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5.メイド長のアマンダ
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2年ぶり⋯⋯いや、もう何年ぶりかわからない熱々のお風呂に入ったシャーロットはウトウトと幸せに浸っていた。
(公爵家では運が良くてぬるいお湯だったし、この2年はお風呂なんて見たこともなかったもの)
身体を拭いたり井戸の水を浴びたりするのとは訳が違う。足を伸ばして入れる湯船のお湯はもう何回変えたのかわからなくなっている。
(臭い取れたかしら?)
腕をクンクンしてもバラの香りの石鹸の匂いしかしない。
(伯爵が何か仕掛けて来そうなら⋯⋯馬小屋の掃除してこなくちゃね)
シャーロットが案内された部屋は恐らく客間の一つなのだろうと思う。型押しの白い壁紙に寄せ木細工の床、広いバルコニーからは庭の花々の爽やかな香りが風と共に吹き込んでいる。
天蓋付きのベッドと細かい彫刻が美しい統一された家具。
(女子収容所帰りの妻には勿体無いんじゃないかしら)
お風呂上がりでまだローブ姿のシャーロットはクローゼットを開けて驚いた。
(わあ、こんな古いドレスよく集めたわね)
多分間違いなくサイズが合っていないお古のドレスからはレースや宝石が外された跡があった。以前はテレーザとほとんど同じ体型だったが今はかなり痩せてしまったのであちこち縫い詰めなければ着られない。
(テレーザのお古で高価なものを外して数だけ揃えたって感じかしら?)
取り敢えず手っ取り早く直せそうなドレスを取り出してハタと気付いた。
(針と糸がないとどうにもならないわ)
ドレッサーの上にあるベルを鳴らすと暫くして年配のメイドらしき女性がやって来た。
「御用でしょうか?」
白髪混じりの髪を一つに纏めしっかりとアイロンをかけた黒地のドレスに白いエプロン、背筋をピンと伸ばし両手を揃えて立つその女性はまさに使用人の鏡。
「暫くこちらでお世話になるかもしれないシャーロットと言います。針と糸と裁ち鋏をお借りしたいの」
「⋯⋯メイド長のアマンダと申します。ドレスのお直しでしたらご指示頂けましたらこちらでいたしますが?」
「いいえ、そんなお手間を取らせるつもりはないの。お借りするのがご迷惑になるなら諦めるけど」
「⋯⋯いえ、少々お待ち下さい」
困惑気味の顔でアマンダが部屋を出ていった。
(こんなローブ姿では威厳も何もあったもんじゃないわよね。でも、着れるドレスが一枚もないんだから仕方ないわ)
他のメイドを関わらせるのが嫌なのか、アマンダが針や糸の入った裁縫箱を持って来た。
「ありがとう。お世話になりました」
アマンダが入り口近くで様子を伺っているが気にしてもしょうがない、シャーロットはクローゼットから出しておいたドレスのサイズ直しをはじめた。
脇の糸を切って縫い縮め、レースをむしり取ったらしい広い襟元にはよく似た生地を見繕って襟をつけた。
「随分と手慣れておられるようですね」
「そう? 褒めていただいたならありがとう」
話をする気のないシャーロットが黙々と手を動かしているのを入り口近くから見ていたアマンダが部屋を退出していった。
チクチクと針を動かしているとここ数日の腹立たしさが消えていく。女達の不満と罵声の響く収容所では想像もできなかった静かな部屋には、置き時計が刻むコチコチという音だけが聞こえる。
何とか着られるようになったドレスを纏いクローゼットを覗き込んだ。
(ここにあるのが私の資産の全て⋯⋯うーん、何かいい方法考えなくちゃ)
ドレスとしては古いけれど生地は悪くない。別のものに作り替えたら売れるかも⋯⋯と考えていると、ドアがノックされて美味しそうな匂いが漂ってきた。
「お食事をお持ちしました。終わられたらそのままにして置いて下さい。後で下げに参ります」
やはり来たのはアマンダで手伝いに若いメイドが一人ついて来ている。
テーブルに並べられた料理はシャーロットが見たことがないほど豪華なものばかりで、量も何人分かと思うほど。
「ありがとう。でも、次からはもっと量を減らしていただけると助かります。多分半分も食べられないと思うから」
「⋯⋯畏まりました」
食事の後は疲れが出て早々にベッドに潜り込んだ。
些細な物音でも目が覚めてしまうシャーロットだったが何とか夜明け近くまでベッドで過ごすことができた。その後はバルコニーの椅子に座って日が昇るのを見ながら時間をやり過ごした。
「屋敷の中を見てみたいのだけど?」
「旦那様に確認しておきますので」
「庭を歩いてみたいのだけど?」
「旦那様に確認しておきますので」
部屋に人がやって来るのは朝と夕方の食事の時だけ。3日に一度掃除をする為にメイドがやって来るのでその時は終わるまでバルコニーに避難する生活が続いた。
毎日部屋に篭り続けではストレスが溜まってしまうが、屋敷の中を歩く事も庭の散策さえも拒否されては諦めるしかない。
(何度聞いても旦那様に確認してみますのでって)
「図書室とかないかしら?」
「⋯⋯ございますが、持ち出しされないのであれば⋯⋯ご案内いたしましょうか?」
もの凄く嫌そうな顔で返事をしたアマンダだったが漸く部屋以外に行ける場所ができた。
部屋に篭ってドレスの生地を使って終日小物を作り、掃除が入るときはバルコニーか図書室に避難する日々が一ヶ月続いた。
「今日の夕方、旦那様がお戻りになられるそうです。夕食をご一緒にと連絡が参りました」
朝食を運んできたアマンダの不満げな報告にシャーロットは顔を引き攣らせた。
(そこまで嫌そうな顔をしなくても、別に取って食べたりしな⋯⋯そうか、色仕掛けでもするんじゃないかって心配なのね。
いずれにせよ、一ヶ月の放置はどういう意味だったのかやっとわかるわ。話し合って終わりにできればいいんだけど、多額の支度金を出してるのよね)
「分かりました。時間になったら案内していただけるかしら」
「はい、お迎えに参ります」
小物を作るにも素材が既にない。毎日図書室で本を読み漁ってばかりだったシャーロットは窓から外をぼうっと眺めた。
(そう言えば庭の散策くらいさせてくれても良かったのに)
夕食を共にすると言ってもシャーロットが着れるドレスは2着だけ。それ以外は小物の素材にする為に細切れにしてしまった。
(まあ、良いんじゃないかしら。外に出るわけでもないんだし、ずっと放置していた女が何を着ていても気付かないかもね)
迎えに来たアマンダの後ろをついて食堂へ向かった。伯爵邸に来た日に一度見ているはずだが全く見覚えのない廊下を歩きながら、壁にかけられた絵画や綺麗に飾られた花をチラ見していく。
落ち着いて見てみると伯爵邸は古き良き時代の領主館と言った趣のある屋敷だった。磨き込まれた階段の手摺は深い艶を放ち、わずかな傷も年代を経た味わい深いタペストリーとよく似合っている。
「旦那様はこちらでお待ちです」
ノックの後アマンダが開いたドアの先には10人程度が座れそうな広いテーブルに予想とは違った見目の良い若い男性が座っていた。
20代半ばか前半くらい、額を出したハニーブロンドと濃い翠眼にすっきりとした鼻筋。誰が見ても美青年だと言うだろう。
(眉間の皺がなければね)
今日の食事会が気に入らないのか席も立たずワイングラスを持ったままシャーロットを睨みつけている。
「君が引きこもりのシャーロットか」
(公爵家では運が良くてぬるいお湯だったし、この2年はお風呂なんて見たこともなかったもの)
身体を拭いたり井戸の水を浴びたりするのとは訳が違う。足を伸ばして入れる湯船のお湯はもう何回変えたのかわからなくなっている。
(臭い取れたかしら?)
腕をクンクンしてもバラの香りの石鹸の匂いしかしない。
(伯爵が何か仕掛けて来そうなら⋯⋯馬小屋の掃除してこなくちゃね)
シャーロットが案内された部屋は恐らく客間の一つなのだろうと思う。型押しの白い壁紙に寄せ木細工の床、広いバルコニーからは庭の花々の爽やかな香りが風と共に吹き込んでいる。
天蓋付きのベッドと細かい彫刻が美しい統一された家具。
(女子収容所帰りの妻には勿体無いんじゃないかしら)
お風呂上がりでまだローブ姿のシャーロットはクローゼットを開けて驚いた。
(わあ、こんな古いドレスよく集めたわね)
多分間違いなくサイズが合っていないお古のドレスからはレースや宝石が外された跡があった。以前はテレーザとほとんど同じ体型だったが今はかなり痩せてしまったのであちこち縫い詰めなければ着られない。
(テレーザのお古で高価なものを外して数だけ揃えたって感じかしら?)
取り敢えず手っ取り早く直せそうなドレスを取り出してハタと気付いた。
(針と糸がないとどうにもならないわ)
ドレッサーの上にあるベルを鳴らすと暫くして年配のメイドらしき女性がやって来た。
「御用でしょうか?」
白髪混じりの髪を一つに纏めしっかりとアイロンをかけた黒地のドレスに白いエプロン、背筋をピンと伸ばし両手を揃えて立つその女性はまさに使用人の鏡。
「暫くこちらでお世話になるかもしれないシャーロットと言います。針と糸と裁ち鋏をお借りしたいの」
「⋯⋯メイド長のアマンダと申します。ドレスのお直しでしたらご指示頂けましたらこちらでいたしますが?」
「いいえ、そんなお手間を取らせるつもりはないの。お借りするのがご迷惑になるなら諦めるけど」
「⋯⋯いえ、少々お待ち下さい」
困惑気味の顔でアマンダが部屋を出ていった。
(こんなローブ姿では威厳も何もあったもんじゃないわよね。でも、着れるドレスが一枚もないんだから仕方ないわ)
他のメイドを関わらせるのが嫌なのか、アマンダが針や糸の入った裁縫箱を持って来た。
「ありがとう。お世話になりました」
アマンダが入り口近くで様子を伺っているが気にしてもしょうがない、シャーロットはクローゼットから出しておいたドレスのサイズ直しをはじめた。
脇の糸を切って縫い縮め、レースをむしり取ったらしい広い襟元にはよく似た生地を見繕って襟をつけた。
「随分と手慣れておられるようですね」
「そう? 褒めていただいたならありがとう」
話をする気のないシャーロットが黙々と手を動かしているのを入り口近くから見ていたアマンダが部屋を退出していった。
チクチクと針を動かしているとここ数日の腹立たしさが消えていく。女達の不満と罵声の響く収容所では想像もできなかった静かな部屋には、置き時計が刻むコチコチという音だけが聞こえる。
何とか着られるようになったドレスを纏いクローゼットを覗き込んだ。
(ここにあるのが私の資産の全て⋯⋯うーん、何かいい方法考えなくちゃ)
ドレスとしては古いけれど生地は悪くない。別のものに作り替えたら売れるかも⋯⋯と考えていると、ドアがノックされて美味しそうな匂いが漂ってきた。
「お食事をお持ちしました。終わられたらそのままにして置いて下さい。後で下げに参ります」
やはり来たのはアマンダで手伝いに若いメイドが一人ついて来ている。
テーブルに並べられた料理はシャーロットが見たことがないほど豪華なものばかりで、量も何人分かと思うほど。
「ありがとう。でも、次からはもっと量を減らしていただけると助かります。多分半分も食べられないと思うから」
「⋯⋯畏まりました」
食事の後は疲れが出て早々にベッドに潜り込んだ。
些細な物音でも目が覚めてしまうシャーロットだったが何とか夜明け近くまでベッドで過ごすことができた。その後はバルコニーの椅子に座って日が昇るのを見ながら時間をやり過ごした。
「屋敷の中を見てみたいのだけど?」
「旦那様に確認しておきますので」
「庭を歩いてみたいのだけど?」
「旦那様に確認しておきますので」
部屋に人がやって来るのは朝と夕方の食事の時だけ。3日に一度掃除をする為にメイドがやって来るのでその時は終わるまでバルコニーに避難する生活が続いた。
毎日部屋に篭り続けではストレスが溜まってしまうが、屋敷の中を歩く事も庭の散策さえも拒否されては諦めるしかない。
(何度聞いても旦那様に確認してみますのでって)
「図書室とかないかしら?」
「⋯⋯ございますが、持ち出しされないのであれば⋯⋯ご案内いたしましょうか?」
もの凄く嫌そうな顔で返事をしたアマンダだったが漸く部屋以外に行ける場所ができた。
部屋に篭ってドレスの生地を使って終日小物を作り、掃除が入るときはバルコニーか図書室に避難する日々が一ヶ月続いた。
「今日の夕方、旦那様がお戻りになられるそうです。夕食をご一緒にと連絡が参りました」
朝食を運んできたアマンダの不満げな報告にシャーロットは顔を引き攣らせた。
(そこまで嫌そうな顔をしなくても、別に取って食べたりしな⋯⋯そうか、色仕掛けでもするんじゃないかって心配なのね。
いずれにせよ、一ヶ月の放置はどういう意味だったのかやっとわかるわ。話し合って終わりにできればいいんだけど、多額の支度金を出してるのよね)
「分かりました。時間になったら案内していただけるかしら」
「はい、お迎えに参ります」
小物を作るにも素材が既にない。毎日図書室で本を読み漁ってばかりだったシャーロットは窓から外をぼうっと眺めた。
(そう言えば庭の散策くらいさせてくれても良かったのに)
夕食を共にすると言ってもシャーロットが着れるドレスは2着だけ。それ以外は小物の素材にする為に細切れにしてしまった。
(まあ、良いんじゃないかしら。外に出るわけでもないんだし、ずっと放置していた女が何を着ていても気付かないかもね)
迎えに来たアマンダの後ろをついて食堂へ向かった。伯爵邸に来た日に一度見ているはずだが全く見覚えのない廊下を歩きながら、壁にかけられた絵画や綺麗に飾られた花をチラ見していく。
落ち着いて見てみると伯爵邸は古き良き時代の領主館と言った趣のある屋敷だった。磨き込まれた階段の手摺は深い艶を放ち、わずかな傷も年代を経た味わい深いタペストリーとよく似合っている。
「旦那様はこちらでお待ちです」
ノックの後アマンダが開いたドアの先には10人程度が座れそうな広いテーブルに予想とは違った見目の良い若い男性が座っていた。
20代半ばか前半くらい、額を出したハニーブロンドと濃い翠眼にすっきりとした鼻筋。誰が見ても美青年だと言うだろう。
(眉間の皺がなければね)
今日の食事会が気に入らないのか席も立たずワイングラスを持ったままシャーロットを睨みつけている。
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