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「お飲み物と、デザートお持ちしました」
「わぁっ、美味しそう」
やって来た店員の声と嬉しそうに、小さく声を上げた祐羽に中瀬は視線を向ける。
目の前にデザートプレートが置かれていくその様子に(考えすぎか…)と、思考は途絶えた。
そして、自身にサーブされたデザートへと意識は移るのだった。
・・・・・
「わぁ~凄い人だね」
「土曜ですしね」
外崎の言葉に中瀬が人の多さに溜め息ひとつ。
その横で生き物大好きな祐羽が顔をパアアッと輝かせ興奮していた。
三人がやって来たのは国内有数の動物園。
驚く事に初の東京だという外崎。
彼の為に『観光だ!』となったのだが、時間は既に午後。
今からでは、なかなか都内の観光スポット巡りは時間も無いし無理だろう、ということで行き先が動物園に決まった。
動物園なら特別待つ時間も無い上、自由に動いて色んな動物達をたくさん見る事が出来る。
たとえ途中で帰ることになっても『また来て次は〇〇のゾーンから見よう』と計画出来るし、何度来ても楽しい場所だ。
「いつぶりだろう」
外崎が記憶を辿るが、遠い昔に来て以来だ。
あの時はクマが棒やバットをクルクル回すとテレビで話題になり「凄い上手だなぁ」と感心していたら紫藤が「よし!見に行くか?」と誘ってくれたのだ。
後から思えば、仕事で外崎の誕生日を祝ってやれなかった紫藤なりの罪滅ぼしだったのだろう。
それ以降は紫藤の仕事が忙しい事や恋人が居ればその相手をすることもあり、最近では外崎の誕生日を一緒に過ごす事は無くなっていた。
「わぁっ、美味しそう」
やって来た店員の声と嬉しそうに、小さく声を上げた祐羽に中瀬は視線を向ける。
目の前にデザートプレートが置かれていくその様子に(考えすぎか…)と、思考は途絶えた。
そして、自身にサーブされたデザートへと意識は移るのだった。
・・・・・
「わぁ~凄い人だね」
「土曜ですしね」
外崎の言葉に中瀬が人の多さに溜め息ひとつ。
その横で生き物大好きな祐羽が顔をパアアッと輝かせ興奮していた。
三人がやって来たのは国内有数の動物園。
驚く事に初の東京だという外崎。
彼の為に『観光だ!』となったのだが、時間は既に午後。
今からでは、なかなか都内の観光スポット巡りは時間も無いし無理だろう、ということで行き先が動物園に決まった。
動物園なら特別待つ時間も無い上、自由に動いて色んな動物達をたくさん見る事が出来る。
たとえ途中で帰ることになっても『また来て次は〇〇のゾーンから見よう』と計画出来るし、何度来ても楽しい場所だ。
「いつぶりだろう」
外崎が記憶を辿るが、遠い昔に来て以来だ。
あの時はクマが棒やバットをクルクル回すとテレビで話題になり「凄い上手だなぁ」と感心していたら紫藤が「よし!見に行くか?」と誘ってくれたのだ。
後から思えば、仕事で外崎の誕生日を祝ってやれなかった紫藤なりの罪滅ぼしだったのだろう。
それ以降は紫藤の仕事が忙しい事や恋人が居ればその相手をすることもあり、最近では外崎の誕生日を一緒に過ごす事は無くなっていた。
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