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第五章
12.エレーナとエリオットのコラボ、時々ジェラルド
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「まさか様子見だとか言いませんよね!」
「落ち着け、それはないに決まっておる」
「マズイじゃん! エレーナ、学園はお休みして王宮にいたほうがいいよ。そしたらお祖父様やお父様達が守ってくれる! なんなら、オーレリアの魔導士軍団で囲んじゃおう」
「わたくしもそれが最善だと思いますわ。流石に敵が大きすぎますもの」
「ビルワーツから籍を抜いたわたくしは、あの方達にとって何の旨味もないはずです。狙われるとしたら、仕返しくらいしか思い当たりませんから、大丈夫ですわ」
「仕返しされそうなのを大丈夫と言うあたりが既に問題だけどな」
手を尽くし多額の費用をかけて、ターニャをオーレリアの魔法学園に編入させたのが、エレーナに仕返しするためだと言うのはあり得ない。
「割に合わないって事か。そう言われりゃそうだよな~」
「でもでも、エレーナってお金持ちだよね。個人資産があるじゃん」
「ビルワーツの資産に比べたら微々たるものですわ。わたくしの個人資産程度の額で、これ程面倒な事をするとは思えません」
「エロイーズになって考えてみたらどうなる?」
「エロイーズ様になってですか?」
「そう、クソデスを送り込んだのが強欲ババアだとしたら、何をやろうとしてるのか。エレーナなら予想できるか?」
予定を狂わされたエロイーズが激怒したのは間違いなく、予定を狂わせた者を徹底的に追い詰めるはず。
自分の願いが叶えられない事など許せず、傲慢なエロイーズなら必ず仕返しを考える。自分の前に立ち塞がった者を、そのままにしておくとは考えられない。
(11年も経ったのに、わたくしはまだ生きているわ。オーレリアにいるから手が出せない? その程度で恨みを忘れるような方じゃないから、絶対に何か考えておられるはず⋯⋯)
塔に幽閉されていてもいなくても、エロイーズには駒がいくらでもいるのだから。
「わたくしを殺す事もですし、潰された計画についても何とかしろと仰っているはずです。わたくしへの恨みは作戦を潰された事ですから、別々に考えてはいけない気がします。作戦の実行中にわたくしを殺すか、わたくしを利用して作戦を実行し、犯人に仕立て上げるか」
ニールの立ち位置がまさしくそれだった。本人は主犯格のつもりだったが、実際にはただのマリオネットで犯人役。その役をエレーナに押し付ける事ができれば、完璧な復讐になる。
作戦を立て直せ、新しい作戦を考えて実行しろと言っているだろうが、あれほど大掛かりな作戦は、簡単には考えつかないだろう。
「今はまだ静観するしかないのか、計画を立てている最中か、既に実行中か。クラリスが魔法学園に編入してきたのが、作戦のはじまりのような気がします。
11年の間、復讐が進まない事をエロイーズ様に納得していただけていたのが不思議なほどです」
「納得か⋯⋯復讐が進まないのを納得させる方法は?」
「うーん、エロイーズ様を納得させるのはかなり難しいと思います。流石に男性を北の塔に送り込む事はできないですし、エロイーズ様のご機嫌を直せるほどの男性がいるとは思えませんし。あらゆる贅沢品が帝都から送られてきていますし⋯⋯あ、でも⋯⋯もしかしたら、ビルワーツのエメラルド?」
セレナがエロイーズを『ざまあ』した時のエメラルドを手に入れることができたら、エロイーズは溜飲を下げるかもしれない。
「ビルワーツ領で産出された、ゴタ・デ・アセイテと呼ばれる最高品質のエメラルドで、ネックレスとイヤリングのセットです。
亡くなられたレイモンド様がセレナ様にプレゼントしたお品ですが、デザインにはアメリア様の意見も入っています。
エロイーズ様はセレナ様から奪おうとして失敗し、大勢の貴族の前で恥を掻いたと歴史書にありました。それが手に入れば、しばらくの間の時間稼ぎになった気が致します。
それ以外でしたら、わたくしの命を奪うとか、誘拐し暴行を加えるとか⋯⋯恨みを晴らすように指示を出すことくらいしか思いつきません。
でも、あれから11年も経っていますから、その程度の事ならクラリスを送り込むより、簡単に成し遂げられていますわ」
エレーナの知る限りでは、欲しい物は殆ど手に入れてきたエロイーズが、唯一手に入れられなかったのが、セレナのネックレスとイヤリング。
エメラルドの美しさも然る事乍ら、夫や娘からの愛が詰まった品を奪う喜びもあったのではないだろうか。
強引に手に入れた夫は早々に飽きたが、元々夫からは嫌悪されていた。数多くの男性を手に入れていたエロイーズが、最も執着した当時の宰相は男爵令嬢を囲って、エロイーズの誘いに乗らなくなった。
愛してくれていたはずの父王が、年と共に援助を拒みはじめたのは、愛が消え失せたと思ったのではないだろうか。
(何もかもを欲しがる人は、何も手に入れられないのかも)
「セレナ様の遺品の一つですからわたくしは見たことがありませんが、侯爵家の金庫にあるのではないでしょうか? それを献上すればかなり時間が稼げたかも⋯⋯金庫⋯⋯金庫の中身⋯⋯確認し忘れてたわ」
ループ前、アメリアの一周忌に2通目の遺言状を確認しようとした時、屋敷の金庫の中は空だった。
『アメリア様の遺言状や宝石があったはずなのに⋯⋯』
(ネックレスとイヤリングはもうないかも。いえ、まだ分からないわ⋯⋯あの時は1年後だったから⋯⋯ニールは屋敷に入っていないし、ブラッツは?
歴史は変わったのだから、宝石も遺言状も残っているかも)
「エレーナ、どうした?」
「申し訳ありません。ちょっと考え事をしておりました。ビルワーツ侯爵家の金庫から宝石とアメリア様の2通目の遺言状がなくなっていた事がありました。でも、これは変わっているかも」
「すぐに公国に行こう! ネックレスを確認して、まだ金庫の中にあれば複製品を作るんだ!」
アレックスに続いて立ち上がったジェラルドが、エレーナの手をしっかりと握りしめた。
「絶対に離すなよ。この王宮内だって間者がいないと断言できんのに、公国なんかに行ったら。間違いなく大丈夫だって言えるようになるまで俺が守る! だから、絶対に俺のそばから離れるな」
「⋯⋯あ、ありがとう、ジェラルド」
出遅れたアレックス、無念!
「落ち着け! それほど急ぐことはあるまい。わざわざ危険なところに行かんでも、調べる方法はいくらでもある。
公国のトルバーン地方にある孤児院に、ライナスと言う奴が今もいるのか、クラリスと連絡を取り合っていたのかすぐに調べさせよう。ライエン伯爵家もだな。
クラリスの足取りを追えば、タビサ・ライエン伯爵夫人と繋がっている証拠になるかもしれん。そうなれば、あの娘を何とかできる」
クラリスが作戦のはじまりなら、排除してしまえばいい。作戦を潰せなくても、一時的に止めることはできる。その間に敵を炙り出す。
「オーレリアからアルムヘイルへ行くにはクレベルン王国側を回るルートと、公国を経由して行くルートが考えられる。
クレベルンを経由するルートを使った場合、どれほど急いでも1ヶ月で戻ってくるのは不可能だ。
関所に記録がないと言うことは、転移の魔導具でオーレリアから公国に入っていないって事だ。連合王国と公国を経由するルートも時間的にかなり無理があるが、そのルートを選んだなら⋯⋯協力者が早馬を仕立て、かなりの強行軍で移動する。それならギリギリ間に合う可能性があるが、目撃者探しの役に立つほど目立つはず」
公にはされていないが、転移の魔導具を使えば使用者の魔力が情報として残される。関所を通った記録がないと言う事は、魔導具を使わずに移動したのは間違いない。
(不思議そうな顔もしておらん。と言うことは、エレーナは転移の魔導具が履歴を残す事も知っておるのか⋯⋯。実に興味深い子だな)
「アルムヘイルまで行ったとしたら、クラリスは平民のなりで移動したのだろう。公国の関所もアルムヘイルの関所も平民の移動にはかなり寛容だからな」
貴族であれば家名を名乗り、それを証明する物を提示して関所を通過しなくてはならないが、平民は通行目的を話し通行料を払うだけで通過できる。
オーレリアの入出国ではあり得ないが⋯⋯。
「もう一つ方法がある。魔法学園への編入までの用意周到なやり方と手際の良さから考えると、クラリスは連合王国までしか行っていないのかもしれん。
クラリスが連合王国に着くまでに、協力者がアルムヘイルから公国を経由して連合王国入りしておけば、かなりの時間が使えるからな」
「はい、協力者が連合王国の者だと言う可能性も考えられますので、この方法が一番可能性が高い気が致します」
クラリスはアルムヘイルの伯爵家と連絡を取り合っていた。その後、会いに行くと言って家を出たならアルムヘイルへ行ったと誰もが思うだろう。
「手紙を残したのは両親に勘違いさせる為。ライナスやタビサ・ライエン伯爵夫人との繋がりがバレても、1ヶ月の間どこにいたのかを隠したい理由があると考えられます」
「協力者が連合王国の奴だと考える理由は? それにどこにいたのか隠したがっている?」
「セルビアスの魔女です。公にはしていませんが、彼女達は魔導士を作り出すことができると言っています。それを知っているのは、アルムヘイルと帝国とクレベルンの中でもごく一部の者のみです」
「落ち着け、それはないに決まっておる」
「マズイじゃん! エレーナ、学園はお休みして王宮にいたほうがいいよ。そしたらお祖父様やお父様達が守ってくれる! なんなら、オーレリアの魔導士軍団で囲んじゃおう」
「わたくしもそれが最善だと思いますわ。流石に敵が大きすぎますもの」
「ビルワーツから籍を抜いたわたくしは、あの方達にとって何の旨味もないはずです。狙われるとしたら、仕返しくらいしか思い当たりませんから、大丈夫ですわ」
「仕返しされそうなのを大丈夫と言うあたりが既に問題だけどな」
手を尽くし多額の費用をかけて、ターニャをオーレリアの魔法学園に編入させたのが、エレーナに仕返しするためだと言うのはあり得ない。
「割に合わないって事か。そう言われりゃそうだよな~」
「でもでも、エレーナってお金持ちだよね。個人資産があるじゃん」
「ビルワーツの資産に比べたら微々たるものですわ。わたくしの個人資産程度の額で、これ程面倒な事をするとは思えません」
「エロイーズになって考えてみたらどうなる?」
「エロイーズ様になってですか?」
「そう、クソデスを送り込んだのが強欲ババアだとしたら、何をやろうとしてるのか。エレーナなら予想できるか?」
予定を狂わされたエロイーズが激怒したのは間違いなく、予定を狂わせた者を徹底的に追い詰めるはず。
自分の願いが叶えられない事など許せず、傲慢なエロイーズなら必ず仕返しを考える。自分の前に立ち塞がった者を、そのままにしておくとは考えられない。
(11年も経ったのに、わたくしはまだ生きているわ。オーレリアにいるから手が出せない? その程度で恨みを忘れるような方じゃないから、絶対に何か考えておられるはず⋯⋯)
塔に幽閉されていてもいなくても、エロイーズには駒がいくらでもいるのだから。
「わたくしを殺す事もですし、潰された計画についても何とかしろと仰っているはずです。わたくしへの恨みは作戦を潰された事ですから、別々に考えてはいけない気がします。作戦の実行中にわたくしを殺すか、わたくしを利用して作戦を実行し、犯人に仕立て上げるか」
ニールの立ち位置がまさしくそれだった。本人は主犯格のつもりだったが、実際にはただのマリオネットで犯人役。その役をエレーナに押し付ける事ができれば、完璧な復讐になる。
作戦を立て直せ、新しい作戦を考えて実行しろと言っているだろうが、あれほど大掛かりな作戦は、簡単には考えつかないだろう。
「今はまだ静観するしかないのか、計画を立てている最中か、既に実行中か。クラリスが魔法学園に編入してきたのが、作戦のはじまりのような気がします。
11年の間、復讐が進まない事をエロイーズ様に納得していただけていたのが不思議なほどです」
「納得か⋯⋯復讐が進まないのを納得させる方法は?」
「うーん、エロイーズ様を納得させるのはかなり難しいと思います。流石に男性を北の塔に送り込む事はできないですし、エロイーズ様のご機嫌を直せるほどの男性がいるとは思えませんし。あらゆる贅沢品が帝都から送られてきていますし⋯⋯あ、でも⋯⋯もしかしたら、ビルワーツのエメラルド?」
セレナがエロイーズを『ざまあ』した時のエメラルドを手に入れることができたら、エロイーズは溜飲を下げるかもしれない。
「ビルワーツ領で産出された、ゴタ・デ・アセイテと呼ばれる最高品質のエメラルドで、ネックレスとイヤリングのセットです。
亡くなられたレイモンド様がセレナ様にプレゼントしたお品ですが、デザインにはアメリア様の意見も入っています。
エロイーズ様はセレナ様から奪おうとして失敗し、大勢の貴族の前で恥を掻いたと歴史書にありました。それが手に入れば、しばらくの間の時間稼ぎになった気が致します。
それ以外でしたら、わたくしの命を奪うとか、誘拐し暴行を加えるとか⋯⋯恨みを晴らすように指示を出すことくらいしか思いつきません。
でも、あれから11年も経っていますから、その程度の事ならクラリスを送り込むより、簡単に成し遂げられていますわ」
エレーナの知る限りでは、欲しい物は殆ど手に入れてきたエロイーズが、唯一手に入れられなかったのが、セレナのネックレスとイヤリング。
エメラルドの美しさも然る事乍ら、夫や娘からの愛が詰まった品を奪う喜びもあったのではないだろうか。
強引に手に入れた夫は早々に飽きたが、元々夫からは嫌悪されていた。数多くの男性を手に入れていたエロイーズが、最も執着した当時の宰相は男爵令嬢を囲って、エロイーズの誘いに乗らなくなった。
愛してくれていたはずの父王が、年と共に援助を拒みはじめたのは、愛が消え失せたと思ったのではないだろうか。
(何もかもを欲しがる人は、何も手に入れられないのかも)
「セレナ様の遺品の一つですからわたくしは見たことがありませんが、侯爵家の金庫にあるのではないでしょうか? それを献上すればかなり時間が稼げたかも⋯⋯金庫⋯⋯金庫の中身⋯⋯確認し忘れてたわ」
ループ前、アメリアの一周忌に2通目の遺言状を確認しようとした時、屋敷の金庫の中は空だった。
『アメリア様の遺言状や宝石があったはずなのに⋯⋯』
(ネックレスとイヤリングはもうないかも。いえ、まだ分からないわ⋯⋯あの時は1年後だったから⋯⋯ニールは屋敷に入っていないし、ブラッツは?
歴史は変わったのだから、宝石も遺言状も残っているかも)
「エレーナ、どうした?」
「申し訳ありません。ちょっと考え事をしておりました。ビルワーツ侯爵家の金庫から宝石とアメリア様の2通目の遺言状がなくなっていた事がありました。でも、これは変わっているかも」
「すぐに公国に行こう! ネックレスを確認して、まだ金庫の中にあれば複製品を作るんだ!」
アレックスに続いて立ち上がったジェラルドが、エレーナの手をしっかりと握りしめた。
「絶対に離すなよ。この王宮内だって間者がいないと断言できんのに、公国なんかに行ったら。間違いなく大丈夫だって言えるようになるまで俺が守る! だから、絶対に俺のそばから離れるな」
「⋯⋯あ、ありがとう、ジェラルド」
出遅れたアレックス、無念!
「落ち着け! それほど急ぐことはあるまい。わざわざ危険なところに行かんでも、調べる方法はいくらでもある。
公国のトルバーン地方にある孤児院に、ライナスと言う奴が今もいるのか、クラリスと連絡を取り合っていたのかすぐに調べさせよう。ライエン伯爵家もだな。
クラリスの足取りを追えば、タビサ・ライエン伯爵夫人と繋がっている証拠になるかもしれん。そうなれば、あの娘を何とかできる」
クラリスが作戦のはじまりなら、排除してしまえばいい。作戦を潰せなくても、一時的に止めることはできる。その間に敵を炙り出す。
「オーレリアからアルムヘイルへ行くにはクレベルン王国側を回るルートと、公国を経由して行くルートが考えられる。
クレベルンを経由するルートを使った場合、どれほど急いでも1ヶ月で戻ってくるのは不可能だ。
関所に記録がないと言うことは、転移の魔導具でオーレリアから公国に入っていないって事だ。連合王国と公国を経由するルートも時間的にかなり無理があるが、そのルートを選んだなら⋯⋯協力者が早馬を仕立て、かなりの強行軍で移動する。それならギリギリ間に合う可能性があるが、目撃者探しの役に立つほど目立つはず」
公にはされていないが、転移の魔導具を使えば使用者の魔力が情報として残される。関所を通った記録がないと言う事は、魔導具を使わずに移動したのは間違いない。
(不思議そうな顔もしておらん。と言うことは、エレーナは転移の魔導具が履歴を残す事も知っておるのか⋯⋯。実に興味深い子だな)
「アルムヘイルまで行ったとしたら、クラリスは平民のなりで移動したのだろう。公国の関所もアルムヘイルの関所も平民の移動にはかなり寛容だからな」
貴族であれば家名を名乗り、それを証明する物を提示して関所を通過しなくてはならないが、平民は通行目的を話し通行料を払うだけで通過できる。
オーレリアの入出国ではあり得ないが⋯⋯。
「もう一つ方法がある。魔法学園への編入までの用意周到なやり方と手際の良さから考えると、クラリスは連合王国までしか行っていないのかもしれん。
クラリスが連合王国に着くまでに、協力者がアルムヘイルから公国を経由して連合王国入りしておけば、かなりの時間が使えるからな」
「はい、協力者が連合王国の者だと言う可能性も考えられますので、この方法が一番可能性が高い気が致します」
クラリスはアルムヘイルの伯爵家と連絡を取り合っていた。その後、会いに行くと言って家を出たならアルムヘイルへ行ったと誰もが思うだろう。
「手紙を残したのは両親に勘違いさせる為。ライナスやタビサ・ライエン伯爵夫人との繋がりがバレても、1ヶ月の間どこにいたのかを隠したい理由があると考えられます」
「協力者が連合王国の奴だと考える理由は? それにどこにいたのか隠したがっている?」
「セルビアスの魔女です。公にはしていませんが、彼女達は魔導士を作り出すことができると言っています。それを知っているのは、アルムヘイルと帝国とクレベルンの中でもごく一部の者のみです」
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