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第九章『【本能寺ミステリー】信長の遺骸を追え!』
9『【真実の】信長の棺part5』【速報】信長の遺骸、発見か!?
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○ミステリーの鍵を握るキーマン、阿弥陀寺の清玉上人
……いきなりですが、
実は信長の遺骸が消失した理由が書かれた文献が、存在する。
それが『信長公阿弥陀寺由緒之記録』(『史籍集覧』所収)である。
『阿弥陀寺』は、《本能寺の変》当時、現在の上京区阿弥陀寺町にあった寺で、なんと信長と縁深き関係がある。
実はこの阿弥陀寺の住職・清玉上人は、織田家と懇意な仲で、そのきっかけは――
織田家の根拠地・尾張で清玉上人の母親は産気づいて倒れたのですが、それを助けたのが織田家の者ということです。
母親の方は亡くなりましたか、織田家の人たちはこれも何かの縁と子どもの清玉上人を大切に育て、織田家の保護を受けて十九才の若さで阿弥陀寺の住職になることができました。
その大恩があるので、織田家やその当主信長と大変懇意な関係なのである。
阿弥陀寺は清玉上人の死後に移転したのだが、そこに織田信長・信忠父子の墓がある。
そして移転前にも、つまり本能寺後に信長父子の墓があったらしい。(ここまでの話に興味ある方ぜひ『信長の棺』、ご一読を!)
ということで、信長と縁深き阿弥陀寺に所蔵される『信長公阿弥陀寺由緒之記録』には、阿弥陀寺に信長父子の墓がある理由が書かれてある。
『時に天正十年六月二日、明智光秀謀反の時、
清玉上人は信長公の旅館本能寺に押寄せるをきき、塔頭の僧徒廿人余りを召し連れ本能寺に駆けつけられ、
表門は厳重に軍兵四方を囲み寺内に入る事出来ず、裏道より辛うじて入るが堂宇に火が放たれ、すでに信長公が割腹せられしと聞き、そばの竹林に十人余の武士集まりて火を焚く者あり、上人がこれをみるに信長の家臣なり、之に顛末を聞くに信長公割腹の時必ず死骸を敵に渡すことなかれと遺言あり、
しかし四方敵兵にて死骸を抱きて遁れ去る道なし、やむなく火葬して隠しおいて各々自殺せんと一同答えたり、上人信長公とは格別の由縁あるを以て火葬は勿論将来の御追悼をもなさんとて武士に乞い、各々自殺するよりむしろ信長公の為に敵にあたりて死せんことを望むと語りければ、武士ら大いに喜び門前の敵を向うすきに上人火葬し白骨を法衣につつみ本能寺の僧徒らが逃げるのにまぎれこんで苦もなく帰寺し白骨を深く土中に隠しおきたる。』
……なんと、この文献には本能寺の変当時の慌ただしい状況や、信長の遺体の取り扱いや、その行方も書かれてあるので――
初めてこの文献を見た読者様の中には、驚かれた方もいると思います。
「なんだ、この文献があるなら、もう信長の遺骸どこにあるか判明してるみたいだし、
……ミステリーでも何でもないじゃん」と、読者。
しかし、実はこの文献――
その正統性、つまり史実としてはあんまり評価されていないのです。
何故なら、この阿弥陀寺文書の正統性を否定する、ちゃんとした《反論》があるからです。
次回――
なんとこの『阿弥陀寺文書』の正統性を否定する反論が……
何故か何故か……
『信長による福音書』計画の正統性を証明してしまうのである!
次回、『【真実の】信長の棺part6』
『阿弥陀寺文書』徹底反論、4つの不可能!
乞う、ご期待!
……いきなりですが、
実は信長の遺骸が消失した理由が書かれた文献が、存在する。
それが『信長公阿弥陀寺由緒之記録』(『史籍集覧』所収)である。
『阿弥陀寺』は、《本能寺の変》当時、現在の上京区阿弥陀寺町にあった寺で、なんと信長と縁深き関係がある。
実はこの阿弥陀寺の住職・清玉上人は、織田家と懇意な仲で、そのきっかけは――
織田家の根拠地・尾張で清玉上人の母親は産気づいて倒れたのですが、それを助けたのが織田家の者ということです。
母親の方は亡くなりましたか、織田家の人たちはこれも何かの縁と子どもの清玉上人を大切に育て、織田家の保護を受けて十九才の若さで阿弥陀寺の住職になることができました。
その大恩があるので、織田家やその当主信長と大変懇意な関係なのである。
阿弥陀寺は清玉上人の死後に移転したのだが、そこに織田信長・信忠父子の墓がある。
そして移転前にも、つまり本能寺後に信長父子の墓があったらしい。(ここまでの話に興味ある方ぜひ『信長の棺』、ご一読を!)
ということで、信長と縁深き阿弥陀寺に所蔵される『信長公阿弥陀寺由緒之記録』には、阿弥陀寺に信長父子の墓がある理由が書かれてある。
『時に天正十年六月二日、明智光秀謀反の時、
清玉上人は信長公の旅館本能寺に押寄せるをきき、塔頭の僧徒廿人余りを召し連れ本能寺に駆けつけられ、
表門は厳重に軍兵四方を囲み寺内に入る事出来ず、裏道より辛うじて入るが堂宇に火が放たれ、すでに信長公が割腹せられしと聞き、そばの竹林に十人余の武士集まりて火を焚く者あり、上人がこれをみるに信長の家臣なり、之に顛末を聞くに信長公割腹の時必ず死骸を敵に渡すことなかれと遺言あり、
しかし四方敵兵にて死骸を抱きて遁れ去る道なし、やむなく火葬して隠しおいて各々自殺せんと一同答えたり、上人信長公とは格別の由縁あるを以て火葬は勿論将来の御追悼をもなさんとて武士に乞い、各々自殺するよりむしろ信長公の為に敵にあたりて死せんことを望むと語りければ、武士ら大いに喜び門前の敵を向うすきに上人火葬し白骨を法衣につつみ本能寺の僧徒らが逃げるのにまぎれこんで苦もなく帰寺し白骨を深く土中に隠しおきたる。』
……なんと、この文献には本能寺の変当時の慌ただしい状況や、信長の遺体の取り扱いや、その行方も書かれてあるので――
初めてこの文献を見た読者様の中には、驚かれた方もいると思います。
「なんだ、この文献があるなら、もう信長の遺骸どこにあるか判明してるみたいだし、
……ミステリーでも何でもないじゃん」と、読者。
しかし、実はこの文献――
その正統性、つまり史実としてはあんまり評価されていないのです。
何故なら、この阿弥陀寺文書の正統性を否定する、ちゃんとした《反論》があるからです。
次回――
なんとこの『阿弥陀寺文書』の正統性を否定する反論が……
何故か何故か……
『信長による福音書』計画の正統性を証明してしまうのである!
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