660 / 1,009
3
しおりを挟む
男子高校生に色気は正直無いが、愛玩的な可愛さと自分たちを思っての優しさに「う」と声を組員たちは漏らした。
それを見た中瀬は「はぁ~…」と溜め息を溢した。
「…苦労するな」
柳が呆れた様子で言うと、中瀬がジロッと見た。
「最近は慣れてきました…。こんなの日常ですよ、日常!この前なんて、」
中瀬が日頃の苦労話を柳に披露する一方、祐羽にキラキラした視線を向けられた組員たちは戸惑っていた。
基本的に警護として着いているのだから、呑気に食べるなんてとんでもない話だ。
「祐羽さんの護衛に来ていますので」
「会長の許可が無いので、すいません」
組員が頭を下げた。
「許可が要るんですか?」
「そうです。なので私たちの事は気にせず飯食ってください」
これで諦めてくれ、と組員たちは祈った。
「そうなんですね…」
祐羽が困った顔をして、それからうーんと考える仕草をする。
ここに九条さんは居ないから気にしなくてもいいのになぁ。
あっ、そうだ!
祐羽はナイスアイデアだとスマホを取り出すと、ポチポチする。
「おい。もういいだろう?早く食べようぜ」
中瀬が声を掛けてくるが、祐羽はスマホに夢中だ。
「ちょっと待ってください」
「お前なぁ~、…って何してるんだよ?」
苦労話が一段落した中瀬が、これから食事というタイミングで祐羽がスマホを弄っていることき気づき注意する。
それに祐羽は何気ない様子で答えた。
「九条さんにリャイン送ったんです」
「は?」
「組員さんも一緒に皆でご飯食べてもいいですか?って聞いてみました」
その返事に、室内は凍りついたのだった。
それを見た中瀬は「はぁ~…」と溜め息を溢した。
「…苦労するな」
柳が呆れた様子で言うと、中瀬がジロッと見た。
「最近は慣れてきました…。こんなの日常ですよ、日常!この前なんて、」
中瀬が日頃の苦労話を柳に披露する一方、祐羽にキラキラした視線を向けられた組員たちは戸惑っていた。
基本的に警護として着いているのだから、呑気に食べるなんてとんでもない話だ。
「祐羽さんの護衛に来ていますので」
「会長の許可が無いので、すいません」
組員が頭を下げた。
「許可が要るんですか?」
「そうです。なので私たちの事は気にせず飯食ってください」
これで諦めてくれ、と組員たちは祈った。
「そうなんですね…」
祐羽が困った顔をして、それからうーんと考える仕草をする。
ここに九条さんは居ないから気にしなくてもいいのになぁ。
あっ、そうだ!
祐羽はナイスアイデアだとスマホを取り出すと、ポチポチする。
「おい。もういいだろう?早く食べようぜ」
中瀬が声を掛けてくるが、祐羽はスマホに夢中だ。
「ちょっと待ってください」
「お前なぁ~、…って何してるんだよ?」
苦労話が一段落した中瀬が、これから食事というタイミングで祐羽がスマホを弄っていることき気づき注意する。
それに祐羽は何気ない様子で答えた。
「九条さんにリャイン送ったんです」
「は?」
「組員さんも一緒に皆でご飯食べてもいいですか?って聞いてみました」
その返事に、室内は凍りついたのだった。
21
お気に入りに追加
3,695
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる