白銀に輝く君はとても綺麗だ

柴山

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番外編 庶務 双子弟 side星蘭 ②

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あれからあっという間に毎日が過ぎていった。その間僕は陽月といる時間が少なくなっていた。


これも翠のせいだ。そして、陽月を引き止められない僕のせいだ。





そんなある日、中庭で新山君と宗次郎にあった。
2人は一緒に猫と遊んでいた。


そういえば2人は長年同じ部活で仲が良かったんだっけ。




何も言わずに回れ右しようとした時、声を掛けられた。





「あ、双子の弟君?どうしたの?一緒に猫と遊ぶ?」



「星蘭、猫可愛いよ。一緒にみる?」





2人が話し掛けてくれた。どうせ何もすること無かったのだしと2人に混ざることにした。



その時僕はふと思った。
あれ?僕に話しかける時2人とも僕だと気付いてた?宗次郎は名前で呼んでくれたし、新山君は弟と呼んでなかった?


僕達双子の見分けついてるの?



今まで悩んでたことが一掃されるようだった。



「うん、一緒に猫と遊びたい。ねえ、2人とも聞きたいことあるんだけどさ……。」 




そう言って会ったばかりの僕は2人に相談した。



2人は真摯に僕の話を聞いてくれた。話の途中に相槌を打ちながら話を遮らずに最後まで聞いてくれた。


それがどれほど嬉しかったか。



「う~ん。きつく言ってたらごめんね。多分双子を見分けられる人はもっといると思う。ほら例えば親衛隊とか。だって、星くんのとお兄さんの隊と別々にあるでしょ?それをちゃんと分かって片方に入ってるんだったら、ちゃんと見分けついているんじゃない?周りをもっとしっかり見てみるのいいと思う。」


「それに星蘭は星蘭だよ。穏やかで優しい君は君だよ。」




宗次郎は新山君…誓ちゃんの言葉に付け足すように言った。





わぁ。なんて嬉しいんだろう。そっか、僕が盲目だっただけか。



今度親衛隊の皆とお茶会でもしてみよっかな。きっと皆僕も分かってくれるのかな。



「誓ちゃん、宗次郎、ありがと。何か心のモヤが晴れた気がする。あのさ、僕の友達になってくれる?いいかな?」


「うん!勿論だよ。」



「いいよ。それより猫見て。ほらこいつ可愛いでしょ。」




2人とも僕をしてくれた。宗次郎は途中話がそれだけど君らしいな。






君たちに相談してよかった。本当にありがとう。





これからは友達としてよろしくね!










こうして星蘭は悩みを解決し翠を好きになることはなかった。



この日から歓迎会が終わった今でもテスト勉強で3人で集まり勉強会を開いたりちょくちょく2人の部活に星蘭が顔出したりと仲が深まっていくのだった。




決して陽月と仲違いしたわけではないが、双子の兄に依存しなくなり、星蘭前は新しく友達を作ることが出来た。
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