15 / 27
14
しおりを挟む
毎日のように放課後は風紀室に集まる。
歓迎会当日公誓は本部の仕事に回る予定だった。開会式や閉会式の司会、進行、注意事項の説明などの生徒達の前に出る仕事は生徒会が。裏方の警備や本部での監視カメラのチェックなどを風紀委員会が担う事になった。
昨年はただ鬼ごっこをして鬼側では1番多く捕まえられた者、逃げる側では最後まで捕まらなかった者が景品として生徒会役員達にして欲しいことを希望できた。
して欲しいこととは具体的に遊園地で一日デートだったり頬にキスだったり様々だ。さすがに、性行為や付き合いたいなどは受け付けていない。
それでも生徒の過半数がその褒賞を喜び希望する。
風紀委員会の者もたまにその褒賞の中に選ばれるのだが、変人集団の風紀委員を希望するものはほとんど居なかった。
昨年は例外として、風紀の公誓と弦斗は希望され公誓は握手、弦斗はお姫様抱っこを希望した生徒にしてあげた。
今年は何をさせられるかと公誓はドキドキしていた。
そして今日、歓迎会の鬼ごっこについてのルール決めが生徒会と風紀行われた。今年は新たなルールが追加されることになり、そのルールとは生徒会や風紀委員会のメンバーも歓迎会に参加するというものだった。
風紀や生徒会の役員達も毎年運営にまわるのは大変で、自分達も歓迎会を楽しみたいという者が後を絶たなかったためだ。
ただ、風紀委員長と生徒会長だけは参加を見送ることになった。
会議の終了後、宗次郎以外の生徒会役員達。特に、副会長から怨みを込めた視線を送られた。僕は何かしたんだろうか。一瞬だけ考え、何も思い当たる節が無いため思考を辞めた。
その視線に気付いた弦斗が、会議はもう終わったよな?と一言断りを入れ公誓の手を引いた。
「大丈夫だったか?あいつらタチ悪いよな。」
僕を心配して、連れ出してくれたようだった。目線を僕に合わせ、そう聞いてくれる彼は凄く頼もしかった。
そのまま歩き続け、現在弦斗の寮部屋に居る。
夕食も一緒に食べるか?という弦斗の誘いを受け、喜んで了承したからだった。
今夜は弦斗自ら夕食を作ってくれるらしかった。
エプロンを身につけ、キッチンに立ちながら話しかけてくる。
「なあ突然だけど、公誓は歓迎会出たいか?」
「僕はあまり乗り気じゃないんだよね。学園中を走り回るのは疲れるからさ。」
「だよな。公誓は疲れるの嫌いだよな。じゃいっそ欠席するか?俺は別にいいと思うけど。」
弦斗はとてつもなく僕に甘い。
今みたいに、僕のズル休みを容認してしまうような発言をどんどんしてくる。
「いや、ちゃんと歓迎会はでるよ。だって風紀の副委員長が私情で欠席なんてしたら風紀の信頼が揺るいじゃうでしょ。」
そういうことだから、と弦斗に歓迎会の参加の意志を伝える。
そしたら、クククク…弦斗は笑いながら言った。
「やっぱ公誓って根は真面目だよな。そういう所も俺は好きなんだよな。」
え、急に好意を伝えられると心が持たないんだけど。弦斗は僕がソファで寛いでいたら、やって来て後ろから抱きしめてきた。
「軽々しくそういうこと言うのどうなの?」
少し腹を立てながら言う。
「ごめんごめん。でも思った事を言っただけだ。」
「それはそれで問題があると思うんだけど。」
「別にいいじゃないか。俺達恋人なんだから。普段の学園生活ではイチャつけないし俺はそこまで我慢できない。」
耳元で囁かれ一気に顔が紅くなる。
今夜もするの?そんな事を考えた。
しかし、
「あ、夕食できたぞ。」
という、雰囲気をぶち壊した弦斗のタイミングの悪さに僕は救われた?のだった。
歓迎会当日公誓は本部の仕事に回る予定だった。開会式や閉会式の司会、進行、注意事項の説明などの生徒達の前に出る仕事は生徒会が。裏方の警備や本部での監視カメラのチェックなどを風紀委員会が担う事になった。
昨年はただ鬼ごっこをして鬼側では1番多く捕まえられた者、逃げる側では最後まで捕まらなかった者が景品として生徒会役員達にして欲しいことを希望できた。
して欲しいこととは具体的に遊園地で一日デートだったり頬にキスだったり様々だ。さすがに、性行為や付き合いたいなどは受け付けていない。
それでも生徒の過半数がその褒賞を喜び希望する。
風紀委員会の者もたまにその褒賞の中に選ばれるのだが、変人集団の風紀委員を希望するものはほとんど居なかった。
昨年は例外として、風紀の公誓と弦斗は希望され公誓は握手、弦斗はお姫様抱っこを希望した生徒にしてあげた。
今年は何をさせられるかと公誓はドキドキしていた。
そして今日、歓迎会の鬼ごっこについてのルール決めが生徒会と風紀行われた。今年は新たなルールが追加されることになり、そのルールとは生徒会や風紀委員会のメンバーも歓迎会に参加するというものだった。
風紀や生徒会の役員達も毎年運営にまわるのは大変で、自分達も歓迎会を楽しみたいという者が後を絶たなかったためだ。
ただ、風紀委員長と生徒会長だけは参加を見送ることになった。
会議の終了後、宗次郎以外の生徒会役員達。特に、副会長から怨みを込めた視線を送られた。僕は何かしたんだろうか。一瞬だけ考え、何も思い当たる節が無いため思考を辞めた。
その視線に気付いた弦斗が、会議はもう終わったよな?と一言断りを入れ公誓の手を引いた。
「大丈夫だったか?あいつらタチ悪いよな。」
僕を心配して、連れ出してくれたようだった。目線を僕に合わせ、そう聞いてくれる彼は凄く頼もしかった。
そのまま歩き続け、現在弦斗の寮部屋に居る。
夕食も一緒に食べるか?という弦斗の誘いを受け、喜んで了承したからだった。
今夜は弦斗自ら夕食を作ってくれるらしかった。
エプロンを身につけ、キッチンに立ちながら話しかけてくる。
「なあ突然だけど、公誓は歓迎会出たいか?」
「僕はあまり乗り気じゃないんだよね。学園中を走り回るのは疲れるからさ。」
「だよな。公誓は疲れるの嫌いだよな。じゃいっそ欠席するか?俺は別にいいと思うけど。」
弦斗はとてつもなく僕に甘い。
今みたいに、僕のズル休みを容認してしまうような発言をどんどんしてくる。
「いや、ちゃんと歓迎会はでるよ。だって風紀の副委員長が私情で欠席なんてしたら風紀の信頼が揺るいじゃうでしょ。」
そういうことだから、と弦斗に歓迎会の参加の意志を伝える。
そしたら、クククク…弦斗は笑いながら言った。
「やっぱ公誓って根は真面目だよな。そういう所も俺は好きなんだよな。」
え、急に好意を伝えられると心が持たないんだけど。弦斗は僕がソファで寛いでいたら、やって来て後ろから抱きしめてきた。
「軽々しくそういうこと言うのどうなの?」
少し腹を立てながら言う。
「ごめんごめん。でも思った事を言っただけだ。」
「それはそれで問題があると思うんだけど。」
「別にいいじゃないか。俺達恋人なんだから。普段の学園生活ではイチャつけないし俺はそこまで我慢できない。」
耳元で囁かれ一気に顔が紅くなる。
今夜もするの?そんな事を考えた。
しかし、
「あ、夕食できたぞ。」
という、雰囲気をぶち壊した弦斗のタイミングの悪さに僕は救われた?のだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
114
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる