145 / 248
第二章
47.逃げきれなかった日
しおりを挟む
「あのネックレスの効果を教えてくれたらもっと沢山林檎を出したげる」
【り、林檎⋯⋯ちゅきだにぃ。バナナはオヤツじゃないけ⋯⋯】
「どうする~? 決まらないなら林檎片付けちゃうけど?」
【ありは体液に反応して隷属させるネックレスだにぃ⋯⋯】
「もう少し詳しく教えてくれる?」
ハンカチを地面に敷いて林檎を2個並べると兄のブロックがダラダラと涎を垂らしながら林檎の前にしゃがみ込んだ。弟のエイトリは俯いたままチラチラとビスケットを見ている。
【隷属が発動する条件は神族の血とフレイヤの体液だにぃ】
林檎の横にビスケットを山盛りにするとエイトリがしゃがみ込んで口いっぱいに頬張りながら怒涛の如く話しはじめた。
【後は名前を呼んで指示を出したらええだにぃ。神族の血を受け継いでる奴でフレイヤとちゅうとかエッチとかしたことあったらわりとすぐに隷属するだにぃ、んで⋯⋯どっちかなら何遍も名前を呼ばんとダメだにぃ。何もしてなかったらもっと時間がかかるだにぃ。
隷属した奴は行動も思考も全部コントロールできるだにぃ。
あんちゃんも食ったら? 超美味えだにぃ】
(へえ、となると⋯さっくり言うことを聞きだしたアイツらって⋯⋯げ、最悪)
呆然と弟を見ていた兄のブロックも林檎に齧り付いた。
【う、美味え! おで、おで頑張って我慢してただにぃ。エイトリのせいだにぃ⋯⋯】
「ねえ、この魔導具見たことある?」
2個目の林檎を食べ尽くして指を舐めていたブロックがチラッと魔導具を見て鼻を鳴らしながら手を出した。
【林檎だにぃ、情報はただではダメだにぃ】
グロリアはもう一つ林檎を出して、これみよがしにガブリと齧って二へっと笑った。
【ううっ、おでの林檎ぉ⋯⋯人間の作った失敗作だにぃ! フレイヤが直せって言ったから断っただにぃ。人間の作ったクズなんか触りたくないだにぃ。
そしたらアイツはおでの剣を盗んだんだにぃ!】
新しく出した林檎とビスケットをハンカチの上に並べるとすぐに手を伸ばしてドヴェルグ達は話を続けた。
【おで達の家を燃やしただにぃ。んで、ネックレス作れって⋯⋯おでたち家なくなって住むとこがないだにぃ】
【お宝盗まれて家焼かれて、剣壊されちっただにぃ。おでたち可哀想だにぃ】
「⋯⋯あー、この剣なんだけど溶かしたの私なの。ごめんなさい」
深々と土下座したグロリアの前で食べかけの林檎とビスケットが転げ落ちた。
【は?】【へ?】
いつの間にか餌付けが終わっていたブロックとエイトリ兄弟と一緒にジェニの屋敷にやって来たグロリアは、初めてディルスとカニスに唸り声を上げられた。
【アォーン】
【グルル⋯⋯ガウガウ】
「驚かせてごめんね、この子達はブロックとエイトリ兄弟って言うの。住むとこがなくて困ってて⋯⋯暫くの間だけディルスとカニスに助けてもらえたら嬉しいなって」
ガクガクブルブルと抱き合って震える兄弟の足元に水溜りができている。
「庭の隅とかに穴を掘って洞窟みたいにすれば良いかなぁって⋯⋯ダメかな?」
【⋯⋯グヨニャ、うれちぃ?】
「うん、そうしてもらえたら凄く嬉しい」
【俺に従う?】
首が取れそうなほど縦に振る兄弟を見たディルスが尻尾を大きく振った。
【臭いのダメ⋯⋯グロリア、コイツら丸洗い】
「うん、どっか日の当たらないとこでやろうね!」
グロリアの土魔術で大きなドームを作り逃げ回るドヴェルグを丸洗い、着ていた服を洗浄から乾燥まで終えた頃にはディルスやカニスはすっかり気を許したようでドヴェルグ達を追いかけ回して遊んでいた。
【やめてぇ! 来ないでだにぃ】
【ヒャッハー! ライドオンだにぃ】
(兄弟でも性格違うんだなぁ⋯⋯どっちがどっちか分かんなくなっちゃった。まあ、いっか)
ドヴェルグ兄弟をディルス達に任せ屋敷に帰ったグロリアは少し進んだ調査にホッと胸を撫で下ろした。
(ネックレスの効果がどの位続くのか聞き忘れた! 後、マルデルがどうやってブロック・エイトリ兄弟を見つけたか知ってると助かるんだよね)
学園が休みの今日、朝食の後から何度も溜息をつくグロリアにグリモワールが首を傾げたつもりらしく少しくねっとした。
【そんなに嫌なら断ったらええじゃろうに】
「昨日フット様のクラスまで行ってみたんだけど、お休みしてたのよね~」
【逃げたんかのう】
「そうかも⋯⋯なんかすっごくビクビクしながら声をかけてきたんだよね。怯えられる理由は不明なままなのがなんだかなあって感じではあるけど、ここに迎えに来るって言うのがねえ」
【フット君ってアレなんだ】
「うん、昨日知ったんだけど侯爵家なんだって」
【あちゃ~、伯爵達が騒がんとええね】
「見た目もよく侯爵家の嫡男でSクラス、魔法は水と風魔法がかなり得意なんだって。フノーラが好きそうでしょ?」
【グロリア、よう知っとるねえ】
「昨日フット様を探しに行ったら速攻で嫌味を言いに来たクラスメイトがいたからね」
『どこかの『役立たず』がまた高望みをはじめたって知ってる? 今度は王子様狙いだって』
『2年のフット様でしょう? ほんと懲りないよねえ。あの方って⋯⋯』
「せめて外で待ち合わせしたかったんだけど⋯⋯あ、外で待ってれば!」
グリモワールを掴み鞄を抱えて大急ぎで部屋を飛び出したグロリアが階段を駆け降りようとした時ノッカーの音が玄関ホールに響いた。
(うそお、早すぎだよ⋯⋯まだ、10時前だよ!)
ジェイソンが足早に玄関ドアに向かいドアを開けた。
「朝早くからお騒がせ致しまして大変申し訳ありません。わたくしはフット侯爵家執事のノートンと申します。本日はご当家のグロリア様をお迎えに参った次第でございます」
シビュレー伯爵家では想像もつかないほど丁寧な挨拶と共に優雅な会釈をした執事が一歩横にずれると、侯爵家令息に相応しい装いのオレルスが少し緊張した様子で立っていた。
こげ茶のテール・コートと花模様を織りだしたベストにスカーフを締め、ベージュのトラウザーズとブーツで決めている。
(わあ、すっごいオシャレ~! まさに王子様だね)
「グロリア嬢は⋯⋯ああ、もういらしてくださっていたのですね。お待たせしていなければ良いのですが」
「あの、フット侯爵家のご令息が役立た⋯⋯グロリア様をお迎えに?」
ジェイソンがグロリアを役立たずと言いかけたのに気付いたノートンの目がキラリと光った。
(うわっ、ヤバい⋯⋯後で突っ込まれたら面倒じゃん。こう言う時はちゃーんと仮面を被ってくれなくちゃ)
グロリアは使い込んだ焦茶の鞄をしっかりと抱えて急ぎ足で階段を駆け降りた。
「旦那様にお声をかけて参りますので、少しお待ちいただけますでしょうか」
「いえ、私はグロリア嬢を迎えに来ただけですのでお気遣いなく」
「で、ですが一人で外出など⋯⋯」
「そのことでしたらご心配なく。老齢の執事であるわたくしもおりますし、馬車にはオレルス様の義妹シフ様の侍女も待機しております」
完全外堀を埋めてきたオレルスと執事にジェイソンが小さく舌打ちして一歩下がった。
上質の生地を使い流行に左右されない上品な服装のオレルスの前に立ったグロリアは、母親のお古を仕立て直しした薄紫のデイドレス姿。あまりにも差がありすぎて流石のジェイソンもグロリアが可哀想になったらしく少し顔を顰めていた。
【り、林檎⋯⋯ちゅきだにぃ。バナナはオヤツじゃないけ⋯⋯】
「どうする~? 決まらないなら林檎片付けちゃうけど?」
【ありは体液に反応して隷属させるネックレスだにぃ⋯⋯】
「もう少し詳しく教えてくれる?」
ハンカチを地面に敷いて林檎を2個並べると兄のブロックがダラダラと涎を垂らしながら林檎の前にしゃがみ込んだ。弟のエイトリは俯いたままチラチラとビスケットを見ている。
【隷属が発動する条件は神族の血とフレイヤの体液だにぃ】
林檎の横にビスケットを山盛りにするとエイトリがしゃがみ込んで口いっぱいに頬張りながら怒涛の如く話しはじめた。
【後は名前を呼んで指示を出したらええだにぃ。神族の血を受け継いでる奴でフレイヤとちゅうとかエッチとかしたことあったらわりとすぐに隷属するだにぃ、んで⋯⋯どっちかなら何遍も名前を呼ばんとダメだにぃ。何もしてなかったらもっと時間がかかるだにぃ。
隷属した奴は行動も思考も全部コントロールできるだにぃ。
あんちゃんも食ったら? 超美味えだにぃ】
(へえ、となると⋯さっくり言うことを聞きだしたアイツらって⋯⋯げ、最悪)
呆然と弟を見ていた兄のブロックも林檎に齧り付いた。
【う、美味え! おで、おで頑張って我慢してただにぃ。エイトリのせいだにぃ⋯⋯】
「ねえ、この魔導具見たことある?」
2個目の林檎を食べ尽くして指を舐めていたブロックがチラッと魔導具を見て鼻を鳴らしながら手を出した。
【林檎だにぃ、情報はただではダメだにぃ】
グロリアはもう一つ林檎を出して、これみよがしにガブリと齧って二へっと笑った。
【ううっ、おでの林檎ぉ⋯⋯人間の作った失敗作だにぃ! フレイヤが直せって言ったから断っただにぃ。人間の作ったクズなんか触りたくないだにぃ。
そしたらアイツはおでの剣を盗んだんだにぃ!】
新しく出した林檎とビスケットをハンカチの上に並べるとすぐに手を伸ばしてドヴェルグ達は話を続けた。
【おで達の家を燃やしただにぃ。んで、ネックレス作れって⋯⋯おでたち家なくなって住むとこがないだにぃ】
【お宝盗まれて家焼かれて、剣壊されちっただにぃ。おでたち可哀想だにぃ】
「⋯⋯あー、この剣なんだけど溶かしたの私なの。ごめんなさい」
深々と土下座したグロリアの前で食べかけの林檎とビスケットが転げ落ちた。
【は?】【へ?】
いつの間にか餌付けが終わっていたブロックとエイトリ兄弟と一緒にジェニの屋敷にやって来たグロリアは、初めてディルスとカニスに唸り声を上げられた。
【アォーン】
【グルル⋯⋯ガウガウ】
「驚かせてごめんね、この子達はブロックとエイトリ兄弟って言うの。住むとこがなくて困ってて⋯⋯暫くの間だけディルスとカニスに助けてもらえたら嬉しいなって」
ガクガクブルブルと抱き合って震える兄弟の足元に水溜りができている。
「庭の隅とかに穴を掘って洞窟みたいにすれば良いかなぁって⋯⋯ダメかな?」
【⋯⋯グヨニャ、うれちぃ?】
「うん、そうしてもらえたら凄く嬉しい」
【俺に従う?】
首が取れそうなほど縦に振る兄弟を見たディルスが尻尾を大きく振った。
【臭いのダメ⋯⋯グロリア、コイツら丸洗い】
「うん、どっか日の当たらないとこでやろうね!」
グロリアの土魔術で大きなドームを作り逃げ回るドヴェルグを丸洗い、着ていた服を洗浄から乾燥まで終えた頃にはディルスやカニスはすっかり気を許したようでドヴェルグ達を追いかけ回して遊んでいた。
【やめてぇ! 来ないでだにぃ】
【ヒャッハー! ライドオンだにぃ】
(兄弟でも性格違うんだなぁ⋯⋯どっちがどっちか分かんなくなっちゃった。まあ、いっか)
ドヴェルグ兄弟をディルス達に任せ屋敷に帰ったグロリアは少し進んだ調査にホッと胸を撫で下ろした。
(ネックレスの効果がどの位続くのか聞き忘れた! 後、マルデルがどうやってブロック・エイトリ兄弟を見つけたか知ってると助かるんだよね)
学園が休みの今日、朝食の後から何度も溜息をつくグロリアにグリモワールが首を傾げたつもりらしく少しくねっとした。
【そんなに嫌なら断ったらええじゃろうに】
「昨日フット様のクラスまで行ってみたんだけど、お休みしてたのよね~」
【逃げたんかのう】
「そうかも⋯⋯なんかすっごくビクビクしながら声をかけてきたんだよね。怯えられる理由は不明なままなのがなんだかなあって感じではあるけど、ここに迎えに来るって言うのがねえ」
【フット君ってアレなんだ】
「うん、昨日知ったんだけど侯爵家なんだって」
【あちゃ~、伯爵達が騒がんとええね】
「見た目もよく侯爵家の嫡男でSクラス、魔法は水と風魔法がかなり得意なんだって。フノーラが好きそうでしょ?」
【グロリア、よう知っとるねえ】
「昨日フット様を探しに行ったら速攻で嫌味を言いに来たクラスメイトがいたからね」
『どこかの『役立たず』がまた高望みをはじめたって知ってる? 今度は王子様狙いだって』
『2年のフット様でしょう? ほんと懲りないよねえ。あの方って⋯⋯』
「せめて外で待ち合わせしたかったんだけど⋯⋯あ、外で待ってれば!」
グリモワールを掴み鞄を抱えて大急ぎで部屋を飛び出したグロリアが階段を駆け降りようとした時ノッカーの音が玄関ホールに響いた。
(うそお、早すぎだよ⋯⋯まだ、10時前だよ!)
ジェイソンが足早に玄関ドアに向かいドアを開けた。
「朝早くからお騒がせ致しまして大変申し訳ありません。わたくしはフット侯爵家執事のノートンと申します。本日はご当家のグロリア様をお迎えに参った次第でございます」
シビュレー伯爵家では想像もつかないほど丁寧な挨拶と共に優雅な会釈をした執事が一歩横にずれると、侯爵家令息に相応しい装いのオレルスが少し緊張した様子で立っていた。
こげ茶のテール・コートと花模様を織りだしたベストにスカーフを締め、ベージュのトラウザーズとブーツで決めている。
(わあ、すっごいオシャレ~! まさに王子様だね)
「グロリア嬢は⋯⋯ああ、もういらしてくださっていたのですね。お待たせしていなければ良いのですが」
「あの、フット侯爵家のご令息が役立た⋯⋯グロリア様をお迎えに?」
ジェイソンがグロリアを役立たずと言いかけたのに気付いたノートンの目がキラリと光った。
(うわっ、ヤバい⋯⋯後で突っ込まれたら面倒じゃん。こう言う時はちゃーんと仮面を被ってくれなくちゃ)
グロリアは使い込んだ焦茶の鞄をしっかりと抱えて急ぎ足で階段を駆け降りた。
「旦那様にお声をかけて参りますので、少しお待ちいただけますでしょうか」
「いえ、私はグロリア嬢を迎えに来ただけですのでお気遣いなく」
「で、ですが一人で外出など⋯⋯」
「そのことでしたらご心配なく。老齢の執事であるわたくしもおりますし、馬車にはオレルス様の義妹シフ様の侍女も待機しております」
完全外堀を埋めてきたオレルスと執事にジェイソンが小さく舌打ちして一歩下がった。
上質の生地を使い流行に左右されない上品な服装のオレルスの前に立ったグロリアは、母親のお古を仕立て直しした薄紫のデイドレス姿。あまりにも差がありすぎて流石のジェイソンもグロリアが可哀想になったらしく少し顔を顰めていた。
0
お気に入りに追加
209
あなたにおすすめの小説
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
私は逃げます
恵葉
恋愛
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。
そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。
貴族のあれやこれやなんて、構っていられません!
今度こそ好きなように生きます!
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる