闇の覇王と無垢な花嫁

満姫プユ

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・・・・・

 それから祐羽は中瀬にスマホから『すぐに戻ります。すみません』とペコペコ謝りつつメッセージを送った。
 本人が目の前に居ないのに頭を何度も下げる祐羽。
 それを浅尾が面白そうに(会長の恋人。とっても天然さんですね)と遠い目をして、心で九条に語り掛けていたのを祐羽はもちろん知らない
  そんな浅尾を後ろに従え急ぎ足で戻ると、腕を組んで仁王立ちの中瀬と、安心した顔で迎える外崎が「祐羽くん!」と名前を呼んでくれる。
 おまけに渋谷がイカ焼きを食べながら(おっ、帰ってきたか)と、こちらへ視線を向けた。
「すみません!」
「こらっ!心配しただろうが!!」
 申し訳なく謝ると、手の平で両頬を挟んでムニムニと中瀬からお仕置きをされてしまう。
「うぅ~」
「反省したか?」
「しました~」
「まぁまぁ、そこまでにしてあげてよ」
 祐羽が謝ったタイミングで、浅尾が後ろから苦笑しながら止めてくれて、祐羽の頬は無事に解放された。
「仲良しなんだね、ふたりは」
「おまえ…」
「久し振りだね、中瀬」
 そう言ってにこりと笑った浅尾に中瀬が向き合う。
 同じ組で知り合いらしいけれど、少し空気が不穏なのは気のせいか?
 鈍感な祐羽も、中瀬の珍しい様子に首を内心捻る。
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