学園追放者は影の支配者になる ~ ダンジョンを攻略しながら、悪者を成敗する物語

ジョーカー

文字の大きさ
上 下
53 / 58

54話 ミジョンを監視する場所について

しおりを挟む
 俺ことカルロスとディーラーは互いの勝負の話を終えていた。

「そうか。カルロスお前はギリギリの戦いだったんだな!!」

「ああ、霊力の力で刀の動きまで洗練したおかげで何とか勝利できたよ。もし一手でも間違えれば、俺は死んでいただろうな。」

「それは、俺も同じさ。ミジョンの方が召喚した化け物の使い方を熟知している。ショウカさんが渡してくれた物がなければ、負けていたぜ」

「確かにそうかもな。でも力を身につけたばかりなんだからショウカさんのサポートがあったにせよ、戦って勝利したんだから、すごいよ」

「そういってくれるとありがたいぜ!! あと、ギリギリとは言え、互角の相手に機転を利かせて勝利したんだお前もすごいぜ!!」

 互いに勝利のねぎらいの言葉をかけていた。

 また、ミジョンやゴブリンどもの後始末について話をし始めた。

「ところで、俺が眠らせたミジョンなんだがどうすればいい?」

「そうだな‥‥‥こいつはあの化け物を発動すれば、抑えるのは難しい。だから、ショウカさんの家に閉じ込めておくわけにはいかないな‥‥‥」

「だったら、私の家に閉じ込めておくのはどう?」

 話を聞いていたエマが話に入ってきた。

 エマやエマの仲間たちは、俺ことカルロスから組織の話を聞いていたので、ディーラーのことやミジョンのことについても知っていた。

 自分を誘拐しようとした相手が許せず、自分の家に閉じ込めておこうと提案した。

「しかし、こいつが化け物を発動すれば抑えるのは大変だぞ!?」
 カルロスが発言した。

「そのことなら大丈夫よ。お父さんの知り合いには凄腕の戦士がいるのよ。その方たちを呼べば押さえつけるわよ!!」

「しかし、凄腕達がエマさんの家に集結すれば、組織の者達に気づかれる可能性がある。組織の者達と一触即発になるかもしれません。なので、その方法はおすすめできないすね」
 
 ディーラーはエマの家に閉じ込めることへのリスクを話し、その方法はやめた方がよいと伝えた。

「確かにね。お父様や身のお世話をしている者に迷惑をかけられないわ。それに、私の身の危険をお父様がしれば、その方法をとるのは断固拒否するでしょうね!!」

「だったら、王国に引き渡すのはどう。お父様に話せば私を誘拐しようとしたものを許せず、王国に身柄を引き渡すことができるかも!!」

「それも危険です。もしかしたら、王国に引き渡そうとしたものを組織の者が調べて、エマさんは危険な立場に立たされるかもしれません。その方法もおすすめできません。」

「だったら、どうすればいいの!?」

 エマの発言後、俺やディーラーもどうするべきか悩んでいた。少しして、俺はひらめきこんな提案をした。

「あの、私の知り合いに凄腕の方がいます。その方は街から少し離れた森の中の一軒家に住んでいます。そこにミジョンを閉じ込めておくというのはどうでしょう?」

「その人はどういった人物なんだ。いくら凄腕でも、一人ではミジョンを取り押さえるのは難しいぞ」

「その点なら、大丈夫だ。その方は実は八聖のひとりなんだ。だから、取り押さえるのに問題はない。」

「「はっ‥‥‥八聖!?」」
 その場にいたもの達が驚いた。近くで見張りをしていたエマの仲間たちも驚いていたようだった。

「あ‥‥‥あなた、八聖の知り合いがいるの!?」

「はっ‥‥‥はい。」
 俺は他の者達がものすごく驚いていたので、少し返事が途切れがちになった。

「すごいですね。八聖の知り合いがいるなんて‥‥‥その方に教わりたいな。」

 発言してきたのは、ゴブリンナイトにふきとばされた剣士だった。

 剣士はまだ身体がボロボロで身動きする時、斧使いに支えられないと難しそうだった。もちろん近くには、魔法使いがいて回復呪文をかけていた。

「いや、私も一回しかあったことはありません。それに、あの人はなんというか気難しい方なんです。教えてくれるのにも100万ゴールド必要だと言われました。」

「なかなかがめついわね。」
「ええ、そうなんです。」

「しかし、そんな方がミジョンを閉じ込めてくれるのか?」
 斧使いが聞いてきた。

「分かりません。その方に尋ねなければなんとも‥‥‥」

「まあ、他に手段はないようだし、今はその方にあって直接聞くしかないわね。ところで、その方の家の場所は知っているのよね。」

「ええ、その方から家の場所は伺いました。ですので、家の場所は知っています。」

「そう、ならこの問題は、その方の家に行って話をした後でまた考えましょう。いくら考えても、その方が家に閉じ込めることに、許可をくれなければ話が進まないわ」

「「ああ」」
 その場にいたものは全員うなづいていた。

「じゃあ後はゴブリンどもの後始末の問題ね」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する

美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」 御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。 ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。 ✳︎不定期更新です。 21/12/17 1巻発売! 22/05/25 2巻発売! コミカライズ決定! 20/11/19 HOTランキング1位 ありがとうございます!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

世界中にダンジョンが出来た。何故か俺の部屋にも出来た。

阿吽
ファンタジー
 クリスマスの夜……それは突然出現した。世界中あらゆる観光地に『扉』が現れる。それは荘厳で魅惑的で威圧的で……様々な恩恵を齎したそれは、かのファンタジー要素に欠かせない【ダンジョン】であった! ※カクヨムにて先行投稿中

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

やがて神Sランクとなる無能召喚士の黙示録~追放された僕は唯一無二の最強スキルを覚醒。つきましては、反撃ついでに世界も救えたらいいなと~

きょろ
ファンタジー
♢簡単あらすじ 追放された召喚士が唯一無二の最強スキルでざまぁ、無双、青春、成り上がりをして全てを手に入れる物語。 ♢長めあらすじ 100年前、突如出現した“ダンジョンとアーティファクト”によってこの世界は一変する。 ダンジョンはモンスターが溢れ返る危険な場所であると同時に、人々は天まで聳えるダンジョンへの探求心とダンジョンで得られる装備…アーティファクトに未知なる夢を見たのだ。 ダンジョン攻略は何時しか人々の当たり前となり、更にそれを生業とする「ハンター」という職業が誕生した。 主人公のアーサーもそんなハンターに憧れる少年。 しかし彼が授かった『召喚士』スキルは最弱のスライムすら召喚出来ない無能スキル。そしてそのスキルのせいで彼はギルドを追放された。 しかし。その無能スキルは無能スキルではない。 それは誰も知る事のない、アーサーだけが世界で唯一“アーティファクトを召喚出来る”という最強の召喚スキルであった。 ここから覚醒したアーサーの無双反撃が始まる――。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...