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第二章
33.いいこと思いついたグロリアは超危険
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「教授、後ろに下がって生徒達のとこへ」
「グロリアはどうするんだ」
「大丈夫、ただでやられたりなんかしない。絶対に勝つ!」
「私も魔法は使えるから、加勢するよ」
「ダメです、アイツらは同じ人間だと思って戦ったら絶対に勝てない。後ろにいるリーグの動きは止めるから生徒達を守って。私一人なら勝機はある」
「しかし君は魔法が使えんのに」
「魔法は万全じゃない。ほんの僅かな衝撃でも氷ができるように、世界にはいろんな方法があるから」
小声で囁いたグロリアの横で手を握ったり開いたりしていたオリー教授が『すまん』と呟きじわりじわりと下がりはじめた。
「へ! センコーにも捨てられてやんの。なっさけねえなあ」
アルの持つ偽レーヴァテインにパチパチと静電気が走りはじめた。
(やっぱり雷を纏わせた、多分見た目より強いはずだけど⋯⋯私の予測が正しかったらそれはかなりの愚策だと思う)
「どうした、『レーヴァテイン改』が怖いか? コイツはなあ、昔お前が刺されたダーインスレイブよりよく切れるぜ。
ごめんなさいって泣き叫ぶまでじわじわと切り刻んでやる。マルデルを傷つけてごめんなさいって土下座するまで終わりにはしねえから覚悟するんだな」
ティウはマルデルの前に立って腕を組んで高みの見物を決め込んでいるように見える。
(ティウが動いたらタイムアップになるはず。殺されるならもう隠す必要なんてないから、盛大にやってやる!)
グロリアがポケットから出したフリをして『四郎ちゃん』を握りしめた。
「ウケる~、俺のレーヴァテイン改とダガーで戦うってか? そんなショボい剣で俺様に勝てるわけねえだろうがよおー!」
アルが剣を大きく振りかぶった瞬間。グロリアはリーグに向けて《固まれ》を発動した。生徒達の前には《防御結界》と《土壁》を、部屋全体に《特殊結界》を張った。自分には勿論《身体強化》と《結界》
(さあ、これで4対1。部屋は完全密閉で水分を吸収⋯⋯水魔法と雷はじきに使えなくなる。あの時のジェニの強靭さから考えたら元神族は人族よりうんと強いはず⋯⋯殺さずやっつけるのは骨が折れそうだけど、やってやる!)
スレイプニルと戦って全身骨折していても平然としていたジェニを思い出したグロリアは小さく頷いて四郎ちゃんを握り直した。
アルの巨大な身体から力任せに振り下ろされた剣を左に受け流しながら《超完全吸収》で、アルとフロディのいる場の水分を全て奪い取り続けた。余裕をかましているティウとマルデルに《酩酊》
(あ、ティウに防御された。すご、気付かれるとは思わんかった。なら、マルデルにだけもう一回《酩酊》)
「な、なんだ!?」
ティウの後ろから覗いていたマルデルがぐにゃりと床に座り込んでヘラヘラと笑いはじめた。
「マルデルー! フロディ、マルデルがヤバい。早く回復を!!」
ティウの叫び声が聞こえ、フロディが手を翳した瞬間ティウとマルデルを《結界》で包んだ。
(回復はこーとーわーる!! フロディの足元に《魔法キャンセル》《腰抜け》の魔法円で、動けない・魔法出せないにして。
これで3対1)
部屋が乾燥していくに従いアルの剣に付与した雷魔法がどんどん抜け落ちていく。
(ビンゴ~! 実験成功!!⋯⋯この世界には『漏れずに安心超吸収』のアレがなかったのよね。吸収しすぎて使い物にならなかったけどまさかこんな時に役に立つなんて、失敗は成功の元ってね)
完全に雷魔法が消えて頭に血が上ったアルがレーヴァテイン改を振り上げてグロリアに切り掛かった。
「どりゃー!」
力任せの攻撃でグロリアの首に向けて袈裟懸けに切り込んで来たがギリギリで躱したグロリアは、勢い余ってたたらを踏んだアルのケツを後ろから思い切り蹴り付けた。
「ごふっ!」
本棚に頭から突っ込んだアルが膝をつきレーヴァテイン改が床に突き刺さった。
(制限時間内にかたをつけなきゃ!)
「はっ! でかい図体がぜんっぜん活かせてないじゃん!」
「フロディ! 何やってんだ!!」
「う、うん⋯⋯でも、なんで?⋯⋯ 大気に潜む無尽の水、光を天に⋯⋯」
ティウの指示で魔法を発動しようとしたフロディが全て不発に終わり、慌てふためいて詠唱をはじめた。
(なにもできないはずの女一人に⋯⋯一体どうなってるんだ!? 魔法は使えないし魔導具の気配もない⋯⋯なのに、さっきの気配はなんだ? どうするのが正確だ? こんな狭い場所では魔法が打てんじゃないか!!)
「ええい、邪魔くさい!!」
ティウの伸ばした右手にホヴズに似た剣ブルトガングが現れ詠唱をはじめた。
『命に飢えて光を貪る死神よ、今ここに来たれ、彼の者の精神を喰らい、破壊せよ《ソールイーター》』
「ティウって詠唱いらずじゃなかったっけ? なっさけなーい!」
(こっちは完全防御だからね~。ヨルムガンドの攻撃を防御した護符の改良版《ヴァンにも勝ったちゃん》だよ~)
「何故だ! 俺の即死魔法がぁ!!」
(こっちはもう一回《鑑定》⋯⋯マルデルは火魔法の初級か⋯⋯なら《土壁》《解放・移動》《酩酊解除》)
ゴブン、ゴブン、ゴブン⋯⋯
分厚い箱の中にマルデルを完全に閉じ込め、ポーチに溜め込んでいた水を移動。水が渦を巻きはじめマルデルがパニックに陥った。
「きゃあ! ゲホッ、ゴホッ、だ、だずげでぇ」
(全自動丸洗い機の完成⋯⋯心の汚れも落とせたら良いのにねえ。
取り敢えずはこれで2対1)
「さっきのって詠唱ありの威力マシマシ即死魔法だよね、ティウって最低!!」
床からゆらゆらと立ち上がったアルはブルブルと頭を振って床から力任せに引き抜いたレーヴァテイン改を構え直した。
「ちょこまかしやがって、今度こそ仕留めてやる!!」
「暗い暗い暗い! ひゃあ、なんなのよこの水は!! テ、ティウ! アルでもいいから助けなさいよ!!⋯⋯アンタ達なにしてんのよ、ゴフッ、さっさと助けろぉ!」
マルデルが叫ぶとアルはグロリアから目を離し、レーヴァテイン改を振りかぶってマルデルを拘束している箱に叩きつけた。
「やめろ! 中にマルデルが!!」
ティウの言葉を無視して何度も箱を切りつけるアル。
「やめろー!!」
「脳筋熊は危険予測もできないって? バカは死ななきゃ治んないって言うけどここで死ぬのはやめてよねっと!」
グロリアの揶揄いの途中で切り掛かって来たアルの剣をバックステップでかわし、中指を立てて挑発した。
「アルの剣ってクッソショボいじゃん」
(《溶解》偽レーヴァテイン)
「なんだこの壁は! ツルツルで全然刃が立たんじゃないか! 魔法は⋯⋯ダメだ、マルデルに当たったら」
ティウが焦っているのが手に取るようにわかる。ティウが両手を箱につけた瞬間を狙い、《氷結》ティウ。
マルデルの閉じ込められた壁に手をついたままパリパリと音を立てて固まっていく自分が信じられず、呆然としている間にティウを《麻痺》させながらアルの攻撃をかわした。
(これで1対1)
「くそー、殺してやる!!」
ぐにゃりと曲がり溶けていく偽レーヴァテインを見たアルが叫んだ。
「俺のレーヴァテインがぁ!!」
柄だけになった剣を放り出したアルがグロリアに殴りかかった。巨大な握り拳の下でしゃがみ込んだグロリアがもう一度《身体強化》《硬化》
最大限に固くした拳をアルの股間に突き上げた。
「ぐへぇっ!」
ブシャ!
痛みでアルが硬直した隙に横に転がり出たグロリアの側で、どしんと大きな音を立ててアルが倒れ込み気を失った。
(へ? なんの音⋯⋯き、聞かなかったことにしよう。うん)
倒れたアルの近くに刃先が溶けてなくなったレーヴァテイン改の柄だけが転がっていた。
(終わった?)
「グロリアはどうするんだ」
「大丈夫、ただでやられたりなんかしない。絶対に勝つ!」
「私も魔法は使えるから、加勢するよ」
「ダメです、アイツらは同じ人間だと思って戦ったら絶対に勝てない。後ろにいるリーグの動きは止めるから生徒達を守って。私一人なら勝機はある」
「しかし君は魔法が使えんのに」
「魔法は万全じゃない。ほんの僅かな衝撃でも氷ができるように、世界にはいろんな方法があるから」
小声で囁いたグロリアの横で手を握ったり開いたりしていたオリー教授が『すまん』と呟きじわりじわりと下がりはじめた。
「へ! センコーにも捨てられてやんの。なっさけねえなあ」
アルの持つ偽レーヴァテインにパチパチと静電気が走りはじめた。
(やっぱり雷を纏わせた、多分見た目より強いはずだけど⋯⋯私の予測が正しかったらそれはかなりの愚策だと思う)
「どうした、『レーヴァテイン改』が怖いか? コイツはなあ、昔お前が刺されたダーインスレイブよりよく切れるぜ。
ごめんなさいって泣き叫ぶまでじわじわと切り刻んでやる。マルデルを傷つけてごめんなさいって土下座するまで終わりにはしねえから覚悟するんだな」
ティウはマルデルの前に立って腕を組んで高みの見物を決め込んでいるように見える。
(ティウが動いたらタイムアップになるはず。殺されるならもう隠す必要なんてないから、盛大にやってやる!)
グロリアがポケットから出したフリをして『四郎ちゃん』を握りしめた。
「ウケる~、俺のレーヴァテイン改とダガーで戦うってか? そんなショボい剣で俺様に勝てるわけねえだろうがよおー!」
アルが剣を大きく振りかぶった瞬間。グロリアはリーグに向けて《固まれ》を発動した。生徒達の前には《防御結界》と《土壁》を、部屋全体に《特殊結界》を張った。自分には勿論《身体強化》と《結界》
(さあ、これで4対1。部屋は完全密閉で水分を吸収⋯⋯水魔法と雷はじきに使えなくなる。あの時のジェニの強靭さから考えたら元神族は人族よりうんと強いはず⋯⋯殺さずやっつけるのは骨が折れそうだけど、やってやる!)
スレイプニルと戦って全身骨折していても平然としていたジェニを思い出したグロリアは小さく頷いて四郎ちゃんを握り直した。
アルの巨大な身体から力任せに振り下ろされた剣を左に受け流しながら《超完全吸収》で、アルとフロディのいる場の水分を全て奪い取り続けた。余裕をかましているティウとマルデルに《酩酊》
(あ、ティウに防御された。すご、気付かれるとは思わんかった。なら、マルデルにだけもう一回《酩酊》)
「な、なんだ!?」
ティウの後ろから覗いていたマルデルがぐにゃりと床に座り込んでヘラヘラと笑いはじめた。
「マルデルー! フロディ、マルデルがヤバい。早く回復を!!」
ティウの叫び声が聞こえ、フロディが手を翳した瞬間ティウとマルデルを《結界》で包んだ。
(回復はこーとーわーる!! フロディの足元に《魔法キャンセル》《腰抜け》の魔法円で、動けない・魔法出せないにして。
これで3対1)
部屋が乾燥していくに従いアルの剣に付与した雷魔法がどんどん抜け落ちていく。
(ビンゴ~! 実験成功!!⋯⋯この世界には『漏れずに安心超吸収』のアレがなかったのよね。吸収しすぎて使い物にならなかったけどまさかこんな時に役に立つなんて、失敗は成功の元ってね)
完全に雷魔法が消えて頭に血が上ったアルがレーヴァテイン改を振り上げてグロリアに切り掛かった。
「どりゃー!」
力任せの攻撃でグロリアの首に向けて袈裟懸けに切り込んで来たがギリギリで躱したグロリアは、勢い余ってたたらを踏んだアルのケツを後ろから思い切り蹴り付けた。
「ごふっ!」
本棚に頭から突っ込んだアルが膝をつきレーヴァテイン改が床に突き刺さった。
(制限時間内にかたをつけなきゃ!)
「はっ! でかい図体がぜんっぜん活かせてないじゃん!」
「フロディ! 何やってんだ!!」
「う、うん⋯⋯でも、なんで?⋯⋯ 大気に潜む無尽の水、光を天に⋯⋯」
ティウの指示で魔法を発動しようとしたフロディが全て不発に終わり、慌てふためいて詠唱をはじめた。
(なにもできないはずの女一人に⋯⋯一体どうなってるんだ!? 魔法は使えないし魔導具の気配もない⋯⋯なのに、さっきの気配はなんだ? どうするのが正確だ? こんな狭い場所では魔法が打てんじゃないか!!)
「ええい、邪魔くさい!!」
ティウの伸ばした右手にホヴズに似た剣ブルトガングが現れ詠唱をはじめた。
『命に飢えて光を貪る死神よ、今ここに来たれ、彼の者の精神を喰らい、破壊せよ《ソールイーター》』
「ティウって詠唱いらずじゃなかったっけ? なっさけなーい!」
(こっちは完全防御だからね~。ヨルムガンドの攻撃を防御した護符の改良版《ヴァンにも勝ったちゃん》だよ~)
「何故だ! 俺の即死魔法がぁ!!」
(こっちはもう一回《鑑定》⋯⋯マルデルは火魔法の初級か⋯⋯なら《土壁》《解放・移動》《酩酊解除》)
ゴブン、ゴブン、ゴブン⋯⋯
分厚い箱の中にマルデルを完全に閉じ込め、ポーチに溜め込んでいた水を移動。水が渦を巻きはじめマルデルがパニックに陥った。
「きゃあ! ゲホッ、ゴホッ、だ、だずげでぇ」
(全自動丸洗い機の完成⋯⋯心の汚れも落とせたら良いのにねえ。
取り敢えずはこれで2対1)
「さっきのって詠唱ありの威力マシマシ即死魔法だよね、ティウって最低!!」
床からゆらゆらと立ち上がったアルはブルブルと頭を振って床から力任せに引き抜いたレーヴァテイン改を構え直した。
「ちょこまかしやがって、今度こそ仕留めてやる!!」
「暗い暗い暗い! ひゃあ、なんなのよこの水は!! テ、ティウ! アルでもいいから助けなさいよ!!⋯⋯アンタ達なにしてんのよ、ゴフッ、さっさと助けろぉ!」
マルデルが叫ぶとアルはグロリアから目を離し、レーヴァテイン改を振りかぶってマルデルを拘束している箱に叩きつけた。
「やめろ! 中にマルデルが!!」
ティウの言葉を無視して何度も箱を切りつけるアル。
「やめろー!!」
「脳筋熊は危険予測もできないって? バカは死ななきゃ治んないって言うけどここで死ぬのはやめてよねっと!」
グロリアの揶揄いの途中で切り掛かって来たアルの剣をバックステップでかわし、中指を立てて挑発した。
「アルの剣ってクッソショボいじゃん」
(《溶解》偽レーヴァテイン)
「なんだこの壁は! ツルツルで全然刃が立たんじゃないか! 魔法は⋯⋯ダメだ、マルデルに当たったら」
ティウが焦っているのが手に取るようにわかる。ティウが両手を箱につけた瞬間を狙い、《氷結》ティウ。
マルデルの閉じ込められた壁に手をついたままパリパリと音を立てて固まっていく自分が信じられず、呆然としている間にティウを《麻痺》させながらアルの攻撃をかわした。
(これで1対1)
「くそー、殺してやる!!」
ぐにゃりと曲がり溶けていく偽レーヴァテインを見たアルが叫んだ。
「俺のレーヴァテインがぁ!!」
柄だけになった剣を放り出したアルがグロリアに殴りかかった。巨大な握り拳の下でしゃがみ込んだグロリアがもう一度《身体強化》《硬化》
最大限に固くした拳をアルの股間に突き上げた。
「ぐへぇっ!」
ブシャ!
痛みでアルが硬直した隙に横に転がり出たグロリアの側で、どしんと大きな音を立ててアルが倒れ込み気を失った。
(へ? なんの音⋯⋯き、聞かなかったことにしよう。うん)
倒れたアルの近くに刃先が溶けてなくなったレーヴァテイン改の柄だけが転がっていた。
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