21 / 229
第一章 神聖イルティア王国編
聖女リリス
しおりを挟む
それからしばらくそのままの状態で聖女が固まっていたので、ハーティは彼女に声をかけることにした。
「あの・・・聖女様??大丈夫ですか?」
「ぐうっ!」
ハーティの声を聞いた聖女は、突然鳥肌を立たせて顔を青ざめさせながら胸を押さえて苦しそうな表情をした。
「あ・・あの、大丈夫ですか?」
それを見兼ねたヴァン枢機卿まで聖女に心配そうな声をかけた。
「あの・・ヴァン枢機卿。お願いがあります」
「は、はあ・・なんでしょうか?」
「本洗礼前にハーティル・・ハーティ様と個人的なお話がしたいのです」
「え!?」
突然の聖女の発言に、居合わせている全員が驚いた。
「はあ・・それはここではまずいので?」
「ええ、別室がいいのです。個人的なお話をしたいので・・・」
「いやしかし・・・」
「お願いです!!」
「わ、わかりました・・」
聖女のあまりにも鬼気迫った表情に、ヴァン枢機卿は思わず頷いた。
「あの・・聖女様・・」
「かはっ・・なんでしょうか?」
何故か聖女に話かける度に具合を悪そうにしているので、別室に行って話をしても大丈夫かと心配であったが、誘いを受けた以上は話の内容を聞いてみようとハーティは思った。
「お話は構いませんが・・彼女も連れて行って構いませんか」
そう言ってハーティはユナへ目配せした。
そして、それを追って聖女もユナを見る。
それから聖女は、ユナを見ながら何かを考えるような素振りを見せたあと、同意するように頷いた。
「貴方様がそうおっしゃるなら、私が拒否することはできません。どうぞこちらへ」
なんだかやたら丁寧な言葉使いをしている聖女に疑問を感じながら、ハーティとユナは彼女について行った。
そして、一旦本礼拝堂を出てから聖女の後をしばらくついていくと、応接間のような部屋にたどり着いた。
そして、三人が部屋に入って扉を閉めた瞬間・・・。
「っつ、ハーティルティア様!!!この日が来ることをどれだけ待ちわびたことか!!」
聖女がいきなり、ハーティたちの前で涙を溢れさせながら跪いていた。
「あ、あの・・・聖女様?私の名前はハーティであって・・・」
「そんなご無体な!!!私には貴方様の正体が一眼見たときからわかっております!」
「え?!」
ハーティの言葉を食い気味に否定して叫び出した聖女の言葉に、彼女は驚きを隠せなかった。
「私はかつての女神としての力を失いましたが、それでも人の身では最も光の魔導に優れております。その能力の一つで、私はマナの動きを感じることができるのです!」
「貴方様からはとても人の身から出るものとは思えない凄まじい量のマナがダダ漏れしています!普通の人間には分からなくても私にはわかります!」
「何よりこの元『女神リリス』であった私が貴方様の気配を間違うはずがございません!」
「ええ・・・」
ハーティは聖女の凄まじい剣幕に軽く引いていた。
何より、自分から常時大量のマナがダダ漏れしていたという事実にショックを隠せなかった。
「お嬢様・・もはや隠し切れないかと」
そのユナの声を聞いて、ハーティも自分が女神の生まれ変わりであることを隠すことを諦めることにした。
「はあ・・そうですよ。いかにも私はかつての女神ハーティルティアの生まれ変わりで、今はしがない侯爵令嬢のハーティです。聖女様はもしかして『女神リリス様』の記憶を持っていらっしゃるのですか?」
「かはっ!」
ハーティが聖女に話しかけると、再び彼女が苦しみ出した。
「あ・・あの・・?」
「はあはあ・・そうです。私はかつての女神としての力をほとんど失いましたが『女神リリス』の記憶を持った転生者です」
そう言いながら、リリスはユナの方をチラリと見た。
「・・彼女は私の専属侍女ユナです。彼女は唯一私の秘密を知る女性です。なのでご安心ください」
それを聞いた聖女はユナに羨ましそうな目を向けた。
そして、そのまま今までの出来事を語り始めた。
「私が何故生まれ変わったのがははっきりわかりませんでしたが、私は物心ついた時から王都の孤児院で育ちました」
「だから、自分の両親がどんな人間であったか、自分が生まれたルーツなどは全く分からないのです」
「そして幼い時のある日、自分が女神リリスであった時の記憶を思い出しました」
「その時は、我々の願いが叶って新しい世界が生まれたことに心から喜びました」
「しかし、同時にハーティルティア様が失われたというこの世界に絶望もしたのです・・・」
「やがて私の髪色から光属性魔導の素質を見出した女神教会の幹部が私を教会に引き取って、私は『リリス』という洗礼名を授かりました」
「それからいつのまにか女神教会で聖女と呼ばれるようになった私は、私にとってハーティルティア様の忘形見となったこの世界にハーティルティア様の遺志を根付かせる為に、聖女リリスとして全身全霊で責務を全うしてきました・・!」
「それが、まさかハーティルティア様まで蘇られたとは・・こんなに嬉しいことはありません」
そういいながらリリスは涙を流してハーティに縋り付いた。
ハーティはつい女神であったときの癖で縋り付いたリリスの頭を優しく撫でてしまった。
「あっ!申し訳ありません。つい・・もう貴方様は聖女様になられてしまったのに大変失礼を・・」
その言葉を聞いたリリスは絶望に染まった表情で更に涙を流した。
「そんな!!私は生まれ変わっても女神ハーティルティア様の忠実なる僕です!」
「ですが生まれ変わってお互い立場も変わりましたし・」
「嫌です!!こればかりは聞き入れられません!先程からハーティルティア様に恭しく対応されて私は死にそうなのです!ハーティルティア様は私に死ねとおっしゃるのですか!!」
「ええ・・」
ハーティはかつての女神リリスも自分を敬愛しすぎる為に暴走しすぎる節があったことを思い出した。
「もしハーティルティア様が対応を変えられないとおっしゃるのでしたら、私は手短な男性と姦通してでも聖女なんて辞めてやります!」
「!!だめよ!そんなこと!わ、わかりまし・・わかったから!あなたのことはリリス!これで良くて?」
「はふぅ・・ようございます」
リリスはようやく安心したようであった。
そして、先程の苦しそうな表情はハーティがリリスに対して恭しく対応したことが原因であったとハーティは悟った。
これからも、いちいちハーティの対応でリリスが苦しめられても困るので、ハーティはリリスの希望を呑むことにした。
「だけど私は今は『ハーティ』と言う名の人間なの。だから私のことも『ハーティ』と呼んでほしいわ」
「ハーティ様の御心のままに」
リリスはハーティのお願いにすかさず礼をとった。
「・・あと、一応私は未来の王妃になるかもしれないわけで、聖女の立場であるリリスが私に傅くのを見られたら女神教会の立場がないのよ」
「世間が見れば王室が女神教会を下に見てると捉えられかねないから・・だから人前では普通にしててね?」
「ハーティルティア様を崇める女神教会が下に見られるのは私も看過できません。そこのところはご安心ください!」
「本当にお願いね・・・」
ハーティの抱く『聖女像』は完全に崩れ去り、もう一人増えた『狂信者』に、ハーティは悩みの種が増すような予感がするのであった。
「あの・・・聖女様??大丈夫ですか?」
「ぐうっ!」
ハーティの声を聞いた聖女は、突然鳥肌を立たせて顔を青ざめさせながら胸を押さえて苦しそうな表情をした。
「あ・・あの、大丈夫ですか?」
それを見兼ねたヴァン枢機卿まで聖女に心配そうな声をかけた。
「あの・・ヴァン枢機卿。お願いがあります」
「は、はあ・・なんでしょうか?」
「本洗礼前にハーティル・・ハーティ様と個人的なお話がしたいのです」
「え!?」
突然の聖女の発言に、居合わせている全員が驚いた。
「はあ・・それはここではまずいので?」
「ええ、別室がいいのです。個人的なお話をしたいので・・・」
「いやしかし・・・」
「お願いです!!」
「わ、わかりました・・」
聖女のあまりにも鬼気迫った表情に、ヴァン枢機卿は思わず頷いた。
「あの・・聖女様・・」
「かはっ・・なんでしょうか?」
何故か聖女に話かける度に具合を悪そうにしているので、別室に行って話をしても大丈夫かと心配であったが、誘いを受けた以上は話の内容を聞いてみようとハーティは思った。
「お話は構いませんが・・彼女も連れて行って構いませんか」
そう言ってハーティはユナへ目配せした。
そして、それを追って聖女もユナを見る。
それから聖女は、ユナを見ながら何かを考えるような素振りを見せたあと、同意するように頷いた。
「貴方様がそうおっしゃるなら、私が拒否することはできません。どうぞこちらへ」
なんだかやたら丁寧な言葉使いをしている聖女に疑問を感じながら、ハーティとユナは彼女について行った。
そして、一旦本礼拝堂を出てから聖女の後をしばらくついていくと、応接間のような部屋にたどり着いた。
そして、三人が部屋に入って扉を閉めた瞬間・・・。
「っつ、ハーティルティア様!!!この日が来ることをどれだけ待ちわびたことか!!」
聖女がいきなり、ハーティたちの前で涙を溢れさせながら跪いていた。
「あ、あの・・・聖女様?私の名前はハーティであって・・・」
「そんなご無体な!!!私には貴方様の正体が一眼見たときからわかっております!」
「え?!」
ハーティの言葉を食い気味に否定して叫び出した聖女の言葉に、彼女は驚きを隠せなかった。
「私はかつての女神としての力を失いましたが、それでも人の身では最も光の魔導に優れております。その能力の一つで、私はマナの動きを感じることができるのです!」
「貴方様からはとても人の身から出るものとは思えない凄まじい量のマナがダダ漏れしています!普通の人間には分からなくても私にはわかります!」
「何よりこの元『女神リリス』であった私が貴方様の気配を間違うはずがございません!」
「ええ・・・」
ハーティは聖女の凄まじい剣幕に軽く引いていた。
何より、自分から常時大量のマナがダダ漏れしていたという事実にショックを隠せなかった。
「お嬢様・・もはや隠し切れないかと」
そのユナの声を聞いて、ハーティも自分が女神の生まれ変わりであることを隠すことを諦めることにした。
「はあ・・そうですよ。いかにも私はかつての女神ハーティルティアの生まれ変わりで、今はしがない侯爵令嬢のハーティです。聖女様はもしかして『女神リリス様』の記憶を持っていらっしゃるのですか?」
「かはっ!」
ハーティが聖女に話しかけると、再び彼女が苦しみ出した。
「あ・・あの・・?」
「はあはあ・・そうです。私はかつての女神としての力をほとんど失いましたが『女神リリス』の記憶を持った転生者です」
そう言いながら、リリスはユナの方をチラリと見た。
「・・彼女は私の専属侍女ユナです。彼女は唯一私の秘密を知る女性です。なのでご安心ください」
それを聞いた聖女はユナに羨ましそうな目を向けた。
そして、そのまま今までの出来事を語り始めた。
「私が何故生まれ変わったのがははっきりわかりませんでしたが、私は物心ついた時から王都の孤児院で育ちました」
「だから、自分の両親がどんな人間であったか、自分が生まれたルーツなどは全く分からないのです」
「そして幼い時のある日、自分が女神リリスであった時の記憶を思い出しました」
「その時は、我々の願いが叶って新しい世界が生まれたことに心から喜びました」
「しかし、同時にハーティルティア様が失われたというこの世界に絶望もしたのです・・・」
「やがて私の髪色から光属性魔導の素質を見出した女神教会の幹部が私を教会に引き取って、私は『リリス』という洗礼名を授かりました」
「それからいつのまにか女神教会で聖女と呼ばれるようになった私は、私にとってハーティルティア様の忘形見となったこの世界にハーティルティア様の遺志を根付かせる為に、聖女リリスとして全身全霊で責務を全うしてきました・・!」
「それが、まさかハーティルティア様まで蘇られたとは・・こんなに嬉しいことはありません」
そういいながらリリスは涙を流してハーティに縋り付いた。
ハーティはつい女神であったときの癖で縋り付いたリリスの頭を優しく撫でてしまった。
「あっ!申し訳ありません。つい・・もう貴方様は聖女様になられてしまったのに大変失礼を・・」
その言葉を聞いたリリスは絶望に染まった表情で更に涙を流した。
「そんな!!私は生まれ変わっても女神ハーティルティア様の忠実なる僕です!」
「ですが生まれ変わってお互い立場も変わりましたし・」
「嫌です!!こればかりは聞き入れられません!先程からハーティルティア様に恭しく対応されて私は死にそうなのです!ハーティルティア様は私に死ねとおっしゃるのですか!!」
「ええ・・」
ハーティはかつての女神リリスも自分を敬愛しすぎる為に暴走しすぎる節があったことを思い出した。
「もしハーティルティア様が対応を変えられないとおっしゃるのでしたら、私は手短な男性と姦通してでも聖女なんて辞めてやります!」
「!!だめよ!そんなこと!わ、わかりまし・・わかったから!あなたのことはリリス!これで良くて?」
「はふぅ・・ようございます」
リリスはようやく安心したようであった。
そして、先程の苦しそうな表情はハーティがリリスに対して恭しく対応したことが原因であったとハーティは悟った。
これからも、いちいちハーティの対応でリリスが苦しめられても困るので、ハーティはリリスの希望を呑むことにした。
「だけど私は今は『ハーティ』と言う名の人間なの。だから私のことも『ハーティ』と呼んでほしいわ」
「ハーティ様の御心のままに」
リリスはハーティのお願いにすかさず礼をとった。
「・・あと、一応私は未来の王妃になるかもしれないわけで、聖女の立場であるリリスが私に傅くのを見られたら女神教会の立場がないのよ」
「世間が見れば王室が女神教会を下に見てると捉えられかねないから・・だから人前では普通にしててね?」
「ハーティルティア様を崇める女神教会が下に見られるのは私も看過できません。そこのところはご安心ください!」
「本当にお願いね・・・」
ハーティの抱く『聖女像』は完全に崩れ去り、もう一人増えた『狂信者』に、ハーティは悩みの種が増すような予感がするのであった。
0
お気に入りに追加
335
あなたにおすすめの小説
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
酔っぱらった神のせいで美醜が逆転している異世界へ転生させられた!
よっしぃ
ファンタジー
僕は平高 章介(ひらたか しょうすけ)20歳。
山奥にある工場に勤めています。
仕事が終わって車で帰宅途中、突然地震が起こって、気が付けば見知らぬ場所、目の前に何やら机を囲んでいる4人の人・・・・?
僕を見つけて手招きしてきます。
う、酒臭い。
「おうおうあんちゃんすまんな!一寸床に酒こぼしちまってよ!取ろうとしたらよ、一寸こけちまってさ。」
「こけた?!父上は豪快にすっころんでおった!うはははは!」
何でしょう?酒盛りしながらマージャンを?
「ちょっとその男の子面くらってるでしょ?第一その子あんたのミスでここにいるの!何とかしなさいね!」
髪の毛短いし男の姿だけど、この人女性ですね。
「そういう訳であんちゃん、さっき揺れただろ?」
「え?地震かと。」
「あれな、そっちに酒瓶落としてよ、その時にあんちゃん死んだんだよ。」
え?何それ?え?思い出すと確かに道に何か岩みたいのがどかどか落ちてきてたけれど・・・・
「ごめんなさい。私も見たけど、もうぐちゃぐちゃで生き返れないの。」
「あの言ってる意味が分かりません。」
「なあ、こいつ俺の世界に貰っていい?」
「ちょっと待て、こいつはワシの管轄じゃ!勝手は駄目じゃ!」
「おまえ負け越してるだろ?こいつ連れてくから少し負け減らしてやるよ。」
「まじか!いやでもなあ。」
「ねえ、じゃあさ、もうこの子死んでるんだしあっちの世界でさ、体再構築してどれだけ生きるか賭けしない?」
え?死んでる?僕が?
「何!賭けじゃと!よっしゃ乗った!こいつは譲ろう。」
「じゃあさレートは?賭けって年単位でいい?最初の1年持たないか、5年、10年?それとも3日持たない?」
「あの、僕に色々な選択肢はないのでしょうか?」
「あ、そうね、あいつのミスだからねえ。何か希望ある?」
「希望も何も僕は何処へ行くのですか?」
「そうねえ、所謂異世界よ?一寸あいつの管理してる世界の魔素が不安定でね。魔法の元と言ったら分かる?」
「色々突っ込みどころはありますが、僕はこの姿ですか?」
「一応はね。それとね、向こうで生まれ育ったのと同じように、あっちの常識や言葉は分かるから。」
「その僕、その人のミスでこうなったんですよね?なら何か物とか・・・・異世界ならスキル?能力ですか?何か貰えませんか?」
「あんた生き返るのに何贅沢をってそうねえ・・・・あれのミスだからね・・・・いいわ、何とかしてあげるわ!」
「一寸待て!良い考えがある!ダイスで向こうへ転生する時の年齢や渡すアイテムの数を決めようではないか!」
何ですかそれ?どうやら僕は異世界で生まれ変わるようです。しかもダイス?意味不明です。
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる