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00.あの人達は今! 楽しんでいない人達。一部の盛り上がりに驚愕
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その数日前の聖王国。
年末の休みで学園から帰ってきたばかりのサブリナとセシルが、ジルベルト司祭の執務室に乗り込んできた。
「やあ、2人揃って何か用かな?」
「ロクサーナはどこですの?」
「仕事って何してるの?」
サブリナ達は最後に会った時⋯⋯学園に向けて出発する時のような穏やかさや明るさがなくなり、イライラとして狡猾そうな目付きになっている。
(よくない傾向だなぁ。学園の暮らしは合ってないのかな)
執務机についたままのジルベルト司祭がとぼけた態度で首を傾げた。
「仕事なんて嘘なんでしょ!? ロクサーナは土いじりしかしないって、みんな知ってるんだから!」
以前はそれなりに仲良く話していたからこそ、ロクサーナにサブリナとセシルのフォローを頼んだのだが⋯⋯。
送られてくる記録が全てだとは思っていないが、この様子では予想以上に良くない状況だったのかもしれないとジルベルト司祭は気付いた。
(ロクサーナはあまり自分の気持ちを口にしないで、溜め込んでしまうところが今でもあるから)
「ロクサーナがどこにいてどんな任務についているか、秘密に決まってるだろう? 教会内ならいいとか家族や友達ならいいとか自己判断して、あれこれ話してしまう者はいるけど、任務に守秘義務がある事を忘れたのかな?
職務内容や本人の職能などは口外してはいけないって決まっているよね?」
ジルベルト司祭の穏やかな表情は変わっていないのに、サブリナとセシルは何故か背筋が冷たくなってきた。
「それは⋯⋯だって、皆さんも⋯⋯」
「そうだよ! 私達だけ文句を言われるのっておかしいじゃん」
「今、他人の仕事内容をアレコレ言っているのは君達だけだからだね。ロクサーナに用があるなら、少し時間はかかるけど伝える事はできるよ?」
「い、いつ帰ってくるの? だって、休学なんでしょ!」
「ダンゼリアム王国から休学にしてくれと言われて仕方なくだけどね。学園に帰れるかどうかも、帰る必要があるかどうかも不明なのに⋯⋯不思議な話だよ」
「だって、戻ってこないと困る⋯⋯」
「その理由は?」
「⋯⋯わ、私達は友達なのに、連絡もなく国を出るなんて酷すぎますわ。挨拶をするのは人としての礼儀ですし、理由を教えてくれるのは、友達として当然だと思いますの」
「う~ん、緊急依頼だったから、仕方がなかったんだ。あれは、ロクサーナにしか頼めない案件だった、抗議するなら仕事を依頼した私や教会に対してのものと受け取らなきゃいけなくなる」
「でも、一言くらい⋯⋯こっちにだって都合があるのに」
「2人から届いた報告書は読んだ。学園からも色々と連絡が来ているんだけど、ロクサーナが学園に戻らなければならない理由はないんじゃないかな? 留学する君達2人が学園に溶け込めれば、ロクサーナの任務は完了だって2人は知っているよね。
それとも、何か問題があるのかな? それなら説明してくれれば、誰か適任者を手配できるかもしれない」
サブリナ達があれこれ言い立てている理由は分かっている。自分達の勝手な都合でこれ以上騒ぐようであれば、対処する必要があるだろう。
(虚偽の発言で教会関係者を貶めれば、聴聞委員会を開く事もある。とても危険な綱渡りをしていると気付いてないんだろうな)
「べ、別に他の人なんていらないし⋯⋯ロクサーナが中途半端にいなくなってしまったから、怒ってるだけだもん」
「架空の窃盗騒ぎを起こして、居心地が悪くなっただけだと言うのは知ってますわ。でも、逃げ出したらますます悪評が広がってしまいます。聖王国の評判に関わってくると思われませんか?」
「架空の話⋯⋯手紙では分からない部分があってね、詳しく教えてくれないかな? それが本当に架空の話なら、ロクサーナにはそれなりの罰則が与えられる案件だからね。
報告に虚偽の内容があった場合も、同様の措置が取られる」
「だーかーらー、何かがなくなったって騒いだけど、嘘だったって。ロクサーナってアーノルド王子殿下や側近に嫌われてるから、悲劇のヒロインになりたがったんですって。
大体、ロクサーナが盗まれるようなものなんて持ってるわけないじゃん。アイテムバック以外にめぼしいものなんてなかったもん」
(期末試験の結果が惨敗だったセシルと、課題が間に合わなかったサブリナ。レベッカはその両方⋯⋯学園から連絡が来てるんだよね~。補習代わりの宿題と提出できていない課題、新学期がはじまるまでにできるのかなあ?)
★★ ★★
教会の談話室にナディア・オニールが駆け込んできた。
「アリエス、大変よ!」
のんびりお茶をしていたアリエス・ジェファーソンとオレリア・ブームが顔を上げた。
「相変わらず騒がしいわねぇ。そんなに大声出さないで!」
「サブリナとセシルがダンゼリアム王国から帰ってきてるって、さっき神官たちが話してたの!」
「マジ!? 今どこにいるって?」
「すごい勢いで、ジルベルト司祭の執務室に乗り込んでったらしいの」
「執務室を出たところを捕まえるのよ。2人を懐柔できればなんとかなるかもしれないんだから」
「うちも行く!」
「侯爵はお金を積めばレベッカはなんとでもなるって司教様が仰ってたんだから、サブリナ達2人をこっちに引き入れるのよ! そうすれば、ロクサーナが何を言ってもどうにでもなるわ」
ロクサーナ達が王国に留学した件をジルベルト司祭に問い詰めたが、のらりくらりと躱され、全く情報が入らなかったガーラント司教はレベッカの父、マックバーン侯爵に連絡をとった。
ガーラント司教達の不正を嗅ぎ取った侯爵は⋯⋯。
『ほっほう、なんだかお困りのようですなあ。レベッカはあちらの王子殿下と非常に親しくしておりますから、上手く話をまとめることもできる⋯⋯やる気になる理由さえあればですがなあ』
★★ ★★
ガーラント司教やアリエス達だけでなく、魔法士達の報告書も全て調査を終えたジルベルト司祭は、ロクサーナから届いた資料を併せ持ち枢機卿の元にやってきた。
『ふむ⋯⋯ダンゼリアム王国とガーラント司教とアリエス達、魔法士もか⋯⋯聖王国も舐められたものだね。
聴聞委員会を開き、ガーラント以下全ての者に処罰を与えねばならん』
『今回の件ですが⋯⋯小国と司教達の横領と言うにしては、妙なことが多すぎます。
現在、スタンピードと海獣の件をバーラムが調査しておりますので、その報告を待ってからが良いと思われます』
『そうだな、それなら言い訳はできまいし⋯⋯大元から断つことが出来る。バーラムなら確実に結果を出してくれると期待している』
『はい、実力も信頼も⋯⋯今の教会でバーラム以上の者はおりません』
『⋯⋯教会初の期間限定聖女か。できることならずっと在籍して欲しかったがな』
『致し方ございません、バーラムの過ごした5年間はあまりにも⋯⋯惨すぎました』
『バーラムを無理やり引き止めようとすれば、聖王国など簡単に崩壊させるであろうな』
『実力と言う意味では可能でしょう』
『で? お前達の仲は相変わらずか?』
『は? え、な、仲と言いますと⋯⋯上司と部下ですから、その⋯⋯』
「はっは! 今はまだそうであったな』
教会に引き取られた5歳の時ロクサーナの鑑定が行われたが、水晶は何の反応もしなかった。日を改めて何回か鑑定したが反応がなく、ロクサーナは『能力なし』と判定された。
『今はそうかもしれんが、先日の奇跡は間違いない。10歳になれば何らかの能力が現れるかもしれん』
枢機卿の判断で、とある司祭預かりとなったが⋯⋯。
『力もないガキの世話だとぉ? クソ忙しいのに⋯⋯やってられるかよ!』
担当になった司祭はロクサーナを倉庫に放り込み、適当な嘘を並べて下働きをさせつつ給料を懐に入れていた。
ロクサーナの担当だった司祭と使用人達は財産を没収され魔法を封じられた後、教会を破門されたのだが⋯⋯。
聖王国で教会から破門された者は、職につくことも部屋を借りる事もできない。商店や食堂などの利用もできず、他国へ逃げなければ生きていく事は不可能になる。
アリエス達もまた、彼等と同じ道を辿る日は近い。
【はあ? その程度で終わらせるなんて温い、温すぎる! コイツらに相応しい罰は、俺達、神と精霊の基準でやってやるぜ】
【ジワジワって低温で炭にして~再生して~】
【土に埋めるモグ、じわりじわりとミミズやモグラの餌にするモグ】
【僕もやりたい! みんなで最高のざまぁを考える『ざまぁ検討委員会』設立だあ!】
【1番エグいのを考えついた奴の願いを一個叶えようぜ】
【じゃ、じゃあ⋯⋯1日ロクサーナ独占権】
【僕も⋯⋯独占権⋯⋯欲しい】
【ピッピは~、ロクサーナとジルちゃんの~ラブラブ覗き権!】
【⋯⋯】
年末の休みで学園から帰ってきたばかりのサブリナとセシルが、ジルベルト司祭の執務室に乗り込んできた。
「やあ、2人揃って何か用かな?」
「ロクサーナはどこですの?」
「仕事って何してるの?」
サブリナ達は最後に会った時⋯⋯学園に向けて出発する時のような穏やかさや明るさがなくなり、イライラとして狡猾そうな目付きになっている。
(よくない傾向だなぁ。学園の暮らしは合ってないのかな)
執務机についたままのジルベルト司祭がとぼけた態度で首を傾げた。
「仕事なんて嘘なんでしょ!? ロクサーナは土いじりしかしないって、みんな知ってるんだから!」
以前はそれなりに仲良く話していたからこそ、ロクサーナにサブリナとセシルのフォローを頼んだのだが⋯⋯。
送られてくる記録が全てだとは思っていないが、この様子では予想以上に良くない状況だったのかもしれないとジルベルト司祭は気付いた。
(ロクサーナはあまり自分の気持ちを口にしないで、溜め込んでしまうところが今でもあるから)
「ロクサーナがどこにいてどんな任務についているか、秘密に決まってるだろう? 教会内ならいいとか家族や友達ならいいとか自己判断して、あれこれ話してしまう者はいるけど、任務に守秘義務がある事を忘れたのかな?
職務内容や本人の職能などは口外してはいけないって決まっているよね?」
ジルベルト司祭の穏やかな表情は変わっていないのに、サブリナとセシルは何故か背筋が冷たくなってきた。
「それは⋯⋯だって、皆さんも⋯⋯」
「そうだよ! 私達だけ文句を言われるのっておかしいじゃん」
「今、他人の仕事内容をアレコレ言っているのは君達だけだからだね。ロクサーナに用があるなら、少し時間はかかるけど伝える事はできるよ?」
「い、いつ帰ってくるの? だって、休学なんでしょ!」
「ダンゼリアム王国から休学にしてくれと言われて仕方なくだけどね。学園に帰れるかどうかも、帰る必要があるかどうかも不明なのに⋯⋯不思議な話だよ」
「だって、戻ってこないと困る⋯⋯」
「その理由は?」
「⋯⋯わ、私達は友達なのに、連絡もなく国を出るなんて酷すぎますわ。挨拶をするのは人としての礼儀ですし、理由を教えてくれるのは、友達として当然だと思いますの」
「う~ん、緊急依頼だったから、仕方がなかったんだ。あれは、ロクサーナにしか頼めない案件だった、抗議するなら仕事を依頼した私や教会に対してのものと受け取らなきゃいけなくなる」
「でも、一言くらい⋯⋯こっちにだって都合があるのに」
「2人から届いた報告書は読んだ。学園からも色々と連絡が来ているんだけど、ロクサーナが学園に戻らなければならない理由はないんじゃないかな? 留学する君達2人が学園に溶け込めれば、ロクサーナの任務は完了だって2人は知っているよね。
それとも、何か問題があるのかな? それなら説明してくれれば、誰か適任者を手配できるかもしれない」
サブリナ達があれこれ言い立てている理由は分かっている。自分達の勝手な都合でこれ以上騒ぐようであれば、対処する必要があるだろう。
(虚偽の発言で教会関係者を貶めれば、聴聞委員会を開く事もある。とても危険な綱渡りをしていると気付いてないんだろうな)
「べ、別に他の人なんていらないし⋯⋯ロクサーナが中途半端にいなくなってしまったから、怒ってるだけだもん」
「架空の窃盗騒ぎを起こして、居心地が悪くなっただけだと言うのは知ってますわ。でも、逃げ出したらますます悪評が広がってしまいます。聖王国の評判に関わってくると思われませんか?」
「架空の話⋯⋯手紙では分からない部分があってね、詳しく教えてくれないかな? それが本当に架空の話なら、ロクサーナにはそれなりの罰則が与えられる案件だからね。
報告に虚偽の内容があった場合も、同様の措置が取られる」
「だーかーらー、何かがなくなったって騒いだけど、嘘だったって。ロクサーナってアーノルド王子殿下や側近に嫌われてるから、悲劇のヒロインになりたがったんですって。
大体、ロクサーナが盗まれるようなものなんて持ってるわけないじゃん。アイテムバック以外にめぼしいものなんてなかったもん」
(期末試験の結果が惨敗だったセシルと、課題が間に合わなかったサブリナ。レベッカはその両方⋯⋯学園から連絡が来てるんだよね~。補習代わりの宿題と提出できていない課題、新学期がはじまるまでにできるのかなあ?)
★★ ★★
教会の談話室にナディア・オニールが駆け込んできた。
「アリエス、大変よ!」
のんびりお茶をしていたアリエス・ジェファーソンとオレリア・ブームが顔を上げた。
「相変わらず騒がしいわねぇ。そんなに大声出さないで!」
「サブリナとセシルがダンゼリアム王国から帰ってきてるって、さっき神官たちが話してたの!」
「マジ!? 今どこにいるって?」
「すごい勢いで、ジルベルト司祭の執務室に乗り込んでったらしいの」
「執務室を出たところを捕まえるのよ。2人を懐柔できればなんとかなるかもしれないんだから」
「うちも行く!」
「侯爵はお金を積めばレベッカはなんとでもなるって司教様が仰ってたんだから、サブリナ達2人をこっちに引き入れるのよ! そうすれば、ロクサーナが何を言ってもどうにでもなるわ」
ロクサーナ達が王国に留学した件をジルベルト司祭に問い詰めたが、のらりくらりと躱され、全く情報が入らなかったガーラント司教はレベッカの父、マックバーン侯爵に連絡をとった。
ガーラント司教達の不正を嗅ぎ取った侯爵は⋯⋯。
『ほっほう、なんだかお困りのようですなあ。レベッカはあちらの王子殿下と非常に親しくしておりますから、上手く話をまとめることもできる⋯⋯やる気になる理由さえあればですがなあ』
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ガーラント司教やアリエス達だけでなく、魔法士達の報告書も全て調査を終えたジルベルト司祭は、ロクサーナから届いた資料を併せ持ち枢機卿の元にやってきた。
『ふむ⋯⋯ダンゼリアム王国とガーラント司教とアリエス達、魔法士もか⋯⋯聖王国も舐められたものだね。
聴聞委員会を開き、ガーラント以下全ての者に処罰を与えねばならん』
『今回の件ですが⋯⋯小国と司教達の横領と言うにしては、妙なことが多すぎます。
現在、スタンピードと海獣の件をバーラムが調査しておりますので、その報告を待ってからが良いと思われます』
『そうだな、それなら言い訳はできまいし⋯⋯大元から断つことが出来る。バーラムなら確実に結果を出してくれると期待している』
『はい、実力も信頼も⋯⋯今の教会でバーラム以上の者はおりません』
『⋯⋯教会初の期間限定聖女か。できることならずっと在籍して欲しかったがな』
『致し方ございません、バーラムの過ごした5年間はあまりにも⋯⋯惨すぎました』
『バーラムを無理やり引き止めようとすれば、聖王国など簡単に崩壊させるであろうな』
『実力と言う意味では可能でしょう』
『で? お前達の仲は相変わらずか?』
『は? え、な、仲と言いますと⋯⋯上司と部下ですから、その⋯⋯』
「はっは! 今はまだそうであったな』
教会に引き取られた5歳の時ロクサーナの鑑定が行われたが、水晶は何の反応もしなかった。日を改めて何回か鑑定したが反応がなく、ロクサーナは『能力なし』と判定された。
『今はそうかもしれんが、先日の奇跡は間違いない。10歳になれば何らかの能力が現れるかもしれん』
枢機卿の判断で、とある司祭預かりとなったが⋯⋯。
『力もないガキの世話だとぉ? クソ忙しいのに⋯⋯やってられるかよ!』
担当になった司祭はロクサーナを倉庫に放り込み、適当な嘘を並べて下働きをさせつつ給料を懐に入れていた。
ロクサーナの担当だった司祭と使用人達は財産を没収され魔法を封じられた後、教会を破門されたのだが⋯⋯。
聖王国で教会から破門された者は、職につくことも部屋を借りる事もできない。商店や食堂などの利用もできず、他国へ逃げなければ生きていく事は不可能になる。
アリエス達もまた、彼等と同じ道を辿る日は近い。
【はあ? その程度で終わらせるなんて温い、温すぎる! コイツらに相応しい罰は、俺達、神と精霊の基準でやってやるぜ】
【ジワジワって低温で炭にして~再生して~】
【土に埋めるモグ、じわりじわりとミミズやモグラの餌にするモグ】
【僕もやりたい! みんなで最高のざまぁを考える『ざまぁ検討委員会』設立だあ!】
【1番エグいのを考えついた奴の願いを一個叶えようぜ】
【じゃ、じゃあ⋯⋯1日ロクサーナ独占権】
【僕も⋯⋯独占権⋯⋯欲しい】
【ピッピは~、ロクサーナとジルちゃんの~ラブラブ覗き権!】
【⋯⋯】
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