手な音がして、火の粉が舞い散ってさ。はじまりの合図にしちゃあいい感じだったのさ】
珍しくヘルが楽しそうな声を上げた。
「でも結局は魔力切れになりかけて終わった感じだよね~。魔法頼りの奴なんか魔力がなけりゃ薪割りもできないんじゃない?」
【くちょへぽなんただたちょこちはあたたをちゅただただとおなんだでちゅ】
「⋯⋯すまん、流石に今のは解析できん」
【簡単じゃないか。『クソへっぽこなんだから少しは頭を使ったらどうなんだ』って言ってるじゃないか】
「ヘルの言葉だからな、ヘルにしかわからねえよ! ガキの前では正しい言葉遣いに変えやがれ!」
【かえあがえもだめでちゅ】
グラネがビシッと前足でジェニを叩いた。
「グラネェ⋯⋯ダメってわかってんならさあ、止めようよ。ひいじいちゃん泣くよ?」
(そういやあ、グラネの攻撃はマジ痛くねえな。ラプスがめっちゃ痛がるから強力なんだと思ってたが⋯⋯痛がってるふりってやつか)
【ひいじいちゃんじゃなくて、ひいばあちゃんでちゅね。ジェニはおんなのこになってほられたからこともが⋯⋯】
ジェニがガバッと立ち上がった。
「ヘル! てんめえ、ガキになに教えてやがんだぁ!」
【変身できる巨人族の謎と性教育? 今度グロリアにも教えなきゃねえ、百合遊びもできそうだって】
「やらねえし、ぜーったいに教えるな!!」
大騒ぎしているうちにすっかり夜が明け、屋敷の外に人や馬車の気配がしはじめた。
「ちょいと寝ようぜ⋯⋯順調に進んでるし、次の予定は起きてからだな」
それぞれが気に入った部屋や場所で微睡みはじめた頃、グロリアは再び机に向かっていた。
【寝た方がええと思うけど、その顔は気になる事があるみたいじゃねえ】
「うん、ちょっとね。今日エイトリの剣でダーインスレイヴの能力を吸い取ったでしょ?」
【あれは見事じゃったねえ。ドヴェルグの中でも昔からブロックとエイトリは優秀じゃったけんね。あの時代からずっと頑張っとったんじゃろうねえ。錬金オタクじゃね】
「剣の能力と魔法って仕組みは同じなのかな?」
【あー、目玉の事を考えよったんじゃね。そこは起きてからエイトリに聞いたらええと思うよ。剣に特別な能力をつけて仕上げるのと魔法を付与するのの違いじゃけん。もしエイトリの短剣がアレを吸収してくれたら楽に終わるねえ】
「うん、そうなんだよね⋯⋯明日聞くことにするけど⋯⋯ちょっと試したい事もあるし」
ほんの数日前に実験で迷惑をかけたばかりのグロリアは全員が寝静まるのを待っていた。
(ダーインスレイヴから吸い取った能力がすっごい心配で⋯⋯ 鞘がいるとか考えてなかったからそのままポーチにポイって入れちゃったし。
次に使おうとしたらとか、うっかり取り出したらミニダーインスレイヴだったなんて怖すぎる⋯⋯そろそろみんな寝たみたいだし)
机の上でポヤポヤと鼻歌を歌っていたグリモワールをシーツでぐるぐる巻きにしてポーチに放り込んだ。
【行くにゃ?】
ラグの上でうとうとしていたエルが伸びをしてからグロリアの足に擦り寄った。
「エルにゃはお留守番しててね。もしものことがあってエルにゃに斬りつけたりしたら嫌だから」
【そんな未来はにゃいにゃ。グロリアは俺を傷つけにゃいにゃ】
「未来なんてすぐ変わるじゃん。つまり、真実だけど真実じゃないんだよ」
【俺は魔神で大公爵にゃ、グロリアにやられたりしにゃいにゃ。嫌にゃらジェニにチクるにゃ】
「え~、その言い方はずるいと思う⋯⋯じゃあ、エルにゃと一緒に行くけど、もしもの時は安全になるまで私から逃げててね」
【悪魔のにゃにかけて約束にゃ】
グロリア達が部屋から転移した先は魔物達の巣の真上。木の枝が大きく手を広げびっしりと葉を茂らせているせいで薄暗く、地面は湿り苔やシダが落ち葉の間に生えていた。
【やっぱりここは獣臭いにゃ】
突然現れたグロリア達に驚いた魔物達が木陰や木の上から牙を剥き唸り声を上げている。
「サクッと済ませるから」
魔物を見るのは今回で3回目。1度目はエルが炎で追い払い、2回目は水の中でエルが戦うのを遠巻きに見ただけ。
(毎回エルにゃ頼りは情けないよね。今回は自分の手で戦うって決めてたんだから逃げずにやらなくちゃ!
前世でも今世でも生き物の命を奪った事はないなんて言ってられない、この世界で生きていくなら慣れなきゃ!)
グロリアは自分に言い聞かせながらるんるんを構えた。
「エルにゃ、私が殺るから離れてて」
【初心者には数が多すぎるにゃ!】
「大丈夫、気合いと根性でいける⋯⋯多分」
最初に飛びかかって来た猿に似た魔物の腹を打ち、背後から爪を振り上げた熊のような魔物に雷を落とした。バリバリと音を立てて木が倒れ、様子を窺っていた小さな魔物が逃げ出した。
るんるんを片手持ちしたグロリアは、前後左右だけでなく上からも飛びかかってくる魔物に斬りつけ、左手に護符を出しながら弾丸のような水を撃ちまくった。
(身体強化万歳! 片手持ちで刀が扱えるなんてラッキーじゃん)
次第に魔物の数は減ってきたが、残っているのは大型の魔物か群れをなす魔物ばかり。
グロリアの背より大きく赤い目の野犬のような魔物3頭が唸りながら、グロリアの周りをゆっくりと回りながら少しずつ近づいて来た。
(やる、やってみる! ミニダーインスレイヴになるかどうかは血を見るまでわかんないからね)
【ひぃ! お、おでが狙いだにぃ!】
イオルは背中にしがみついたエイトリを見せびらかすように敵の中を駆け抜け、たまに毒を吐いて剣や槍を溶かしていく。
【イ、イオル~。おでは囮だにぃ】
【うん、楽しいでしょ?】
【た、楽しくないだにぃぃぃ! イオルのバカァァァ!】
ちょこまかと走り回る猫を追いかけ敵同士でぶつかってこけたり、飛びつこうとして地面に倒れたり⋯⋯。
【そろそろ飽きてきた~!】
【おではずっと飽きてただにぃ! 帰るだにぃ】
人の背丈ほどの大きさになったイオルが大きく口を開けて敵に大量の水を噴射すると、追いかけっこに疲れ果てていた敵は『ひぎゃあ!』と悲鳴を上げて流されていった。
【やっぱり猫のままだとあんまり威力が出ないね】
【じゅ、十分だにぃ。馬車が流されたのがバレたら叱られるだにぃ】
【あ、ヤバい!】
屋敷の2階を見上げたイオルが見たのは中指を立てたヘル。真っ青になったイオルは猛ダッシュで流された馬車を探しに走り出した。
【おでは置いてけだにぃぃぃ!】
ジェニ達が帰って来たのは裏庭の修復を終えたイオルがエイトリを慰めていた時だった。
「取り越し苦労ってやつだったな。グリーズがいる可能性も残ってたし、宿舎にいたのがリンドだった時点でこっちにグリーズが来てるかもって思ってたぜ」
【グリーズが残ってるならダーインスレイヴを守って、リンドがこっちに来るだろうさね】
「それにあんなショボいのが特攻チームとはなぁ。リンドの奴に先ずは強~い味方を集めろって教えてやりゃ良かったなあ」
明け方近い時間だが全員起きていたので、テーブルを囲んで夜食パーティーを開いた。
「最初はさ、グロリアの結界じゃなきゃヤバかったのよね~。表も裏も魔法をガンガン打ってきて、『Movere』使って魔力の補給しながらやりまくりだもん。
魔力使い切るまで上位魔法の集中砲火って感じで屋敷がちょびっと揺れたんだよ」
【あれはちょっと綺麗だったさね。パチパチドーンって派手な音がして、火の粉が舞い散ってさ。はじまりの合図にしちゃあいい感じだったのさ】
珍しくヘルが楽しそうな声を上げた。
「でも結局は魔力切れになりかけて終わった感じだよね~。魔法頼りの奴なんか魔力がなけりゃ薪割りもできないんじゃない?」
【くちょへぽなんただたちょこちはあたたをちゅただただとおなんだでちゅ】
「⋯⋯すまん、流石に今のは解析できん」
【簡単じゃないか。『クソへっぽこなんだから少しは頭を使ったらどうなんだ』って言ってるじゃないか】
「ヘルの言葉だからな、ヘルにしかわからねえよ! ガキの前では正しい言葉遣いに変えやがれ!」
【かえあがえもだめでちゅ】
グラネがビシッと前足でジェニを叩いた。
「グラネェ⋯⋯ダメってわかってんならさあ、止めようよ。ひいじいちゃん泣くよ?」
(そういやあ、グラネの攻撃はマジ痛くねえな。ラプスがめっちゃ痛がるから強力なんだと思ってたが⋯⋯痛がってるふりってやつか)
【ひいじいちゃんじゃなくて、ひいばあちゃんでちゅね。ジェニはおんなのこになってほられたからこともが⋯⋯】
ジェニがガバッと立ち上がった。
「ヘル! てんめえ、ガキになに教えてやがんだぁ!」
【変身できる巨人族の謎と性教育? 今度グロリアにも教えなきゃねえ、百合遊びもできそうだって】
「やらねえし、ぜーったいに教えるな!!」
大騒ぎしているうちにすっかり夜が明け、屋敷の外に人や馬車の気配がしはじめた。
「ちょいと寝ようぜ⋯⋯順調に進んでるし、次の予定は起きてからだな」
それぞれが気に入った部屋や場所で微睡みはじめた頃、グロリアは再び机に向かっていた。
【寝た方がええと思うけど、その顔は気になる事があるみたいじゃねえ】
「うん、ちょっとね。今日エイトリの剣でダーインスレイヴの能力を吸い取ったでしょ?」
【あれは見事じゃったねえ。ドヴェルグの中でも昔からブロックとエイトリは優秀じゃったけんね。あの時代からずっと頑張っとったんじゃろうねえ。錬金オタクじゃね】
「剣の能力と魔法って仕組みは同じなのかな?」
【あー、目玉の事を考えよったんじゃね。そこは起きてからエイトリに聞いたらええと思うよ。剣に特別な能力をつけて仕上げるのと魔法を付与するのの違いじゃけん。もしエイトリの短剣がアレを吸収してくれたら楽に終わるねえ】
「うん、そうなんだよね⋯⋯明日聞くことにするけど⋯⋯ちょっと試したい事もあるし」
ほんの数日前に実験で迷惑をかけたばかりのグロリアは全員が寝静まるのを待っていた。
(ダーインスレイヴから吸い取った能力がすっごい心配で⋯⋯ 鞘がいるとか考えてなかったからそのままポーチにポイって入れちゃったし。
次に使おうとしたらとか、うっかり取り出したらミニダーインスレイヴだったなんて怖すぎる⋯⋯そろそろみんな寝たみたいだし)
机の上でポヤポヤと鼻歌を歌っていたグリモワールをシーツでぐるぐる巻きにしてポーチに放り込んだ。
【行くにゃ?】
ラグの上でうとうとしていたエルが伸びをしてからグロリアの足に擦り寄った。
「エルにゃはお留守番しててね。もしものことがあってエルにゃに斬りつけたりしたら嫌だから」
【そんな未来はにゃいにゃ。グロリアは俺を傷つけにゃいにゃ】
「未来なんてすぐ変わるじゃん。つまり、真実だけど真実じゃないんだよ」
【俺は魔神で大公爵にゃ、グロリアにやられたりしにゃいにゃ。嫌にゃらジェニにチクるにゃ】
「え~、その言い方はずるいと思う⋯⋯じゃあ、エルにゃと一緒に行くけど、もしもの時は安全になるまで私から逃げててね」
【悪魔のにゃにかけて約束にゃ】
グロリア達が部屋から転移した先は魔物達の巣の真上。木の枝が大きく手を広げびっしりと葉を茂らせているせいで薄暗く、地面は湿り苔やシダが落ち葉の間に生えていた。
【やっぱりここは獣臭いにゃ】
突然現れたグロリア達に驚いた魔物達が木陰や木の上から牙を剥き唸り声を上げている。
「サクッと済ませるから」
魔物を見るのは今回で3回目。1度目はエルが炎で追い払い、2回目は水の中でエルが戦うのを遠巻きに見ただけ。
(毎回エルにゃ頼りは情けないよね。今回は自分の手で戦うって決めてたんだから逃げずにやらなくちゃ!
前世でも今世でも生き物の命を奪った事はないなんて言ってられない、この世界で生きていくなら慣れなきゃ!)
グロリアは自分に言い聞かせながらるんるんを構えた。
「エルにゃ、私が殺るから離れてて」
【初心者には数が多すぎるにゃ!】
「大丈夫、気合いと根性でいける⋯⋯多分」
最初に飛びかかって来た猿に似た魔物の腹を打ち、背後から爪を振り上げた熊のような魔物に雷を落とした。バリバリと音を立てて木が倒れ、様子を窺っていた小さな魔物が逃げ出した。
るんるんを片手持ちしたグロリアは、前後左右だけでなく上からも飛びかかってくる魔物に斬りつけ、左手に護符を出しながら弾丸のような水を撃ちまくった。
(身体強化万歳! 片手持ちで刀が扱えるなんてラッキーじゃん)
次第に魔物の数は減ってきたが、残っているのは大型の魔物か群れをなす魔物ばかり。
グロリアの背より大きく赤い目の野犬のような魔物3頭が唸りながら、グロリアの周りをゆっくりと回りながら少しずつ近づいて来た。
(やる、やってみる! ミニダーインスレイヴになるかどうかは血を見るまでわかんないからね)
0
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

豊穣の巫女から追放されたただの村娘。しかし彼女の正体が予想外のものだったため、村は彼女が知らないうちに崩壊する。
下菊みこと
ファンタジー
豊穣の巫女に追い出された少女のお話。
豊穣の巫女に追い出された村娘、アンナ。彼女は村人達の善意で生かされていた孤児だったため、むしろお礼を言って笑顔で村を離れた。その感謝は本物だった。なにも持たない彼女は、果たしてどこに向かうのか…。
小説家になろう様でも投稿しています。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?


スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜
藤花スイ
ファンタジー
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染と共に育ち、両親のように強くなることが夢だった。
けれど、十歳の時にセネカが授かったのは【縫う】という非戦闘系の地味なスキルだった。
一方、幼馴染のルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立つことに⋯⋯。
「お前、【縫う】なんていうハズレスキルなのに、まだ冒険者になるつもりなのか?」
失意の中で、心無い言葉が胸に突き刺さる。
だけど、セネカは挫けない。
自分を信じてひたすら努力を重ねる。
布や革はもちろん、いつしか何だって縫えるようになると信じて。
セネカは挫折を乗り越え、挑戦を続けながら仲間を増やしてゆく。
大切なものを守る強さを手に入れるために、ひたむきに走り続ける。
いつか幼馴染と冒険に出る日を心に描きながら⋯⋯。
「私のスキルは【縫う】。
ハズレだと言われたけれど、努力で当たりにしてきた」
これは、逆境を乗り越え、スキルを磨き続けた少女が英雄への道を切り拓く物語!

1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる