【完結】婚約者取り替えっこしてあげる。子爵令息より王太子の方がいいでしょ?

との

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45.コーンウォリス伯爵家没落

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「そこの貧乏王子はミリーと婚約しているんだ。エリーと結婚したいなら慰謝料を払え。ミリーの気持ちを弄んだんだそれ相応の金をむしり取ってやる!
それとエリーはオーエンと婚約破棄したいなら慰謝料と援助金を払え!」

 呆然としていたエドナ達も参戦し騒ぎはじめた。

「そうよ、お金がないなんて言わせませんよ。一国の王子なんですからね」
「アンタのお陰でお祖母様の機嫌が悪くなったんだ。それも責任取ってくれよ!」
「ミリーは傷物になっちゃう。その分多めに慰謝料もらうからね」


「ミゲル皇太子殿下とミリー嬢の婚約は成立していません。エリーに申し込んだのをあなた方が勝手にミリーと結婚だと騒いだだけでしょう? 殿下のお言葉を思い出してみなさい」
「なっ、なんだと! さっき確かに・・」


『コーンウォリス卿の話からすると私とミリー嬢と言うことであっていますか?』


「だっ騙したのか! だがなアンタ達の知らん事を教えてやろう。エリーはもう貴族じゃないんだ。あのバカ女が伯爵家からエリーを連れ出したからな。平民と結婚か? はっ、落ちぶれて情けない王子様だぜ」

「構わない。身分なら何とかできるし、2年の間に法律を改正してもいい」

「ねえ、このバカがいくつ不敬罪を積み重ねるまで待たなきゃいけないの? 良い加減うざいんですけどー?」

 シリルはサイラスをボコボコにしたくてたまらないらしく手を握ったり開いたりしている。


「そうね、シリルさんの仰る通りだわ。エリーの現在の名前は、エリー・リズバード。クラティア王国のリズバード公爵の養女になりましたの。
リズバード公爵はクラティア王国の前国王の弟君で現在も外務大臣を務めておられる方。これなら帝国の皇太子妃として不足はないはず」

 アリシアの発言に全員が驚きポカンと口を開けた。

「因みにエリーは帝国の皇太子妃教育の最低ラインはクリアしてるわ。前皇妃様の教育を担当されたマクスウェル伯爵夫人とクロスベール侯爵夫人のお墨付き」

 マイラの発言でエリーに全員の注目が集まった。意味が半分も理解できていないサイラス達はエリーを睨みながら小声で呟いた。

「公爵で外務大臣なら金持ちか?」
「クラティア王国ってどこにあるの?」
「教育? 学園の事?」
「公爵の養女ってエリーは金持ちなの?」


「お祖母様が公爵様とのご縁を、叔母様が家庭教師や勉強の教材を探して下さったの」

「この2年エリーは学園の勉強と両立させて頑張りましたからね。応援するのは当然です。それにもう一つ、エリーの結婚相手を決める権利はサイラスにはありません。つまり、エリーとオーエンの婚約は無効ですからね」

 アリシアとマイラがしっかりと頷いた。

「それとさっきから貧乏王子とか言ってるけど帝国が貧乏なわけないわよー。ホント無学な奴と努力しない奴って最悪。帝国はねこの辺一体の中でも最大の資産を持ってるわ。皇太子自体もお金持ちだしー」

「国庫の資産は国の為のもの。皇太子妃の為の費用を削るつもりはありませんが贅沢をする為に婚姻をしたがる輩は排除したいので」

「なんで・・何でエリーばっかり。ねえ、やっぱり取り替えっこはなし、私が王子様と結婚する! お父様何とかして」


 溜息をついた王弟が腕を組んでサイラスの前に仁王立ちした。

「帝国並びに帝国の皇太子殿下への数々の不敬及び公文書偽造、コーンウォリスの爵位を褫爵し極刑に処す。領地及び資産は借財の返済に割り当てるものとする」

 王弟が宣言しドアの外に待機していた近衛兵が雪崩れ込んできた。ケビンがミゲルの前に立ちシリルはエリーを後ろに庇った。モブレー公爵が走り出しアリシアに縋りつこうとしたサイラスを投げ飛ばしアリシアとマイラを後ろに庇った。

「母上助けて下さい。アンタなら助けられる。エリー、わしはお前の父親だぞ。さっさと助けろ!」
「エリーをあげるから助けて!」
「お祖母様、エリー僕を助けて! 死ぬのはいやだ」
「王子様、結婚してあげるから。私ならうんと楽しませてあげる! テクニックなら・・」


 サイラス達は縄をかけられ連れて行かれながら叫んでいたがドアが閉まり部屋の中は漸く静かになった。全員が居心地の悪い微妙な空気に包まれている中で、エリーだけがキョトンとしていた。

「なーんか、最後に凄いの聞こえてきちゃったわー。貴族令嬢があれってどうなのかしら」

「シリルよお、そこは聞かなかった事にするとこじゃねえのか?」




「大丈夫、エリーの耳は塞いでおいたから」

 モブレー公爵に向けてシリルがサムズアップした。

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