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Sideデイビッド達
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登場人物全員胸糞です。ご注意下さい。
ーーーーーー
ー 十月 ー
俺の人生は終わった。
ポーレット公爵家の夜会で、ブリジットが暴言を吐くなんて。確かにブリジットは癇癪持ちだが、あそこまで馬鹿とは思わなかった。
社交界と議会で、最大の権力者ポーレット公爵の前で、
「田舎者のアバズレ」
だなんて。
公爵達は全員が、アイラの事を大切な友達って言ってたのに。
グラフトン公爵は王弟だぞ。陛下は歳の離れた弟を殊の外可愛がっておられる。
ジファール侯爵なんて、全ての貴族から“彼だけは敵にまわしたくない” って言われてる。
『あたしの魅力で、ジファール侯爵にあんたの事頼んであげるわ』
くそ、あんな女の戯言を信じた俺が馬鹿だった。これからはどこからも招待状が来なくなる。
あの3人に睨まれたら終わりだ。
明日の昼には、全ての貴族が今日の醜態を知ってるだろう。
父上の事はどうしよう。大体シンディなんて女と結婚した父上が悪いんだ。父上がシンディと結婚しなけりゃ、俺はブリジットなんかと関わる事はなかったんだから。父上の女を見る目がないのが悪いんだ。
父上に怒られたらどうしよう。ポーレット公爵達を怒らせたなんて。
待てよ、俺は悪くない。今回夜会に参加したのは、シンディが言い出した事だろ? 癇癪を起こして暴言を吐いたのはブリジットだ。俺はただ、家族に頼まれてエスコートしただけで、ブリジットを止めようと頑張ったんだ。
ブリジットがあんな事しでかすなんて、俺に分かるわけないじゃないか。父上に叱られるのはお門違いってやつだ。
だけど、不味いのは変わりない。何とかしておれの評判を取り戻さないと、このままじゃいい笑い者だ。
伯爵にはなれてない、社交界からは爪弾き。これじゃあ仲間に馬鹿にされる。下手したら借金を返済しろって、奴らが騒ぎ出すかも。
何かいい案は・・。
アイラだ! あいつが俺とポーレット公爵達との仲を、取り持ってくれりゃいいんだ。3人ともアイラがお気に入りのようだから。
あいつがちょっと可愛くおねだりしてくれりゃ、直ぐにまた招待状が届くようになる。それどころか、最近俺に見向きもしなかった奴らまで、俺に媚びへつらうようになるかも。
それまでは父上に見つからないように、何処かに雲隠れするとしよう。
Sideストックトン侯爵
「シンディ! ブリジット! 出てこい」
「そんな大声でどうされたのですか?」
「離縁だ、とっとと出て行け。私が買ってやった物は全部置いて行け! お前達には何一つやらん!」
「そんな、あんまりです」
「ストックトン侯爵家に泥を塗りやがって、殺されないだけマシだと思え」
「もしかして、昨夜のことを仰っているのですか? あれはアイラに騙されたんですのよ」
「そうですお父様、アイラは元々私達を貶めるためにあんな事を仕組んだんです」
「妙に親切に声をかけてきたと思ったら、あんな大勢の方の前で酷い辱めを受けて」
「初めから侯爵様達も、アイラとグルだったんです。私達を笑い物にするために呼んだんですわ」
「その与太話を私が信じると思っているのか? 明日の朝までに出て行け。使用人に見張らせるから、馬鹿な事は考えるなよ。お前達が指輪一つブローチ一つでも持ち出そうとしたら、窃盗罪で牢にぶち込んでやる」
「お願いです。話を聞い「さっさと出て行け!」」
くそ、もっと早く追い出しておけばよかった。アイラを油断させるために結婚しただけなのに、こんな事になるなんて。
もういい、どうせあいつらは用無しだ。とっととのたれ死んでしまえ。
Sideシンディ&ブリジット
「冗談じゃないわ、何で私達がこんな目に遭わなきゃいけないのよ」
「アイラのせいよ。これからどうやって暮らして行けばいいの。あの女絶対に許さないから」
「良い方法があるわ。アイラには責任をとって貰いましょう。その前に、私達にこんな仕打ちをした事を後悔させてやる。私が何も知らないと思ってるなら、吠え面をかかせてやるわ」
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ー 十月 ー
俺の人生は終わった。
ポーレット公爵家の夜会で、ブリジットが暴言を吐くなんて。確かにブリジットは癇癪持ちだが、あそこまで馬鹿とは思わなかった。
社交界と議会で、最大の権力者ポーレット公爵の前で、
「田舎者のアバズレ」
だなんて。
公爵達は全員が、アイラの事を大切な友達って言ってたのに。
グラフトン公爵は王弟だぞ。陛下は歳の離れた弟を殊の外可愛がっておられる。
ジファール侯爵なんて、全ての貴族から“彼だけは敵にまわしたくない” って言われてる。
『あたしの魅力で、ジファール侯爵にあんたの事頼んであげるわ』
くそ、あんな女の戯言を信じた俺が馬鹿だった。これからはどこからも招待状が来なくなる。
あの3人に睨まれたら終わりだ。
明日の昼には、全ての貴族が今日の醜態を知ってるだろう。
父上の事はどうしよう。大体シンディなんて女と結婚した父上が悪いんだ。父上がシンディと結婚しなけりゃ、俺はブリジットなんかと関わる事はなかったんだから。父上の女を見る目がないのが悪いんだ。
父上に怒られたらどうしよう。ポーレット公爵達を怒らせたなんて。
待てよ、俺は悪くない。今回夜会に参加したのは、シンディが言い出した事だろ? 癇癪を起こして暴言を吐いたのはブリジットだ。俺はただ、家族に頼まれてエスコートしただけで、ブリジットを止めようと頑張ったんだ。
ブリジットがあんな事しでかすなんて、俺に分かるわけないじゃないか。父上に叱られるのはお門違いってやつだ。
だけど、不味いのは変わりない。何とかしておれの評判を取り戻さないと、このままじゃいい笑い者だ。
伯爵にはなれてない、社交界からは爪弾き。これじゃあ仲間に馬鹿にされる。下手したら借金を返済しろって、奴らが騒ぎ出すかも。
何かいい案は・・。
アイラだ! あいつが俺とポーレット公爵達との仲を、取り持ってくれりゃいいんだ。3人ともアイラがお気に入りのようだから。
あいつがちょっと可愛くおねだりしてくれりゃ、直ぐにまた招待状が届くようになる。それどころか、最近俺に見向きもしなかった奴らまで、俺に媚びへつらうようになるかも。
それまでは父上に見つからないように、何処かに雲隠れするとしよう。
Sideストックトン侯爵
「シンディ! ブリジット! 出てこい」
「そんな大声でどうされたのですか?」
「離縁だ、とっとと出て行け。私が買ってやった物は全部置いて行け! お前達には何一つやらん!」
「そんな、あんまりです」
「ストックトン侯爵家に泥を塗りやがって、殺されないだけマシだと思え」
「もしかして、昨夜のことを仰っているのですか? あれはアイラに騙されたんですのよ」
「そうですお父様、アイラは元々私達を貶めるためにあんな事を仕組んだんです」
「妙に親切に声をかけてきたと思ったら、あんな大勢の方の前で酷い辱めを受けて」
「初めから侯爵様達も、アイラとグルだったんです。私達を笑い物にするために呼んだんですわ」
「その与太話を私が信じると思っているのか? 明日の朝までに出て行け。使用人に見張らせるから、馬鹿な事は考えるなよ。お前達が指輪一つブローチ一つでも持ち出そうとしたら、窃盗罪で牢にぶち込んでやる」
「お願いです。話を聞い「さっさと出て行け!」」
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もういい、どうせあいつらは用無しだ。とっととのたれ死んでしまえ。
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「良い方法があるわ。アイラには責任をとって貰いましょう。その前に、私達にこんな仕打ちをした事を後悔させてやる。私が何も知らないと思ってるなら、吠え面をかかせてやるわ」
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