逆説の本能寺『変は信長の自作自演であった』魔王信長と救世主イエス、その運命の類似と戦国乱世終結の謎

第十章 『新説【本能寺の変】～“旧説”が、全て消え去る日～』

4 『【実録】とある、光秀軍一兵卒の【本能寺従軍記】』(1)

○『本城惣右衛門覚書ほんじょうそうえもんおぼえがき』

この覚書には――
『本能寺の変』に参加した光秀軍の兵士の供述書として、


なんと驚くべきことに……


「家康を討つとばっかり思っていた」と書いてある。


そう、今までの歴史がひっくり返りそうなことを述べている、この文献なんですが――

本城惣右衛門という名の明智光秀軍の一兵卒が、『本能寺の変』に従軍して参加した当時のことを思い出して書いた――

“体験記”のようなものである。


――つまり、もしこの者の書いてある事が真実なら、

『本能寺の変』ミステリーは、解決となる！とも言われている。


そう、信長による『徳川家康暗殺』計画失敗説――

略して本能寺の変『家康暗殺説』が、本能寺の変の謎の《真相》ということになる。


もちろん、真相が確定した訳ではないが、一読すると本能寺襲撃実行者の証言というものの持つ迫真の臨場感を感じることができる。


同書は現在、天理大学附属天理図書館所蔵されている。

惣右衛門の晩年である江戸時代の寛永一七年（1640年）に、親族らしき三人の者に宛てた手紙であり、約五千字の文章である。


つまり、親族宛の“武勇伝”的内容の私書を、しかも変から60年以上たってから述べているので、資料の信憑性には疑問があるが……


かなり興味深い内容なので次回――
現代語訳を掲載します。

お楽しみに！