848 / 1,008
23
しおりを挟む
それから何とか九条の手の平から逃れた祐羽は、ムムッとして抗議の声を上げた。
「九条さん急に何するんですか?苦しいじゃないですかっ、て、わぁっ?!」
すると、九条に抱き上げられ勢い良く側にあったソファに投げ飛ばされた。
高級でフカフカなソファのお陰で痛くも痒くもないが、ビックリするには十分で「急に何するんですか?!」と言いながら祐羽は何とか起き上がる。
乱暴に自分を扱った恋人を見れば、こちらを見ていない。
口を塞がれソファに投げられ、そっぽを向かれる意味が分からない。
「九条さん?僕、何か九条さんを怒らせる様なこと言いましたか?」
「怒ってはない」
じゃぁ何で?
どれだけ恋人の事を好きかと言葉として本人の口で語られる程、恥ずかしいものはない。
しかし祐羽には理解が及ばず、九条が珍しく羞恥でだんまりになったことに気づかない。
祐羽はいい意味で天然、悪くいえば鈍いのだった。
「その話はもういい。続きがあるから話を聞け」
「はい」
気にはなったものの本人の口から言われれば、もう話は終わったことになる。
祐羽は九条の話に改めて耳を傾けた。
「俺の仕事はトラブルを避けては通れない事は分かるな?」
その言葉に祐羽はしっかりと頷いた。
体験して嫌というほど理解している。
「何か大きなトラブルがあれば、ここへ逃げろ」
「え?」
「さっきのトラブル程度なら問題ないが、万が一ということもあるだろう」
「なんだか忍者屋敷みたいですね!」
祐羽が嬉しそうに言えば「セーフルームだ」と呆れられた。
「九条さん急に何するんですか?苦しいじゃないですかっ、て、わぁっ?!」
すると、九条に抱き上げられ勢い良く側にあったソファに投げ飛ばされた。
高級でフカフカなソファのお陰で痛くも痒くもないが、ビックリするには十分で「急に何するんですか?!」と言いながら祐羽は何とか起き上がる。
乱暴に自分を扱った恋人を見れば、こちらを見ていない。
口を塞がれソファに投げられ、そっぽを向かれる意味が分からない。
「九条さん?僕、何か九条さんを怒らせる様なこと言いましたか?」
「怒ってはない」
じゃぁ何で?
どれだけ恋人の事を好きかと言葉として本人の口で語られる程、恥ずかしいものはない。
しかし祐羽には理解が及ばず、九条が珍しく羞恥でだんまりになったことに気づかない。
祐羽はいい意味で天然、悪くいえば鈍いのだった。
「その話はもういい。続きがあるから話を聞け」
「はい」
気にはなったものの本人の口から言われれば、もう話は終わったことになる。
祐羽は九条の話に改めて耳を傾けた。
「俺の仕事はトラブルを避けては通れない事は分かるな?」
その言葉に祐羽はしっかりと頷いた。
体験して嫌というほど理解している。
「何か大きなトラブルがあれば、ここへ逃げろ」
「え?」
「さっきのトラブル程度なら問題ないが、万が一ということもあるだろう」
「なんだか忍者屋敷みたいですね!」
祐羽が嬉しそうに言えば「セーフルームだ」と呆れられた。
20
お気に入りに追加
3,671
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる