63 / 149
Sランク登録
61.忘れられていたディエチミーラ
しおりを挟む
何度も鑑定をやり直すテスタロッサの横で、セオドラが不審げな顔をしている。
「ルカ、いったい何をしたの? こんな・・あり得ない」
「テスタロッサ?」
「討伐場所はダンジョンの五十階、討伐者Aランク冒険者ミリア」
「ミリアって・・今騒ぎになってるあのミリアか?」
テスタロッサが“バン!” と林檎をテーブルに叩きつけた。
ソフィアが「ひっ」と声を上げソファから腰を浮かした。
「幻術? 一体何をしたの? 私の鑑定が間違うなんてあり得ない」
ギルマスはテスタロッサが叩きつけた林檎を光に透かし、
「流石傷一つついてねえ。しっかし傷がついてたら降格どころじゃ済まねえぞ」
「討伐者はミリアで間違いねえよ。目撃者もいる」
「Aランクが一人でラードーンを討伐したのを信じろって言うのか?」
「ミリアを呼んできてくれるか?」
ギルマスの言葉にセオドラがソフィアを見た。
「ここにミリアがいるのか?」
「ちげえよ、ここには騎士団長が来るから危なくてな。すぐ来るから茶飲んで待ってろ」
しかし・・と言いながらセオドラがカップを持ち上げると、うっすらとした影の中からミリアが現れた。
「おう、早えな」
「ヴァンがそろそろ呼び出しが来るって教えてくれていたので」
セオドラとテスタロッサが“転送魔法か?” とミリアをジロジロと見ている。
「初めまして、ミリアです」
「・・この子が? 成人前でしょ?」
ギルマスがゲラゲラ笑いながら、これでも十八歳だと教えた。発育不良だがな・・と言う不要な情報付きで。
「目撃者は来れないのかな?」
「最初っからいるぜ。そいつがミリアを呼んできたんだ」
ミリアの足元にお座りをしたフワモコの仔犬と精霊が現れた。
「ドリアードと、仔犬はペットかしら?」
「やめとけ、気が荒いからなボコボコにされんぞ」
「このパーティーでダンジョンを攻略しました。でも、ラードーンは一人で討伐しました」
「お嬢ちゃん、あのねえ」
テスタロッサが首を降り溜息をついた。
「めんどくせえ、さっさと姿戻せよ。それか何か喋るとか、話が進まねえだろ」
仔犬が立ち上がり大きく伸びをすると、巨大な灰色狼に変身した。
『人間はあいも変わらず面倒な生き物よの』
セオドラとテスタロッサが飛び上がった。
「喋った・・フェンリル!」
『我が見届けた。不足はあるまいな』
「そうか、分かったわ! フェンリルの助けがあったのね、神獣だから討伐者に出てないのよ」
「はあ、テスタロッサはいつまで経ってもガチガチの頑固モンだな。
ちびすけ、他にも持ってんだろ?」
ミリアがアイテムバックから「足全部だと大きすぎるので」と言いながらヒュドラの足の爪を出した。
「こっちにはフェンリルとドリアードの名前があるわ。つまり本当に一人で討伐?」
「ようやく話が進むな。テスタロッサはとっとと鑑定書作ってくれよ。
んで、セオドラはSランク登用の書類だ。
うるさい奴が来る前にちゃっちゃっと作って判子を押してくれ」
「テスタロッサ、鑑定書を頼む。俺は書類を作る前にルカに色々聞きたい」
「ルカ?」
ミリアが初めて聞いた名前に反応を示した。
「あっ、何でもねえ。気にすんな」
ギルマスが慌ててセオドラを睨んだ。
「まず一つ目、推薦者は誰だ?」
「俺とアッシュフォールのギルマス、あとはディエチミーラだ」
「「は?」」
ミリアが「ヤバい、忘れてた!」と言いながら通信具を出して話しはじめた。
「Sランクへの推薦者の一人をディエチミーラにして良い?」
《勿論良いよ。何だか楽しい事になってる?》
「どうかな、でももうすぐ終わるよ」
《うーん、離れてるのはつまんないからそっちに行こうかな?》
「いいよ、もう大丈夫だと思うから」
通信を切ったミリアをセオドラとテスタロッサが凝視していた。
「ちびすけ、連絡してなかったのかよ。酷え奴だな」
「何で冒険者が通信の魔道具を持ってるんだ?」
「貰いました」
「へっ? 通信の魔道具を貰った?」
「はい、離れていることが多いからいつでも連絡が取れるようにって」
ミリアの後ろに現れた影の中からディエチミーラのメンバーが順番に出てきた。
「ミリア」
後ろを振り返ったミリアがウォーカーに飛びついた。
「兄さん、私ね一人でラードーンを討伐したの!」
「「兄さん・・ディエチミーラのウォーカーが兄さん・・」」
ウォーカーの後ろには彫金師のロビン・占い師のアレン・占星術師のグレイソンが勢揃いしている。
「俺達もお祝いしていい?」
ロビンがニコニコと前に出てきた。
「良いけど触るなよ」
「相変わらずウォーカーはミリア教だね」
「うっせえよ」
「みんな来てくれてありがとう。それと長い間ごめんなさい」
「謝るなよ、こっちこそごめんな。それとおめでとう」
ロビンが申し訳なさそうに頭をかいた。
「お久しぶりです。ディエチミーラの皆さん」
呆然としていたセオドラとテスタロッサが立ち上がり、ウォーカー達に挨拶をした。
「お久しぶりです。これがアッシュフォールのギルマスからの推薦状です。
それとこれが私からの推薦状」
「俺達からも」
後ろから残りのメンバー全員が推薦状を出してきた。
セオドラが全員の書類を受け取りパラパラと確認をはじめた。
「ミリアの友達かい? 随分と珍しい友達だね」
「ヴァンとディー、彼らのお陰でここまで来れたの」
「ありがとうございました。心からお礼を言います。
こいつのお守りは大変だったでしょう?」
ディーは嬉しそうに飛び回った後、とても可愛くお辞儀をした。
「すごく楽しいのー」
ヴァンは『うむ』と言ったきり黙り込んでしまった。
ミリアは最近気が付いたのだが、ヴァンはもしかしてかなり人見知りするようだ。
階下で大きな怒鳴り声が聞こえ、ドスドスと階段を登る足音が聞こえて来た。
「くそ、こんな時に来やがった」
「ルカ、いったい何をしたの? こんな・・あり得ない」
「テスタロッサ?」
「討伐場所はダンジョンの五十階、討伐者Aランク冒険者ミリア」
「ミリアって・・今騒ぎになってるあのミリアか?」
テスタロッサが“バン!” と林檎をテーブルに叩きつけた。
ソフィアが「ひっ」と声を上げソファから腰を浮かした。
「幻術? 一体何をしたの? 私の鑑定が間違うなんてあり得ない」
ギルマスはテスタロッサが叩きつけた林檎を光に透かし、
「流石傷一つついてねえ。しっかし傷がついてたら降格どころじゃ済まねえぞ」
「討伐者はミリアで間違いねえよ。目撃者もいる」
「Aランクが一人でラードーンを討伐したのを信じろって言うのか?」
「ミリアを呼んできてくれるか?」
ギルマスの言葉にセオドラがソフィアを見た。
「ここにミリアがいるのか?」
「ちげえよ、ここには騎士団長が来るから危なくてな。すぐ来るから茶飲んで待ってろ」
しかし・・と言いながらセオドラがカップを持ち上げると、うっすらとした影の中からミリアが現れた。
「おう、早えな」
「ヴァンがそろそろ呼び出しが来るって教えてくれていたので」
セオドラとテスタロッサが“転送魔法か?” とミリアをジロジロと見ている。
「初めまして、ミリアです」
「・・この子が? 成人前でしょ?」
ギルマスがゲラゲラ笑いながら、これでも十八歳だと教えた。発育不良だがな・・と言う不要な情報付きで。
「目撃者は来れないのかな?」
「最初っからいるぜ。そいつがミリアを呼んできたんだ」
ミリアの足元にお座りをしたフワモコの仔犬と精霊が現れた。
「ドリアードと、仔犬はペットかしら?」
「やめとけ、気が荒いからなボコボコにされんぞ」
「このパーティーでダンジョンを攻略しました。でも、ラードーンは一人で討伐しました」
「お嬢ちゃん、あのねえ」
テスタロッサが首を降り溜息をついた。
「めんどくせえ、さっさと姿戻せよ。それか何か喋るとか、話が進まねえだろ」
仔犬が立ち上がり大きく伸びをすると、巨大な灰色狼に変身した。
『人間はあいも変わらず面倒な生き物よの』
セオドラとテスタロッサが飛び上がった。
「喋った・・フェンリル!」
『我が見届けた。不足はあるまいな』
「そうか、分かったわ! フェンリルの助けがあったのね、神獣だから討伐者に出てないのよ」
「はあ、テスタロッサはいつまで経ってもガチガチの頑固モンだな。
ちびすけ、他にも持ってんだろ?」
ミリアがアイテムバックから「足全部だと大きすぎるので」と言いながらヒュドラの足の爪を出した。
「こっちにはフェンリルとドリアードの名前があるわ。つまり本当に一人で討伐?」
「ようやく話が進むな。テスタロッサはとっとと鑑定書作ってくれよ。
んで、セオドラはSランク登用の書類だ。
うるさい奴が来る前にちゃっちゃっと作って判子を押してくれ」
「テスタロッサ、鑑定書を頼む。俺は書類を作る前にルカに色々聞きたい」
「ルカ?」
ミリアが初めて聞いた名前に反応を示した。
「あっ、何でもねえ。気にすんな」
ギルマスが慌ててセオドラを睨んだ。
「まず一つ目、推薦者は誰だ?」
「俺とアッシュフォールのギルマス、あとはディエチミーラだ」
「「は?」」
ミリアが「ヤバい、忘れてた!」と言いながら通信具を出して話しはじめた。
「Sランクへの推薦者の一人をディエチミーラにして良い?」
《勿論良いよ。何だか楽しい事になってる?》
「どうかな、でももうすぐ終わるよ」
《うーん、離れてるのはつまんないからそっちに行こうかな?》
「いいよ、もう大丈夫だと思うから」
通信を切ったミリアをセオドラとテスタロッサが凝視していた。
「ちびすけ、連絡してなかったのかよ。酷え奴だな」
「何で冒険者が通信の魔道具を持ってるんだ?」
「貰いました」
「へっ? 通信の魔道具を貰った?」
「はい、離れていることが多いからいつでも連絡が取れるようにって」
ミリアの後ろに現れた影の中からディエチミーラのメンバーが順番に出てきた。
「ミリア」
後ろを振り返ったミリアがウォーカーに飛びついた。
「兄さん、私ね一人でラードーンを討伐したの!」
「「兄さん・・ディエチミーラのウォーカーが兄さん・・」」
ウォーカーの後ろには彫金師のロビン・占い師のアレン・占星術師のグレイソンが勢揃いしている。
「俺達もお祝いしていい?」
ロビンがニコニコと前に出てきた。
「良いけど触るなよ」
「相変わらずウォーカーはミリア教だね」
「うっせえよ」
「みんな来てくれてありがとう。それと長い間ごめんなさい」
「謝るなよ、こっちこそごめんな。それとおめでとう」
ロビンが申し訳なさそうに頭をかいた。
「お久しぶりです。ディエチミーラの皆さん」
呆然としていたセオドラとテスタロッサが立ち上がり、ウォーカー達に挨拶をした。
「お久しぶりです。これがアッシュフォールのギルマスからの推薦状です。
それとこれが私からの推薦状」
「俺達からも」
後ろから残りのメンバー全員が推薦状を出してきた。
セオドラが全員の書類を受け取りパラパラと確認をはじめた。
「ミリアの友達かい? 随分と珍しい友達だね」
「ヴァンとディー、彼らのお陰でここまで来れたの」
「ありがとうございました。心からお礼を言います。
こいつのお守りは大変だったでしょう?」
ディーは嬉しそうに飛び回った後、とても可愛くお辞儀をした。
「すごく楽しいのー」
ヴァンは『うむ』と言ったきり黙り込んでしまった。
ミリアは最近気が付いたのだが、ヴァンはもしかしてかなり人見知りするようだ。
階下で大きな怒鳴り声が聞こえ、ドスドスと階段を登る足音が聞こえて来た。
「くそ、こんな時に来やがった」
0
お気に入りに追加
960
あなたにおすすめの小説
もう我慢する気はないので出て行きます〜陰から私が国を支えていた事実を彼らは知らない〜
おしゃれスナイプ
恋愛
公爵令嬢として生を受けたセフィリア・アインベルクは己の前世の記憶を持った稀有な存在であった。
それは『精霊姫』と呼ばれた前世の記憶。
精霊と意思疎通の出来る唯一の存在であったが故に、かつての私は精霊の力を借りて国を加護する役目を負っていた。
だからこそ、人知れず私は精霊の力を借りて今生も『精霊姫』としての役目を果たしていたのだが————
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
貴方の愛人を屋敷に連れて来られても困ります。それより大事なお話がありますわ。
もふっとしたクリームパン
恋愛
「早速だけど、カレンに子供が出来たんだ」
隣に居る座ったままの栗色の髪と青い眼の女性を示し、ジャンは笑顔で勝手に話しだす。
「離れには子供部屋がないから、こっちの屋敷に移りたいんだ。部屋はたくさん空いてるんだろ? どうせだから、僕もカレンもこれからこの屋敷で暮らすよ」
三年間通った学園を無事に卒業して、辺境に帰ってきたディアナ・モンド。モンド辺境伯の娘である彼女の元に辺境伯の敷地内にある離れに住んでいたジャン・ボクスがやって来る。
ドレスは淑女の鎧、扇子は盾、言葉を剣にして。正々堂々と迎え入れて差し上げましょう。
妊娠した愛人を連れて私に会いに来た、無法者をね。
本編九話+オマケで完結します。*2021/06/30一部内容変更あり。カクヨム様でも投稿しています。
随時、誤字修正と読みやすさを求めて試行錯誤してますので行間など変更する場合があります。
拙い作品ですが、どうぞよろしくお願いします。
妹の事が好きだと冗談を言った王太子殿下。妹は王太子殿下が欲しいと言っていたし、本当に冗談なの?
田太 優
恋愛
婚約者である王太子殿下から妹のことが好きだったと言われ、婚約破棄を告げられた。
受け入れた私に焦ったのか、王太子殿下は冗談だと言った。
妹は昔から王太子殿下の婚約者になりたいと望んでいた。
今でもまだその気持ちがあるようだし、王太子殿下の言葉を信じていいのだろうか。
…そもそも冗談でも言って良いことと悪いことがある。
だから私は婚約破棄を受け入れた。
それなのに必死になる王太子殿下。
【完結】婚約者に忘れられていた私
稲垣桜
恋愛
「やっぱり帰ってきてた」
「そのようだね。あれが問題の彼女?アシュリーの方が綺麗なのにな」
私は夜会の会場で、間違うことなく自身の婚約者が、栗毛の令嬢を愛しそうな瞳で見つめながら腰を抱き寄せて、それはそれは親しそうに見つめ合ってダンスをする姿を視線の先にとらえていた。
エスコートを申し出てくれた令息は私の横に立って、そんな冗談を口にしながら二人に視線を向けていた。
ここはベイモント侯爵家の夜会の会場。
私はとある方から国境の騎士団に所属している婚約者が『もう二か月前に帰ってきてる』という話を聞いて、ちょっとは驚いたけど「やっぱりか」と思った。
あれだけ出し続けた手紙の返事がないんだもん。そう思っても仕方ないよでしょ?
まあ、帰ってきているのはいいけど、女も一緒?
誰?
あれ?
せめて婚約者の私に『もうすぐ戻れる』とか、『もう帰ってきた』の一言ぐらいあってもいいんじゃない?
もうあなたなんてポイよポイッ。
※ゆる~い設定です。
※ご都合主義です。そんなものかと思ってください。
※視点が一話一話変わる場面もあります。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?
水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」
「はぁ?」
静かな食堂の間。
主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。
同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。
いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。
「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」
「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」
父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。
「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」
アリスは家から一度出る決心をする。
それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。
アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。
彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。
「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」
アリスはため息をつく。
「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」
後悔したところでもう遅い。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる