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第一章
36.ほらきた〜、やっぱりきた〜
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「魔力が作られ蓄積される器官⋯⋯魔力溜まりという人が多いそれはヘソの少し下あたりにあることは昔から知られていて、昔の奴等はそれを鍛える方法を模索してきた。
だが、あと2つ重要な場所があることが分かっている。全体をコントロールする目と目の奥の器官と、魔法を行使する胸の真ん中の器官」
侯爵は言葉に合わせて自分の目の間や胸を指差しながら説明を続けた。
「因みに魔力溜まりの魔力には属性がなく、胸の器官で属性が決定する」
(へそ下って、丹田のある場所だよね。あれは第2チャクラでホルモンバランスとか精神の安定だったはず。
あと、目と目の間は第6チャクラのサードアイで物事の本質が見えるんだっけ。
んで、胸の真ん中? えっと⋯⋯そうだ、心臓の周辺にある第4チャクラで、別命ハートチャクラとか言われてたはず。感情や情緒を司ってるんだよね)
侯爵の話を聞きながらヨガにハマっていた姉から教わった知識を思い出していた。
(うーん、ヨガ頑張ってるお姉ちゃんは魔法が使えるように⋯⋯なるわけないか)
「まず初めに使用する魔法の指示が第3の目から魔力溜まりに向けて送られる。次に必要な量の魔力が胸の器官に送られた後、行使する魔法に合う属性に変換されて魔法が発動するんだ。
魔力があるのに魔法が使えない奴は第3の目か胸の器官のどちらか、又は両方に問題がある。
そして、魔法が使えるのに魔力が少ない奴は勿論魔力溜まりに問題がある。
これでわかったと思うが属性のない魔力を胸の器官に送られる前に吸い出せば誰にでも利用可能と言うことになる」
(医療の現場から考えたら知識レベルがおかしすぎない? 薬草を煎じてる時代に『器官』ねぇ。しかも、第3の目だって~)
「流石侯爵様でいらっしゃいます、随分お詳しいんですね」
グロリアが無条件に感心した振りをすると侯爵はますます勢いに乗ったようで、ご機嫌に話を続けた。
「以前は魔力溜まりに直接関与していたが、原因不明の抵抗値が高くて抽出に時間がかかる上に一定量から伸び悩んでいたんだ。
だが、新しい知識で第3の目が問題だと分かり開発が進められた結果、第3の目と胸の器官の代わりを『Cessiōne』が行うように変更したところ抵抗値は激減した。
正確に言えば第3の目と胸の器官の活動をストップさせて魔力溜まりから吸い上げる量を『Cessiōne』に指示させるんだ。この方法を使えば⋯⋯」
人が生まれつき持っている器官を勝手な理由でストップさせるなどあり得ない。自分が話している内容がどれほど人道的に問題があるのかなど考えていない侯爵の目は、野心と欲望にギラついていた。
「この方法を使えば役立たずの下層民からより多くの魔力の抽出ができる。社会のクズが少しは減って風通しの良い国になるかもしれん。
胸にある器官の代わりが出来る⋯⋯魔力に属性を付加させる魔導具も研究中でね、それが出来て『Cessiōne』と組み合わせれば誰でもあらゆる属性魔法が使えるようになる」
「あの『Cessiōne』はまだ実験段階だと言う話を聞いたことがありますが、第3の目や胸の器官に問題が起きる可能性はないのですか?」
「ないとは言わんがね、起きたとしてなんの問題がある?
君に理解できなかったのは仕方ないがよく聞きたまえ。元々『役立たず』だったなら動いていようがいまいが関係ないのではないか?
魔力溜まりにさえ影響がなければなんの問題もないし、壊れてしまえば『Cessiōne』の邪魔をしなくなる」
(なんて勝手な! 今魔法が使えなくても使えるようになるかもしれないじゃない。その可能性を潰すのも問題だし、人体の構造がわかってない癖に壊れたらラッキー!?
だいたい何に影響するかも分かんないし、怖ーい後遺症とかだってあるんだぞ。考えろよバーカ)
「今まで10の魔力を売っていた『役立たず』が20の魔力を売れるようになればそれだけ収入が増えるわけだ。流石にこの意味は分かるだろう?」
魔法ありきのこの国では『役立たず』や『欠陥品』はとても生きづらい。職業だけでなくアパートを借りたり家や土地を買うのでさえ制限がある。
理由は魔法が使えない『役立たず』の魔力が暴発した時の危険だの、魔力欠乏症で『欠陥品』が突然死した時の保証問題だの。
(大義名分をかざしてるつもりだけど、そんなの差別を誤魔化してるだけだよね)
「それに、『Cessiōne』は魔導具そのものが魔力溜まりの代わりになるから使用者にとって実に効率的なんだ。
魔力の少ない者は魔力溜まりに問題があり少量しか魔力を吸収できない奴が多い。何度も『Movere』から魔力を吸収しなくてはならないのは時間の無駄が多く非効率だったんだ。
だが、『Cessiōne』なら魔力を吸収して装着しておけば、魔法を行使する時自動的に魔力が使用される。
今回はシグルドの魔力溜まりの状況確認の為にも両方を試す予定でいる」
現状、専用の魔導具を使い魔力を判定する事はできるが、持っている魔力量は大雑把にしかわからない。
単に魔力切れになっただけなら今まで通り『Movere』が役に立つし、魔力溜まりそのものに問題があるのであれば『Cessiōne』を利用すれば良いと言いたいのだろう。
(聞けば聞くほどムカつく! 元々飛偉梠と関わるだけでも嫌だったのに、この胡散臭い話には別の誰かの匂いがプンプンするんだけど!?
絶対おかしいよね、前世の記憶があるから簡単に理解できたけど、ほんの数年前まで『清潔な麻には不思議な力があるから風呂は不要』『風呂に入ったら死ぬ』って⋯⋯そんな非科学的なことが罷り通ってた世界で、身体の中の器官がどうのとか?
私みたいに別の世界の記憶を持ってる奴の仕業に違いないじゃん。もしくはクソッタレ神の知識のどっちかよね!!)
「素晴らしいお話ですね。この魔導具のお陰で、今後は『役立たず』も『欠陥品』も国の為になれるなんて。このような素晴らしい発想をどのようにして思いつかれたのか、まだ子供の私には想像もつきません」
グロリアは前世で仕込まれた『信者の前に立つ巫女』らしい穏やかで優しげな態度で、侯爵に話を振った。胸の前で合わせた両手と大きく見開いた目はグロリアからのサービス。
「そうか、今まで『役立たず』として無益に生きてきた君には想像もつかないだろうね。実は君と同い年の少女で素晴らしい資質を持っている子がいてね、私の研究に協力してくれているんだよ」
(ほらきた~、やっぱりきた~。時間を気にしてた割に延々と話し続けるからさ、ぜーったい口を割ると思ったよ。
親戚の叔父ちゃんに褒め称えられるのが好きな迷惑親父がいてさ、調子に乗せたらベラベラと蘊蓄でも秘密情報でも垂れ流したもんね~)
「私と同い年! なんて素敵なんでしょう!! 一体どうやってそんな知識を手にされたのかしら」
両手で頬を押さえたグロリアの嘘くさい感嘆の声にセティが震え上がった。
だが、あと2つ重要な場所があることが分かっている。全体をコントロールする目と目の奥の器官と、魔法を行使する胸の真ん中の器官」
侯爵は言葉に合わせて自分の目の間や胸を指差しながら説明を続けた。
「因みに魔力溜まりの魔力には属性がなく、胸の器官で属性が決定する」
(へそ下って、丹田のある場所だよね。あれは第2チャクラでホルモンバランスとか精神の安定だったはず。
あと、目と目の間は第6チャクラのサードアイで物事の本質が見えるんだっけ。
んで、胸の真ん中? えっと⋯⋯そうだ、心臓の周辺にある第4チャクラで、別命ハートチャクラとか言われてたはず。感情や情緒を司ってるんだよね)
侯爵の話を聞きながらヨガにハマっていた姉から教わった知識を思い出していた。
(うーん、ヨガ頑張ってるお姉ちゃんは魔法が使えるように⋯⋯なるわけないか)
「まず初めに使用する魔法の指示が第3の目から魔力溜まりに向けて送られる。次に必要な量の魔力が胸の器官に送られた後、行使する魔法に合う属性に変換されて魔法が発動するんだ。
魔力があるのに魔法が使えない奴は第3の目か胸の器官のどちらか、又は両方に問題がある。
そして、魔法が使えるのに魔力が少ない奴は勿論魔力溜まりに問題がある。
これでわかったと思うが属性のない魔力を胸の器官に送られる前に吸い出せば誰にでも利用可能と言うことになる」
(医療の現場から考えたら知識レベルがおかしすぎない? 薬草を煎じてる時代に『器官』ねぇ。しかも、第3の目だって~)
「流石侯爵様でいらっしゃいます、随分お詳しいんですね」
グロリアが無条件に感心した振りをすると侯爵はますます勢いに乗ったようで、ご機嫌に話を続けた。
「以前は魔力溜まりに直接関与していたが、原因不明の抵抗値が高くて抽出に時間がかかる上に一定量から伸び悩んでいたんだ。
だが、新しい知識で第3の目が問題だと分かり開発が進められた結果、第3の目と胸の器官の代わりを『Cessiōne』が行うように変更したところ抵抗値は激減した。
正確に言えば第3の目と胸の器官の活動をストップさせて魔力溜まりから吸い上げる量を『Cessiōne』に指示させるんだ。この方法を使えば⋯⋯」
人が生まれつき持っている器官を勝手な理由でストップさせるなどあり得ない。自分が話している内容がどれほど人道的に問題があるのかなど考えていない侯爵の目は、野心と欲望にギラついていた。
「この方法を使えば役立たずの下層民からより多くの魔力の抽出ができる。社会のクズが少しは減って風通しの良い国になるかもしれん。
胸にある器官の代わりが出来る⋯⋯魔力に属性を付加させる魔導具も研究中でね、それが出来て『Cessiōne』と組み合わせれば誰でもあらゆる属性魔法が使えるようになる」
「あの『Cessiōne』はまだ実験段階だと言う話を聞いたことがありますが、第3の目や胸の器官に問題が起きる可能性はないのですか?」
「ないとは言わんがね、起きたとしてなんの問題がある?
君に理解できなかったのは仕方ないがよく聞きたまえ。元々『役立たず』だったなら動いていようがいまいが関係ないのではないか?
魔力溜まりにさえ影響がなければなんの問題もないし、壊れてしまえば『Cessiōne』の邪魔をしなくなる」
(なんて勝手な! 今魔法が使えなくても使えるようになるかもしれないじゃない。その可能性を潰すのも問題だし、人体の構造がわかってない癖に壊れたらラッキー!?
だいたい何に影響するかも分かんないし、怖ーい後遺症とかだってあるんだぞ。考えろよバーカ)
「今まで10の魔力を売っていた『役立たず』が20の魔力を売れるようになればそれだけ収入が増えるわけだ。流石にこの意味は分かるだろう?」
魔法ありきのこの国では『役立たず』や『欠陥品』はとても生きづらい。職業だけでなくアパートを借りたり家や土地を買うのでさえ制限がある。
理由は魔法が使えない『役立たず』の魔力が暴発した時の危険だの、魔力欠乏症で『欠陥品』が突然死した時の保証問題だの。
(大義名分をかざしてるつもりだけど、そんなの差別を誤魔化してるだけだよね)
「それに、『Cessiōne』は魔導具そのものが魔力溜まりの代わりになるから使用者にとって実に効率的なんだ。
魔力の少ない者は魔力溜まりに問題があり少量しか魔力を吸収できない奴が多い。何度も『Movere』から魔力を吸収しなくてはならないのは時間の無駄が多く非効率だったんだ。
だが、『Cessiōne』なら魔力を吸収して装着しておけば、魔法を行使する時自動的に魔力が使用される。
今回はシグルドの魔力溜まりの状況確認の為にも両方を試す予定でいる」
現状、専用の魔導具を使い魔力を判定する事はできるが、持っている魔力量は大雑把にしかわからない。
単に魔力切れになっただけなら今まで通り『Movere』が役に立つし、魔力溜まりそのものに問題があるのであれば『Cessiōne』を利用すれば良いと言いたいのだろう。
(聞けば聞くほどムカつく! 元々飛偉梠と関わるだけでも嫌だったのに、この胡散臭い話には別の誰かの匂いがプンプンするんだけど!?
絶対おかしいよね、前世の記憶があるから簡単に理解できたけど、ほんの数年前まで『清潔な麻には不思議な力があるから風呂は不要』『風呂に入ったら死ぬ』って⋯⋯そんな非科学的なことが罷り通ってた世界で、身体の中の器官がどうのとか?
私みたいに別の世界の記憶を持ってる奴の仕業に違いないじゃん。もしくはクソッタレ神の知識のどっちかよね!!)
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グロリアは前世で仕込まれた『信者の前に立つ巫女』らしい穏やかで優しげな態度で、侯爵に話を振った。胸の前で合わせた両手と大きく見開いた目はグロリアからのサービス。
「そうか、今まで『役立たず』として無益に生きてきた君には想像もつかないだろうね。実は君と同い年の少女で素晴らしい資質を持っている子がいてね、私の研究に協力してくれているんだよ」
(ほらきた~、やっぱりきた~。時間を気にしてた割に延々と話し続けるからさ、ぜーったい口を割ると思ったよ。
親戚の叔父ちゃんに褒め称えられるのが好きな迷惑親父がいてさ、調子に乗せたらベラベラと蘊蓄でも秘密情報でも垂れ流したもんね~)
「私と同い年! なんて素敵なんでしょう!! 一体どうやってそんな知識を手にされたのかしら」
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