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25.相変わらずルーナはレガーロでのんびり
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マッケナ達が奮闘している中、ルーナとアリシアは相変わらずレガーロに滞在しのんびりと観光を楽しんでいた。
今日は島一番のワイナリーでワイン造りを見学した。発酵の最中浮いてきた皮や種などを掬い取る作業を手伝わせてもらったが、ルーナは初めて見るタイプのワインプレスに目を輝かせた。案内人に質問しては手帳に何かを書き込みワインプレスの中を覗き込んで転びかけたり・・。その挙句座り込んで構造を調べはじめてしまうと案内人に『こんな珍しい人は見たことない』と笑われた。
残り滓と水を混ぜて発酵させたピケット酒はほぼ透明で、アルコール度数が低くルーナも試飲する事ができた。
「残り滓で作ったなんて思えないくらい結構美味しいわ。これならもう一杯くらい飲「ダメです。アルコール度数が低いと言ってもゼロではないんですからね」」
おかわりを強請ろうとしたルーナはアリシアからダメ出しされて舌を出した。
「最後に残った滓は藁と混ぜて畑に廃棄されるなんて思ってもみなかった。土の栄養になるって事よね、うちの領でも試してみたいわ」
恒例のカフェでフィアドーネに舌鼓をうち広場から流れてくるポリフォニーの調べに後ろ髪を引かれながら宿に帰るとルーナが待ち望んでいた手紙が届いていた。
ルーナは部屋に着くと着替えもせず手紙を読んだ後テーブルに向かい返事を書きはじめた。
「インクでドレスにシミができてしまいそうです。先にお着替えをされてはいかがですか?」
「ええっと、直ぐに終わるから大丈夫」
30分位無言でペンを走らせていたルーナが晴れやかな顔で勢いよく立ち上がった。
「漸く許可が降りたの。明日は遺跡巡りだから汚れても大丈夫なドレスと丈夫な靴を準備してね」
「今日は随分と熱心にワインプレスを見ておられましたね」
「ええ、今うちで使ってるワインプレスは水平式って言って上から押さえる物なんだけど、今日見たワインプレスは垂直式って言って左右両側から圧力をかける物なの。この方法を使えば今までより大量の搾汁が出来るから領地に帰ったら早速作ってみたいと思って」
身振り手振りを加えて夢中でワインプレスについて話すルーナの着替えをなんとか終わらせたアリシアは、笑いを堪えながらルーナを鏡の前に座らせて髪を梳きはじめた。
「お嬢様は大旦那様の血を濃く受け継いでおられるんですね。大旦那様も新しい道具を見つけると夢中になられたとお聞きしています」
「お祖父様が作られた道具はどれもとても役に立つものばかりだわ。生活は便利になるし侯爵家は潤う。とっても助かってるけど、どんどん新しい物が出来てくるでしょう? 先細りにならないように頑張らなくちゃね」
「お嬢様はもう十分頑張られたと思いますけど? そろそろのんびり貴族の令嬢らしくお茶会や夜会を楽しまれても良いのではないですか?」
腹の探り合いばかりのお茶会や夜会が大嫌いなルーナは眉間に皺を寄せたが言葉だけはアリシアに同意した。
「そうね。勿論、今回の件が片付いたら考えてみるわ」
「はい、侯爵家の将来の為に本気で考えていただかなくては。屋敷に戻られたら山のような釣書が届いてる事でしょうからきっとお忙しくなられますね」
「(げっ)えーっと、漸く婚約破棄出来たんだもの暫くは無視しても良いんじゃないかしら。それにほら、私って傷物になったから。凄く良い口実があるでしょ? それより、明日が楽しみ」
「ここは紀元前千五百年頃の火山の大噴火で埋もれてしまった街なの。まだ一般公開されてなくて大学の発掘チーム以外は立ち入り禁止だから諦めてたのだけど、今回は運良く叔母様の伝手で見学させてもらえる事になったのよ」
真っ白な空間にはかつての家の石組みや塀、窓枠や竈門の名残が点在していた。暑い日差しから遺跡を守る分厚いテントの下は思いの外過ごし易く、しゃがみ込んで発掘作業をしている学生らしき青年や手に持った何かを陽に翳しながら議論をしている紳士達を遠くから見つめた。
「そんなに古いんですか? その割にあそこに見えるのとか随分綺麗なんですね」
「発見されるまで火山灰に埋もれていたからとても良い保存状態で見つかったから壁画が残ってる箇所もあるんですって。
この後出土品も見せてもらえる事になってるのよ」
遺跡の端でルーナ達が発掘作業を眺めているとテントの中からよれよれの帽子を被った紳士がルーナの元にやって来た。真っ黒に日焼けした40代前半位の紳士は目尻に皺を寄せルーナの前で帽子を脱ぎ胸に手を当てて挨拶をした。
「失礼ですが、アビゲイル・フリューゲル様の姪御さんでしょうか?」
「はい、ルーナと申します。この度は無理を聞き届けてくださり感謝しております」
「アビソール大学考古学教授のクリント・アラステアと申します。どうかクリントとお呼びください。
考古学など不要だという風潮の中、アビゲイル様はここの調査以外にも後援者としてご支援いただいておりますので今回お声がけ頂いて喜んでおります」
日傘を差したルーナはクリントの後に続いて遺跡の中を歩きながら遺跡が発見された経緯や発掘状況などの説明を受けた。大学で教鞭をとっているだけあってクリントの説明はとてもわかり易く、少し低めの穏やかな話し振りは眩い日差しの中でも途切れる事なく続いた。
ルーナ達が通り過ぎると発掘作業をしている学生達が小さく会釈を返してくれるのはクリント教授が慕われている証だろう。
「この続きは彼に頼みましょう。向こうにある小屋にはここで出土した物が集められているのですが、予想以上に保存状態の良いものもありますから楽しんでいただけると思います。リック、ちょっと良いかな? ルーナ様の案内を頼みたいんだが」
スコップを持ってしゃがみ込んでいる青年はルーナと同年代の学生のようで、クリント教授が声をかけると眩しそうに目を細めた後がっしりした体躯に似合わずさっと立ち上がった。青年はズボンの埃をはたきペコリと頭を下げて挨拶をした。
「はじめまして、ルーナ様。不勉強ですが宜しくお願いします」
近くに寄ってきたリックはルーナより頭ひとつ大きい。野外での活動が多いのか、クリント教授と同じくよく日に焼けていた。
「歳は若いがとても優秀な学生なのでなんでも聞いてやってください。出来ればリックが分からないことがあって慌てさせていただけると嬉しいですね」
「教授、意地悪ばかり言っていると学生に嫌われますよ。
ルーナ様は出土品をご覧になりたいのでしたね。こちらへどうぞ、ご案内いたします」
リックは前もってクリント教授から指示を受けていたようで、ルーナ達の返事を待たず遺跡のはずれにある大きな小屋に向けて歩き出した。
クリント教授に会釈したルーナは慌ててリックの後を追いかけた。
小屋の中は薄暗く外に比べると少し涼しかった。片側の壁際には大小様々な壺や元がなんなのかルーナにはわからない石や石柱らしき物が並び反対側には木箱が積み上げられている。机の上には様々な形の出土品が並び分別され箱詰めされるのを待っている。
「はじめまして。ウォルデン侯爵家長女、ルーナ・ウォルデンと申します」
ルーナがドレスの裾を抑え美しいカーテシーで挨拶をした。
今日は島一番のワイナリーでワイン造りを見学した。発酵の最中浮いてきた皮や種などを掬い取る作業を手伝わせてもらったが、ルーナは初めて見るタイプのワインプレスに目を輝かせた。案内人に質問しては手帳に何かを書き込みワインプレスの中を覗き込んで転びかけたり・・。その挙句座り込んで構造を調べはじめてしまうと案内人に『こんな珍しい人は見たことない』と笑われた。
残り滓と水を混ぜて発酵させたピケット酒はほぼ透明で、アルコール度数が低くルーナも試飲する事ができた。
「残り滓で作ったなんて思えないくらい結構美味しいわ。これならもう一杯くらい飲「ダメです。アルコール度数が低いと言ってもゼロではないんですからね」」
おかわりを強請ろうとしたルーナはアリシアからダメ出しされて舌を出した。
「最後に残った滓は藁と混ぜて畑に廃棄されるなんて思ってもみなかった。土の栄養になるって事よね、うちの領でも試してみたいわ」
恒例のカフェでフィアドーネに舌鼓をうち広場から流れてくるポリフォニーの調べに後ろ髪を引かれながら宿に帰るとルーナが待ち望んでいた手紙が届いていた。
ルーナは部屋に着くと着替えもせず手紙を読んだ後テーブルに向かい返事を書きはじめた。
「インクでドレスにシミができてしまいそうです。先にお着替えをされてはいかがですか?」
「ええっと、直ぐに終わるから大丈夫」
30分位無言でペンを走らせていたルーナが晴れやかな顔で勢いよく立ち上がった。
「漸く許可が降りたの。明日は遺跡巡りだから汚れても大丈夫なドレスと丈夫な靴を準備してね」
「今日は随分と熱心にワインプレスを見ておられましたね」
「ええ、今うちで使ってるワインプレスは水平式って言って上から押さえる物なんだけど、今日見たワインプレスは垂直式って言って左右両側から圧力をかける物なの。この方法を使えば今までより大量の搾汁が出来るから領地に帰ったら早速作ってみたいと思って」
身振り手振りを加えて夢中でワインプレスについて話すルーナの着替えをなんとか終わらせたアリシアは、笑いを堪えながらルーナを鏡の前に座らせて髪を梳きはじめた。
「お嬢様は大旦那様の血を濃く受け継いでおられるんですね。大旦那様も新しい道具を見つけると夢中になられたとお聞きしています」
「お祖父様が作られた道具はどれもとても役に立つものばかりだわ。生活は便利になるし侯爵家は潤う。とっても助かってるけど、どんどん新しい物が出来てくるでしょう? 先細りにならないように頑張らなくちゃね」
「お嬢様はもう十分頑張られたと思いますけど? そろそろのんびり貴族の令嬢らしくお茶会や夜会を楽しまれても良いのではないですか?」
腹の探り合いばかりのお茶会や夜会が大嫌いなルーナは眉間に皺を寄せたが言葉だけはアリシアに同意した。
「そうね。勿論、今回の件が片付いたら考えてみるわ」
「はい、侯爵家の将来の為に本気で考えていただかなくては。屋敷に戻られたら山のような釣書が届いてる事でしょうからきっとお忙しくなられますね」
「(げっ)えーっと、漸く婚約破棄出来たんだもの暫くは無視しても良いんじゃないかしら。それにほら、私って傷物になったから。凄く良い口実があるでしょ? それより、明日が楽しみ」
「ここは紀元前千五百年頃の火山の大噴火で埋もれてしまった街なの。まだ一般公開されてなくて大学の発掘チーム以外は立ち入り禁止だから諦めてたのだけど、今回は運良く叔母様の伝手で見学させてもらえる事になったのよ」
真っ白な空間にはかつての家の石組みや塀、窓枠や竈門の名残が点在していた。暑い日差しから遺跡を守る分厚いテントの下は思いの外過ごし易く、しゃがみ込んで発掘作業をしている学生らしき青年や手に持った何かを陽に翳しながら議論をしている紳士達を遠くから見つめた。
「そんなに古いんですか? その割にあそこに見えるのとか随分綺麗なんですね」
「発見されるまで火山灰に埋もれていたからとても良い保存状態で見つかったから壁画が残ってる箇所もあるんですって。
この後出土品も見せてもらえる事になってるのよ」
遺跡の端でルーナ達が発掘作業を眺めているとテントの中からよれよれの帽子を被った紳士がルーナの元にやって来た。真っ黒に日焼けした40代前半位の紳士は目尻に皺を寄せルーナの前で帽子を脱ぎ胸に手を当てて挨拶をした。
「失礼ですが、アビゲイル・フリューゲル様の姪御さんでしょうか?」
「はい、ルーナと申します。この度は無理を聞き届けてくださり感謝しております」
「アビソール大学考古学教授のクリント・アラステアと申します。どうかクリントとお呼びください。
考古学など不要だという風潮の中、アビゲイル様はここの調査以外にも後援者としてご支援いただいておりますので今回お声がけ頂いて喜んでおります」
日傘を差したルーナはクリントの後に続いて遺跡の中を歩きながら遺跡が発見された経緯や発掘状況などの説明を受けた。大学で教鞭をとっているだけあってクリントの説明はとてもわかり易く、少し低めの穏やかな話し振りは眩い日差しの中でも途切れる事なく続いた。
ルーナ達が通り過ぎると発掘作業をしている学生達が小さく会釈を返してくれるのはクリント教授が慕われている証だろう。
「この続きは彼に頼みましょう。向こうにある小屋にはここで出土した物が集められているのですが、予想以上に保存状態の良いものもありますから楽しんでいただけると思います。リック、ちょっと良いかな? ルーナ様の案内を頼みたいんだが」
スコップを持ってしゃがみ込んでいる青年はルーナと同年代の学生のようで、クリント教授が声をかけると眩しそうに目を細めた後がっしりした体躯に似合わずさっと立ち上がった。青年はズボンの埃をはたきペコリと頭を下げて挨拶をした。
「はじめまして、ルーナ様。不勉強ですが宜しくお願いします」
近くに寄ってきたリックはルーナより頭ひとつ大きい。野外での活動が多いのか、クリント教授と同じくよく日に焼けていた。
「歳は若いがとても優秀な学生なのでなんでも聞いてやってください。出来ればリックが分からないことがあって慌てさせていただけると嬉しいですね」
「教授、意地悪ばかり言っていると学生に嫌われますよ。
ルーナ様は出土品をご覧になりたいのでしたね。こちらへどうぞ、ご案内いたします」
リックは前もってクリント教授から指示を受けていたようで、ルーナ達の返事を待たず遺跡のはずれにある大きな小屋に向けて歩き出した。
クリント教授に会釈したルーナは慌ててリックの後を追いかけた。
小屋の中は薄暗く外に比べると少し涼しかった。片側の壁際には大小様々な壺や元がなんなのかルーナにはわからない石や石柱らしき物が並び反対側には木箱が積み上げられている。机の上には様々な形の出土品が並び分別され箱詰めされるのを待っている。
「はじめまして。ウォルデン侯爵家長女、ルーナ・ウォルデンと申します」
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