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第五章『天下布武』
5『仏陀誕生』
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○安土城天主内部
(主に『信長公記』・『天主指図』から)
《地下一階》
・多宝塔
《一階》
・『遠寺晩鐘』の絵が描かれた間。(童謡「夕焼けこやけ」の風景)
――そしてこの間の中央には――
……なぜか……
大きな“石”が置いてあった。※『信長公記』
それは高さが五三cmくらいの烏帽子形、簡単にいうと“トンガリコーン”の様な形をした自然石である。
その石を名は――《影向石》という。
“影向”とは、仏が現れた事をいう。
つまり、この石は、仏の出現を皆に教えるためのマークみたいなものです。
仏の出現……
つまり“仏”というのは――
例えばイエス・キリストのイエスが名前で、キリストが神・救世主をの示す言葉。
であるように――
仏教の場合は――
釈迦が人名で、仏陀が悟りを開いた者を示す言葉である。
つまり、地下一階からそびえ立つ多宝塔と、影向石のある一階までをまとめると――
“ある者”が、悟りを開き仏陀が現れたことを影向石が知らせ、
その悟りを広めるために多宝塔を現出させたということになる。
もちろん“ある者”とは、安土城城主である――
織田信長その人のことである。
……ということで地下一階に続き、仏教関連の一階でしたので、
やっぱり安土城は、仏教関連建築物だ!
と、思った方はまだ早い!
あと残り五階ありますので。
《二階》(以下『信長公記』より)
・襖に孔子などの中国古代の賢人の絵
・襖に仙人の絵
この階は、簡単にいうと――
それぞの襖絵は《儒教》や《道教》を表している。
《三階》
・炎を撒き散らして羽ばたく――“火の鳥”が描かれてある。
《鳳凰》は神が現れた事を教える“聖獣”である。
しかも岐阜県の地名由来の一つ、
周王朝の根拠地《岐山》に鳳凰が降りたって、天下を取らせたという故事があり、非常に縁起の良い絵である。
・『許由と巣父』が描かれた間。
この二人は、“帝になるのを断った”古代中国の聖人の方々である。
それにしても、帝になるのを断ったという二人の絵は、
……なんかこの間だけ、縁起がよくない気がしますね。
《四階》
何の絵も描かれてない。
???……この階だけ、絵を描くの忘れたのかな……?
《五階》
・釈迦が弟子達に説法している様子が描かれた間。
釈迦が悟りを開かれ、仏陀となりて、仏教を皆に伝えている。
……さぁ、皆さんもうお分かりですね!?
――この天主の『設計理念』を。
「そうか地下からこの階までで伝えたいのは……
儒教や道教などを含みつつ――
この城は“ある者”が悟りを開き《仏陀》となりて――
人々に伝導する話なんだ」
なるほど、なるほど、
「という事は、信長が仏陀になったということですから、
この階が当然――最上階ですね!」
なるほど、なるほど、
「……何故なら、ようはこの城は、仏陀誕生を示す一大パノラマだからだ」
なるほど、つまり『仏陀タワー』という感じですね!?
なるほど、……と思いますよね?
ところがどっこい、
まだ一階あるのだ、この天主には!
安土城天主《第六階》
――は、
当然、次のページで!
(主に『信長公記』・『天主指図』から)
《地下一階》
・多宝塔
《一階》
・『遠寺晩鐘』の絵が描かれた間。(童謡「夕焼けこやけ」の風景)
――そしてこの間の中央には――
……なぜか……
大きな“石”が置いてあった。※『信長公記』
それは高さが五三cmくらいの烏帽子形、簡単にいうと“トンガリコーン”の様な形をした自然石である。
その石を名は――《影向石》という。
“影向”とは、仏が現れた事をいう。
つまり、この石は、仏の出現を皆に教えるためのマークみたいなものです。
仏の出現……
つまり“仏”というのは――
例えばイエス・キリストのイエスが名前で、キリストが神・救世主をの示す言葉。
であるように――
仏教の場合は――
釈迦が人名で、仏陀が悟りを開いた者を示す言葉である。
つまり、地下一階からそびえ立つ多宝塔と、影向石のある一階までをまとめると――
“ある者”が、悟りを開き仏陀が現れたことを影向石が知らせ、
その悟りを広めるために多宝塔を現出させたということになる。
もちろん“ある者”とは、安土城城主である――
織田信長その人のことである。
……ということで地下一階に続き、仏教関連の一階でしたので、
やっぱり安土城は、仏教関連建築物だ!
と、思った方はまだ早い!
あと残り五階ありますので。
《二階》(以下『信長公記』より)
・襖に孔子などの中国古代の賢人の絵
・襖に仙人の絵
この階は、簡単にいうと――
それぞの襖絵は《儒教》や《道教》を表している。
《三階》
・炎を撒き散らして羽ばたく――“火の鳥”が描かれてある。
《鳳凰》は神が現れた事を教える“聖獣”である。
しかも岐阜県の地名由来の一つ、
周王朝の根拠地《岐山》に鳳凰が降りたって、天下を取らせたという故事があり、非常に縁起の良い絵である。
・『許由と巣父』が描かれた間。
この二人は、“帝になるのを断った”古代中国の聖人の方々である。
それにしても、帝になるのを断ったという二人の絵は、
……なんかこの間だけ、縁起がよくない気がしますね。
《四階》
何の絵も描かれてない。
???……この階だけ、絵を描くの忘れたのかな……?
《五階》
・釈迦が弟子達に説法している様子が描かれた間。
釈迦が悟りを開かれ、仏陀となりて、仏教を皆に伝えている。
……さぁ、皆さんもうお分かりですね!?
――この天主の『設計理念』を。
「そうか地下からこの階までで伝えたいのは……
儒教や道教などを含みつつ――
この城は“ある者”が悟りを開き《仏陀》となりて――
人々に伝導する話なんだ」
なるほど、なるほど、
「という事は、信長が仏陀になったということですから、
この階が当然――最上階ですね!」
なるほど、なるほど、
「……何故なら、ようはこの城は、仏陀誕生を示す一大パノラマだからだ」
なるほど、つまり『仏陀タワー』という感じですね!?
なるほど、……と思いますよね?
ところがどっこい、
まだ一階あるのだ、この天主には!
安土城天主《第六階》
――は、
当然、次のページで!
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