175 / 248
第二章
76.謎が判明した瞬間
しおりを挟む
「で、私の自由や幸せはどこにありますか? 私目線で考えた時信用に値する誰かはいると思いますか?」
「グロリアの身の安全を保証する。この件でグロリアが不当な扱いをされないよう善処するし、それ以降も今のような不遇な対応をされないよう力のある限り全力で守る」
自分の予定通りの流れになったと確信したらしいヘニルが『安心していいんだからね』と言いながらグロリアにデザートのケーキを勧めてきた。
「学園長って変態っぽくて二重人格で胡散臭くて、詐欺師とかが似合いそうですね」
「へ?」「ぷっ!」「ブハッ!!」
硬直したヘニルがグロリアとジェニを交互に見遣りながらボソリと呟いた。
「どど、どゆこと?」
「善処って必ずしも相手の意向に沿う対応をするって約束したわけじゃないですよね。力のある限り全力でなんて『力不足でごめん』って言えるように前振りしてるだけだし。それ、詐欺師の常套手段ってやつ。
その程度のことさえバレてないと思うなんて詐欺師としてもあんまり優秀じゃなさそう。
ヴィリは人間に動く力と知性を与えたんでしたっけ? 低レベルの詐欺師が与えた知性で生きてる人間だからこんなにバカばっかりなのかもって溜息が出ます」
「は? えーっと、つまりその⋯⋯僕がバカだから人間もバカ?」
「ブハッ! ブフフッ、腹が痛え」
歴史上最高神と言われているのはオーディンだが知性では自分が一番だと自負していたヘニルは、グロリアの『お前はバカな低ランク詐欺師』宣言にポカンと口を開けて呆然としてしまった。
「うーん、そうとも言うかな? テヘ」
口を押さえて真っ赤な顔で笑いを堪えていたジェニはグロリアと繋いだままの手を無意識に引き寄せた。
(かか、考えることが多すぎてすっかり忘れてた! ジェニと手を繋いだままじゃん、なんてこった。おっ、奥ちゃんコレは不倫じゃないからねー!!)
(グロリア、お前やっぱ最高~!)
グロリアの脳内の叫びに気付かないジェニが引き寄せたグロリアの手の甲にキスをして⋯⋯固まった。
「ひやぁ~!」「うっ!」
驚きすぎて悲鳴を上げたグロリアと自分のしでかした事に気付いて固まったジェニ。
「あら、素敵⋯⋯ふふっ」
記念すべき瞬間をこっそり念写したエイルは『ヘルに見せちゃお』と思いながら含み笑いをした。
「は! こ、これは⋯⋯えーっと、その。アレだ! そ、尊敬? うん、よく言ったって尊敬の意をだな」
「う、うん。かか、勘違いなんてしてないから大丈夫。よ、よくある事だよね、多分」
「へ? ああ、その通り。勘違いなんてあり得んよな、俺達の仲だもん」
「俺達の仲? (俺達の仲⋯⋯)」
真っ赤になって目を逸らし合う二人だが繋いだ手はそのまま。
「ヘニル、もう気が済んだかしら? あんたの作戦なんて絶対上手くいかないって言ったでしょ? あんた達って人間は自分達の指示に従う生き物だって思ってるし女は男の下だと思ってる。
そんな考えでいる奴の作戦なんてダメダメに決まってるって。
偉そうなクソウェルが見抜けない隷属が見えてるグロリア、クソウェルの隠蔽魔法を見破るグロリア。
ルーン魔術の全盛期に誰よりもそれを使いこなしてたと言われるあのクソ野郎よりも完成されていてバリエーション豊かな術式とスムーズな術の行使だってミーミルが大絶賛してたグロリア。
そんな子が簡単に思い通りになると思う方がどうかしてる」
(あんたなんて目の前にいるのが天敵のロキだって事さえ見えてないのにさ!)
「⋯⋯僕が与えた知性⋯⋯物事を知り考えたり判断したりする能力が劣ってたから」
「あの、劣ってたと言うよりも生きる環境とか基本条件が違うのを考慮してなくて、神至上主義の前提で考えてる気がします。
詠唱なしで魔法を使うのが当たり前で、なぜそれができるのかとかもっとできるようになりたいとか考えない神族と、詠唱しなくちゃ魔法は使えないし訓練しないと使えるようにならないから訓練も研究もする人族の違いみたいな感じ?」
「はぁ、どうしよう。ちびっ子の言うことが正しすぎて」
テーブルに肘をついたヘニルが頭を抱えた。
「ちびっ子の見た目に騙されちゃいけないのに⋯⋯そこが僕の萌えポイントなのに」
「⋯⋯⋯⋯グロリア、帰るか」
「そだね、話は終わったしね」
グロリア達が立ち上がるとガバッと顔を上げたヘニルも慌てて立ち上がった。
「まっ、待って! お願い、待って下さい。僕達にはグロリアの助けがいるんだ。グロリアに会って初めて僕等に光明が見えてきたんだ。
それにこのままだと危険だからグロリアを守りたいって思ってるのもホントだから!」
テーブルに手をついて必死な形相でグロリアに懇願するヘニルの横でエイルはニマニマとしながら手元の紙を眺めていた。
(ふっふっふ、コレと引き換えならあの薬草くれたりしないかな~? ヘルが喜ぶのは~⋯⋯これこれ。本音がダダ漏れして真っ青になってるロキ。
あ、コレ可愛いかも。グロリアの嬉し恥ずかしいが見え隠れしつつの驚いた顔⋯⋯ロキに高値で売りつけちゃおうかなぁ。ここんとこ素材の採取してないから欲しい物がいっぱいあるんだよね~。ロトスにモーリュに⋯⋯ミスルトーがあればフィロソファーズストーンができるしぃ、ミルラは大至急だよなぁ)
必死のヘニルや無表情のグロリアとジェニを無視して脳内でひとり舞い上がる生粋の薬草マニアは、今日のティウ達4人の異常な様子を見てスイッチが入っていた。
「ヘニルとロズウェルの野望なんて知ったこっちゃないもんね。ルーン魔術の可能性を広げたグロリア⋯⋯あたしも負けてらんないわ」
本音がとうとうダダ漏れしはじめた事に気付いていないエイルの肩を悲壮な顔のヘニルがガシッと捕まえた。
「エ、エイル~。見捨てないでぇ!」
「ちょ! 触んないでくれるかしら? 男って嫌いなのよ」
「知ってるよ~、だから奴はあんな回りくどい事をしてるんだもん」
「⋯⋯なによそれ」
「医師のボーウス・V・リンドに決まってるよ~。ヴァーリからのラブレターじゃん、リフィア山の事を思い出して~ってさあ」
「⋯⋯」
ヴァーリが司法神だった頃、エイルは一時期リフィア山に住み物静かな賢母と言われるフリッグに仕えていた。
「あの頃はちょくちょく顔を合わせてたかも。でも、それ以来会ってないんだけど?」
「その頃から一途に思い続けてるってことだよ~。純愛? すっごいよね~。エイルが人間界に飛び出した直後にヴァーリも人間界に降りるって言い出したって知ってる」
「知るわけないじゃない! 興味もないのに」
「ヴァーリ、かわいそ~。あっちこっち彷徨いながらエイルの行方探してたのにさぁ。エイルって気紛れだから苦労してたよ?」
新しい薬や薬草の情報を求めてフラフラと様々な世界を飛び回っていたエイルは、定住したり特定の友人を作る事に興味のない生粋の薬草オタク。
「エイルってヘルとだけは仲がいいじゃん。で、探ってたらなんでか分かんないけどこの世界に居座って⋯⋯ゲフンゲフン⋯⋯住み着いた。エイルの気を引きたくて医師になって上下水道を発案して病院作ったわけ」
「なんでそこに上下水道が出てくんの?」
「衛生問題ってエイルの気を引きそうだからじゃない? リンドって名前にしたのもエイルなら気付くはずとか思ったんだと思うよ~」
意外なところで名前の謎が解明!
「グロリアの身の安全を保証する。この件でグロリアが不当な扱いをされないよう善処するし、それ以降も今のような不遇な対応をされないよう力のある限り全力で守る」
自分の予定通りの流れになったと確信したらしいヘニルが『安心していいんだからね』と言いながらグロリアにデザートのケーキを勧めてきた。
「学園長って変態っぽくて二重人格で胡散臭くて、詐欺師とかが似合いそうですね」
「へ?」「ぷっ!」「ブハッ!!」
硬直したヘニルがグロリアとジェニを交互に見遣りながらボソリと呟いた。
「どど、どゆこと?」
「善処って必ずしも相手の意向に沿う対応をするって約束したわけじゃないですよね。力のある限り全力でなんて『力不足でごめん』って言えるように前振りしてるだけだし。それ、詐欺師の常套手段ってやつ。
その程度のことさえバレてないと思うなんて詐欺師としてもあんまり優秀じゃなさそう。
ヴィリは人間に動く力と知性を与えたんでしたっけ? 低レベルの詐欺師が与えた知性で生きてる人間だからこんなにバカばっかりなのかもって溜息が出ます」
「は? えーっと、つまりその⋯⋯僕がバカだから人間もバカ?」
「ブハッ! ブフフッ、腹が痛え」
歴史上最高神と言われているのはオーディンだが知性では自分が一番だと自負していたヘニルは、グロリアの『お前はバカな低ランク詐欺師』宣言にポカンと口を開けて呆然としてしまった。
「うーん、そうとも言うかな? テヘ」
口を押さえて真っ赤な顔で笑いを堪えていたジェニはグロリアと繋いだままの手を無意識に引き寄せた。
(かか、考えることが多すぎてすっかり忘れてた! ジェニと手を繋いだままじゃん、なんてこった。おっ、奥ちゃんコレは不倫じゃないからねー!!)
(グロリア、お前やっぱ最高~!)
グロリアの脳内の叫びに気付かないジェニが引き寄せたグロリアの手の甲にキスをして⋯⋯固まった。
「ひやぁ~!」「うっ!」
驚きすぎて悲鳴を上げたグロリアと自分のしでかした事に気付いて固まったジェニ。
「あら、素敵⋯⋯ふふっ」
記念すべき瞬間をこっそり念写したエイルは『ヘルに見せちゃお』と思いながら含み笑いをした。
「は! こ、これは⋯⋯えーっと、その。アレだ! そ、尊敬? うん、よく言ったって尊敬の意をだな」
「う、うん。かか、勘違いなんてしてないから大丈夫。よ、よくある事だよね、多分」
「へ? ああ、その通り。勘違いなんてあり得んよな、俺達の仲だもん」
「俺達の仲? (俺達の仲⋯⋯)」
真っ赤になって目を逸らし合う二人だが繋いだ手はそのまま。
「ヘニル、もう気が済んだかしら? あんたの作戦なんて絶対上手くいかないって言ったでしょ? あんた達って人間は自分達の指示に従う生き物だって思ってるし女は男の下だと思ってる。
そんな考えでいる奴の作戦なんてダメダメに決まってるって。
偉そうなクソウェルが見抜けない隷属が見えてるグロリア、クソウェルの隠蔽魔法を見破るグロリア。
ルーン魔術の全盛期に誰よりもそれを使いこなしてたと言われるあのクソ野郎よりも完成されていてバリエーション豊かな術式とスムーズな術の行使だってミーミルが大絶賛してたグロリア。
そんな子が簡単に思い通りになると思う方がどうかしてる」
(あんたなんて目の前にいるのが天敵のロキだって事さえ見えてないのにさ!)
「⋯⋯僕が与えた知性⋯⋯物事を知り考えたり判断したりする能力が劣ってたから」
「あの、劣ってたと言うよりも生きる環境とか基本条件が違うのを考慮してなくて、神至上主義の前提で考えてる気がします。
詠唱なしで魔法を使うのが当たり前で、なぜそれができるのかとかもっとできるようになりたいとか考えない神族と、詠唱しなくちゃ魔法は使えないし訓練しないと使えるようにならないから訓練も研究もする人族の違いみたいな感じ?」
「はぁ、どうしよう。ちびっ子の言うことが正しすぎて」
テーブルに肘をついたヘニルが頭を抱えた。
「ちびっ子の見た目に騙されちゃいけないのに⋯⋯そこが僕の萌えポイントなのに」
「⋯⋯⋯⋯グロリア、帰るか」
「そだね、話は終わったしね」
グロリア達が立ち上がるとガバッと顔を上げたヘニルも慌てて立ち上がった。
「まっ、待って! お願い、待って下さい。僕達にはグロリアの助けがいるんだ。グロリアに会って初めて僕等に光明が見えてきたんだ。
それにこのままだと危険だからグロリアを守りたいって思ってるのもホントだから!」
テーブルに手をついて必死な形相でグロリアに懇願するヘニルの横でエイルはニマニマとしながら手元の紙を眺めていた。
(ふっふっふ、コレと引き換えならあの薬草くれたりしないかな~? ヘルが喜ぶのは~⋯⋯これこれ。本音がダダ漏れして真っ青になってるロキ。
あ、コレ可愛いかも。グロリアの嬉し恥ずかしいが見え隠れしつつの驚いた顔⋯⋯ロキに高値で売りつけちゃおうかなぁ。ここんとこ素材の採取してないから欲しい物がいっぱいあるんだよね~。ロトスにモーリュに⋯⋯ミスルトーがあればフィロソファーズストーンができるしぃ、ミルラは大至急だよなぁ)
必死のヘニルや無表情のグロリアとジェニを無視して脳内でひとり舞い上がる生粋の薬草マニアは、今日のティウ達4人の異常な様子を見てスイッチが入っていた。
「ヘニルとロズウェルの野望なんて知ったこっちゃないもんね。ルーン魔術の可能性を広げたグロリア⋯⋯あたしも負けてらんないわ」
本音がとうとうダダ漏れしはじめた事に気付いていないエイルの肩を悲壮な顔のヘニルがガシッと捕まえた。
「エ、エイル~。見捨てないでぇ!」
「ちょ! 触んないでくれるかしら? 男って嫌いなのよ」
「知ってるよ~、だから奴はあんな回りくどい事をしてるんだもん」
「⋯⋯なによそれ」
「医師のボーウス・V・リンドに決まってるよ~。ヴァーリからのラブレターじゃん、リフィア山の事を思い出して~ってさあ」
「⋯⋯」
ヴァーリが司法神だった頃、エイルは一時期リフィア山に住み物静かな賢母と言われるフリッグに仕えていた。
「あの頃はちょくちょく顔を合わせてたかも。でも、それ以来会ってないんだけど?」
「その頃から一途に思い続けてるってことだよ~。純愛? すっごいよね~。エイルが人間界に飛び出した直後にヴァーリも人間界に降りるって言い出したって知ってる」
「知るわけないじゃない! 興味もないのに」
「ヴァーリ、かわいそ~。あっちこっち彷徨いながらエイルの行方探してたのにさぁ。エイルって気紛れだから苦労してたよ?」
新しい薬や薬草の情報を求めてフラフラと様々な世界を飛び回っていたエイルは、定住したり特定の友人を作る事に興味のない生粋の薬草オタク。
「エイルってヘルとだけは仲がいいじゃん。で、探ってたらなんでか分かんないけどこの世界に居座って⋯⋯ゲフンゲフン⋯⋯住み着いた。エイルの気を引きたくて医師になって上下水道を発案して病院作ったわけ」
「なんでそこに上下水道が出てくんの?」
「衛生問題ってエイルの気を引きそうだからじゃない? リンドって名前にしたのもエイルなら気付くはずとか思ったんだと思うよ~」
意外なところで名前の謎が解明!
0
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説
黙示録戦争後に残された世界でたった一人冷凍睡眠から蘇ったオレが超科学のチート人工知能の超美女とともに文芸復興を目指す物語。
あっちゅまん
ファンタジー
黙示録の最終戦争は実際に起きてしまった……そして、人類は一度滅亡した。
だが、もう一度世界は創生され、新しい魔法文明が栄えた世界となっていた。
ところが、そんな中、冷凍睡眠されていたオレはなんと蘇生されてしまったのだ。
オレを目覚めさせた超絶ボディの超科学の人工頭脳の超美女と、オレの飼っていた粘菌が超進化したメイドと、同じく飼っていたペットの超進化したフクロウの紳士と、コレクションのフィギュアが生命を宿した双子の女子高生アンドロイドとともに、魔力がないのに元の世界の科学力を使って、マンガ・アニメを蘇らせ、この世界でも流行させるために頑張る話。
そして、そのついでに、街をどんどん発展させて建国して、いつのまにか世界にめちゃくちゃ影響力のある存在になっていく物語です。
【黙示録戦争後に残された世界観及び設定集】も別にアップしています。
よければ参考にしてください。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
アホ王子が王宮の中心で婚約破棄を叫ぶ! ~もう取り消しできませんよ?断罪させて頂きます!!
アキヨシ
ファンタジー
貴族学院の卒業パーティが開かれた王宮の大広間に、今、第二王子の大声が響いた。
「マリアージェ・レネ=リズボーン! 性悪なおまえとの婚約をこの場で破棄する!」
王子の傍らには小動物系の可愛らしい男爵令嬢が纏わりついていた。……なんてテンプレ。
背後に控える愚か者どもと合わせて『四馬鹿次男ズwithビッチ』が、意気揚々と筆頭公爵家令嬢たるわたしを断罪するという。
受け立ってやろうじゃない。すべては予定調和の茶番劇。断罪返しだ!
そしてこの舞台裏では、王位簒奪を企てた派閥の粛清の嵐が吹き荒れていた!
すべての真相を知ったと思ったら……えっ、お兄様、なんでそんなに近いかな!?
※設定はゆるいです。暖かい目でお読みください。
※主人公の心の声は罵詈雑言、口が悪いです。気分を害した方は申し訳ありませんがブラウザバックで。
※小説家になろう・カクヨム様にも投稿しています。
どうやらお前、死んだらしいぞ? ~変わり者令嬢は父親に報復する~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「ビクティー・シークランドは、どうやら死んでしまったらしいぞ?」
「はぁ? 殿下、アンタついに頭沸いた?」
私は思わずそう言った。
だって仕方がないじゃない、普通にビックリしたんだから。
***
私、ビクティー・シークランドは少し変わった令嬢だ。
お世辞にも淑女然としているとは言えず、男が好む政治事に興味を持ってる。
だから父からも煙たがられているのは自覚があった。
しかしある日、殺されそうになった事で彼女は決める。
「必ず仕返ししてやろう」って。
そんな令嬢の人望と理性に支えられた大勝負をご覧あれ。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
Sランク冒険者の受付嬢
おすし
ファンタジー
王都の中心街にある冒険者ギルド《ラウト・ハーヴ》は、王国最大のギルドで登録冒険者数も依頼数もNo.1と実績のあるギルドだ。
だがそんなギルドには1つの噂があった。それは、『あのギルドにはとてつもなく強い受付嬢』がいる、と。
そんな噂を耳にしてギルドに行けば、受付には1人の綺麗な銀髪をもつ受付嬢がいてー。
「こんにちは、ご用件は何でしょうか?」
その受付嬢は、今日もギルドで静かに仕事をこなしているようです。
これは、最強冒険者でもあるギルドの受付嬢の物語。
※ほのぼので、日常:バトル=2:1くらいにするつもりです。
※前のやつの改訂版です
※一章あたり約10話です。文字数は1話につき1500〜2500くらい。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる