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恋人時間と学校時間
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◇◇◇◇◇
九条と愛情を確かめあったものの『パンを求めて迷子事件』により、組員の間では(天然すぎて本当にヤバい)という認識を持たれてしまった祐羽であった。
そんな数日後。
いつもの様にバスケ部の練習をした祐羽は、帰り支度をしていた。
その小さな肩に掛けた鞄には、もふっとした可愛いらしい柴犬のマスコットキーホルダーがぶら下がっている。
それだけでなく、部活用のシャツ等が入ったセカンドバッグにも同じキーホルダーが付けてあり、違いは犬の胸元にあるリボンの色くらいだろう。
「お前、その犬のキャラ好きなんだな。どっちにもぬいぐるみ付けて。確かタオルとかもそのキャラだろ?」
「あっ、はい。犬好きだし、可愛いから大好きなんです」
先輩の田中に言われた祐羽は満面の笑みで答えた。
これは九条がプレゼントしてくれたマスコットキーホルダーで、鞄に付ける様に幾つも渡されたのだ、
お陰で、全ての鞄に同じマスコットが付いている状態だ。
高校生男子だと、ぬいぐるみマスコット等なかなか付ける生徒も見かけないが、祐羽はその辺りは気にしない。
おまけに九条からのプレゼントとなれば、余計に嬉しいだけだった。
(九条さんから貰ったから)と、恋人の顔を思い出す。
純粋に喜んでいる祐羽は知らないが、全てのぬいぐるみの中に最新の小型GPSが仕込まれており、どんな方向音痴の迷子でも見つけられる優れものである。
決して恋人の行動や浮気を疑ったり監視する目的は九条には一切ない。
裏関係による誘拐や事件事故を心配しての事だ。
そのオマケとして迷子防止でもある。
普段スマホでやり取りしており心配はなく、渡してから一度もチェックはしていない。
そして、夕方のみの送迎の中瀬を朝の登校からこっそり見守り部隊として新たに着かせていた。
いつも張り付かれていては祐羽も息苦しいだろうという配慮だ。
それに加えて他の組員の配置も改めた。
その事により、今後祐羽が迷子になったり危険に晒される事もかなり低くなるだろう。
恋人の側に常に居ることの出来ない九条が安心する為でもあった。
九条と愛情を確かめあったものの『パンを求めて迷子事件』により、組員の間では(天然すぎて本当にヤバい)という認識を持たれてしまった祐羽であった。
そんな数日後。
いつもの様にバスケ部の練習をした祐羽は、帰り支度をしていた。
その小さな肩に掛けた鞄には、もふっとした可愛いらしい柴犬のマスコットキーホルダーがぶら下がっている。
それだけでなく、部活用のシャツ等が入ったセカンドバッグにも同じキーホルダーが付けてあり、違いは犬の胸元にあるリボンの色くらいだろう。
「お前、その犬のキャラ好きなんだな。どっちにもぬいぐるみ付けて。確かタオルとかもそのキャラだろ?」
「あっ、はい。犬好きだし、可愛いから大好きなんです」
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これは九条がプレゼントしてくれたマスコットキーホルダーで、鞄に付ける様に幾つも渡されたのだ、
お陰で、全ての鞄に同じマスコットが付いている状態だ。
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おまけに九条からのプレゼントとなれば、余計に嬉しいだけだった。
(九条さんから貰ったから)と、恋人の顔を思い出す。
純粋に喜んでいる祐羽は知らないが、全てのぬいぐるみの中に最新の小型GPSが仕込まれており、どんな方向音痴の迷子でも見つけられる優れものである。
決して恋人の行動や浮気を疑ったり監視する目的は九条には一切ない。
裏関係による誘拐や事件事故を心配しての事だ。
そのオマケとして迷子防止でもある。
普段スマホでやり取りしており心配はなく、渡してから一度もチェックはしていない。
そして、夕方のみの送迎の中瀬を朝の登校からこっそり見守り部隊として新たに着かせていた。
いつも張り付かれていては祐羽も息苦しいだろうという配慮だ。
それに加えて他の組員の配置も改めた。
その事により、今後祐羽が迷子になったり危険に晒される事もかなり低くなるだろう。
恋人の側に常に居ることの出来ない九条が安心する為でもあった。
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