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第二章
83.細かいざまぁは済ませときましょう
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「あ、侯爵家に売れなくなったから今度は鉱山の大型機械や魔石への魔力譲渡用として高値で売れそうだって喜んでましたねぇ。家名は聞いてませんけどフット家の遠戚の家だそうで、話はもう進んでるそうですよ?」
(そんなとこ行かんけどね。それまでに逃げ出すって決めてるもん)
「は? グロリア、それも聞いてねえぞ!!」
平然としているグロリアの肩を掴んだジェニがガグガクと揺さぶった。
「ジェ、ジェニ~。頭が、頭がぁ~!! 誰にも言ってないもん。侯爵家から援助金がもらえなくなった時から販売先を探さなきゃって言ってたからあんまり驚かなかったし?」
「えっ、ええ! うちの遠戚!? ど、どこだろう⋯⋯鉱山関連の⋯⋯帰って聞いてみなくちゃわかんないや。でもフット侯爵家は関係ないからね! 僕とシフはグロリアの友達だもんね」
「え? 前にも言いましたけど、ただの顔見知りですよね。断ったのに無理矢理侯爵家に連れて行っておいて、暴言三昧で義妹のシフ様には火魔法をぶつけられたし⋯⋯。
話しかけて欲しくないって言ったら笑顔で脅迫まがいの言葉をもらったし。
関わりたくないって言ったのに勝手に家に押しかけてきたお陰で、派手なタンコブができちゃいましたし。
噂がある間は人目を避けてコソコソ話しかけてきて義妹がいかに可愛いかを滔々と話して、君は留年しそうな成績だから教えてあげるとか妹のフノーラが可哀想だから仲を取り持ってあげるとか。
ほら、友達だって思える要素がかけらもないんですけど?」
(みんなにコイツは『シスコン』だってわかりやすいように話したげたからね、いつでもどこでも義妹讃美できるよ~)
「フノーラと仲良くしてくれるのはとってもありがたいんでこれからも是非お願いしたいと思ってますけど、フノーラや伯爵夫妻が話した私に関する話を信じてディスってくるのはもうやめてください。
話の内容とか状況とかを自分達の都合のいいように捻じ曲げて、私の言葉は無視して好き放題する人と友達にはなることはありませんから」
グロリアに拒絶されたフットは思い通りにならない事に腹を立てキッと睨みつけてきた。
「でも僕ならグロリアが『役立たず』じゃないって証言できるじゃないか」
「へ? どうぞどうぞ。なんでも言ってみればいいんじゃないですか? ただ、私に対して言われてる『役立たず』って言うのは魔法適性がない事を指してますよ? 私は魔法なんて使えませんから。
世間一般で『この役立たずめ!』って言うのと一緒にしないでくださいね」
「みんな知らないだろうけど、グロリアは転移魔法が使える!」
「ええっ!」「うそぉ!」
大騒ぎになった教室で数人の生徒が立ち上がった。
「証拠は? 見たんですか?」
「転移魔法なんて凄いじゃないか! この国でも数人しか使えないのに」
「え? いや僕は、でもうちの執事が見たって⋯⋯」
「はぁ、証拠も証人もない話はうんざり。そんなの真面な人なら信用しませんって。魔法以外で転移するのってどんな方法があるんですか?」
「だよな、魔導具だって転移なんてできないって父上が」
「魔法陣も名前の通り魔法だもんな」
誰にも信用されず逃げ出したフットの後ろ姿を見ながらグロリアが呟いた。
「やっぱり足早いよね~、身体強化なしでアレって凄い。フットだけにフットワークが軽いねぇ、ちゃんちゃん」
情報過多でどう反応すればいいのかわからない生徒達は近くにいる友人をチラ見したりボソボソと話し込んだり忙しい。
話のきっかけを作ってしまったチチェスターとワッサンは顔を見合わせてコソコソと教室を出て行った。
「ジェニ急ごう、お腹すいちゃった」
「おう、グロリアはちっこいくせによく食うからなぁ」
「今日のランチはメルルーサのフライがあるんだもん、早く行かなくちゃ」
肩に大きな鞄をかけて早足で歩き出したグロリアの後ろからジェニが悠々とついてくる。
(歩幅が違いすぎだよ! 成長期め、早くおいで~。ジェニはまた背が伸びた気がするのに、なんで私は変わんないのかなぁ)
4年以上前に仕立てた濃茶のドレスがいまだに着れるグロリアはクラスで一番背が低い。
(前世ではもうちょっと大きかったと思うんだけどなぁ。多分これからだね、伯爵家を出たらストレスが減ってニョキニョキって伸びるかも)
食堂について念願のメルルーサのフライが売り切れている事を知るまでにあと数分。
午後の授業が終わりサッサと教室を出たグロリアは女装のグラネちゃんとジェニの3人で馬車に乗っていた。
「今度王都見学してみない?」
「へ? 珍しいじゃん、どう言う風の吹き回しだ?」
お金を持っていないグロリアは王立図書館に行く以外にはほとんど出かけない。欲しい物も特にないから興味がわかないといった感じで、ジェニやセティに誘われても断ってばかりだった。
「うーん、特に意味はないけど⋯⋯この世界に産まれてからずっとここに住んでる割に何も知らないなぁって思ったんだよね」
「なら、今からでもちょっと行ってみるか? ゆっくりしたいなら次の休みにするけど」
「ちんまいちゃん、グラネもちゅれてってほちいでちゅ」
キラキラの目でグロリアを見つめる超絶美少女。
(オスだけど、馬だけどすっごく可愛い~)
「一緒に行けたらきっと楽しいね。帰ったらラプスに聞いてみよう。心配性のラプスに聞いておかないと泣き出しちゃうかもだし」
「グラネの方がよっぽどしっかりしてるのに、自分が保護者だと思ってるからなぁ」
「そこもラプスの良いところだよね」
「おじいちゃんは、あまえんぼたんでちゅからね」
グラネが転んだだけで泣き叫び暴風を巻き起こしグラネが咳き込んだだけで悲鳴をあげて白目を剥くラプスは、ヘルから『お間抜けトリオ』のメンバーに認定されている。
メンバーはグロリアとカニスとラプスだそうでグロリア的には納得がいかない。
(ブロック・エイトリ兄弟とラプスとカニスでカルテットだと思うんだけどって言ったら、それならクインテットだって言い返されたしなぁ)
「私ってお間抜けじゃないよねぇ」
「は?」「へ?」
「なんでもないでーす」
がっくりと肩を落としたグロリアはふと窓の外に目をやった。
(手紙届いたかなぁ)
シグルドが停学処分を受ける少し前にエイルが護符が欲しいと言ってきた。
『ねぇ、お願いがあるんだけど⋯⋯護符を作ってもらえないかな? 勿論お金は払うから』
『どんな内容かによりますけど、私でも作れる物なら⋯⋯いっぱいお世話になってますしお金なんていらないです』
『ダメダメ、グロリアの護符は努力した結果でしょ? それを無料になんてしたら努力した分損をする事になるわ』
頼まれた護符の対価で貰った金貨2枚。護符の対価として適正なのか多すぎなのかもわからないが、今世で初めて自由になるお金を手にして決心した。
『足長おじさんに手紙を出してみる!』
お礼と大量の抗議をしたためるとかなり分厚くなってしまったが。
貰った金貨から郵便代を出した残りがポーチに入っているのがなんだか嬉しくてしょっちゅうポーチに手を当ててしまう。
(そういやぁ最近よく腹の辺りを触ってるけど、アレってポーチか? 妙に嬉しそうなんだけど、なんかいいことなんてあったか?)
(そんなとこ行かんけどね。それまでに逃げ出すって決めてるもん)
「は? グロリア、それも聞いてねえぞ!!」
平然としているグロリアの肩を掴んだジェニがガグガクと揺さぶった。
「ジェ、ジェニ~。頭が、頭がぁ~!! 誰にも言ってないもん。侯爵家から援助金がもらえなくなった時から販売先を探さなきゃって言ってたからあんまり驚かなかったし?」
「えっ、ええ! うちの遠戚!? ど、どこだろう⋯⋯鉱山関連の⋯⋯帰って聞いてみなくちゃわかんないや。でもフット侯爵家は関係ないからね! 僕とシフはグロリアの友達だもんね」
「え? 前にも言いましたけど、ただの顔見知りですよね。断ったのに無理矢理侯爵家に連れて行っておいて、暴言三昧で義妹のシフ様には火魔法をぶつけられたし⋯⋯。
話しかけて欲しくないって言ったら笑顔で脅迫まがいの言葉をもらったし。
関わりたくないって言ったのに勝手に家に押しかけてきたお陰で、派手なタンコブができちゃいましたし。
噂がある間は人目を避けてコソコソ話しかけてきて義妹がいかに可愛いかを滔々と話して、君は留年しそうな成績だから教えてあげるとか妹のフノーラが可哀想だから仲を取り持ってあげるとか。
ほら、友達だって思える要素がかけらもないんですけど?」
(みんなにコイツは『シスコン』だってわかりやすいように話したげたからね、いつでもどこでも義妹讃美できるよ~)
「フノーラと仲良くしてくれるのはとってもありがたいんでこれからも是非お願いしたいと思ってますけど、フノーラや伯爵夫妻が話した私に関する話を信じてディスってくるのはもうやめてください。
話の内容とか状況とかを自分達の都合のいいように捻じ曲げて、私の言葉は無視して好き放題する人と友達にはなることはありませんから」
グロリアに拒絶されたフットは思い通りにならない事に腹を立てキッと睨みつけてきた。
「でも僕ならグロリアが『役立たず』じゃないって証言できるじゃないか」
「へ? どうぞどうぞ。なんでも言ってみればいいんじゃないですか? ただ、私に対して言われてる『役立たず』って言うのは魔法適性がない事を指してますよ? 私は魔法なんて使えませんから。
世間一般で『この役立たずめ!』って言うのと一緒にしないでくださいね」
「みんな知らないだろうけど、グロリアは転移魔法が使える!」
「ええっ!」「うそぉ!」
大騒ぎになった教室で数人の生徒が立ち上がった。
「証拠は? 見たんですか?」
「転移魔法なんて凄いじゃないか! この国でも数人しか使えないのに」
「え? いや僕は、でもうちの執事が見たって⋯⋯」
「はぁ、証拠も証人もない話はうんざり。そんなの真面な人なら信用しませんって。魔法以外で転移するのってどんな方法があるんですか?」
「だよな、魔導具だって転移なんてできないって父上が」
「魔法陣も名前の通り魔法だもんな」
誰にも信用されず逃げ出したフットの後ろ姿を見ながらグロリアが呟いた。
「やっぱり足早いよね~、身体強化なしでアレって凄い。フットだけにフットワークが軽いねぇ、ちゃんちゃん」
情報過多でどう反応すればいいのかわからない生徒達は近くにいる友人をチラ見したりボソボソと話し込んだり忙しい。
話のきっかけを作ってしまったチチェスターとワッサンは顔を見合わせてコソコソと教室を出て行った。
「ジェニ急ごう、お腹すいちゃった」
「おう、グロリアはちっこいくせによく食うからなぁ」
「今日のランチはメルルーサのフライがあるんだもん、早く行かなくちゃ」
肩に大きな鞄をかけて早足で歩き出したグロリアの後ろからジェニが悠々とついてくる。
(歩幅が違いすぎだよ! 成長期め、早くおいで~。ジェニはまた背が伸びた気がするのに、なんで私は変わんないのかなぁ)
4年以上前に仕立てた濃茶のドレスがいまだに着れるグロリアはクラスで一番背が低い。
(前世ではもうちょっと大きかったと思うんだけどなぁ。多分これからだね、伯爵家を出たらストレスが減ってニョキニョキって伸びるかも)
食堂について念願のメルルーサのフライが売り切れている事を知るまでにあと数分。
午後の授業が終わりサッサと教室を出たグロリアは女装のグラネちゃんとジェニの3人で馬車に乗っていた。
「今度王都見学してみない?」
「へ? 珍しいじゃん、どう言う風の吹き回しだ?」
お金を持っていないグロリアは王立図書館に行く以外にはほとんど出かけない。欲しい物も特にないから興味がわかないといった感じで、ジェニやセティに誘われても断ってばかりだった。
「うーん、特に意味はないけど⋯⋯この世界に産まれてからずっとここに住んでる割に何も知らないなぁって思ったんだよね」
「なら、今からでもちょっと行ってみるか? ゆっくりしたいなら次の休みにするけど」
「ちんまいちゃん、グラネもちゅれてってほちいでちゅ」
キラキラの目でグロリアを見つめる超絶美少女。
(オスだけど、馬だけどすっごく可愛い~)
「一緒に行けたらきっと楽しいね。帰ったらラプスに聞いてみよう。心配性のラプスに聞いておかないと泣き出しちゃうかもだし」
「グラネの方がよっぽどしっかりしてるのに、自分が保護者だと思ってるからなぁ」
「そこもラプスの良いところだよね」
「おじいちゃんは、あまえんぼたんでちゅからね」
グラネが転んだだけで泣き叫び暴風を巻き起こしグラネが咳き込んだだけで悲鳴をあげて白目を剥くラプスは、ヘルから『お間抜けトリオ』のメンバーに認定されている。
メンバーはグロリアとカニスとラプスだそうでグロリア的には納得がいかない。
(ブロック・エイトリ兄弟とラプスとカニスでカルテットだと思うんだけどって言ったら、それならクインテットだって言い返されたしなぁ)
「私ってお間抜けじゃないよねぇ」
「は?」「へ?」
「なんでもないでーす」
がっくりと肩を落としたグロリアはふと窓の外に目をやった。
(手紙届いたかなぁ)
シグルドが停学処分を受ける少し前にエイルが護符が欲しいと言ってきた。
『ねぇ、お願いがあるんだけど⋯⋯護符を作ってもらえないかな? 勿論お金は払うから』
『どんな内容かによりますけど、私でも作れる物なら⋯⋯いっぱいお世話になってますしお金なんていらないです』
『ダメダメ、グロリアの護符は努力した結果でしょ? それを無料になんてしたら努力した分損をする事になるわ』
頼まれた護符の対価で貰った金貨2枚。護符の対価として適正なのか多すぎなのかもわからないが、今世で初めて自由になるお金を手にして決心した。
『足長おじさんに手紙を出してみる!』
お礼と大量の抗議をしたためるとかなり分厚くなってしまったが。
貰った金貨から郵便代を出した残りがポーチに入っているのがなんだか嬉しくてしょっちゅうポーチに手を当ててしまう。
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